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プロテインを飲んだら毎回お腹を壊す…。
プロテインを飲むと「お腹が張る」「腹痛・胃痛になる」「下痢になって流れて無駄で意味ない」「おならの回数が増えて臭くなる」といった悩みをお持ちの方も少なくないでしょう。このような症状が出ることが多いことからプロテイン自体を嫌いになる方も多くいます。
しかし、原因を突き詰めて対策をすれば必ず症状は改善します。ただ、対策を知る前に原因を詳しく理解することが重要です。
以降では、プロテインを飲んだら腹痛・胃痛・下痢になる原因について詳しく解説しているので確認していきましょう。
プロテインを飲んだら腹痛・胃痛・下痢になる原因
前途した通りプロテインを飲んだら腹痛・胃痛・下痢を毎回引き起こしてしまう場合には、すべて原因があります。プロテインによる腹痛・胃痛・下痢は、主に下記3つの原因により招いているので自身に該当するもの確認してみましょう。
乳糖不耐症
プロテインや牛乳などには乳糖(ラクトース)という成分が含まれており、消化のためにはラクターゼという酵素が必要になります。
しかし、人間は離乳と同時にラクターゼの働きが大幅に減少するという特徴があります。したがって、一気に乳糖を摂取してしまうと消化不良を起こしてしまうのです。この症状を『乳糖不耐症』といいます。
消化不良を起こして分解されていない乳糖が大腸に流れていって圧迫されることにより、人間の体は余分な水分を外に出そうとします。このような人間の体の特徴からプロテインを飲むと『下痢』の原因になってしまうのです。
乳糖が多く含まれているホエイプロテインやカゼインプロテイン、牛乳と一緒にプロテインを飲むを腹痛や下痢になってしまう方はほとんどの確率で『乳糖不耐症』が原因でしょう。
腸内環境の悪化
腸内には『便促進・病原菌の拒絶・代謝UP』など良い影響をもたらす善玉菌、『便秘・下痢・腹痛』など悪い影響をもたらす悪玉菌、その二つの役割の中立を担う日和見菌が存在します。腸内環境とは、この3つの菌のバランスのことをいうのです。
腸は一度に吸収できるタンパク質の量が限られており、過剰に摂取すると消化不良を起こして残った分が蓄積されてしまいます。この蓄積されたタンパク質は悪玉菌のエサとなり、悪玉菌はタンパク質を腐敗させてしまうことから有害物質が発生して腸内環境を壊してしまうのです。
この有害物質により腹痛・胃痛・下痢など胃腸トラブル、胸やけなどを引き起こしやすくなります。おならの回数増加や、臭くなるのもこの有害物質であるガスが原因です。
摂取タイミング
プロテインを飲んで腹痛・胃痛・下痢を引き起こすのは、摂取するタイミングも大きく関係しています。
寝る前にプロテインを飲むと良いという噂も流れていますが、就寝直前に飲むと胃腸への負担が大きくなり逆流性食道炎などを起こすリスクが高まります。プロテインを飲んで逆流性食道炎になると胸焼けなど胸部への問題も発生してくるので危険です。
また、トレーニングの直後にプロテインを急いで飲んでいる方を多く見かけますが、これも間違いです。運動をした後の人間の体は交感神経が活発化されていて、反対に胃腸の発動量は減少しています。このことからトレーニング後に息が上がったまま勢いよくプロテインを摂取してしまうと、腹痛・胃痛・下痢・胸やけなどを引き起こす可能性があるので注意が必要です。
(プロテインを飲むタイミングについては以下の記事も参考にしてみてください)
プロテインを飲むタイミングはいつ?効果の高い摂取時間を論文を交えて解説!
出典:Slope[スロープ]
結論:原因別に対策を取ればすぐに改善できる
これまでプロテインを飲んで腹痛・胃痛・下痢・胸焼けを引き起こす原因について詳しく解説してきました。腸内環境についてなど複雑に感じた方もいると思いますが、原因さえ明確にわかれば簡単に改善することが可能です。
以降では、プロテインを飲んで腹痛・胃痛・下痢・胸焼けを引き起こす原因や症状別に対策を詳しく紹介していきます。
乳糖不耐症の場合の対策
まずは乳糖不耐症が原因により、プロテインを飲んで腹痛・胃痛・下痢・胸焼けを引き起こしてしまっている方向けの対策方法を解説していきます。
WPIのホエイプロテインに変える
多くの方が飲んでいる比較的安価なプロテインは、『WPC』という種類で乳糖を多く含んでいます。このまま飲み続けてしまうと乳糖不耐症を発症してしまう可能性があるので危険です。
そこで、乳糖不耐症の方は乳糖が少なく、タンパク質が多く含まれている『WPI』という種類のプロテインに変えることをおすすめします。少し値段が張ってしまいますが、苦しんでプロテインを飲み続けるよりは確実にマシですのでケチらずに試してみましょう。
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(WPIプロテインのおすすめについては以下の記事も参考にしてみてください)
WPIプロテインおすすめ7選!お腹を壊して下痢などで悩んでいる方に最適!
出典:Slope[スロープ]
サプリでラクターゼを増やす
前途した通り乳糖を消化するにはラクターゼという酵素が必要となります。したがって、ラクターゼを増やせば乳糖の消化不良を防ぎ、乳糖不耐症になることを防げます。
そこで、ラクターゼを増やすには『ラクターゼエンザイム』というサプリがおすすめです。値段も800円〜2000円前後でお手軽なので、プロテインは今のものを継続して使いたいという方はラクターゼエンザイムの摂取を試してみると良いでしょう。
牛乳で飲む場合は温めたものを入れる
そもそも牛乳にも乳糖が含まれているため、プロテインは水で飲むのが安全です。しかし、プロテインの味が苦手で牛乳で割らなくては飲めないといった方も少なくないでしょう。
そんな場合は、牛乳を温めて飲むと小腸で乳糖の吸収率を上げてくれるので、乳糖の消化不良を防げます。他とは違い温めるだけでお金がかからないので、最初に試してみるのも良いでしょう。
腸内環境の悪化の場合の対策
次に、プロテインを飲んで腸内環境が悪化していることにより、腹痛・胃痛・下痢を引き起こしている方向けの対策を紹介していきます。プロテインを飲んでおならの回数が増えたり臭くなったりする悩みを持っている方にも役立つので参考にしてみてください。
善玉菌を多く含む飲食料を摂取する
腸内環境を良くするには善玉菌を増やす必要があります。この場合、一番手っ取り早いのが善玉菌自体を多く含んでいる乳酸菌・ビフィズス菌・発酵食品を直接摂取することです。摂取すべき飲食料の具体例は下記の通りです。
●乳酸菌・ビフィズス菌:ヨーグルト、乳酸飲料など
●発酵食品:チーズ・納豆・キムチ・味噌・ぬか漬けなど
善玉菌を増やしたり悪玉菌を減らしたりと目には見えない効果を望むより、直接善玉菌を体内に取り込む方法は手っ取り早く確実なのでおすすめです。
善玉菌を増やす効果のある飲食料を摂取する
善玉菌を直接取り込める飲食料も多数ありますが、腸内の善玉菌を増やす効果のある物もあります。善玉菌を増やすには食物繊維やオリゴ糖を含む飲食料の摂取が効果的です。摂取すべき飲食料の具体れは下記になります。
●食物繊維:果物類(干しプルーン・りんご・いちご・バナナなど)、野菜類(切り干し大根・グリーンピース・ごぼうなど)、きのこ類、豆類、海藻類など
●オリゴ糖:玉ねぎ、サトウキビ、バナナ、ごぼう、キャベツ、アスパラガス、ハチミツ、ニンニク、トウモロコシ、大豆、じゃがいもなど
乳酸菌や発酵食品が苦手という方も少なくないでしょう。そういった場合は、上記のように善玉菌を増やす作用がある飲食料を摂取することをおすすめします。
(筋トレ×バナナについては以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレ×バナナの相性が最強!前後に食べるメリット〜タイミング・量など解説!
出典:Slope[スロープ]
便で定期的に腸内環境の善し悪しを確認
腸内で善玉菌がしっかり活動している時の便は、色は黄色に近い褐色、形状はバナナ型、硬さは柔らかい、匂いは悪臭ではないといった特徴があります。
善玉菌が減少し悪玉菌により有害物質が発生されている状態の便は、色が黒に近く濃い色、形状・硬さは水っぽい、悪臭が漂うといった特徴になります。このような便の状態の場合は、対策をして腸内環境を整える必要があります。
胸焼けなど胸部に違和感がある場合の対策
次に、胃腸トラブルのほかに良く発症する胸焼けなど胸部に違和感が出る方向けの対策を紹介していきます。
タイミングや量を考える
前途した通り就寝前やトレーニング直後にプロテインを飲んで大量のタンパク質を摂取すると、逆流性胃腸炎を起こしてしまったりする可能性が高まります。逆流性胃腸炎になると胸焼けや、胸部が苦しく違和感が出てしまったりするので注意が必要です。
トレーニングの後に飲む場合は、着替えなど帰宅準備をゆっくり済ませて心拍数や興奮が治った状態にしましょう。トレーニング後45分以内のゴールデンタイムに摂取すればOKなので、そこまで急いでプロテインを飲む必要はありませんので安心してください。
就寝前にプロテイン飲むのが習慣の方は、胃腸の活動が活発になった状態で眠りに入らないように最低でも就寝1〜2時間前に摂取しましょう。
(プロテインの飲みすぎについては以下の記事も参考にしてみてください)
プロテインの飲み過ぎは危険!太るし抜け毛も?摂りすぎの目安まで解説
出典:Slope[スロープ]
筋トレにプロテインは必須だからうまく付き合おう
プロテインを飲むことによる腹痛・胃痛・下痢になる原因〜対策を詳しく解説してきました。これまでの解説から原因を突き詰めてしっかり対策をすれば、すぐに改善されるということが理解できたでしょう。
トレーニングをして筋肉を成長させるにはプロテインの力が重要になってくるので、腹痛・胃痛・下痢になっても拒絶せずに体にうまく慣れさせていきましょう。