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アンクルホップで瞬発力がすぐに成長!効果〜正しいやり方を解説!

2020年09月01日

日々の筋トレで瞬発力が鍛えられると考えていませんか。瞬発力はただトレーニングしてもなかなか向上しないので要注意です。しかし、トレーニングの方法がわからないという方もいるでしょう。アンクルホップのやり方や鍛えられる部位、爆発的な瞬発力を手に入れる方法を解説します。

【監修】パーソナルトレーナー 柴山智幸

『身体の全てを整えて生活を豊かに』というコンセプトで目標達成+機能改善トレーニングを提供しています。猫とお酒が好きです。
【所属】出張パーソナルトレーニングジム5toolgym代表
【SNS】HP / Instagram / Twitter

アンクルホップとは

アンクルホップとはアキレス腱の伸張反射をつかってジャンプをする有酸素運動です。膝はほとんど使わず、筋肉の縮もうとする働きをジャンプ力に利用します。アンクルホップは瞬発力を高める効果があり、プライオメトリクストレーニングの一種です。多くのスポーツマンがアンクルホップに取り組んでいます。

自重でのトレーニングなので家で簡単にできることができます。アスリートだけでなく有酸素運動でダイエットに取り組んでいる方、運動不足だと感じている方も挑戦してみてはいかがでしょうか。

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アンクルホップはSSC(ストレッチショートニングサイクル)という伸張反射と腱の弾性作用を利用したプライオメトリクスと呼ばれる種目です。プライオメトリクスはアスリートのパフォーマンス向上のために組まれるメニューです。一見手軽に簡単に出来そうなメニューですが、注意点があるのでしっかり最後まで読んでから実践してみてください!

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アンクルホップで得られる効果

筋肉が急激に縮み、ばねのような働きをすることを「伸張反射」といいます。アンクルホップでは連続的なジャンプを行います。そのため、ふくらはぎの筋肉と伸張反射を鍛えることができます。瞬発力を高めるのに適している他にも、ふくらはぎが鍛えられることによるメリットがいろいろあります。

瞬発力が高まる

アンクルホップを行うことで劇的に瞬発力を高めることができます。走りだす瞬間や素早い方向変換などを行うときに特に大切なのはふくらはぎの筋肉がばねのように反発する力です。ふくらはぎは主に腓腹筋とヒラメ筋の2種類の筋肉で構成されていて、足の関節を曲げたり伸ばしたりする運動を助けてくれるのです。

腓腹筋は膝関節の動きに作用しますががヒラメ筋は膝の動きにほとんど影響を与えません。ですから、瞬発力を鍛えるためには腓腹筋を鍛えると良いでしょう。筋肉は働きによって速筋と遅筋に分けられ、腓腹筋は速筋、ヒラメ筋は速筋に分類されます。速筋は素早い動き、遅筋は持久力が求められる動きのときに強く作用します。

アンクルホップは膝を曲げないで行うため特に腓腹筋が鍛えられます。だから、アンクルホップを行うことで速筋が鍛えられ、瞬発力を高めることができます。

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アンクルホップを実施するにあたり一番のメリットが瞬発力の向上です。特に足関節やふくらはぎの爆発的な力の発揮を向上させます。

足が速くなる

アンクルホップ行うことで足が速くなります。アンクルホップでは筋肉を引き伸ばすことで、素早く筋肉を縮める伸張反射を使ってトレーニングを行います。伸張反射を使って走ることができれば短い接地時間(地面に足がついている間の時間)、最大の瞬発力で加速することができるというわけです。

また、瞬発力を鍛えることによって動き出しが速くなるので以前より短い時間で走れるようになるでしょう。アンクルホップでは走るときに使うふくらはぎの筋肉が鍛えられるので足が速くなりたいという方はトレーニングに取り入れてみましょう。

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(足が速くなる筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

痩せる

アンクルホップは有酸素運動なのでダイエット効果が期待できます。なんと、アンクルホップの動作は縄跳びとほぼ変わらず、ジョギングの3倍ものカロリーを消費するのです。それだけでなく、筋肉が増大することによって毎日生きるために必要な「基礎代謝」が上がり、脂肪がつきにくくなる効果があるでしょう。

私たちが栄養からエネルギーを作り出す様々な反応を代謝といいます。特に基礎代謝は生命の維持にのみ必要なエネルギーです。基礎代謝は10代がピークで加齢とともに減少していってしまいます。アンクルホップで筋肉量を増やすと基礎代謝が向上し、毎日の消費カロリーを増やすごとができます。

有酸素運動でダイエットを行いたいと考えている方は程よくトレーニングを行いましょう。

(有酸素運動でダイエットをする方法については以下の記事も参考にしてみてください)

血流が良くなる

筋肉は心臓と同様に血液を送る働きを担っているため、有酸素運動のアンクルホップで筋肉を鍛えて血流を良くすることができます。特にふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれているほど重要な役割をになっています。その理由は筋ポンプ作用と静脈弁の働きがあるからです。

筋ポンプ作用はふくらはぎの筋肉が収縮することによってポンプの働きをして血液を上に押し戻してくれます。静脈弁は筋肉の収縮によって弁が開いたり閉じたりすることで血液が上に戻る手伝いをします。アンクルホップで筋肉の収縮を促すことによって血行が良くなるでしょう。

さらに、血行の促進やダイエットによる脂肪の減少によって生活習慣病などの予防につながります。

アンクルホップの正しいやり方

動画の3:06までがアンクルホップの説明になります。説明されているポイントを押さえて正しくアンクルジャンプ取り組むようにしてください。他のプライオメトリクストレーニングを行うための基礎になります。

▼アンクルホップのやり方
1.足を少し広げる
2.足首を固定し、両足のかかとを
3.膝や股関節を使わずにジャンプする
4.上半身を大きく使い、肩甲骨を回しながら連続でジャンプする


負担がかかるため過度なトレーニングを控えて、回数は5~10回を週2日ほど行うようにしましょう。特にダイエットのための有酸素運動として行う場合は負荷がかからない方法で長時間行いましょう。足の裏の親指の付け根にある母趾球(ぼしきゅう)を意識してジャンプするのがポイントです。

正しいやり方で継続して行うことが最も大切です。アンクルホップに限らずどんなトレーニングも効果が実感できるまで時間がかかります。難しい、大変だと思ってもまずは続けることを意識してください。

(瞬発力向上におすすめのジャンピングスクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)

アンクルホップのコツ&注意点

膝を曲げすぎない

膝が曲げすぎてしまうと力が地面に吸収されてしまいます。ふくらはぎに刺激が与えることができず効果的なトレーニングを行うことができません。膝を伸ばして地面からの反発をイメージするようにして下さい。手を上げ始めるタイミングと地面から足が離れるタイミングを合わせるように意識すると膝があまり曲がらずにトレーニングを行うことができます。

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アンクルホップは足関節とふくらはぎをターゲットにした種目です。膝を曲げておこなうと膝関節で床や地面からの反発力を吸収してしまいます。SSC(ストレッチショートニングサイクル)は筋・腱が強く速く伸張されることで大きな力を発揮するので、床反力を吸収してしまうと筋や腱の伸張が少なくなり、大きな力を発揮しにくくなります。

上半身を大きく使う

下半身は固定して上半身を大きく振り上げるようにしましょう。腕の反動を使うとより高く跳ぶことができます。上半身をうまく使わないと反発力が得られないので注意しましょう。その場ではなく前に進むことで走るときの推進力を得る上半身の使い方にもつながります。

足首を固める

足首を固めると反発力を得られます。プロの陸上選手などは座ることが難しくなるほど足首が硬い人もいます。足が速い人ほど足首を固めることを意識していて、接地時間(地面に足がついている時間)が短いことが特徴です。

足首を固めることを意識すると接地時の足首の関節の変化が少なく、接地時間を短くすることができます。瞬発力が高い、足が速い選手ほど短い時間で地面から大きな力を得ることができます。ジャンプの際はをかかとを少し浮かせてぼしきゅうのラインに体重を乗せるようことを意識しするようにしましょう。つま先のみで行うと反発力に耐え切れなくなるので要注意です。

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跳ぶ際に大事なのは腱の弾性で跳ねる、バウンドするような意識を持つことです。接地時間を最大限に短くすることも重要です。

体幹部を締め、体の軸をまっすぐに

筋肉に負担がかかるためウォーミングアップとクールダウンがとても大切です。特に普段運動してない方だと肉離れなどを引き起こす恐れがあります。もちろん、日常的にトレーニングを行っている方もアンクルアップを含めプライオメトリクストレーニングを行う際にはウォーミングアップとクールダウンを欠かさず行うようにしましょう。

ウォーミングアップは軽く走ったり、ストレッチをしたり体を動かすことを意識しましょう。特に運動不足の方はふくらはぎのストレッチを念入りに行うようにしてください。クールダウンも同様に行うようにしてください。しっかり行わないと筋肉に疲労がたまり、けがにつながる原因にもなるので注意が必要です。

ウォーミングアップとをクールダウンを行う

お尻、下腹部を締めるように意識しましょう。体幹部を締めないと反発力が逃げてしまい高くジャンプすることができなくなります。また、体の軸をまっすぐするように意識しましょう。ジャンプした際、地面からの力はまっすぐ上に伝わります。体の軸が曲がってしまうと力が分散して、トレーニングの効果が薄れてしまうので注意しましょう。

未成年は少しずつ

未成年のうちは高負荷のプライオメトリクストレーニングは控えるようにしましょう。高負荷のトレーニングをすると成長の妨げになる恐れがあります。アンクルアップも無理のない回数で行い、クールダウンをしっかり行うようにしましょう。また、成長の過程で多くのエネルギーが必要になります。過度なダイエットは控えてトレーニング量に見合った食事、休養をとりましょう。

ダイエットのための有酸素運動としてアンクルアップを行う場合も長時間のトレーニングで疲労をためすぎないように注意してください。

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アンクルホップ自体はプライオメトリクスの中では低強度の種目です。プライメメトリクスの導入としておすすめですが、記事で前述されているように頻繁におこなうのは避けた方が良い種目です。身体ができていない未成年は特に少しずつ実施した方が良いでしょう。

デプスジャンプもおすすめ

もっと瞬発力を鍛えたい方や有酸素運動でダイエットをしたいという方は他のプライオメトリクストレーニングにも取り組んでみましょう。上記の記事ではデプスジャンプというものを紹介しています

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デプスジャンプはアンクルホップよりも高強度のトレーニングです。ただ高強度のため、アンクルホップよりもより安全に配慮する必要があります。ある程度の筋力がついてきたらおこなうようにしましょう。

アンクルホップで瞬発力を鍛えよう

アンクルホップのやり方やコツなどを紹介しました。最初は正しいやり方をマスターすることを目標にしましょう。慣れてきたら継続してトレーニングを行い、アンクルホップで瞬発力を鍛えましょう。