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ヒップアブダクションは中臀筋に効果的な筋トレ
ヒップアブダクションは横向きで足を外向きに挙げ降ろしする筋トレです。中臀筋を集中的に鍛えられるため、ダイエットやヒップアップ目的の方に特に向いています。
今回はこのヒップアブダクションの効果的なやり方やお尻に効かせるコツなどを解説します。それでは初めにこの種目で鍛えられる筋肉の部位と得られる効果から押さえていきましょう。
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ヒップアブダクションで鍛えられる筋肉部位、得られる効果
ヒップアブダクションでは先ほど解説したように主に中臀筋が鍛えられます。それでは早速、中臀筋がどのような筋肉なのか、鍛えると得られる効果と合わせて詳しく解説していきます。
中臀筋
中臀筋は腸骨翼殿筋面・腸骨稜から大腿骨大転子尖端にかけて付いている筋肉です。主に股関節を外転させたり、大臀筋や小殿筋と連動して股関節を伸展させる働きをしています。ヒップアブダクションでは股関節を外転させる動作を行うため、この中臀筋を集中的に鍛えられるのです。
(中臀筋の筋トレ&ストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
中殿筋の筋トレ&ストレッチメニュー!ヒップアップする鍛え方のコツも徹底解説
出典:Slope[スロープ]
ヒップアップ効果
図のように中殿筋は大臀筋の上部に位置しています。そのため中殿筋を鍛えると下についている大臀筋を引き上げることができて、ヒップアップの効果が得られるのです。また後程解説しますが股関節を使った下半身の筋トレもサポートし、大臀筋を含む大きな筋肉のトレーニングにも効果を発揮します。そのため間接的ですがダイエットにも役に立つのです。
(大臀筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
大臀筋の筋トレメニュー集!お尻の効果的な鍛え方を自重・ウェイト別に解説!
出典:Slope[スロープ]
歩行の安定性が向上
中殿筋が弱るとトレンデンブルグ歩行という骨盤が左右に揺れてしまう歩き方となり、股関節や腰、膝周りに負担をかけてしまいます。しかし、反対にしっかりと中臀筋を鍛えておけば、歩行の安定性が向上するのです。そのため中臀筋のトレーニングは高齢者のリハビリなどでも行われているのです。
下半身の種目のパフォーマンス改善
中殿筋は適切な股関節の動きをサポートする役割も持っています。そのためしっかりと鍛えておくとスクワットなどの下半身の種目で膝が内側に入ったりせず、正しいフォームを維持しやすくなるのです。その結果、今よりも質の高いトレーニングができるようになります。
【自宅編】自重ヒップアブダクションの効果的なやり方
それでは次に自重によるヒップアブダクションのやり方を紹介します。このやり方は自宅で簡単に取り組めるメリットがある一方で、間違ったフォームでトレーニングを行うと効果的に中殿筋を刺激できません。しっかりと効果を得るためにも正しいフォームや動作のポイントをここで押さえておきましょう。
①スタートポジションを作る
まずは身体をまっすぐに保ち、床に横向きに寝ます。この時、下側の手は頭の上側に伸ばし、上側の手は骨盤の上か地面に置くと良いでしょう。
②脚を挙げる
体幹とお尻をしっかり締めた状態で股関節で動かすイメージで脚を上方向へ挙げていきます。
③ 脚を降ろす
お尻の筋肉を意識しながら挙げる時と同じ軌道で脚を降ろします。そして後は決めた回数だけ同じ動作を繰り返しましょう。
【自宅編】自重ヒップアブダクションのコツ&注意点
自重によるヒップアブダクションのコツや注意点を解説します。中臀筋に効かない、といった問題を起こさないためにも実践前に確認しておきましょう。
骨盤が動く・身体が曲がる
上の画像のように骨盤が動いたり、身体が曲がってしまうフォームはヒップアブダクションではNGです。このフォームでは腹斜筋を使って脚を挙げているため、その分中殿筋への刺激が減ってしまうからです。しっかりと狙った筋肉に効かせるためにも体幹とお尻を意識し、股関節だけで動かすようにしましょう。
【自宅編】ヒップアブダクションの最適な回数・セット数
通常の筋トレでは目的に合わせて負荷や回数を調節します。しかし、自重によるヒップアブダクションは負荷の調節ができません。そのため正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本すると良いでしょう。
最適なセット数については現在のトレーニングステータスによって変わります。初心者であれば週1回3セット、上級者であれば週2回6セットを目安に取り組むようにしてください。
ちなみに頻度は週1回よりも週2回の方が効果があります。しかし、週3回ではそれ以上の効果を生むかはわかっていません。オーバーワークを防ぐためにも無理のない範囲で取り組むようにしましょう。
(オーバーワークについては以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのやりすぎは危険。病気などのリスク〜オーバーワークの基準&対策を徹底解説
出典:Slope[スロープ]
【マシン編】ヒップアブダクションの効果的なやり方
続いてマシンを使ったヒップアブダクションを紹介します。マシンを使うこの方法は、軌道が固定されるため力の発揮に集中できるのが大きなメリットです。また両足を同負荷で同時に鍛えられることもメリットとしてあります。さらに自重によるやり方とは違って負荷の調節もできますので、ジムで筋トレをしている方はぜひ取り入れてみてください。
ずーみー(泉風雅)
マシンを使ったやり方は股関節が屈曲位、つまり座ったような状態で行うため、自重よりも中殿筋の後部線維が鍛えられる特徴もあります。
①スタートポジションを作る
背中をシートに付けて座ります。この時、背もたれに寄り掛かるのではなく、しっかりと体幹に力を入れた状態で上体が一本の線になるようにキープしましょう。そして膝の外側をパットに当て、足先は正面方向に向けてまっすぐ置きます。
椅子の横に手すりがありますが、あくまで体勢を安定させるものです。そのため無駄に力を入れることはせずに上体を支えるだけという意識で使用してください。
②脚を開く
お尻の筋肉を意識しながら股関節を動かすイメージでゆっくりと脚を開いていきます。この時、背中が丸くなったり、腕や足先に無駄な力が入ると中殿筋や小殿筋への刺激が減ります。そのため体幹を固めることとお尻を意識するようにしましょう。
③脚を閉じる
お尻の筋肉を意識しながらゆっくりと脚を閉じていきます。ここで重要なのは最後までウエイトを下げ切らないこと、つまり最後までお尻に力を入れた状態をキープすることです。より強い刺激を与えるためにも1セット分の回数を終えるまでは、お尻の筋肉の力を抜かないようにしましょう。
【マシン編】ヒップアブダクションのコツ&注意点
それでは次にマシンによるヒップアブダクションのコツ&注意点について解説します。自重によるやり方と同様に中殿筋や小殿筋にしっかりと刺激を与えるために一度確認しておいてください。
つま先が正面を向いていない
マシンによるヒップアブダクションを行う時にはつま先が正面を向くことを意識してください。力が入るとつま先が上や外を向いてしまうことが良く起きます。この状態では中殿筋や小殿筋へ効果的に負荷をかけることができません。それを防ぐためにも動作中はつま先を正面に向けることを忘れないでください。
【マシン編】ヒップアブダクションの最適な重量・回数・セット数
最適な重量や回数はトレーニングの目的により変わってきます。基本は筋力アップなら1~6回、筋肥大なら8~12回、筋肉の持久力アップなら15回以上で限界が来る重量を扱うようにしましょう。
セット数については自重と同じく初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度がおすすめです。各々のトレーニングステータスに合わせ、自分に合ったセット数を調節しましょう。
ただし、自宅で行うヒップアブダクションよりもマシンの方が高負荷のトレーニングになるためオーバーワークになりがちです。週3回以上のトレーニングは怪我のリスクを増大し、逆効果になる可能性があるため注意しましょう。
ずーみー(泉風雅)
マシンのヒップアブダクションは重さの負荷を変えられるメリットがある一方で、負荷が強すぎてフォームが崩れてしまいがちです。
ヒップアブダクションは大臀筋を含む大きい筋肉を鍛えるための基礎となるトレーニングのため、正しいフォームで中殿筋を意識してできる重量設定を心掛けましょう。
【自宅・マシン別】ヒップアブダクションのバリエーション|チューブ・ケーブル
ここまでは自宅編とマシン編に分けてヒップアブダクションを見てきました。次はヒップアブダクションのチューブやケーブルを使ったトレーニング方法を紹介します。道具さえあれば自宅でも高負荷でトレーニングを行える方法なので、自宅で本格的に中殿筋や小殿筋を鍛えたい人はぜひ参考にしてください。
①チューブヒップアブダクション
チューブを使って中殿筋や小殿筋に負荷をかけるトレーニングです。ループバンド式のチューブがない場合は通常のチューブをループ状に結んで使用することもできますので、チューブを持っている人はぜひ挑戦してみてください。
▼チューブヒップアブダクションのやり方
①肩幅程度に脚を開き、足首にチューブを通す
②外側方向にゆっくりと脚を動かして、戻す
③目的の回数を終えたら、反対の足も同様に行う
チューブヒップアブダクションはチューブの長さによって負荷を多少調節できます。そのため基本としては8回から12回行える負荷で取り組むのをおすすめします。セット数については自重と同じく初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度がおすすめです。
▼チューブヒップアブダクションのコツ&注意点
・バランスが崩れる場合、支柱などに手を付いて行う
・股関節だけで脚を動かす
②ケーブルヒップアブダクション
ケーブルを使って中殿筋や小殿筋に負荷をかけるこのやり方はマシンと同様に負荷を調節できるのが大きなメリットです。足首にケーブルを掛けるための専用のアタッチメントが必要ですが、タオルを輪のように結んだもので代用できます。
▼ケーブルヒップアブダクションのやり方
①アタッチメントを動かす側の足首に巻く
②マシンの横に立ち、片手でマシンを掴む
③脚を外側にゆっくり挙げて降ろす
④目的の回数を終えたら、反対の足も同様に行う
ケーブルヒップアブダクションは筋力アップなら1~6回、筋肥大なら8~12回、筋肉の持久力アップなら15回以上で限界が来る重量を扱うようにしましょう。セット数については自重と同じく初心者の方は週1回3セット、上級者の方は週2回6セット程度がおすすめです。
▼ケーブルヒップアブダクションのコツ&注意点
・股関節だけで脚を動かす
ずーみー(泉風雅)
軸足をケーブルの前に置き、動かす脚を体の少し後ろから動かすと大腿筋膜張筋に負荷をかけることができます。
ヒップアブダクションの効果を高める為のポイント
最後にヒップアブダクションの効果を高める為の以下の2つのポイントを紹介します。
・呼吸法を意識する
・タンパク質をしっかりと摂る
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
呼吸法を意識する
ヒップアブダクションの効果を高めたい時は動作の質を高める効果が期待できる呼吸法もしっかりと意識しましょう。基本としては力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸う方法がおすすめです。呼吸法は初心者でも取り組めるものなので、ぜひ意識してみてください。
ちなみにあえて呼吸を止めて動作をする方法もあります。この呼吸法は力を発揮させやすいメリットがありますが、血圧が高くなる欠点もあります。そのため心血管系にリスクがある方は医師に相談した上で実践するかどうか決めるようにしてください。
(筋トレ中の呼吸法については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレの呼吸法!息を止めるのはNG?種目別のやり方〜メリットを徹底解説!
出典:Slope[スロープ]
タンパク質をしっかりと摂る
「大臀筋」「中殿筋」「小殿筋」の3つの筋肉から構成される臀筋群は、全身の中でトップレベルの大きさを誇ります。そのためヒップアブダクションで成長させたいなら、筋肉の材料となる十分な量のタンパク質が必要なのです。
具体的には1日に体重1kgあたり約2gのタンパク質が必要とされます。ただし、この量は食事からだけでは確保できない人も少なくありません。そういった人はプロテインを活用してみてください。現在では色々な味があるので、ぜひ自分のお気に入りの味を見つけて楽しみながらタンパク質を確保するようにしましょう。
また筋肥大の場合はタンパク質以外にも筋肉の合成のために炭水化物や脂質も必要となります。摂取量としては炭水化物はタンパク質の約2倍、脂質はタンパク質の約3分の1程度がバランスが良いと考えられています。1日の食事を通じて、これらの栄養素も十分に確保するようにしてください。
(プロテインのおすすめランキングについては以下の記事も参考にしてみてください)
【筋トレ効果の高い】プロテインおすすめランキング22選!筋肥大・細マッチョ目的に!
出典:Slope[スロープ]
ヒップアブダクションで短期間でヒップアップを目指そう
ヒップアブダクションは中殿筋や小殿筋を効果的に鍛えるトレーニングであり、多くの下半身を中心とした筋トレの基礎となるトレーニングです。また、中殿筋につながる大臀筋を引き上げることでヒップアップ効果ももたらします。鍛えた効果が美に直結するトレーニングなので、この記事を参考にトレーニングを行ってみてください。
(中殿筋を鍛えるメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
バーベルスクワットのフォーム!種類別のコツ&効果!重量・回数などもプロが徹底解説
出典:Slope[スロープ]
スクワットの効果&正しいやり方!13種類のフォーム、回数・重量などコツも解説
出典:Slope[スロープ]
ヒップリフトの効果&やり方!短期間で美尻GET!腰を痛めないコツなどプロが徹底解説
出典:Slope[スロープ]