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有酸素運動

ランニング・ジョギングの効果は違う?各メリット〜成果UPのやり方まで解説!

2020年10月17日

ランニングとジョギングの違いから、それぞれの効果、効果的な距離と時間設定、見た目が変化するまでの期間、そしてビフォーアフターの体験談まで紹介していきます。運動初心者の方やダイエットに伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。


【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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ランニング・ジョギングの違いはある?

長い距離を走るトレーニングのことを「ランニング」や「ジョギング」と言います。ランニングやジョギングは老若男女問わない代表的な有酸素運動で、爽やかなイケメンや健康志向の婦人などが走っている姿を街中や堤防などでよく目にします。

そんなランニングとジョギングですが、そもそもふたつの違いはどこにあるのでしょうか。それとも同じものを指しているのでしょうか。

速さが違う

国立健康・栄養研究所のMET表では、6.4km/h以上で走るトレーニングをランニングとしています。反対にジョギングとは6.4km/h以下のものを指し、METsの値もそのぶん低くなっています(METsとは安静時を1とした、エネルギー消費の観点から見た活動強度の数値)。

分かりやすく言えば、ランニングは比較的速いペースで走るトレーニングのことを指し、ジョギングは比較的遅いペースで走るトレーニングのことを指すということです(速さはランニング>ジョギング)。

またペースが違うぶん心拍数なども異なります。一緒に走っている人と喋りながら走ることができるジョギングと比べて、ランニングは息が弾み、トレーニング後は息が切れてしまうのが特徴です。

目的が違う

ランニングとジョギングではその目的も異なります。一般的にランニングは速度の速いトレーニングであるため、マラソンランナーやアスリートの方が、体力や心肺機能の向上、タイムを速くするために行います。

一方ゆっくり走るジョギングは、健康を目的とした方や、スポーツやトレーニングの前にウォーミングアップをしたい方などが行います。

ランニングで得られる効果・メリット

それではランニングをするメリットを見ていきましょう。メリットを理解すればよりランニングへの意欲が高まります。

心肺機能強化

ランニングの代表的な効果のひとつがこの心肺機能の強化です。ランニングは心臓や肺に負荷をかけることができ、心肺機能の強化につながります。

心肺機能が強化されれば持久力は上がり、普段の行動やスポーツ、その他のトレーニング時に、簡単に息が上がったり疲れたりすることなく、動きを続けることができます。

気持ちがスッキリする

ランニングは脂肪燃焼や心肺機能の強化だけでなくメンタルの面でも効果を発揮します。なぜならランニング中は「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌され、精神を安定させることができるからです。

そのためランニングは気持ちが落ち込んでいる方や、メンタルが安定しない方に非常におすすめです。

脂肪燃焼

ランニングは脂肪燃焼に効果があります。走るためにはエネルギーが必要となるため、そのエネルギー源として脂肪が使われるのです。

ジョギングで得られる効果・メリット

続いてはジョギングを行うメリットを紹介します。

初心者でもはじめやすい

ジョギングはランニングと比べて速度が遅いため、運動初心者でも簡単にはじめることができます。またしばらく運動をしていなかったという方にもジョギングはおすすめです。

シニアの方でもできる

ジョギングはシニアの方にとってもおすすめのトレーニングです。ランニングは速い速度で走るぶん、心臓や肺に負担がかかったり、ケガをしてしまうおそれがあります。それに比べてジョギングは、ゆっくりと走るぶん、適度に体に負荷をかけることができるため安全です。

ジョギングはしっかりと効果が期待できるトレーニングです。無理はせずウォーキングの延長として取り入れるようにしましょう。

また「スロージョギング」と呼ばれるトレーニング方法もあります。スロージョギングとはジョギングの中でもよりゆっくりと走るジョギングのことをいい、シニアの方に人気のトレーニングとなっています。

気持ちがスッキリ

ジョギングでも気持ちをスッキリさせることができます。ジョギング中も「幸せホルモン」であるセロトニンが分泌され、精神を安定させることができるのです。日々の生活にジョギングを取り入れることが、毎日安定した気持ちで過ごすことに繋がります。

認知症・生活習慣病予防

ジョギングのような適度な有酸素運動は生活習慣病の予防にもなります。ジョギングは心肺や血管などの循環系の器官や骨に刺激を与えることができ、また肥満防止の効果もあります。心肺機能の強化や骨量を増やすこと、また肥満にならないことは、結果として生活習慣病の予防に繋がります。

またさらに国立障害者リハビリテーションセンターなどの研究では、ジョギングによって脳が物理的に刺激され、認知症などの精神疾患の予防に繋がるではないかということも示されています。

脂肪燃焼

ゆっくりと走るジョギングにも十分な脂肪燃焼効果があります。ジョギングも走るためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーとして脂肪が使われ、結果として脂肪燃焼に繋がります。そのためダイエットをしたい方などにもおすすめのトレーニングです。

筋力アップ

日ごろあまり運動をしていない方やシニアの方には、筋力をアップさせる効果があります。ジョギングはほどよく適度に筋肉に負荷をかけることができるからです。

美肌効果

ジョギングによって心肺機能が向上したり血流がよくなることで、体の末端にまで十分な血液を送ることができます。またほどよい汗によって、毛穴の汚れが流されて美肌効果にも繋がります。

ウォーミングアップ

ジョギングはスポーツや筋トレ前のウォーミングアップとしても効果的です。ジョギングはほどよく心拍数を上げることができます。また体を慣らすことができ心臓や肺への急な負荷や、ケガの防止にも繋がります。

ランニング・ジョギングの効果の違いまとめ

上記から、ランニングは持久力を高めるのに効果的なトレーニングで、ジョギングは健康的な体をつくるのに効果的なトレーニングだということが分かります。

だからといって、持久力を鍛えたいからランニングをしようとか、健康的な体を手に入れたいならジョギングだ、と考えてはいけません。なぜなら、ランニングとジョギングでは行っている人物も目的も異なるからです。

ランニングをするような方は、そもそも普段から強度の高いトレーニングをしていたり、スポーツをやっていたりします。ジョギングを行う方は日々の生活の中に適度な運動を入れている方です。そのため自分がどちらの人物に属しているのかを見極めて、その上でランニングなのか、ジョギングなのかを選択するようにしましょう。

ランニングの効果を高めるやり方

それでは次にランニングの効果を高める方法を紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。

正しいランニングフォームで走る

正しいランニングフォームを身に着けることはとても大切です。走るスピードが上がることはもちろんのこと、ケガの防止にも繋がります。ランニングフォームで注意すべき点は以下の通りです。
・100m先を見ながら頭をなるべく揺らさない
・腕を振り過ぎない
・頭と腰の位置を揃える
・芯を持って走る

また短距離を速く走ってフォームを固めると、きれいで効率的な走りができるようになります。

運動強度65~80パーセントのペースで走る

ランニングは最大心拍の60~80パーセントで走ることがおすすめです。65パーセント以下だと負荷が少ないためジョギングとなり、80パーセントを超えると有酸素運動ではなく無酸素運動になってしまいます。

最大心拍数は年を重ねるごとに減少していきます。一般的に最大心拍数を調べる簡単な方法は「220-年齢」です(例:年齢30歳の方は220-30=190です)。

走り過ぎは注意

ランニングはメリットの多いトレーニングですが、走り過ぎは厳禁です。走り過ぎるとケガをしてしまう恐れがあります。走る頻度は週3回ほどにしましょう。

またマラソン選手でないかぎり、1回に走る時間は30分ほどに抑えることをおすすめします。というのもランニングは走り過ぎると筋肉まで分解してしまい、基礎代謝の高い体を作ることができないからです。基礎代謝が低下すると太りやすい体になってしまいます。

ジョギングの効果を高めるやり方

続いてジョギングの効果を高める方法を紹介していきます。ジョギングは健康的な体を目指すトレーニングであるため、健康面の効果を中心に紹介します。

正しいジョギングフォームで

基本的にジョギングの正しいフォームはランニングと同じです。100m先を見て、上体を反らしたり前屈みなり過ぎないように背筋をまっすぐ伸ばしながら走ると、効率的でケガのない走りとなります。また肩などの力は抜いてリラックスして走ることも大事です。

▼スロージョギング
ジョギングでもきついという方にはスロージョギングをおすすめします。スロージョギングのやり方は以下の通りです。
・地面につくときはフォアフット(足裏の前部)でつくようにする
・2本のレールの上を走るようにひざとつま先をまっすぐにする
・歩幅は小さく足音を立てないくらいで走る
・走るときは腿をしっかりと上げる

走る時間は20分以上

一般的にジョギングによって脂肪燃焼の効果が表れだすのは、走りはじめてから20分後です。そのため20分以上は走るように心がけましょう。

ただしランニングと同じく走り過ぎはよくありません。ケガをしてしまうおそれがあります。そのためジョギングは20~30分におさめることをおすすめします。またジョギングを行う頻度も週2~3回でおさめるのがおすすめです。

最大心拍数の40から60パーセントで走る

ジョギングは最大心拍数の40~60パーセントで走るようにしましょう(最大心拍数の算出方法は上の「ランニングの効果を高めるやり方」に記してあります)。これぐらい楽なペースで走れば挫折せず長く続けることができます。ジョギングのような有酸素運動に限らず、トレーニングは長く続ければ続けるだけ、体に効果が表れます。

体重と走った距離から消費カロリーを計算

効果的に走るためには消費カロリーを計算することも大切です。どれだけカロリーを消費させることができたのかが分かれば、その後の食事の取り方や目標が立てやすくなります。

ジョギングによる消費カロリーの算出方法として有名なのが、体重と走った距離によって算出する方法です。式は「体重(kg)×走った距離(km)=消費カロリー」で表すことができます。例えば体重60㎏の人が5km走った場合、消費カロリーは300kcalということになります。

ランニング・ジョギングの効果がでる期間はいつから?

ダイエット目的で取り組んだ場合、目に見えて効果が表れるのは1~3ヶ月です。効果が出る期間に幅があるのは、年齢や体重によって効果の出やすさが異なるからです。一般的には若い方ほど効果が出やすく、お年寄りの方ほど出にくくなります。また体重は重い方ほど効果が出やすいです(上記の消費カロリー計算でも体重が重たいほうが値が大きくなります)。

気持ちをスッキリとさせたい場合は、比較的すぐに効果を実感できます。人によっては1回走っただけでも晴れやかになり、気持ちをスッキリとさせることができます。

認知症や生活習慣病を予防したい方は、長期間続けることが大切です。長期間続けるためにも、ゆっくりとしたペースで走るジョギングや、さらによりゆっくりとしたペースで走るスロージョギングを取り入れることがおすすめです。

ランニング・ジョギングの効果がないと感じる原因&対策

ランニングやジョギングをしてもなかなか効果が表れないと悩んでいる方には、ちょっとした工夫が必要です。特にダイエット目的の方は、ランニングやジョギングだけでは痩せない場合があります。

朝や夜のランニング・ジョギングには注意

ランニングやジョギングを行う時間帯として人気なのが朝と夜です。朝のランニング・ジョギングは1日を心地よくスタートすることできますし、夜のランニング・ジョギングは日中のもやもやしたことをスッキリさせてくれます。またどちらも太陽が傾いていたり、太陽がない時間帯なため走りやすくとてもおすすめです。

ただし朝と夜のランニング・ジョギングには注意が必要です。なぜなら起きてすぐの時間帯や夜遅い時間帯のランニング・ジョギングはかえって悪影響を及ぼす可能性があるからです。

朝のランニング・ジョギングの問題点と解決方法

起きてすぐの時間帯、人の体は血圧が低く筋肉や関節はまだうまく動ける状態ではありません。そんな中でランニングやジョギングをしてしまうと、思わぬケガに繋がってしまったり、心肺に急な負荷がかかってしまいます。

また前日の食事から時間が空いているため、体の栄養が不足しており、その状態で有酸素運動を行うことによって筋肉が分解してしまうおそれがあります。筋肉の分解がダイエットに及ぼす悪影響については下で詳しく紹介します。

朝ランニング・ジョギングをしたい場合は、走る前にきちんと栄養を摂取するようにしましょう。特にタンパク質は筋肉に欠かせない栄養素なため意識して取ることをおすすめします。また水分補給もしっかりと行うようにしましょう。夜寝ている時間に汗や呼吸によって体から水分が出ていっています。水分補給をしないで走ると思わぬトラブルに繋がります。

夜遅すぎる時間帯のランニング・ジョギングの問題点と解決方法

夜遅すぎる時間帯にランニングやジョギングを行うと、生活が乱れる可能性があります。特に寝る前のランニングやジョギングは、交感神経を刺激してしまい睡眠の質を悪くするおそれがあるため注意しましょう。

夜走る場合は16時から20時がおすすめです。この時間帯は代謝、心肺機能、筋肉や関節がなどが1日の中でもピークの状態にあるため、より高いパフォーマンスで走ることができます。

食事管理

いくらランニングやジョギングを頑張っても、そのぶん食べてしまっては痩せるものも痩せません。走ったのだから食べていいだろうという思うが、ダイエットを妨害しています。

上でランニングやジョギングの消費カロリーの算出方法を紹介しました。その式からも分かる通り、ランニングやジョギングにはたしかにダイエット効果がありますが、その効果はそれほど大きなものではありません(分量にもよりますが、例えばショートケーキは一人前で300kcalになります)。

そのためダイエットをしたい方はランニング・ジョギングなどの有酸素運動と同時に、食事管理もしなくてはいけません。

筋力がない

ダイエットをする上で大事なことは基礎代謝量を上げることです。基礎代謝量を上げれば、痩せやすい体を作ることができるからです。基礎代謝量を上げる方法として一番効果的なのが筋肉をつけることです。そのためダイエットのためには筋トレは欠かせないトレーニングとなってきます。

ランニングやジョギングをしても結果が出ない方の多くは、有酸素運動だけで、無酸素運動である筋トレを行っていません。本気でダイエットがしたい方は筋トレも取り入れることが大切です。

また上記でもいくつか説明したように、ランニングとジョギングはやり方を間違えると筋肉を分解させてしまうおそれがあります。そのためランニングやジョギングを行う際は、筋肉を分解させないように注意しながら行うことも大切です。

ランニングやジョギングは筋トレ後に行うことで効果アップ


ランニングやジョギングは筋トレ後に行うと効果がアップします。筋トレをすると人は糖分を消費します。そのためその後にランニングやジョギングを行えば、エネルギーとなる糖分が少ない状態からはじめられるので、通常よりも早く脂肪燃焼の時間を迎えることができるのです。

また筋トレによって、心拍数をすでにある程度上昇させた状態で、ランニングやジョギングに移ることができるのもメリットです。

これを反対にして、ランニング・ジョギングの次に筋トレという順番で行ってしまうと、有酸素運動によってへとへとになった体で筋トレをすることになるので、筋トレのパフォーマンスが低下してしまいます。そうならないためにも筋トレの後に有酸素運動を行うことをおすすめします。

ランニング・ジョギングの効果を実感した人の体験談

それでは最後に実際の体験談を見ていきましょう。ランニングやジョギングをしたことによってどんな効果が表れたのか、これまでとどう見た目が変化したのかなどを紹介していきます。



有酸素運動と食事管理を組み合わせれば短期間で効果が実感できることもあります。短期間でダイエットしたい方は、食事にも気を配りましょう。



ある程度の期間続ければそれだけ効果を出すことができます。何事も続けることが大事です。



こちらの方も食事とランニングを組み合わせてダイエットに取り組んでいる方です。卵スープは筋肉に必要なたんぱく質が含まれており、かつ体が温まるため代謝をアップさせ、エネルギーを消費させることができます。



このようにランニングをすることによって、他人にも分かるほど見た目の変化させることができます。



コロナの影響で在宅のテレワークが増えている現在、体や心肺、脳などに対して適度に負荷をかけることができる有酸素運動は運動不足を改善させてくれます。



在宅ワークだからこそランニングのメリットを活かしてトレーニングしていきましょう。



筋トレで筋肉に負荷をかけ基礎代謝をアップさせ、さらに有酸素運動でエネルギーを消費させれば、より効果が期待できます。ダイエットはもちろんのこと、日ごろの生活を改善させることができるのもランニングとジョギングのメリットです。



PFCとはたんぱく質(Protein)と脂質(Fat)と炭水化物(Carbohydrate)のことです。筋トレによる筋肉への負荷と、有酸素運動のによるエネルギー消費、さらにバランスのよい食事、この3つを組み合わせればくびれをつくることも夢ではありません。



食事管理の対象は食べ物だけではありません。お酒の量も管理する必要があります。



ランニングはエネルギーを消費させると同時に、場合によっては1回でかなりの汗をかきます。しっかりと水分補給を心がけるようにしましょう。

ランニング・ジョギングを習慣化するコツ

いかがでしたか。ランニングとジョギングには脂肪燃焼や心肺機能の強化、メンタルの安定などさまざま効果があります。その効果を十分に享受するためにも時間や頻度、心拍数などを意識することはとても大切です。しかしそれよりも大切なことは続けることです。はじめは無理をせず楽しみながら、ほどよい負荷で長い期間続けることを意識して走るようにしましょう。