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尻の筋肉の名前&作用!画像付きで解説!部位別の筋トレメニューも!

2020年10月08日

お尻の筋肉は、よく耳にする大臀筋をはじめとしていくつかの筋肉が集まってできています。ここでは大きな筋肉から小さな筋肉までそれぞれの名前と作用について詳しく解説していきます。各部位を効率的に鍛えるために部位別の筋トレメニューも画像とともに紹介していきます。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

尻の筋肉の構造

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/#i-10

お尻周りには下半身の動きや腰痛にも関係している筋肉が集まっています。鍛える筋肉を意識できるように構造を確認してみましょう。尻の筋肉は3層構造になっていて表面に近い部分から順に名前をあげると大臀筋、中臀筋、小臀筋。そして尻のインナーマッスルとして深層外旋六筋が尻の形を形成しています。

尻の筋肉では有名な大臀筋は、名前を知っている人も多いでしょう。尻の中で最も大きく強い筋肉で前に倒れないように上体を支えたり、足を後ろ側に引く役割の筋肉です。中臀筋は小臀筋と一緒に尻の外側を形成していて、片足に体重がかかる動きや跳ねた後の着地時に骨盤を安定させる役目をになっています。

深層外旋六筋は、尻の真ん中あたりから足の付け根のあたりにある筋肉群で、野球やゴルフのスイングのように踏ん張った体勢で体を捻るとき、下半身の力を上半身に伝える大切な役割の筋肉群です。

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尻の筋肉の部位別の名前&作用

大臀筋、中臀筋、小臀筋、深層外旋六筋の部位に分かれている尻の筋肉の名前と作用を、詳しく解説していきます。それぞれがどんな働きをするのか理解すれば尻を鍛えるための効果的な筋トレにも役立つのでひとつずつ見ていきましょう。

大臀筋

大臀筋は文字通り尻の大きな筋肉。尻以外の筋肉を含めても単一筋としては最も大きく、自分でも容易に確認することができる筋肉です。主な働きは股関節の伸展で、この動きはハムストリングスも尻の筋肉と一緒に使われます。大臀筋は、走るという動作において地面が足底部に着地をする時に筋活動が増加し、振り出された足の速度を落とす役割です。

中臀筋

中臀筋は主として歩行するときに働く筋肉です。片方の足に体重がかかったとき、反対側の尻が低落しないように支える働きをしています。サッカーでボールを蹴る瞬間は、片足立ちになっている軸足で活発に働くのが中臀筋です。中臀筋の筋力が低下すると、歩行時に股関節や肩が左右に揺れる「トレンデレンブルグ徴候」が見られるようになります。

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小臀筋

尻の筋肉の中で小臀筋は中臀筋の奥に付き、尻の外側にあります。中臀筋とともに働き、股関節を外側に開いたり歩行時に骨盤を支えるための筋肉です。体重を左右交互に移動する、スキップやランニングなどで鍛えられます。

深層外旋六筋

出典:https://ameblo.jp/shibuya-stretch/entry-11284959399.html

尻のインナーマッスル、深層外旋六筋は、名前でわかるように「梨状筋・上双子筋・下双子筋・内閉鎖筋・外閉鎖筋・大腿方形筋」の6つの筋肉からなる筋肉群です。主に内旋している股関節を強く外旋する動きに使われます。

例えば野球のスイングは片足で立って、上げた脚の股関節を内旋状態から強く踏み込み、外旋位に移動します。強い回転力は深層外旋六筋の働きによるものです。

尻の筋肉の部位別の筋トレメニュー

いくつもの筋肉で構成されている尻は鍛えたい筋肉によって筋トレ方法が異なります。鍛えられたかっこいい尻を目指すなら、どこの筋肉を刺激しているのか意識して効果的にトレーニングを行いましょう。

大臀筋の筋トレメニュー①スクワット

スクワットは尻のトレーニングの中でも大変メジャーな筋トレです。自宅で簡単にできて、大臀筋を鍛えたい初心者にはぴったり。特別な道具がなくても効果的に大臀筋を鍛えられます。下半身全体も同時に鍛えることができ、尻だけでなく下半身痩せにも期待できます。

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ずーみー(泉風雅)

スクワットで深くしゃがむとさらに大殿筋やハムストリングスを鍛えることができます。

スクワット動作では、重心を足の親指の付け根・小指の付け根・カカトの三角形の真ん中を結んだ中点に置くこと、しゃがむときに腰が曲げないようにすること、つま先と膝の位置を一緒にすることに注意しましょう。

(スクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)

大臀筋の筋トレメニュー②ヒップリフト

トレーニングの名称でわかるように尻をあげて、筋肉を効率よく鍛えるのがヒップリフト。尻の中でも特に大臀筋に収縮負荷をかける筋トレです。大臀筋の強化に集中的に取り組みたいという方には最適なトレーニングになっています。器具が不要で自宅でも行うことができるので取り組みやすいですね。

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ずーみー(泉風雅)

ヒップリフトを行うときに基本的に足幅を肩幅くらいに、つま先の向きを平行よりやや開くくらいがバランスよく尻を鍛えられるのでおすすめです。

(ヒップリフトについては以下の記事も参考にしてみてください)

大臀筋の筋トレメニュー③フロントランジ

フロントランジは中臀筋だけでなく、大臀筋や大腿四頭筋、ハムストリングスなど下半身を効率よく鍛えられる筋トレです。股関節のインナーマッスルである腸腰筋も鍛えることができるため、尻だけでなく下半身全体を鍛えたい方には適したトレーニングメニューになります。

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ずーみー(泉風雅)

フロントランジのフォームで膝が前に出てしまうと前足の大腿四頭筋の負荷が大きくなってしまいます。これは膝を傷める要因になってしまうため、膝はほぼ90度くらいを意識し股関節伸展筋を使うようにしましょう。

(フロントランジについては以下の記事も参考にしてみてください)

中臀筋の筋トレメニュー①ヒップアブダクション

ヒップアブダクションは脚を外向きに動かすことで尻に負荷をかけ、大臀筋とともに小臀筋と中殿筋も効果的に鍛えられるメニューです。自宅でもできる自重トレーニングで、足をあげる高さで尻の筋肉への負荷を調節することができます。

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ずーみー(泉風雅)

骨盤が動いてしまったり身体が曲がってしまのは腹斜筋を使ってしてしまっているからです。しっかりと体幹を固定し、骨盤や腰の動きを抑えたまま股関節だけで動かせば股関節を外転するための筋肉をしっかりと刺激できます。

(ヒップアブダクションについては以下の記事も参考にしてみてください)

中臀筋の筋トレメニュー②シングルレッグスクワット

シングルレッグスクワットは中殿筋や外旋六筋を鍛えられる筋トレです。股関節が揺れて上体が倒れないようにする大切な筋肉でもあります。シングルレッグスクワットができるとハムストリングスや大殿筋の柔軟性も身につくため、アスリートの効率アップや加齢による筋力の低下予防も期待できます。

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ずーみー(泉風雅)

シングルスクワットがスムーズにできるようになると上手な股関節の使い方を覚えることができて、ほかのスクワットなどのトレーニングを含めたさまざまな動作に役立ちます。

(シングルスクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)

中臀筋の筋トレメニュー③サイドレッグレイズ

サイドレッグレイズは中臀筋や腹斜筋に効果がある筋トレ種目です。股関節を外側に曲げる股関節外転筋である中臀筋を鍛えることによりかっこいい尻を作ることができます。自宅でもできて怪我などリスクも少ない筋トレなので、初心者にもおすすめです。

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ずーみー(泉風雅)

斜め前に足を挙げないよう気をつけます。斜め前に足を挙げて行うと大腿筋膜張筋に効いてしまいます。大腿筋膜張筋は股関節を外に開く動作の筋肉で、大抵の人はこわばりがあり、硬くなってしまっています。股関節外転筋とは違います。

(サイドレッグレイズについては以下の記事も参考にしてみてください)

小臀筋の筋トレメニュー①サイドランジ

サイドランジは小殿筋や中殿筋、両方の尻の筋肉に高い効果が期待できる筋トレメニューです。直立姿勢から真横に足を踏み出して屈伸してから戻します。腿の大きな筋肉を同時に使うので、尻とともに下半身全体を鍛えられ、股関節内転筋や股関節外転筋なども刺激されます。

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ずーみー(泉風雅)

足を開いた状態で行う方法と、横に踏み出して行う方法があります。注意するのは膝とつま先の位置が一致していること、骨盤が横方向にブレないことを意識しながら行ってください。膝は多少でしたら前に出ても構いません。

(サイドランジについては以下の記事も参考にしてみてください)

小臀筋の筋トレメニュー②マシンヒップアダクション

マシンを使ったヒップアブダクションは小臀筋とともに中臀筋も鍛えられるトレーニングです。軌道が固定されるのでトレーニングがしやすく、両足を同じ負荷で鍛えられるます。負荷の調節は自分で行うので、オーバーワークになる危険性があるので注意しましょう。

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ずーみー(泉風雅)

つま先が上や外を向いてしまうと中殿筋や小殿筋へ効果的に負荷がかかりません。つま先を正面に向けるように意識しましょう。

深層外旋六筋の筋トレメニュー①ワイドスクワット

ワイドスクワットは、足を開いた体勢で行うスクワットです。ノーマルのスクワットと比べると、大内転筋や長内転筋など股関節内転筋群に刺激を与えて、尻と同時に鍛えられます。ローバースタイルになるため、股関節伸展筋であるハムストリングスなどを鍛えられ、脚やせとお尻の引き締めの効果も期待できます。

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ずーみー(泉風雅)

つま先は30度くらい外向きになるよう意識します。大きく外に向けたほうがしゃがみやすい時は調節しても構いません。注意するのは膝の向きがつま先と同じ向きになるようにすることです。

(ワイドスクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)

複雑な尻の筋肉の名前&作用を完璧に覚えよう!

かっこいいお尻を作るにはひとつひとつ違う名前と作用を持つ尻の筋肉を、色々なトレーニングで鍛える必要があるということを解説してきました。尻を狙った1種類だけトレーニングでは尻の筋肉全部を鍛えることはできませんね。それぞれの尻の筋肉の名前とその作用、その筋肉にピンポイントに効く筋トレをしっかり覚えて、理想的なお尻を目指しましょう。