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グルタミンには『副作用』が多い?下痢・吐き気・痒みなど?エビデンスを解説

2021年06月18日

筋トレ愛好家がプロテインとともに摂取しているグルタミン。疲労回復に効果があるとされますが、その反面、副作用が多いとも指摘されています。しかし、その考えは正しいとは言えません。そこで今回は、グルタミンに副作用は多いのか否かをエビデンスに基づいて解説します!

グルタミンって副作用も多い?

特に普段から筋トレしている人ならば、疲労回復にとても効果があるとして、グルタミンのサプリメントを愛用しているのではないでしょうか。しかし、その一方で、グルタミンには副作用のおそれがあるという人もいます。果たしてその考えは事実に基づいているのでしょうか。海外で発表された論文では、グルタミンの副作用について以下のように述べています。

外科患者において、グルタミンの補給は死亡率に悪影響を与えることなく、感染性合併症の発生率の低下と入院期間の短縮に関連している可能性があります。重症患者では、グルタミンの補給は合併症と死亡率の低下に関連している可能性があります。

引用元:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12352035/

つまり、グルタミンを摂取したからといって、命に直結するわけではありません。むしろ、重症患者の回復にとても効果的です。実際にデータベースなどでグルタミンの効能を調べてみると、副作用はほとんど出ないとされています。それでも副作用が出るのは、ほぼグルタミンの過剰摂取が原因と言えるでしょう。

(詳しくはこちらの論文を参考にしてみてください)

重篤な病気におけるグルタミン補給:証拠の系統的レビュー

出典:Frantisek Novak, Daren K Heyland, Alison Avenell, John W Drover, Xiangyao Su

グルタミンの過剰摂取による副作用

では、グルタミンを過剰摂取すると、どのような副作用が起きるのでしょうか。大きく分けると以下の症例があります。

・下痢や吐き気
・便秘
・かゆみ
・口が乾く

それでは、1つずつその症状を見ていきましょう。

下痢・吐き気

グルタミンには整腸作用があるとされます。詳しく言うと、腸管にある絨毛(じゅうもう)と呼ばれる器官を修復するというものです。その働きによって胃腸の働きが活発化しますが、あくまでもグルタミンを正しく摂取した場合にプラスとなるのを忘れてはなりません。過剰摂取した場合は胃腸が機能し過ぎることとなり、思わぬ下痢や吐き気につながってしまうのです。

便秘

グルタミンに整腸作用があることは前に説明しました。それゆえに、グルタミンを飲むと副作用で便秘になるとは信じがたいでしょう。ですが、実際にグルタミンについてデータベースなどで調べると、副作用として便秘が記載されています。つまり、グルタミンを飲むと少ない確率で便秘になるおそれはあるが、飲み過ぎは下痢することもあると知っておくべきでしょう。

かゆみ

グルタミンを摂取した時に、ごくまれにアレルギー反応が出ることもあります。それはグルタミンに限らず、どのサプリメントや薬でも起こり得ることです。その症状として代表的なものが、発疹などによるかゆみとなります。要するに、サプリや薬を飲む場合には、肌などにかゆみの症状が出ることもあると覚えておくべきでしょう。

口が乾く

「口が乾く」または「口渇」も、「便秘」同様にグルタミンの副作用としてデータベース等に記載されています。なぜ口の乾燥につながるのかを説明すると長くなりますが、簡潔に言うとすれば、グルタミンが神経を刺激して唾液を分泌しにくくするというものです。また、顔の紅潮や悪心などもグルタミンの副作用として記載されていることがあります。

グルタミンによる副作用を実感した人の口コミ

では、実際にグルタミンで副作用を感じた人の実態はどうなっているのでしょうか。SNSにあった意見を集めましたので、早速見ていきましょう。

グルタミンで下痢が止まらない



初めてグルタミンを飲んで下痢したということは、効果を期待し過ぎてつい過剰摂取した可能性があります。適正な摂取量を守りさえすれば、グルタミンで下痢することはありません。

(筋トレ中の下痢については以下の記事も参考にしてみてください)

グルタミンは下痢に効果があるはず



グルタミンには本来整腸作用があるとされます。しかし、過剰摂取すると下痢のおそれがあるため、摂取量に注意が必要です。

(グルタミンの胃腸への影響については以下の記事も参考にしてみてください)

グルタミンで吐き気



筋トレ中に吐き気を催すとはただごとではありません。グルタミンが原因であろうとなかろうと、至急改善させるための処置を施さなければなりません。

(筋トレ中の吐き気については以下の記事も参考にしてみてください)

グルタミンが便秘の原因に



サプリメントの効能を頼って愛用する人が多い反面、体質に合わなくて摂取をやめる人もいます。この方もグルタミンが体質に合わなかったと考えられるでしょう。

(筋トレ中のサプリの優先順位については以下の記事も参考にしてみてください)

吐き気と口が渇いた



この方のように、グルタミンの過剰摂取による副作用が複数起こるケースもあります。やはりグルタミンは、適正な摂取量を厳守して飲まなければなりません。

グルタミンの副作用を引き起こさない飲み方

適正な摂取量を守りさえすれば、グルタミンを飲んでも副作用はまず起こりません。そもそもプロテインにも、グルタミンはある程度は含まれています。その量は、プロテイン100g中でおよそ5gのグルタミンです。よって、プロテインを飲めば同時にグルタミンも摂取していることになります。

では、1日にどれくらいまでプロテインを摂取しても良いのでしょうか。調査結果によりその数値はまちまちですが、おおむね40gを限度とすべきでしょう。ただし、プロテインに含まれているグルタミンも考慮しないと過剰摂取につながるため、下痢などの副作用を招きかねません。ですので、1回で5gほど摂取するのを数回に分けるやり方が理想的です。

(グルタミンの摂取量については以下の記事も参考にしてみてください)

その他、グルタミンに関する記事もチェック!

その他にも、グルタミンに関する記事が多く寄せられています。以下にいくつか集めましたので、筋トレでの疲労回復のために是非お役立てください。

グルタミンとプロテインを混ぜるのはOK?

グルタミンをプロテインと混ぜて飲むと効果が半減するという意見もありますが、それは間違いです。ただし、2つは分けて飲むことでより効果がより期待できます。

グルタミンには『肌』への効果も?

グルタミンを飲んだことで肌がきれいになったという声がよく聞かれます。それには確固たる根拠があると述べているのがこの記事です。

グルタミンには『風邪予防』の効果も!

グルタミンによる免疫力向上は、風邪の予防にもつながるというものです。記事の中にはそのエビデンスもあるので、まずは自分の目で確かめると良いでしょう。

グルタミンは摂取量を守れば副作用はほぼない

グルタミンには副作用がありますが、ごくまれにしか発症しません。また、下痢などの症状を引き起こすこともありますが、あくまでも過剰摂取した場合に限られます。よって、グルタミンの副作用を心配する必要はほぼないと言っていいでしょう。ただし、体質に合うかどうかや適正な摂取量などを見極めて使用しましょう。