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筋トレ・運動の知識

筋トレでセロトニンを分泌!活性化の理由〜幸せホルモンの効果を徹底解説!

2020年09月25日

筋トレをするとセロトニンという神経伝達物質が分泌されます。セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、気持ちをリラックスさせたり、やる気を出させる効果があります。筋トレでセロトニンが分泌される理由や、筋トレ以外でセロトニンを増やす方法について解説します。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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筋トレをすると分泌されるセロトニンとは?

筋トレをするとセロトニンという物質の分泌が活性化すると言われています。このセロトニンは主に腸で作られる神経伝達物質で、幸福感や精神の安定感などの感情を発生させるはたらきをしています。

その特性から別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、近年ではうつ病などの精神疾患の治療の分野でも注目されています。

筋トレをするとセロトニンの分泌が活性化する理由

筋トレをするとセロトニンの分泌が活性化する理由と、セロトニン分泌を促すのに効果的なトレーニング方法について解説します。

筋トレのリズム感がセロトニン分泌を活性化させる

セロトニンの分泌はリズム運動のような一定の動きを繰り返し行うことで活性化します。筋トレは同じ動きを繰り返して筋肉に負担をかけるため、セロトニンがたくさん分泌されると考えられています。

セロトニンの分泌を活性化させるトレーニング

セロトニンを増やす目的で筋トレをするのなら専用器具のいらない、自重トレーニングをするとよいでしょう。回数の目標を定めておくと、終わった後に達成感もあるので気持ちがスッキリします。
 
▼ポイント
・5分~20分ほどの時間を目安に
・セット数に目標を設ける
・一定のリズムを意識しながら身体を動かす
・疲れすぎない程度の軽い運動を行う

▼おすすめのトレーニング
・スクワット
・腕立て伏せ
・上体起こし

スクワットや腕立て伏せ、上体起こしは、職場の昼休みなど空いた時間に器具なしで気軽におこなえるのでおすすめです。おうちでトレーニングするときはダンベルを組み合わせて筋肉にかかる負荷を増やしてみるのもよいでしょう。

筋トレをすると分泌されるセロトニンの効果

「幸せホルモン」の別名を持つセロトニンは、心と体にたくさんの良い効果をもたらしています。セロトニンの具体的な効果について解説します。

気持ちを安定させる

セロトニンの分泌量が足りている状態だと気持ちが安定し、心がリラックスした状態になります。セロトニンが不足した状態だと、ささいなことで怒りやすくなったりネガティブな気持ちになりやすくなったりします。

以前よりも怒ることや泣くことが増えたと感じたら、それはセロトニンが不足しているサインかもしれません。

(筋トレとメンタルとの関係については以下の記事も参考にしてみてください)

前向きな気持ちにさせる

セロトニンは考え方をポジティブにし、やる気を出させる効果もあります。セロトニンが不足していると、何事にも無気力になったり、考えがまとまらなくなったりします。

ネガティブになりやすくなったり、考え事がはかどらないと感じるときには、筋トレなどセロトニンを増やす行動をとると少し改善することがあります。

睡眠ホルモンを作る

セロトニンは睡眠にも深く関与しています。睡眠の質を高める「メラトニン」というホルモンはセロトニンから作られています。

セロトニンが不足していると「メラトニン」の量も少なくなり、結果的に寝つきが悪くなったり、不眠の症状に悩まされたりします。

睡眠は脳を休め、体の疲れをとるために非常に大切なものです。その睡眠が足りていないと心身ともに不健康になり、さまざまな病気にかかる危険性があります。

自律神経を整える

セロトニンとともに精神安定のために重要と言われている自律神経のはたらきにも、実はセロトニンが深く関わっています。

セロトニンは自律神経を構成する「交感神経」と「副交感神経」のバランスを整えるというはたらきもしています。

この2つの神経のバランスがよくとれている状態が「自律神経が整っている」状態であり、心の状態が安定したり集中力がついたりします。

セロトニンを増やす筋トレ以外の方法

筋トレ以外にもセロトニンの分泌を増やす方法はたくさんあります。毎日の習慣の中で少し意識するだけでもセロトニンは増やせるので、筋トレと共にぜひ実践してみてください。

日光を浴びる

日光を浴びると脳でセロトニンの分泌が活性化します。屋外で15分を目安に日光浴をしましょう。日光浴をしながらウォーキングや軽い筋トレを行うのもおすすめです。

気持ちが落ち込むとついつい部屋に引きこもりがちになってしまいますが、外に出て日光をいっぱい浴びることが大切です。外に出るのが面倒なときは部屋の窓を開けて日光を浴びるだけでも効果があります。

セロトニンの材料になる栄養素を含む食品を摂る

セロトニンのもとになる栄養素を含む食品を積極的に摂取することでも、セロトニンの分泌は増やせます。セロトニンの材料となる「トリプトファン」と、セロトニンの生成を助ける「ビタミンB6」を含む食材をバランスよく摂るのがポイントです。

▼トリプトファンを含む食材
・大豆食品
・乳製品
・たまご
・バナナ
・ごま

▼ビタミンB6を含む食材
・赤身の魚類
・ささみ肉
・玄米
・バナナ

紹介した食品の中でもバナナはトリプトファン、ビタミンB6をどちらも豊富に含んでいるので積極的に食べるようにしましょう。納豆や焼き鮭、目玉焼きなど、朝食の定番メニューにも多くのトリプトファンやビタミンB6が含まれています。

(筋トレとバナナとの関係については以下の記事も参考にしてみてください)

腸内環境を整える

セロトニンを増やすためには腸内環境を整えることも重要です。体内のセロトニンの90%は腸にあります。腸で作られたセロトニンは主に腸内細菌のはたらきで脳に届き、脳内ホルモンとして精神に作用していきます。

腸内環境を良好に保つことで腸内細菌の活動が活発になり、セロトニンの流通量が増えます。腸内環境を良くするために、食物繊維が豊富な食材や、発酵食品を意識的に摂るようにしましょう。

▼腸内環境を整える食べ物
・ヨーグルト
・納豆
・海藻類
・きのこ

これらの食品を先ほど紹介したセロトニンを増やす食材と組み合わせて食べることで、よりセロトニンがスムーズに伝達されるようになります。

リズミカルな運動をする

筋トレ以外にも筋肉の弛緩と収縮を繰り返す運動をすることで、セロトニン分泌を促せます。

▼セロトニン分泌が活性化する運動
・ウォーキング
・ランニング
・ヨガ
・水泳

屋外で行うウォーキングやランニングは運動と日光浴を同時にできるので、特にセロトニンの増量効果が期待できます。また、運動をする際にリズミカルな呼吸を意識することもポイントです。

筋トレをしてセロトニンの分泌を活性化させよう!

セロトニンは心の健康を維持するために欠かせてはならない物質です。
うつ症状やメンヘラ気質に悩んでいる方は軽い筋トレや運動をすることで、体内のセロトニンが増えて症状が改善する可能性があります。

また、筋肉を鍛えることは心身ともに健康な身体作りにもつながります。
簡単なトレーニングからでよいので、筋トレで心と身体を鍛えてみてはいかがでしょうか?