目次
ケーブルプルオーバーとは
ケーブルプルオーバーとは、ケーブルマシンを使ってプルオーバーを行う筋トレです。上半身に厚みをもたらすために不可欠な広背筋と大胸筋、上腕三頭筋を同時に鍛えられる数少ない筋トレメニューとなっています。
ケーブルマシンを使用することで負荷が逃げにくく、可動域が広くストレッチが効きやすいため上半身を効率良く鍛えられ、厚みのあるからだを作るのに最適です。バリエーションを変えたトレーニング方法もあるため、多角的に背中や胸、腕まわりといった上半身の筋肉に刺激を与えることができます。
また、特に鍛えたい部位が広背筋なのか大胸筋なのかによってやり方が変わってくるため、バランス良く上半身を鍛えることもターゲットに合わせて鍛えることもできるトレーニングです。
(ケーブルマシンの使い方については以下の記事も参考にしてみてください)
ケーブルマシンの使い方!背中・胸・腹筋など効果的なメニューを紹介!
出典:Slope[スロープ]
ケーブルプルオーバーで鍛えられる筋肉部位
ケーブルプルオーバーで鍛えられる筋肉部位を紹介していきます。筋トレ中は効果を出したい部位を意識しながらトレーニングするとより効果が発揮されるので、しっかり覚えて効率良く筋トレを行いましょう。
広背筋
ケーブルプルオーバーは、背中に広がっている上半身最大の筋肉である広背筋に効果の高い筋トレです。ケーブルプルオーバーは縦方向の動作により広背筋を刺激するため、通常の広背筋を刺激する筋トレに慣れてしまった場合に有効となっています。
(広背筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
広背筋の筋トレ11選!逆三角形ボディに爆速で近づく鍛え方のコツを解説
出典:Slope[スロープ]
大胸筋
大胸筋は上部・下部・内側に分けられ、腕を斜め上方や下方に押し出す作用、腕を体幹前面で閉じる作用があります。ケーブルプルオーバーでは腕を伸ばして反動をつけないように上下させるため、大胸筋に強い刺激を与えてくれる筋トレです。
(大胸筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
大胸筋の筋トレ20選!急激にデカくなる鍛え方のコツをプロが解説
出典:Slope[スロープ]
上腕三頭筋
上腕三頭筋は腕の後ろ側にある筋肉のことで、肘を伸展させて上腕を閉じ込める作用があり、上腕筋群の中では最大の筋肉です。上腕三頭筋は大胸筋と共働して上半身の押す動きを行うため、腕を上下させるケーブルプルオーバーによって筋肉に刺激を与えることができます。
(上腕三頭筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
上腕三頭筋の筋トレ&ストレッチメニュー!二の腕に効かせる鍛え方のコツも解説
出典:Slope[スロープ]
スタンディングケーブルプルオーバーの正しいやり方
ここではスタンディングケーブルプルオーバーの正しいやり方と注意点を解説していきます。ケーブルプルオーバーには複数のバリエーションがありますが、スタンディングケーブルプルオーバーのフォームが基本的なやり方となるので、しっかりと正しいフォームを身につけてください。
▼スタンディングケーブルプルオーバーの正しいやり方
①マシンに正対して足は肩幅よりも少し広く
②膝を曲げて背筋は伸ばす
③肘を少し曲げたまま手首を返さず下ろす
④下ろす際は肩甲骨を寄せるイメージで
⑤肘の角度を保ち、腕が伸びるところまで上げる
反動をつけると効果が軽減してしまうので、反動をつけることなく行いましょう。肘を少し曲げることで大胸筋に、肘をまっすぐ伸ばすことで広背筋により一層刺激を与えることができますので、どちらを意識的に狙ってトレーニングしたいかによって選択してください。
▼スタンディングケーブルプルオーバーのコツ&注意点
・肘は外に軽く向けた状態で行う
・手首は反らさず真っ直ぐに近い角度に
・少ししゃがんだ状態の高さに合わせて行う
・可動域を広げる意識を持つ
少ししゃがんだくらいの高さで無理なく行える高さ調節にすることがポイントです。可動域が狭くなりすぎると筋肉にしっかり刺激が伝わらないので注意しましょう。腕が伸ばせる範囲内で背中や胸の可動域を広げることを意識しながら行うとトレーニングの効果が最大限発揮されます。
ケーブルプルオーバーの負荷設定
ケーブルプルオーバーを行うにあたって「筋力UP」「筋肥大」「筋持久力」の目的別に合わせた負荷設定を解説していきます。目的に合わせた負荷設定をして、筋トレの効果を最大限に発揮しましょう。
筋力UP目的
筋力UP目的の場合、15回前後の反復で限界がくる負荷設定がおすすめです。インターバルは1分で3セット行いましょう。細マッチョなからだを目指していたりスポーツのパフォーマンス能力を上げたい人は、こちらの回数を意識してトレーニングしてみてください。
筋肥大目的
筋肥大目的の場合、10回前後の反復で限界がくる負荷設定をしてください。インターバルは30秒~1分で、3~5セット行うことをおすすめします。重量・セット数共に追い込みをかけることで強く大きな筋肥大効果が見込めます。
筋持久力目的
筋持久力目的の場合、20回前後の反復で限界がくる負荷を設定します。インターバルは1分~1分半で3~5セットを行うのがおすすめです。回数が多いので、筋肉の収縮や呼吸を意識しながら行いましょう。
ケーブルプルオーバーのメリット
ここからはケーブルプルオーバーのメリットを紹介していきます。期待される効果やメリットを最大限に活かして憧れボディを作ってください。
背中と胸を同時に鍛えることができる
ケーブルプルオーバーは広背筋と大胸筋を同時に鍛えることができる数少ない筋トレのひとつです。さらには上腕三頭筋にも刺激を与えることができるため、効率良く厚みのある上半身を作りたい人にとってはもってこいのメニューです。
肘の角度を変えたり肘の曲げ伸ばしを増やしたりしてフォームを微調整すれば、広背筋や大胸筋、上腕三頭筋の特に効かせたい部位に対して刺激を強くすることができます。やり方やフォームを変えることで、より鍛えたいターゲットに刺激を与えることができます。
負荷が逃げにくい
ケーブルマシンを使ったプルオーバーは、ダンベルを使ったプルオーバーよりも負荷が逃げにくい筋トレです。
ダンベルを使ったプルオーバーは、慣れるまでは負荷が重たかったり疲れてしまったりするとどうしても他の部位を使用してしまい、筋肉にかかる負荷が分散してしまいます。しかしケーブルプルオーバーなら軌道がすでに定まっているため、負荷が逃げにくく筋肉に正しい刺激を与えることができるのです。
可動域が広い
ケーブルプルオーバーはポジションを決めてそこから動かなければ、ケーブルの軌道に沿った広い可動域でトレーニングすることが可能です。
可動域を広くすることでストレッチを効かせながら広背筋や大胸筋、上腕三頭筋に刺激を与えることができます。腕が伸びる範囲までしっかりと上下させることが重要で、腕の上下が小さくなってしまった狭い可動域でのトレーニングでは正しく筋肉に刺激が行き届かないので注意が必要です。
ケーブルプルオーバーのバリエーション
立って行うスタンディングプルオーバーのやり方を解説しましたが、ここからは別のバリエーションで行うケーブルプルオーバーを解説します。バリエーションを変えて多角的な刺激を広背筋や大胸筋、上腕三頭筋に与えたり、鍛えたい部位によってやり方やフォームを変えたりすることでより効果的なトレーニングになります。
膝をついて行うケーブルプルオーバー
膝をついて行うケーブルプルオーバーは、特に大胸筋にストレッチを効かせるよう意識して行ってください。もちろん広背筋や上腕三頭筋にも刺激が与えることができるため、スタンディングケーブルプルオーバーと合わせて行うとより効果的です。
▼膝をついたケーブルプルオーバーのやり方
①肩幅よりも少し広めに膝をつく
②胸を張り肩甲骨を寄せて肘を外側に向ける
③胸を張ったまま肘を内側に絞り込みながら下ろす
8~12回反復させると限界がくる負荷設定で、インターバル1分の3回セットで行うことをおすすめします。
▼膝をついたケーブルプルオーバーのコツ&注意点
・大胸筋にしっかりストレッチが効かせるようにする
・負荷をかけすぎるとからだが浮くので軽めの負荷で
トレーニング中は常に大胸筋にストレッチが効いているかを意識しながら行いましょう。上げるときは肘を外側に、下げるときは肘が内側に向くように動かすことで大胸筋にしっかり刺激を与えることができます。
寝そべって行うケーブルプルオーバー
寝そべって行うケーブルプルオーバーは、肘の角度や曲げ伸ばしを変えることで大胸筋や広背筋、上腕三頭筋により効果的に効く部位が変わってきます。まずは正しいフォームを身につけ、慣れてきたら鍛えたい部位をピンポイントで攻めてみてください。
▼寝そべったケーブルプルオーバーのやり方
①腕を伸ばし胸が引っ張られるところに寝そべる
②肘を軽く曲げた状態でグリップを握る
③肘の角度をキープしながら両手を胸の前に
④胸の前で1~2秒静止する
⑤腕が伸ばせるところまでゆっくり戻す
8~12回反復させると限界がくる負荷設定で、インターバル1分の3回セットで行うことをおすすめします。
▼寝そべったケーブルプルオーバーのコツ&注意点
・スタートポジションは胸が引っ張られるところ
・内側に絞りながら両手を胸の前に持っていく
・縦のストレッチを効かせるように意識して行う
・腕が伸ばせるところまでしっかり戻す
腕を伸ばして胸が引っ張られるところに背中をつけることで、自然とストレッチが効く状態になります。肘や脇を閉めることで大胸筋に、開けることで広背筋に効き、肘の曲げ伸ばしを頻繁に行うと上腕三頭筋に刺激が強くなります。背中が浮くと反動がついてしまうのでくっつけたままにして、縦方向にストレッチが効いていることを意識しながら行いましょう。
(ダンベルプルオーバーのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ダンベルプルオーバーのやり方!大胸筋・広背筋に効くコツ!胸輪拡張効果も!
出典:Slope[スロープ]
ケーブルプルオーバーで筋トレ効率UP
広背筋や大胸筋、上腕三頭筋を効率良く鍛えられるケーブルプルオーバーについて解説しました。まずは正しいフォームを身につけ、慣れてきたらターゲットが広背筋や大胸筋によってやり方を変えることで大きな効果が出るはずです。しっかり丁寧に鍛えて、男の憧れである厚みのある上半身を手に入れましょう。