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糖質制限ダイエットは『リバウンド』に要注意!原因〜確実に痩せる対策まで解説!

2021年05月26日

糖質制限ダイエットでリバウンドしたという声が続々聞かれます。糖質制限ダイエットはリバウンドしやすいのか?その原因を調べました。また、リバウンドしないためにはどうしたらいいのかや、糖質ダイエットのリバウンドに関する体験談まで解説していきます。


【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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糖質制限ダイエットでリバウンドする人続出?

最近聞くことが多い糖質制限ダイエット。芸能人や芸人が糖質制限をして痩せたなど評判ですが、実はリバウンドしたという声が続出しています。糖質制限ダイエットはリバウンドしやすいのでしょうか?糖質制限ダイエットを行ってリバウンドしたというコメントを見ていきましょう。

糖質制限をやりすぎて体調不良&リバウンド



糖質制限ダイエットを半年間行い20kgも痩せましたが、やりすぎて体調を崩してリバウンドしてしまったようです。せっかくの減量が、リバウンドしては水の泡ですね。

+5kgにリバウンド



半年間しっかりと糖質制限ダイエットをして10kg痩せましたが、リバウンドした上に+5kgも増えてしまったという悲しいコメントです。運動が苦手とあるので、運動はしていなかったのかもしれませんね。

1カ月で8kgのリバウンド



2カ月の糖質制限ダイエットを行い6kgの減量に成功しましたが、1カ月で8kgもリバウンドしてしまったと残念なコメントです。リバウンドしてしまったことで、自己嫌悪になったともコメントしています。

糖質制限ダイエットがリバウンドしやすい原因

コメントを見てみると、糖質制限ダイエットを行ってリバウンドしてしまったという人は結構いるようです。それではなぜ糖質制限ダイエットはリバウンドしやすいのでしょうか?リバウンドしやすい原因について考えていきましょう。

・ダイエット後の食事
・便秘になる
・腸内環境が悪くなる

糖質制限ダイエットのリバウンドは、これらの3つの原因が考えられます。それではリバウンドしてしまう3つの原因について詳しく見ていきましょう。

ダイエット後の食事

糖質制限ダイエットのリバウンドの原因のひとつに、ダイエット後の食事の再開が考えられます。糖質制限ダイエットをする時は、1日に摂取する糖質を減らさなければなりません。糖質の高いご飯やパン、麺類やイモ類などの炭水化物、甘い物などを控え、1日の糖質量を約70g~130gほどに抑えます。

糖質をとると、血液中の糖質の濃度、つまり血糖値が上がります。そして、その上昇を抑えるためにインスリンというホルモンが分泌nインスリンは糖質を体に取り込み、エネルギー源として利用しますが、このとき余った糖は、脂肪として蓄えられる

引用元:https://www.s-re.jp/magazine/shittoku/05/

株式会社ルネサンスの管理栄養士・石神咲希によると、糖質をとると血糖値が上がりインスリンが分泌され余ってしまった糖は脂肪になってしまう、と話しています。糖質制限ダイエットでは脂肪として蓄える糖を減らすために糖質を制限します。

糖質の高い食べ物を極端に減らすと目に見えて痩せていくでしょう。しかしいつまでも糖質が高いものが食べられないので、食事を楽しむことができずストレスが溜まります。糖質制限ダイエットが終了したとたんにそのストレスが爆発し、炭水化物や甘いものを食べ過ぎてしまい、結果リバウンドしてしまうということです。

便秘になる

糖質が含まれているご飯やパンなどの炭水化物には、糖質だけではなく食物繊維などの栄養も含まれています。食物繊維は便を促してくれる効果がありますので、食物繊維が不足すると便秘になるという訳です。また麺やお米には水分も含まれていて、水分不足になることも便秘の原因となります。

便秘で老廃物が腸内にたまったままだと、有害物質が発生し、それを含んだドロドロの血液が体内を巡ります。こうした質の悪い血液は脂肪に蓄積されやすいため、太りやすく、やせにくい体にもなってしまいます。

引用元:https://www.biteki.com/life-style/body-care/350995

小林メディカルクリニック東京の医学博士・小林暁子先生によると、便秘で老廃物がたまるとドロドロの血液が作られ、脂肪に蓄積し太りにくく痩せにくい体になると話しています。糖質制限ダイエットによって便秘になり、痩せにくい体になってしまうという訳です。

(糖質制限での便秘については以下の記事も参考にしてみてください)

腸内環境が悪くなる

糖質制限を行うと腸内環境が悪くなります。炭水化物を制限する糖質制限ダイエットでは、食物繊維が不足すると先ほども話しましたが、食物繊維が不足すると善玉菌の餌が不足することが考えられます。善玉菌の餌が不足し、善玉菌が劣勢になってしまい腸内環境が悪化してしまうのです。

糖質制限をすると穀類などに含まれる食物繊維の摂取も制限されてしまい、大腸内のビフィズス菌などが、いわゆるエサ不足の状態となって劣勢になってしまう。nリバウンドした人の腸内フローラでは、脂肪を燃焼させる物質などを作る腸内細菌の遺伝子のスイッチがオフになってしまい、その結果、より太りやすい体質となってしまって、糖質制限などで一時的に体重を落とせたとしても、元にもどりやすくなり、ひいては元の体重以上に増えてしまうというわけです

引用元:https://www.asahi.com/relife/article/13564529

岡山大学大学院の森田教授によると、大腸菌やビフィズス菌などの善玉菌が餌不足により、腸内環境が悪化。脂肪を燃焼する物質などを作る腸内細菌のスイッチもオフになり、痩せない、リバウンドしやすくなると話しています。糖質制限では腸内環境悪化やストレス、食べ過ぎてしまうなどのリバウンドの他にデメリットもあげられます。

・めまいやだるさなどの疲労感
・口臭が臭くなる
・低血糖症状
・抜け毛が増える
・脳へのダメージ

糖質を制限すると、これらのデメリットが考えられます。低血糖症状や脳へのダメージなど、危険な症状が起こる可能性もあるため注意しなくてはなりません。また糖質が入っている食物には大切な栄養素が含まれています。糖質制限ダイエットを辞めると太ってしまうので辞めるのが怖いと心理になり、長期間行ってしまうと健康を損なう原因にもなりかねません。

(糖質制限のデメリットについては以下の記事も参考にしてみてください)

糖質制限ダイエットでリバウンドしない為の対策

糖質制限ダイエットは便秘になりやすく、またダイエット後の食事の再開によってリバウンドしやすいことがわかりました。それでは糖質制限ダイエットでリバウンドしない為の対策はあるのでしょうか?リバウンドしない為の対策について考えていきましょう。

・ダイエット後GI値の低いものから摂取
・アンダーカロリーを心がける
・PFCバランスを考える
・筋トレを行う
・長期間で考える

これらの5つのポイントを押さえれば、糖質制限ダイエットによるリバウンドも防げるでしょう。それでは5つのポイントをひとつひとつ詳しく解説していきます。

ダイエット後GI値の低いものから摂取

糖質制限ダイエットを終了した後、食事を再開する時にGI値の低いものから摂取することが、リバウンドしない秘訣です。食事を再開するにあたって、まずはGI値の低い食べ物を選びましょう。

GI(グリセミック・インデックス)値とは、血糖値を上昇させるスピードを数値化したもの(ブドウ糖100gを摂取した時の血糖上昇を100%としての比率)です。nGI値の低いものを選ぶことで、血糖値の急激な上昇を防げます。nダイエットをしている人はn低GI値の食品を選ぶことをオススメします。

引用元:https://rivercity-clinic.jp/imc/anti-glycation/column_08/

抗糖化コラムによると、GI値とは血糖値を上昇させるスピード値のことで、GI値が低いものを選ぶと血糖値の急激な上昇を抑えるとあります。血糖値の上昇を抑えることでインシュリンが分泌されるのを防ぎ、脂肪に変わるのを防いでくれるのです。それではGI値の低い食べ物とはどんなものがあるのかを表で見ていきましょう。

出典:https://base.pickstar.jp/blog/2019/09/29/gi%E5%80%A4%E3%81%A8gl%E5%80%A4%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/

ブドウ糖100gを摂取した時の血糖上昇を100%として考えられていますが、一般的に70以上が高く55以下が低いと言われています。GI値の表を見てみると、穀物では玄米や五穀米、パンでは全粒粉パン、麺類ではそばや春雨などが低くおすすめです。

また果物や根菜類もGI値が低くなっています。糖質制限ダイエット後の食事を再開する時は、GI値の低い食べ物から食べるように心がけましょう。

アンダーカロリーを心がける

ダイエットしている時に糖質と同様、気になるのがカロリーですが、アンダーカロリーを心がけて食事メニューを考えましょう。そもそもアンダーカロリーとは、摂取カロリーより消費カロリーを増やすことです。消費カロリーの計算方法は、基礎代謝+活動代謝+食事誘発性熱産生となります。

まず基礎代謝の計算の仕方は以下の通りです。
▼男性 13.397×体重kg+4.799×身長cm−5.677×年齢+88.362
▼女性 9.247×体重kg+3.098×身長cm−4.33×年齢+447.593

活動代謝は日常、歩いたり運動したりで消費するカロリーですが、ざっくりと計算する方法は、基礎代謝に1.4をかけると出てきます。出てきた数字がおおよその活動代謝です。

食事誘発性熱産生は食事をした後に栄養素を分解するための消費カロリーです。炭水化物は6%・脂質は4%・タンパク質は30%と栄養素によって変わってきます。アンダーカロリーを知り、食事する時に心がけることでリバウンドしにくく、太りにくい体になります。

PFCバランスを考える

糖質制限ダイエット後リバウンドしない為に心がけたいのは、PFCバランスです。タンパク質・脂質・糖質の三大栄養素の摂取カロリーが、食事の時に摂取するカロリーの何%に当たるのかを示したものとなります。

Protein(タンパク質)、Fat(脂質)、Carbohydrate(炭水化物)の頭文字をとり、このエネルギー産生栄養素の摂取比率のことをPFC比率といいます。nn理想バランスはP 15%(13-20%):F 25%(20-30%):C 60%(50-65%)と言われています。

引用元:https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=119&category=health#:~:text=Protein%EF%BC%88%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA%EF%BC%89%E3%80%81Fat%EF%BC%88,%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

森永公式サイトによると、PFCの理想バランスは、P(タンパク質)が15%(13~20%)、F(脂質)が25%(20~30%)、C(炭水化物)は60%(50~65%)とあります。しかしご飯を主食としている日本人は、糖質の摂取が70%以上と理想よりも超えている場合が多いため、注意が必要です。

このPFCバランスが大きく崩れてしまうと、健康を損なう原因になりかねません。特定の栄養のみを摂ったり、減らしたりするのではなく、栄養のバランスを考えて食事するようにしてください。

筋トレを行う

太りにくく痩せやすい体を作るためには、適度に運動することが大切です。とくに筋トレを行うと筋肉量が上がって、代謝が上がります。筋肉はトレーニングを行わないと成長しません。適度に筋トレをし、筋肉量を維持していくことがダイエットの成功のカギです。

肥満しにくい体を作るためには、基礎代謝量を維持・増加させることがポイントになります。  n基礎代謝を増やすためには心肺持久力と筋持久力を高めることが必要で、有酸素運動や筋力トレーニングが効果的です。

引用元:http://www.oohatano-naikaclinic.com/original7.html

大秦野内科クリニックのダイエットの基礎知識によると、基礎代謝量を維持・増加させることが太りにくい体をつくるポイントとなり、筋トレや有酸素運動が基礎代謝を増やすために効果的とあります。有酸素運動はやりすぎると筋肉も燃焼させてしまう恐れがあります。まずは筋トレを行い、筋肉量を維持・増加させることが大切です。

長期間で考える

糖質制限ダイエットでリバウンドしない為のポイントとして、短期間で痩せようとせず、長期間で考えることが大切です。短期間で痩せようと無理に炭水化物などの糖質を減らしてしまうと、大幅に減量することは可能ですが、そのぶんリバウンドもしやすくなってしまいます。

食事がほとんど摂れない生活が続いた場合でも、ある程度の体重減少が起きた時点で「ホメオスタシス機能」が働くことにより、食事からのエネルギー吸収率が高まり、また基礎代謝量や運動時の消費エネルギーも低く抑えられ、それ以上の体重減少を防ぎ生命を守ることが可能になります。nn「ゆるやかな糖質制限」と「適度な運動習慣」を継続し、 適度なペース(1ヶ月で0.5~1kg)で減量することで「ホメオスタシス機能」の働きを最小限にとどめることができます。

引用元:https://yoshidaclinic7846.com/contents/column/n02genryo-kokateki.html

吉田医院の院長コラムによると、食事が摂れない状態や体重減少が起きると「ホメオスタシス機能」が働き、エネルギー吸収率が高まり基礎代謝量や運動時の消費エネルギーが抑えられる。1カ月に0.5~1kgほどのペースの減量で、「ホメオスタシス機能」の働きを最小限にすることができると書かれています。

急激に減量しようとすると基礎代謝量も減ってしまい、エネルギーも吸収しやすくなって、逆に痩せにくくなってしまうのです。またリバウンドも繰り返しやすくなります。短期間で痩せようとせず、長期間でゆっくりと減量することが、ダイエット成功のカギです。

糖質制限ダイエットによるリバウンドに関する体験談

糖質制限ダイエットを行ってリバウンドした人や、対策をしてリバウンドせずに成功した人などの、口コミや体験談を紹介します。リバウンドせず糖質制限ダイエットに成功した方法やリバウンドしてしまった体験など、ぜひ参考にしてみてくださいね。

過度な我慢はせず徐々に



糖質制限ダイエットをはじめて2カ月。糖質は制限するけど過度な我慢はしていないようです。筋力をつけながら徐々に落とすことがリバウンドしない秘訣となります。

昼食にお米を食べる



基本的に控えめな糖質制限で、ジムに通いリバウンド対策をしていたようです。お昼に炭水化物であるお米をにぎりこぶし程度食べていました。すると完全に糖質を摂っていなかったときよりも甘い物への執着がなくなり、精神も安定したとのことです。

1日1枚パンを食べる



糖質制限ダイエット中、リバウンド対策で1日食パンを1枚食べているようです。体重は減少していないけれど、増えてもいないとのこと。急激な減量はリバウンドの原因になるのでいい傾向かもしれません。

ゆるく糖質制限



ゆるく糖質制限で体重が減ったとのことです。糖質制限ダイエットは、とくに食べることが好きな人はストレスがたまりやすくなります。たまったストレスが爆発すると、ドカ食いでリバウンドの原因になりかねません。ゆるく継続していくことがダイエット成功への道です。

気長に糖質制限



糖質制限ダイエットは一時的に負荷をかけてやるものではないと知ったとのコメントです。無理せずに健康のことも考えて、継続していくことが大切です。

PFCバランスを考える



以前、糖質制限ダイエットを行って-15kgの減量に成功しましたが、その後代謝が落ちて、低糖質でも痩せなくなってしまったようです。今回はPFCバランスを取り入れるとのこと。しっかりとリバウンド対策を行わないと、代謝が落ちて痩せにくい体になってしまうので要注意ですね。

ゆるお米生活&運動



極端な食事制限や糖質制限を行って痩せましたが、その後6~7キロのリバウンド。ゆるお米生活&運動をしたおかげで、ウエストが細くなったようです。やはり、急速な糖質制限はリバウンドしやすいことがわかります。

一年コースでゆっくり頑張る



糖質制限で10kgものダイエットに成功しましたが、15kgもリバウンド。リバウンド対策に気を付けて地道に続けることが大切ですね。

週末は糖質OK&ゆるゆる筋トレ



平日は糖質制限をしていますが、週末は糖質を解禁。プロテインとゆるい筋トレを行っているようです。結果をすぐに求めないことが大切です。

自分を甘やかしながら



お米を食べたり甘いものを食べたりと、糖質制限はするけど軽くを心がけているようです。たまには自分を甘やかしながら継続することが、リバウンドしない秘訣です。

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糖質制限ダイエットはリバウンド対策が重要!

成果が出やすいと言われている糖質制限ダイエットですが、リバウンドに注意が必要です。即効性があるほどリバウンドする確率が高くなります。糖質ダイエットを行う時は、ゆるい糖質制限と筋トレを行うなどリバウンド対策が成功のカギとなります。