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有酸素運動で筋肉が落ちる噂は嘘ではない!論文〜落とさないポイントを解説!

2020年10月24日

有酸素運動は脂肪燃焼効果やダイエット効果が高いと言われています。しかし、有酸素運動により筋肉が落ちてしまうという噂も耳にするでしょう。こちらの記事では有酸素運動と筋肉の関係性を解説し、筋肉を落とさないために大切なたんぱく質やBCAAについても説明します。

【監修】パーソナルトレーナー 柴山智幸

『身体の全てを整えて生活を豊かに』というコンセプトで目標達成+機能改善トレーニングを提供しています。猫とお酒が好きです。
【所属】出張パーソナルトレーニングジム5toolgym代表
【SNS】HP / Instagram / Twitter

有酸素運動すると筋肉が落ちる?

有酸素運動をしている方は、体を引き締めるためのダイエットや体づくりのためという方が多いでしょう。しかし、有酸素運動をすると、ダイエットや体づくりに大切な筋肉が落ちてしまうと言われることがあります。

実はエネルギーが足りない状態で有酸素運動をすると、筋肉内にあるアミノ酸を分解して使用するため筋肉が落ちてしまうのです。今回は有酸素運動で筋肉が落ちる可能性がある注意点などについて紹介します。ダイエットや体づくりで筋肉を落としたくない方は、ぜひ参考にしてみてください。

(有酸素運動の効果については以下の記事も参考にしてみてください)

有酸素運動で筋肉が減るって嘘?

まず、有酸素運動で脂肪だけではなく筋肉も減るというのは事実です。有酸素運動と筋肉の関係性について研究され、有酸素運動を継続した結果、脂肪とともに筋肉量が減少したそうです。そのような研究結果や論文内容、筋肉を落とさないための注意点も紹介します。

有酸素運動による筋肉減少の研究結果と論文

有酸素運動で筋肉が落ちる原因として、たんぱく質不足や運動強度が考えられます。筋肉の基になるたんぱく質不足の状態で有酸素運動をすると、筋肉が分解されてエネルギーとして利用されてしまいます。また、筋肉が大きくなるためには筋トレなど強度のある運動による破壊と修復が必要で、有酸素運動にはその強度がないため筋肉が分解されてしまうのです。

「Wake Forest University」にて「運動のタイプにより身体組成への影響が違うのではないか」というテーマで、運動と筋肉の関係性ついての研究がおこなわれました。この研究では18ヶ月間の有酸素運動を行った結果、脂肪の減少とともに筋肉の減少が確認されました。このことから、有酸素運動だけでは脂肪とともに筋肉が落ちる可能性があると結論づけられています。

(研究内容や論文について詳しくは以下の記事を参考にしてみて下さい)

有酸素運動は脂肪とともに筋肉・筋力を落としてしまう可能性がある

出典:海外ジャーナルレビュー : 「理学療法」

有酸素運動による筋肉減少の注意点

筋肉の維持や増強には、有酸素運動のみではなく筋トレも必要になります。また、たんぱく質が不足している状態で過度な運動をすることで筋肉が分解されてしまうので、必要なたんぱく質量を摂取しながら運動することが大切です。

また、長時間の運動により筋肉を燃焼させるストレスホルモンが出てしまったり、食事制限などで栄養不足になってしまったりすると有酸素運動で筋肉が落ちることがあります。

そのため有酸素運動をする際は筋肉の分解を防ぐために、筋トレを組み合わせたり食事やプロテインなどで十分なたんぱく質を摂取したり、過度な有酸素運動は避けるなどの意識をしましょう。

(有酸素運動後の食事の摂り方などについて詳しくは以下の記事も参考にしてみて下さい)

有酸素運動で筋肉を落とさないポイント

有酸素運動で筋肉が落ちてしまうことがわかったところで、筋肉を落とさないためのポイントについて確認しましょう。

たんぱく質やBCAAを摂取する

運動をしていない状態でも、体重や年齢により筋肉の維持に必要なたんぱく質の量は決められています。たんぱく質が不足すると筋肉が分解されてしまうので、特に有酸素運動をする際は筋肉の基になるたんぱく質を不足させないよう注意しましょう。

食べ物からたんぱく質をたくさん摂り続けるのが大変な場合は、プロテインなどを活用すると気軽に摂取することができます。また、筋肉の分解をふせぐBCAAというアミノ酸が含まれている商品もあり、積極的に摂取することで筋肉を維持しやすくなります。

(BCAAサプリのおすすめ人気ランキングについては以下の記事も参考にしてみてください)

有酸素運動の運動強度に注意する

たんぱく質が不足している状態で激しい有酸素運動や長時間の有酸素運動をおこなうと、筋肉が分解されて筋肉の減少につながってしまいます。

激しい有酸素運動や長時間の有酸素運動をおこなう際は、特にたんぱく質の摂取量に注意して筋肉減少を防ぎましょう。

(有酸素運動としても行えるハーフスクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)

有酸素運動と筋トレを組み合わせる

筋肉は強い負荷がかかると筋細胞が損傷し、その修復や強化をしながら大きくなっていきます。有酸素運動ではそのような強い負荷をかけられないため、筋肉が大きくならずに分解され減少してしまうのです。

そのため、有酸素運動で脂肪を燃焼しつつ、筋トレで筋肉を増強させることで効率よく体づくりができます。

(筋トレ×有酸素運動については以下の記事も参考にしてみてください)

食事制限中でも栄養不足にならないよう注意する

ダイエットのための食事制限中でも、必要な栄養素を摂取しないと体に悪影響があります。特に有酸素運動による筋肉減少はたんぱく質の不足が原因になるため、ダイエット中でもたんぱく質の摂取目安量を下回らないように摂取しましょう。

(1日に必要なたんぱく質の量や摂取方法について、詳しくは以下の記事も参考にしてみてください)

ダイエット目的でも有酸素運動で筋肉が減るのはNG?

ダイエット目的で有酸素運動や食事制限をしていると、脂肪だけではなく筋肉も減ってしまうことがあります。ダイエット目的の方の中には、筋肉が減るとほっそりした体になっていいのでは、と思う方もいるかもしれません。しかし、筋肉量が脂肪燃焼に大きく関わっているので、筋肉を増やしたほうが効率のいいダイエットに繋がるのです。

筋肉が減ってしまうと痩せにくい体になってしまうため、筋トレにより筋肉増強をしながら有酸素運動で脂肪を燃焼するという組み合わせがおすすめです。最低でも週2回は筋トレを組み合わせることで、筋肉の増加が期待できます。

また、有酸素運動で筋肉が減ってしまうということは、たんぱく質不足になっているということです。せっかく美容や健康のためにダイエットをしていても、必須栄養素であるたんぱく質が不足すると肌や髪がボロボロになったり体調を崩したりする可能性があります。そのため食事やプロテインを活用して、必要なたんぱく質を摂取しながら有酸素運動をおこなうことが大切なのです。

(有酸素運動と筋トレの組み合わせについて詳しくは以下の記事も参考にしてみて下さい)

有酸素運動で筋肉が減るのは嘘ではないので気をつけて!

こちらの記事で紹介したように、有酸素運動で筋肉が減るという噂は本当です。有酸素運動で筋肉を減らさないためのポイントを理解すると、効率よく体づくりやダイエットができるようになります。引き締まった体や痩せやすい体になりたい方は、ぜひこちらの記事を参考にして効率的な有酸素運動をおこないましょう。