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ランニングによるふくらはぎの痛みを解消!箇所別の原因〜対策&予防策まで解説!

2020年11月04日

ふくらはぎはランニング時に痛めやすい部位です。なぜふくらはぎを痛めるのか、外側、内側、上部、下部の部位ごとに痛みの原因を解説!ランニングで痛みが出た場合に初心者でもできるテーピングやストレッチなどのケア方法、ふくらはぎを痛めない走り方のフォームも紹介します。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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ランニングをするとふくらはぎに痛みが出る…。

ランニングをしていて突然ふくらはぎを痛めてしまったり、走り終わった後に痛みが出たという経験はありませんか?何気なく行っているランニングで走り方やランニングの準備を誤ってしまうと、ふくらはぎに痛みが出てしまい、悪くすれば痛みが長引いたり故障の原因にもなります。

なぜランニングでふくらはぎに痛みが出てしまうのか、部位ごとに痛みの原因を解説します。また、痛みが出た際のケア方法、痛みが出ない予防策も紹介しますので、参考にしてみてください。

ランニングをするとふくらはぎに痛みが出る原因

まずはランニングをするとなぜふくらはぎに痛みが出るのか、原因について解説します。ふくらはぎには下腿三頭筋、腓腹筋、ヒラメ筋の3種類の大きな筋肉があります。腓腹筋はつま先を引き上げたり膝を動かすことに使われ、ヒラメ筋は足首を動かす際に使われる筋肉です。

3種類の筋肉はどの部位もランニングでよく使われ負荷がかかっています。そのため筋肉痛になりやすいだけでなく、もっと深刻な怪我や炎症が起こることもあります。ではどういった痛みが出るのか、部位ごとに見ていきましょう。

外側

ふくらはぎの外側の痛みは、下腿三頭筋に負荷がかかって筋肉が痛みを出しているケースが多数です。ランニングやウォーキングで外側に体重がかかってることが原因と考えられます。シューズの外側がすり減る人はこれらの筋肉が固くなり、痛みが出てしまうので注意が必要です。

まれに、ふくらはぎの外側を通る神経に影響が出ているケースもあります。その場合は、痺れて感覚が鈍くなったり、ピリピリするような痛みを感じることが多いです。

内側

ふくらはぎの後ろまたはすね近くの内側が痛む場合、シンスプリントという症状が出ている可能性があります。これは足首や親指で地面を蹴る筋肉が下腿骨の骨膜まで引っ張ってしまい、炎症を起こしている状態です。骨がきしむような重い痛みがあります。

シューズが薄手で硬い場合や、固い地面でランニングを行う、疲労が回復する前に負荷をかけてランニングといったことを繰り返すと起こりやすい症状です。

上部

ふくらはぎの上部の痛みは、肉離れを起こしている場合があります。肉離れはランニングの際にかなりの負荷をかけた結果、筋肉がちぎれるように損傷して痛みが生じます。歩行が困難になるほどの痛みであれば、肉離れの可能性が高いです。

そこまでの痛みでない場合は、ふくらはぎ上部にある下腿三頭筋が固くなって痛みを起こしている可能性があります。

下部

ふくらはぎの下部が痛む人は、アキレス腱炎になっていたり、腓骨筋の下部が固くなって痛みが出ている可能性があります。上体を起こし気味で踵から着地するフォームの人は、特にアキレス腱やふくらはぎに負荷を非常にかけてしまうので、注意が必要です。

また、ふくらはぎの下部は筋肉が攣るこむら返りにもなりやすい部位です。これはランニングによって運動神経が興奮し、神経と筋肉をつなぐ部分が誤作動を起こすために起こるものです。脱水や疲労の蓄積、マグネシウムなどの栄養が不足していると起こるとも言われています。

ランニングによるふくらはぎの痛みを解消する対策

ランニングでふくらはぎに痛みが出ると、なかなか思うようにランニングを続けることができません。では、どのように解消すれば良いでしょうか?ふくらはぎの痛みを解消する対策を紹介します。

アイシングする

ふくらはぎの筋肉痛や肉離れが出たときは、筋肉が炎症を起こして熱が出ている状況です。アイシングをすることによって痛みを和らげることができます。ただし、アイシングはタイミングが重要です。炎症が起きてから時間が経った後に行っても効果がないので、痛みが出た直後か運動直後に行いましょう。

また、冷却しすぎると血流が悪化して筋肉痛が治りにくくなることがあるので、1回のアイシングは10~20分に留めてください。

温める

筋肉痛などでふくらはぎに痛みが出ると同時に、パンパンに張ってしまっていることがあります。足が疲れると、血行が悪くなってしまうためです。ふくらはぎに疲れが出ている時は、お風呂に入るなどで身体を温めて血行をよくすることで和らぎます。血行がよくなり、ふくらはぎの筋肉がほぐれるためです。

身体を温めるのは運動直後ではなく、数時間置いてから行う方が効果的です。患部に熱がある時は温めることで炎症が悪化することがあるので、避けるようにしましょう。

栄養補給する

筋肉痛が起こった時は筋肉が回復している途中ですので、栄養補給をしっかりとすることで筋肉の回復を早めることができます。筋肉の回復を早めるにはタンパク質などの栄養を摂取しましょう。プロテインを飲んだり、BCAAやブドウ糖、グルタミンを摂取することが有効です。

マッサージをする

ふくらはぎが痛い時にマッサージをすると、筋肉をほぐして血行を良くし、痛みを和らげることができます。疲労回復や、攣った時の対処方法としても効果的です。

▼ふくらはぎマッサージのやり方
①膝を90度に曲げる
②両手でふくらはぎを包み、3回圧迫する
③膝裏からアキレス腱まで3ヶ所に分けて行い、3~5回繰り返す
④ピンポイントに痛い箇所を探す
⑤痛い箇所を親指で少し痛みを感じるまで押さえる
⑥親指でふくらはぎを押さえたまま、足首を10回上げ下げする

簡単にできるふくらはぎのマッサージ方法です。筋肉痛だけでなく、ふくらはぎが張っている時や攣った時にも使えます。圧迫して筋肉をほぐすだけでなくストレッチも兼ねているので、痛い部分ももちろんふくらはぎ全体の血行を促進することができます。両方痛む場合は片足ずつ同じ方法でマッサージしましょう。

▼ふくらはぎマッサージのコツ&注意点
・ふくらはぎを手で包んで押す時は、手全体で押すようにする
・ピンポイントで痛みを感じる場所が複数ある時は、一つずつ押さえて足首の上げ下げをする

マッサージはむやみに揉むと、かえって悪化することがあります。痛気持ちいいくらいの力加減で行うことがおすすめです。

ランニングフォームを見直す

ランニングをしていて毎回ふくらはぎが痛む場合、ふくらはぎやアキレス腱付近に強い負荷がかかっていることが考えられます。マッサージやアイシングでは痛みを緩和できても、一時的なものにすぎません。根本的に痛みを解決するには、ランニングフォームを見直しましょう。

▼正しいランニングフォームのやり方
①やや前傾姿勢になる
②足を身体の真下に着地させる
③腕を後ろに引くように振る

正しいランニングフォームでは、やや前傾姿勢で走ります。前に倒れようとする力を利用して走るためです。そのためには、足を着地させる場所が重要です。重心の後ろや前で接地すると足の一ヶ所に重心がかかってしまうので、身体の真下に接地させて重心を身体の中心で受け止めるようにしましょう。

▼正しいランニングフォームのコツ&注意点
・身体の重心で着地の衝撃を吸収する
・肘を後ろに引く
・お尻やお腹の筋肉を使う

前に倒れようとするエネルギーを上手く使うには、肘の使い方もポイントです。肘を後ろに引くことで骨盤を安定して回転させ、スムーズに足が出るようになります。また、足を意識するのではなくお尻やお腹の筋肉を意識して走りましょう。足への負担が軽くなり、筋肉痛や怪我を防止できます。

ランニングによるふくらはぎの痛みが出たらテーピング

テーピングをすることで、ランニング時のふくらはぎの痛みを軽減したり、新たな痛みや怪我を予防することができます。初心者でもすぐにできるテーピング方法を紹介しますので、参考にしてみてください。

ふくらはぎのテーピング方法

ふくらはぎが痛むときに有効なテーピング方法です。3本のテープだけで初心者でも簡単にテーピングでき、攣ったような鋭い痛みがある時にも使えます。

▼テーピングのやり方
①足を後ろに下げ、膝を伸ばして立つ
②土踏まずの内側から足裏を通って、踵の外側へテープを出す
③踵の外側からアキレス腱の上を通して膝の内側へテープを巻く
④反対側も②~③と同じ位置を通って巻く
⑤膝下にテープを一周させ、縦のテープを止める

両側からふくらはぎを支えるようにテーピングするため、ふくらはぎに一本のテープを止めるよりサポート力があります。また、膝下のテープで縦のテープを止めておくので、ランニング中も剥がれにくいです。

▼テーピングのコツ&注意点
・足首は90度に保つ
・膝へ巻き上げる際に強く引っ張りすぎない

足首が90度になっていないと、筋肉の収縮に上手くフィットできないため注意しましょう。一人で巻くのは難しいので、誰かに手伝ってもらうことをおすすめします。

サポーターもおすすめ

ふくらはぎの痛みを軽減するにはサポーターもおすすめです。自分でテーピングを巻く必要もなく、筋肉にかかる負担を軽減してくれるため、回復を早めることができます。快適に着けられる選び方としては、以下を参考にしてみてください。

・通気性の良いものを選ぶ
・痛みに応じて、全体を覆うものと患部のみを覆うものを選ぶ
・伸縮性が良いものを選ぶ

ふくらはぎは汗をかきやすい部位ですので、蒸れたりかゆみが出ないよう通気性の良いものを選ぶと良いでしょう。また、伸縮性は動きやすさに関わりますので、着用感などのレビューを参考にして選ぶようにしてください。

出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B071J2299J/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_v1cPFbHMCP7EM

通気性に優れ、サポート力もあるふくらはぎ用のサポーターです。柔らかい手触りで締め付け感もない快適な着け心地ですが、頑丈なチタン合金を配合した素材で作られているため、両側からしっかりとふくらはぎを包んでサポートしてくれます。

ランニングによるふくらはぎの痛みの予防策

ふくらはぎの痛みは、疲労が溜まっていたり筋肉が固くなっている時に起こることが多いです。走っている最中に突然痛むこともあります。では、ランニング中痛みが出ないようにするにはどうすれば良いでしょうか?ふくらはぎの痛みを予防するポイントを紹介します。

ふくらはぎ・足首のストレッチをする

ランニング後にしっかりストレッチをすることで、筋肉が固くなるのを防ぐことができます。疲労を取り除く目的もありますので、痛みが出てからではなく、ランニング直後に行うのがおすすめです。また、足首が固い人はランニング前にするのも良いでしょう。

▼ふくらはぎ・足首ストレッチのやり方
①ベッドや壁に手をつき、足を前後に広げる
②壁側に体重をかけてふくらはぎから足首にかけてゆっくり伸ばす
③膝を曲げて下にゆっくり体重を落とす

ランニングを行った後は、二種類のストレッチを行うようにしましょう。伸びる筋肉が異なり、膝を伸ばしたストレッチでは腓腹筋を伸ばし、膝を曲げたストレッチではヒラメ筋を伸ばす効果があります。ランニング後はどちらも披露しているので、バランスよくケアすることが重要です。片足ずつ20秒以上行いましょう。

▼ふくらはぎ・足首ストレッチのコツ&注意点
・後ろ足のつま先が真っすぐ前を向けるようにする
・反動をつけず、ゆっくりふくらはぎを伸ばす
・踵が浮かないようにする

効率よくふくらはぎをストレッチするためには、しっかりとふくらはぎから足首にかけて伸ばすことが重要です。もし踵が浮いてしまう場合は、足幅を狭めてストレッチしましょう。

ウォーミングアップやクールダウンをしっかり行う

ランニングでいきなり足に負荷をかけたり急に運動をやめると、筋肉が損傷し痛みが起きやすくなります。また、攣りやすくなったり怪我もしやすいです。そのため、ランニング前後にしっかりウォーミングアップとクールダウンを行いましょう。おすすめはストレッチや体操、ウォーキングといった軽い運動です。

ウォーミングアップは筋肉を柔らかくし、筋肉痛の予防や怪我の予防をすることができます。クールダウンは血流の低下を緩和し、筋肉が固くなるのを防いで疲労回復を早めます。1回のランニングで10~20分くらいを目安に取り入れましょう。

こまめに水分補給をする

水分補給とふくらはぎの疲労回復や筋肉痛予防には、深い関わりがあります。ランニングで筋肉を使うと水分が汗などでなくなり、老廃物を排出する代謝が滞ります。その結果、足に老廃物が溜まり疲れやすくなったり筋肉痛が起きやすくなるのです。

こまめな水分補給は血流を良くし、代謝を促進することで老廃物が溜まるのを防いで筋肉痛の予防にもなります。ランニング中だけでなく、前後にもこまめに水分補給しましょう。

ランニングによるふくらはぎの痛みは放置しても治らない

ふくらはぎの痛みを我慢しながらランニングをしている人もいますが、放置したままでは痛みが治ることはありません。筋肉痛も疲労を回復させなければ取れませんし、肉離れやシンスプリントのような炎症が起きている場合は、余計に悪化したり疲労骨折に繋がるといったケースもあります。

ふくらはぎが痛むときは無理せずランニングを休み、ケアをして早めに治すことが先決です。ケアをしても痛みが取れなかったり長引く場合は、そのままにせず病院で治療をしてもらいましょう。

ランニングによるふくらはぎの痛みは早めに対処しよう

ランニングでふくらはぎの痛みが起こる原因やケア方法、予防方法について紹介しました。ふくらはぎが痛む時は休んでケアをし、早く治すことが痛みを長引かせないポイントです。また根本的に解決するには、フォームを見直すことも重要です。ふくらはぎの痛みの予防やケアをしっかり行い、楽しくランニングしましょう。