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ヘビーデューティートレーニングとは?
ヘビーデューティートレーニングとは、重強度のトレーニングをひとつの部位に対し、たったの1セットで終えるトレーニングです。従来の筋トレの頻度と比べて、週1~2週間に1回の低い頻度で行うというトレーニングになります。
ヘビーデューティートレーニングは、アーノルド・シュワルツェネッガーの最大のライバルとも称されたボディビルダーのマイク・メンツァーが考案したものです。本当に1セットで効果があるのか疑問に思っている人も多いでしょう。では、初めにヘビーデューティートレーニングがどんな仕組みでどんな効果があるのか解説していきます。
(ボディビルダーについては以下の記事も参考にしてみてください)
元ボディビルダー『小山裕史』とは?イチローも実践する初動負荷理論などを解説
出典:Slope[スロープ]
ヘビーデューティートレーニングの仕組み・効果
ヘビーデューティートレーニングは、どんな仕組みでどんな効果が得られるのでしょうか。ヘビーデューティートレーニングの仕組みや効果について詳しく解説します。
ヘビーデューティートレーニングの仕組み
ヘビーデューティートレーニングは、トレーニングマシンの開発者として知られるアーサージョーンズ博士が「HIT(ハイ・インテンシティ・トレーニング)」という筋肥大を最大化する方法を、さらに発展させたトレーニング法です。
一般社団法人 日本ハイインテンシティトレーニング協会の情報によると、高重量ではなく高強度を一定時間持続させるトレーニング法で、全可動域にわたり筋肉を意識させ、筋肥大の測るという仕組みとなっています。
実際は非常に正確な動作で行なう為、必然的に反動動作を用いるような方法に比べ、軽い重量しか扱わず、全可動域にわたって筋肉を意識するようなトレーニングなのです。nつまり、HIGH-INTENSITY(高強度)とは高重量ではなく、筋肉に高い緊張を一定時間持続させる運動と言う意味なのです。
HITの理論に基づき、最大収縮時に強い負荷をかけて行うピークコントラクション法やレストポーズ法など、さまざまなトレーニング方法を駆使して筋肉を追い込むという仕組みとなっており、さらに筋肥大の効果が期待できるといわれています。
ヘビーデューティートレーニングの効果
ヘビーデューティートレーニング強度の高いトレーニング1セットを行い、休養日を挟むことで、筋繊維が修復・増殖され、筋肥大効果が期待できます。従来の複数回のトレーニングでは、筋肥大の効果が薄れてきたという方におすすめのトレーニング法です。
また、ヘビーデューティートレーニングの1セットということが効果を上げる鍵となっています。従来のトレーニング方法は、1部位5セットなどと複数回のトレーニングを行っている人が多いでしょう。しかし、複数回セット数を刻むことで無意識のうちに、強度を弱くしてしまっている可能性があります。
それに対し、ヘビーデューティートレーニングは1部位に対して1セットと決まっているため、限界まで筋肉を追い込むことができる上に、精神力も鍛えられる効果があるといわれています。
(筋肥大のメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
筋肥大目的の1週間メニュー【ジム・自宅別】最適な頻度〜停滞期打破の対策まで解説
出典:Slope[スロープ]
ヘビーデューティートレーニングのやり方
ヘビーデューティートレーニングの効果や仕組みについて理解できたでしょうか。ここからは、ヘビーデューティートレーニングのやり方、メニューについて紹介します。ヘビーデューティートレーニングのやり方は以下の通りです。
①ウォーミングアップ
②メインを1セット行う
③2~6種目繰り返す
それでは、「①のウォーミングアップ」から順にチェックしていきましょう。
①ウォーミングアップ
ヘビーデューティートレーニングは1セットのみのトレーニングとはいえ、怪我などを起こさないためにウォーミングアップしておく必要があります。メインのセットに入る前に、7割程度の負荷で2セットほど、軽くウォーミングアップを行うようにしましょう。
②メインを1セット行う
ヘビーデューティートレーニングのメインを1セット行います。種目にもよりますが、一例のメニューは以下の通りです。
①4秒かけてウエイトを上げる
②最大収縮で負荷がかかっている部分で1~2秒キープする(ピークコントラクション法)
③4秒かけてウエイトを下ろす
④8回ほど繰り返す
⑤約5秒ほど休んでさらに繰り返す(レストポーズ法)
⑥ネガティブ動作が耐えられなくなるまで繰り返す
最大収縮時に強い負荷をかけて行うピークコントラクション法や、高重量で行うトレーニングのあと、一度休み、再びセットを行うレストポーズ法など、非常につらいメニューが多いです。なるべく一人で行わず、パートナーをつけたり、補助を使ったりして挑戦するようにしましょう。
③2~6種目繰り返す
メインの1セットを2~6種目程度行うようにしましょう。先ほども説明しましたが、ピークコントラクション法やレストポーズ法は、筋肉に強い負荷をかけるトレーニング法です。やり方を間違えれば怪我の原因にもつながるため、無理のない範囲で行いましょう。
(筋力アップの負荷については以下の記事も参考にしてみてください)
筋力アップをする方法!最適なトレーニングの負荷設定、食事・栄養摂取まで解説!
出典:Slope[スロープ]
ヘビーデューティートレーニングのメリット・デメリット
ヘビーデューティートレーニングには、メリット・デメリットがあります。実際どんなメリット・デメリットがあるのか、さっそくみていきましょう。
メリット
まずは、ヘビーデューティートレーニングの3つメリットを紹介します。メリットについては以下の通りです。
・トレーニング時間の短縮
・マンネリ化対策
・メンタルが強くなる
では、「トレーニング時間の短縮」から順にチェックしていきましょう。
トレーニング時間の短縮
ヘビーデューティートレーニングは、複数回のトレーニングと比べると1セットしか行わないため、大幅に時間が短縮できます。非常にきついので、1セットしかできないという理由もありますが、忙しい人にはトレーニングの時間を割くのが難しいときもあるでしょう。ヘビーデューティートレーニングは、数種目行っても20分程度で終わるため時間短縮に繋がります。
マンネリ化対策
同じトレーニングを継続していると筋肉がその刺激に慣れてしまい、思うように筋肉を鍛えられなくなる停滞期に陥ることがあります。ヘビーデューティートレーニングは、従来の複数回セットを行うトレーニングでは与えられない刺激を与えられやすく、停滞期を乗り越えることが期待できるでしょう。
いつもの筋トレでは、筋肉が育たなくなってきたと感じた方はヘビーデューティートレーニングを行い、マンネリ化対策をしてみてください。
(筋トレの停滞期については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレ効果は3ヶ月の継続が必要!理由〜成長段階、停滞期を乗り越えるコツまで解説!
出典:Slope[スロープ]
メンタルが強くなる
ヘビーデューティートレーニングは、限界への挑戦となり、かなりきついトレーニング法です。このきついトレーニングを乗り切るには、強い意志が必要になります。そのため、メンタルが強くなるといわれており、トレーニングを続けていく上で、大きなメリットといえるでしょう。
デメリット
次に、ヘビーデューティートレーニングの4つのデメリットを紹介します。デメリットについては以下の通りです。
・とにかくきつい
・初心者には不向き
・筋力アップには適さない
・トレーニングの頻度が減る
それでは、「とにかくきつい」から順にチェックしていきましょう。
とにかくきつい
ヘビーデューティートレーニングは、1セットとはいっても「限界に挑戦するトレーニング」なのでとにかくきついです。複数回セットを行うトレーニングより強度も高いため、楽なフォームに逃げてしまい、刺激が弱くなる可能性もあります。やりきるという強い意志と根性が必要になってくるでしょう。
初心者には不向き
ヘビーデューティートレーニングは、初心者には向かないトレーニング法です。正しいフォーム、限界まで追い込むための専門的なテクニックが必要になるため、初心者には難しいといわれているからです。
間違ったフォームで行ってしまうと怪我を引き起こす原因ともなってしまうため、初心者にはおすすめできません。初心者は、従来の複数回セット数を重ねて行う筋トレから始めてみるのがよいでしょう。
(初心者の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
【筋肉の付け方】初心者向けに筋トレ・食事など筋肥大を効率的に起こす秘訣を解説
出典:Slope[スロープ]
筋力アップには適さない
ヘビーデューティートレーニングは、レストポーズ法などのあらゆるテクニックで筋肉を追い込んでいくトレーニング法なので、筋力アップには向いていません。筋力を向上させたい方は、高重量で低回数(低レップ)のトレーニングを行うのがよいでしょう。
トレーニングの頻度が減る
ヘビーデューティートレーニングは、たったの1セットで終えるトレーニングです。筋肉に一度に大きな負荷をかけるため、回復のための休養の時間を多くとらなければなりません。また、ステロイドを使用しないナチュラルなトレーニーは、トレーニングを頻度高くすることが主流です。
初心者は、複数回行うトレーニングで筋力をつけてから、ヘビーデューティートレーニングを目指すことをおすすめします。
ヘビーデューティートレーニング実践した人の口コミ
ここからは、ヘビーデューティートレーニングを実践した人の口コミをみていきましょう。
時間が短縮できた
最近は、もうヘビーデューティートレーニングを基盤とした1セット法に切り替えてからはトレーニング時間短縮と回復に充てる時間が確保された事で精神的に楽になった今日この頃。3セットや4セットははっきり言って疲労を溜めるだけで意味ない。
— 田勢さん (@tasesan75) July 23, 2017
1セット本気で死にものぐるいでやるべきだ。
こちらの方は、ヘビーデューティートレーニングを実践して普段のトレーニングより時間短縮になったと語っていました。1セットを「死にもの狂いでやるべき」とも語っており、ヘビーデューティートレーニングの厳しさが伝わります。
いつもと違う刺激が
大阪に来ています!
— コマンドボリショイ (@piko3purej) March 24, 2015
ジャングルジムでヘビーデューティートレーニングを受けさせて頂きました!
いつもと違った刺激に身体中の血流がビックリして
全身プルプルです(*^^*)!
小川会長ありがとうございました!!!… http://t.co/v9OmImsICq
いつものトレーニングと違い、ヘビーデューティートレーニングを行うと血流や全身の筋肉がプルプルしたと効果を感じています。ヘビーデューティートレーニングは一人ではなかなか難しい箇所もあるので、ジムなどで補助してもらって行うとよいでしょう。
トレーナーの前で
言っておくが、きちんとしたトレーナーがついたヘビーデューティートレーニングは、自分自身でやるヘビーデューティーの10倍はきつい。比べ物にならない…。思い出したくもない、、、
— Workout Hackerの人 (@workouthackerJP) April 2, 2017
こちらの方は、きちんとしたトレーナーと一緒にヘビーデューティートレーニングを行っています。ヘビーデューティートレーニングは、本当にきつい負荷をかけるため、一人で行うよりも誰かにみてもらった方が精神力も高まり、達成できた喜びも強いでしょう。
達成感
70キロのプリーチャーカールでヘビーデューティートレーニング終了。
— Magico Hide (@MagicoHide) January 27, 2017
記録更新できて満足(^_^)しかしキツかった〜 pic.twitter.com/OECon4GNhS
こちらの方はヘビーデューティートレーニングを行い、トレーニング記録を更新したことに喜びを感じています。限界への挑戦はきついトレーニングですが、達成感はどのトレーニングよりもあるでしょう。
筋肥大に成功
Amazonレビュー★★★★★
この本の通りに何ヵ月かやってみたところ、超短時間のトレーニングにもかかわらず確実に筋肥大しました。
この本に書いてあるトレーニングはかなりハードです。5年も10年もジムで鍛えているトレーニーですら顔が真っ青になるきつさです。
こちらの方は、ヘビーデューティートレーニングを行い、確実に筋肥大の効果があったと語っています。筋トレ上級者でも顔が真っ青になるほど、きついトレーニングなので怪我をしない程度に試してみてください。
ヘビーデューティートレーニングを試してみよう
ヘビーデューティートレーニングは、筋トレ中級者~上級者向けのトレーニング法です。初心者はとくにやり方を間違えると怪我などの恐れがあるので、一人では行わないようにしましょう。筋トレのマンネリ化を感じている人は、ぜひヘビーデューティートレーニングを試してみてください。