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ヒップリフトは腰・大臀筋に効果的な体幹トレーニング
ヒップリフトは、お尻の筋肉に収縮負荷を掛けることができるトレーニングです。「お尻の筋肉や体幹を鍛えたい」「ヒップアップして美尻を手に入れたい」という方は、ぜひ挑戦してみましょう。ではまず、このトレーニングで鍛えられる筋肉の部位や、得られる効果について解説していきます。
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ヒップリフトで鍛えられる筋肉部位、得られる効果
ヒップリフトはお尻の筋肉に負荷を与えるトレーニングです。これによって鍛えられるのは、主に以下の2つの筋肉です。
①大臀筋
②脊柱起立筋
では、①大臀筋から詳しく見ていきましょう。
大臀筋
鍛えられる筋肉としては、まず大臀筋が挙げられます。大臀筋は三層構造から成る臀筋群のひとつで、股関節の伸展に関係する筋肉です。ヒップリフトは股関節の伸展作用をほとんど大臀筋のみで行うため、集中的に大臀筋を強化することができます。
また、スクワットやデッドリフトといった大臀筋のストレッチ種目とは異なり、大臀筋に収縮の負荷をかけられるというのもヒップリフトの特徴です。この点から見ても、非常に貴重な種目と言えるでしょう。
ずーみー(泉風雅)
ヒップリフトは「ヒップアップしたい」「お尻を大きくしたい」という女性にとっても有効な種目になります。丸いお尻に仕上げるには、お尻の上部のトレーニングも忘れず行ってくださいね。
(大臀筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
大臀筋の筋トレメニュー集!お尻の効果的な鍛え方を自重・ウェイト別に解説!
出典:Slope[スロープ]
脊柱起立筋
脊柱起立筋も、ヒップリフトで鍛えられる筋肉部位のひとつです。脊柱起立筋は、姿勢を維持する作用や体幹を回旋・伸展させる作用を持っています。脊柱起立筋に負荷を掛けて体幹を鍛えることで、姿勢が改善されるだけでなく、基礎代謝を向上させ、痩せやすい身体を作ることも可能です。
(脊柱起立筋の筋トレ&ストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)
脊柱起立筋の筋トレ&ストレッチ!短期間で背中の筋肥大・姿勢矯正が実現するコツを解説
出典:Slope[スロープ]
ヒップリフトの効果的なやり方
ヒップリフトで大臀筋や脊柱起立筋をしっかりと刺激するためには、正しいフォームを身につけることが重要です。効果的なやり方を頭に入れ、有意義なトレーニングを行いましょう。
①仰向けで横になり、膝を曲げる
まずは床やマットの上に仰向けになり、膝を曲げます。ふくらはぎが地面と垂直になるように意識するのがポイントです。
②お尻を真上に上げる
そこから背中上部を床に付けたままの状態で、真上へお尻を上げます。元の姿勢に戻る際は慎重に動くよう注意しながら、お尻を上げ下げする動作を繰り返しましょう。
ずーみー(泉風雅)
ヒップリフトを行う際には、デットリフトやスクワットなど大臀筋に大きなストレッチ負荷が掛かる種目も合わせて取り入れてみてくださいね。
続いて、動作を行う際の足幅について解説していきます。足幅を調整することによって鍛えられる大臀筋の部位が変わってくるので、ヒップアップをはじめトレーニングの目的に合ったパターンを選びましょう。
こちらは基本となる通常パターンの足幅です。肩幅程度に開き、両足のつま先が平行よりやや外側に向くようにしましょう。このパターンでは、お尻をバランスよく鍛えることができます。動作を行う際に腰が痛い方は、基本のフォームが正しくできているか確認してみてください。
こちらの画像が足幅を広めにとるパターンです。足幅を開いて、さらにつま先を外側に向けることで、大臀筋の上部や中臀筋を効果的に鍛えられます。
こちらは足幅を狭くするパターンです。足幅を狭めてつま先をまっすぐに揃えて動作を行うと、大臀筋の下部を鍛えることができます。
ヒップリフトのコツ&注意点
ヒップリフトを行う際に注意したいポイントや、動きのコツを紹介します。間違ったフォームで行っても、筋肉に十分な負荷をかけることはできません。「効果ないのかな?」と感じたら、フォームが合っているか確認してください。
足の位置が近すぎたり、遠すぎたりする
よくある問題としては足の位置が近すぎる、または遠すぎるといったことが挙げられます。こちらの画像は足を置く位置が近すぎる状態です。
こちらの画像のフォームは足の位置が遠すぎる状態です。足を遠くに置くことでハムストリングスにテンションを掛けることも可能ですが、大腿四頭筋の余計な緊張を招いてしまいます。
基本的にはこちらの画像のように、ふくらはぎの骨が地面と垂直になるフォームで動作を行いましょう。
ヒップリフトの最適な回数・セット数
ヒップリフトによる負荷を筋肉に十分に届けるために、最適な回数やセット数を解説します。オーバーワークにならないように注意しましょう。
ヒップリフトの最適な回数
ヒップリフトの最適な回数は人によって変わります。トレーニングを行ってみて、限界がくるところまで行うのが基本です。まずは無理のない回数に設定し、正確なフォームを獲得することを目指しましょう。フォームが崩れてしまうと、筋肉に負荷をかけられません。正しいフォームで行えるぎりぎりの回数でストップすることが重要です。
(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのセット数・回数の最適解はコレ!目標別に成長効率を上げるコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
ヒップリフトの最適なセット数
最適なセット数については、トレーニングにおけるステータスによって異なります。初心者の方であれば3セット×週1回、上級者の方であれば3セット×週2回程度に設定すると良いでしょう。トレーニングに慣れてステータスの上昇を実感できたら、セット数や頻度を上げていきます。
【上級者編】ヒップリフトの応用メニュー
ここまでは通常のヒップリフトについて解説してきましたが、ヒップリフトには他にもさまざまな種類があります。ここでは上級者向けの応用メニューを紹介します。通常パターンをしっかりとこなせるようになった方は、ぜひこちらにもトライしてくださいね。
①バランスボールヒップリフト
バランスボールを使用したヒップリフトです。背中をバランスボールに預けるパターンと、足をバランスボールに乗せて行うパターンがあります。可動域を大きく取ることができるトレーニングです。
▼バランスボールヒップリフトのやり方
①背中、もしくは足の下にバランスボールを置いて膝を曲げる
②お尻を真上へ向かって上げる
③慎重にお尻を下げ、上げ下げの動作を繰り返す
バランスボールを使った応用メニューにおいても、回数は通常の場合と同様に設定します。セット数に関しても同様で、初心者の方は3セット×週1回、上級者の方は3セット×週2回程度が最適です。
▼バランスボールヒップリフトのコツ&注意点
バランスボールのおかげで通常とは異なった負荷をかけることができますが、その分動作が不安定になります。通常のヒップリフトに慣れてきたら挑戦してみましょう。
(初心者の方にもおすすめのバランスボールの使い方については以下の記事も参考にしてみてください)
【初心者特化!】バランスボールの使い方!簡単だけど効果的なメニューを多数紹介!
出典:Slope[スロープ]
②ダンベルヒップリフト
ダンベルを腰の上に置いて行うヒップリフトです。ダンベルの重さによって負荷を大きくすることができます。
▼ダンベルヒップリフトのやり方
①仰向けで横になり、ダンベルを腹部に乗せて膝を曲げる
②背中上部は床に付けた状態で、お尻を真上に向かって上げる
③慎重にお尻を下ろし、上げ下げの動作を繰り返す
ダンベルを使用する場合は、トレーニングの目的によって回数が変わります。筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回以上を目安にしてください。また、使用する重量は、その回数を行ったときに限界がくる重さに設定します。
セット数に関しては、通常のものと同様です。ただ、ダンベルを使用することで負荷が大きくなっているので、慣れるまでは無理のない範囲で行いましょう。
▼ダンベルヒップリフトのコツ&注意点
ダンベルを使う応用メニューでは通常より大きな負荷を掛けられますが、プレートの大きさ次第でお尻を下まで沈み込ませにくくなってしまうのが難点です。次に紹介するバーベルを使用したトレーニングが行えないときの、代用として捉えておいてください。
③バーベルヒップリフト
バーベルを使って行うヒップリフトは、ヒップスラストとも呼ばれます。ダンベルの場合と同様に、通常パターンよりもしっかりと負荷をかけることができます。
▼バーベルヒップリフトのやり方
①ベンチに背中を乗せ、バーベルを腰の前下に置く
②お尻を真上に向かって上げる
③慎重にお尻を下ろし、上げ下げの動作を繰り返す
バーベルを使う場合の回数及び重量はダンベルの場合と同様です。回数はトレーニングの目的に応じて変え、重量はその回数を行って限界がくる重量に設定してください。セット数も同様に、初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットがおすすめです。通常のヒップリフトよりも大きな負荷がかかるので、無理をしないように注意してください。
▼バーベルヒップリフトのコツ&注意点
「バーベルが食い込んで痛い」というときは、スクワットパッドやヒップスラスト専用のパッドを使って対処すると良いでしょう。
ヒップリフトの効果を高める為のポイント
ヒップリフトをトレーニングメニューに取り入れる際の注意点を解説します。筋トレの効果を最大限得るためには、適度に休息をとることが大切です。オーバーワークには十分気を付けてくださいね。
トレーニングをやりすぎない
ヒップリフトを行う際には、トレーニングをやりすぎないようにすることが大切です。「筋トレの結果を早く出したい」という気持ちから、限度を超えてトレーニングをしてしまう方も多くみられます。しかし、トレーニングのやりすぎは身体の不調を招きかねません。最適な回数やセット数を守ってトレーニングを行いましょう。
また、トレーニングの頻度に関しては、週1回よりも週2回行うほうが効果的だとされているものの、週3回以上のトレーニングでさらに効果を得られるかは不明です。自分のトレーニングステータスに合わせた頻度で行い、休息を取ることも忘れないようにしてくださいね。
ヒップリフトで体幹を鍛えて痩せやすい身体を作ろう
ヒップリフトは、大臀筋や脊柱起立筋に負荷を掛けて体幹を鍛えられる筋トレです。また、種類も豊富で、バーベルやバランスボールなどを使って鍛えることもできます。毎日のトレーニングにぜひヒップリフトを取り入れて、お尻を鍛えながらヒップアップを目指しつつ、痩せやすい身体作りをしていきましょう。
(一緒に行うべきメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
バックエクステンションの効果&やり方!姿勢が短期間で改善されるコツ&腰痛予防も!
出典:Slope[スロープ]