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バルクアップには炭水化物が重要!
筋肉を肥大させて体を大きくするバルクアップは、タンパク質だけでなく炭水化物の摂取も重要です。単純に体重を増やすのとは違い、食事での栄養バランスをコントロールすることもポイントになります。ここからは、なぜバルクアップに炭水化物が必要なのか?具体的にどんな食材をどのくらい摂取すればいいのかなどについて触れていきましょう。
バルクアップには炭水化物が必要な理由
バルクアップには、なぜ炭水化物が必要なのでしょうか?その大きな理由は以下の2点が挙げられます。
・タンパク質と合成するエネルギー源の為
・筋グリコーゲンを枯渇させない為
それでは順番に見ていきましょう。
タンパク質と合成するエネルギー源の為
下記の早稲田大学の論文にもあるように、タンパク質と炭水化物を一緒に摂取することで、筋トレで発達した筋タンパク質の合成に効率よく栄養素が利用されることがわかっています。タンパク質だけを意識しても、炭水化物を適切な量摂取していなければ、筋肉の合成が行えずただのエネルギー源になるだけです。
炭水化物をたくさん摂取しておくことでタンパク質が合成しやすくなり、効率的なバルクアップが行えるでしょう。
筋グリコーゲンを枯渇させない為
また、炭水化物は、インスリンの分泌を促しグリコーゲンとなって肝臓や筋肉に蓄積。筋トレでグリコーゲンはエネルギー源として消費される為、使われたグリコーゲンをすぐに回復させる役割を担う炭水化物を摂取する必要があります。トレーニング中やトレーニング後なども、常にグリコーゲンが枯渇しないよう、炭水化物の摂取は欠かせません。
下記の論文でも、「タンパク質中心の食事と運動でグリコーゲンの量が一時的に減少するが、炭水化物を摂取することで抑えることが可能」だと記しています。これらのことから、炭水化物は、骨格筋肥大の効果を高めるのに欠かせない栄養素だと言えます。
グルコースから肝臓内でグリコーゲンが合成され, それが時間と共に減少していく過程を追跡できた。骨格筋においては炭水化物ローディング法を用いて, グリコーゲン量の変化を測定可能であった。蛋白中心の食事と激しい運動により一時的に減少するものの, その後の高炭水化物食の投与で除々に増加し, 第7日日には施行前の約130%を呈していた。
バルクアップ中の炭水化物摂取におすすめの食材
バルクアップには、炭水化物が必須だということが分かったところで、実際にどのような食材が筋肥大におすすめなのかを見ていきましょう。
パスタ
パスタは、炭水化物の他にもタンパク質が豊富なのでバルクアップに最適な食材と言えます。白米のタンパク質の量が茶碗1杯分で約4gなのに対し、乾麺100gで約13gのタンパク質が含まれているのです。また、小麦のグルテンにはグルタミン酸が多く含まれている為、筋肉の分解を抑制する働きもあります。
パスタの中でも、デュラム小麦を使ったものがタンパク質量も多くおすすめです。食べ方としては、カルボナーラなど油が多いものではなく、あっさりとしたスープパスタとして食べると良いでしょう。
ラーメン
パスタに続き、ラーメンもバルクアップ中の炭水化物摂取におすすめの食材になります。チャーシューや煮卵が入っていればタンパク質も摂取でき一石二鳥です。醤油ラーメン1杯でおよそ73gの炭水化物が含まれている為、1食でかなりの量を摂取できます。
ただし、ラーメンのスープは塩分や脂質が高いものが多いので、あまり飲まないようにしましょう。こってり系よりもあっさり系のものがおすすめです。
お餅
たくさんの炭水化物を摂取するのに効率的なのがお餅です。お餅は、1個(約50g)あたり約25gの炭水化物を含有。消化が良くてカサが少ないので一度で多くの炭水化物を摂れます。餅米に含まれるアミノペクチンが複雑な構造をしている為、消化酵素の働きが良く体内への栄養吸収率が速いのもバルクアップのメリットになっています。
オートミール
オートミールは、80gあたり約55gの炭水化物が含まれている高炭水化物食品です。タンパク質も11gほど含まれており、その他ビタミンやミネラルも豊富な為バルクアップ時にはおすすめの食材となっています。食べ飽きないようアレンジも可能で手軽なのも高ポイントです。
ジャガイモ
ジャガイモは、Mサイズのもの1個(約135g)あたりおよそ24gの炭水化物が含まれている食材です。また、ジャガイモのでんぷんはレジスタンススターチと呼ばれ、小腸では消化されずに大腸まで到達します。消化が遅い特徴がある為、ゆっくりと吸収されることでタンパク質と一緒に摂取したときに効率のいいバルクアップが期待できます。
バナナ
バナナは、アスリート食としても重宝する万能食材です。バナナ1本分で約20gの炭水化物が含まれており、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。筋トレ後すぐに摂取することで素早いエネルギー補給ができる他、筋疲労の軽減や回復などにも役立ちます。
バルクアップに効果的な炭水化物の摂取量
バルクアップをするには、まず消費カロリーより摂取カロリーが上回る必要があります。1日の摂取カロリーは、1日の消費カロリーにプラス500kcalが目安です。
さらには、タンパク質・脂質・炭水化物の3つの栄養バランスも考えなくてはなりません。総摂取カロリーで見ると、タンパク質の量はそのうちの約30%、糖質を含む炭水化物の量は約50%、脂質は約20%が筋肥大の為のベストバランスになります。タンパク質と炭水化物は1gで4kcal、脂質は1gで9kcalと覚えておきましょう。
バルクアップに効果的な炭水化物の摂取タイミング
バルクアップするには、炭水化物を摂取するタイミングもポイントになります。効果的に炭水化物を摂取するには、どのタイミングに摂ると良いのでしょうか?効果的な炭水化物の摂取タイミングを詳しく見ていきましょう。
トレーニングの3時間前に摂る
トレーニングの3時間前にあらかじめ炭水化物を摂取しておくことで、筋グリコーゲンの量を増やして効率の良い筋肥大へと導けます。炭水化物を摂らずにグリコーゲンが枯渇した状態のままトレーニングをしてしまうと、筋肉の分解に繋がってしまうので、早めの栄養補給を心がけましょう。
トレーニング後1時間以内に摂る
トレーニング後は、1時間以内に炭水化物を摂取するようにしましょう。筋肉内のエネルギー源回復のピークタイムに炭水化物を素早く摂ることで、筋グリコーゲンの回復や筋タンパク質の分解抑制の手助けをしてくれます。
1日の炭水化物摂取量を5~7回に分けて摂る
1日の炭水化物摂取量は、だいたい5~7回に分けて摂取したほうが良いとされています。これは、1回の食事で吸収できる炭水化物の量が限られている為です。朝食・昼食・夕食の他に、間食・筋トレ前・夜食などバランスを考えて取り入れましょう。
炭水化物以外にバルクアップ成功の為に意識すべきこと
バルクアップの為に炭水化物が重要だということがわかったところで、ここからは、炭水化物意外に意識すべきことを見ていきましょう。他にどんなところに目を向ければ良いのか参考にしてみてください。
しっかりとした水分補給
バルクアップ成功の為には、しっかりとした水分補給も肝心です。水分不足の状態が続くと、筋肉がけいれんしたり疲れやすくなったりしてしまうので、1日1.5Lは水分を摂るように意識しましょう。
サプリメントを取り入れる
食事だけではどうしても栄養素を補え切れないという場合には、サプリメントを活用しましょう。筋肥大に効果的なクレアチンや、テストステロンや速筋線維を増やす作用を持つビタミンD、タンパク質の合成や筋肉の材料となる必須アミノ酸であるEAAなどがおすすめです。
トレーニングはやり過ぎない
ダイエットの場合はトレーニングを多く取り入れたほうが良いのですが、筋肥大を目的にする場合はやり過ぎは禁物です。なぜなら、筋肉は休んでいるときに発達するからです。バルクアップをする為には、週に2、3日は休養を取り入れ、身体を回復させるようにしましょう。
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