オリバーポーズの由来とは？ビルダー『セルジオオリバ』の凄さ〜画像集まで紹介！

オリバーポーズとは、ミスターオリンピアなどで活躍したボディビルダー『セルジオ・オリバ』が得意とするポージングです。そのことがオリバーポーズという名前に由来しています。

オリバーポーズは、両手を上げて手首を外側に捻り、上腕部・前腕部の腕の太さをアピールできるボディビルポーズです。

オリバーポーズはボディビル大会の規定ポーズにはなっておらずフリーポーズでよく披露されます。学生ボディビル選手権では必須のポージングとされており、比較審査が行われることが有名です。

（ボディビルポーズの種類&一覧については以下の記事も参考にしてみてください）

現在はオリバーポーズの起源として知名度の高い『セルジオ・オリバ』は１９６０〜７０年代に活躍したボディビルダーです。セルジオ・オリバは、当時のボディビルの水準だと化物級の肉体を持っており、現代でも十分に通用する身体をしていました。

人気漫画の『バキ』『範馬刃牙』『刃牙道』で登場するビスケット・オリバのモデルとなっていることも有名ですね。

それでは、オリバーポーズの起源であるセルジオオリバについて深ぼって解説していきます。

セルジオオリバは、サイトウキビ畑を営む家庭に生まれました。幼い頃は父の仕事の手伝いをして過ごしていましたが、16歳になる頃にキューバ大統領率いる軍隊に入隊します。

セルジオオリバは、軍隊での厳しい訓練を耐え抜きは戦争に参加しますが敗戦を屈します。その後、セルジオオリバは行き先もなくキューバのビーチでフラフラしていました。そんな中、ビーチで出会った人にウェイトリフティングに誘われて筋トレと出会います。

半年間トレーニングを継続したセルジオオリバは、ウェイトリフティングの全国大会に出場し準優勝を果たします。この大会で優勝するとジャマイカでの世界大会に出場ができるのですが、チャンピオンが負傷してしまい出場権がセルジオオリバに渡ります。

しかし、ジャマイカ滞在中に逃げ出してアメリカへ亡命をするという問題を起こしました。その後、セルジオオリバはアメリカに住み込みテレビの修理士として働きます。

アメリカに住み込んだセルジオオリバは、半日以上働いた後に3時間トレーニングをするという生活をしていました。ウェイトリフティングは辞めてしまいましたが、筋トレへの熱は覚めていなかったようです。

そして、ミスターシカゴというボディビル大会に出場し、初出場で初優勝という成績を残します。その後も数多くの大会で好成績を残しました。

さらにボディビル大会の最高峰であるミスターオリンピアにも出場し1回目は4位、2回目にはなんと優勝を果たします。その後は、ライバルであるアーノルドシュワルツェネガーを破り3連覇という成績を残しました。

次の年には、アーノルドシュワルツェネガーに破れてしまいミスターオリンピアを引退します。そして、WBBG団体に移り10年ほどボディビルを続けました。

そして、10年後にミスターオリンピアに復帰し2回出場しますが、結果はどちらとも8位という成績に終わってしまいます。

ミスターオリンピアを出場した翌年に妻と口論になり、拳銃で腹部を5発撃たれてしまいます。腹部を撃たれたセルジオオリバはなんと自分で車を運転し病院へ向かいました。1発撃たれた時点で即死してもおかしくないですが、膨大な筋肉のおかげで命に別状はなかったようです。

その後も筋トレを続けていましたが、71歳になった2012年11月13日に心臓発作でこの世を去ります。

1963 Mr. Chicago：1位
1964 Mr. Illinois：1位
1964 Mr. America：7位
1965 Junior Mr. America：2位
1965 Mr. America：4位
1966 Junior Mr. America：1位
1966 Mr. America：2位
1966 Mr. World：1位
1966 Mr. Universe：1位
1966 Mr. Olympia：4位
1967 Mr. Olympia：1位
1967 Mr. Universe：1位
1968 Mr. Olympia：1位
1969 Mr. Olympia：1位
1970 Mr. World：2位
1970 Mr. Olympia：2位
1971 Universe – Pro：2位
1972 Mr. Olympia：2位
1972 Mr. Galaxy：1位
1973 Mr. International：1位
1973 Mr. Galaxy：1位
1974 Mr. International：1位
1975 Mr. Olympus：1位
1976 Mr. Olympus：1位
1977 Pro World Championships：1位
1978 Mr. Olympus：1位
1980 Pro World Championships：1位
1980 Professional World cup：1位
1981 Professional World Cup：1位
1984 Mr. Olympia：8位
1984 Professional Mid-States Championships：1位
1985 Mr. Olympia：8位

セルジオオリバは、週6回に分けて筋トレをしており各筋肉部位が週2回トレーニングできる予定の組み方をしています。

それでは、1週間の予定について詳しく紹介していきます。

ベンチプレスと懸垂のスーパーセット　8回6セット
ダンベルフライとディップスのスーパーセット　15回5セット

（ダンベルフライのやり方については以下の記事も参考にしてみてください）

ショルダープレス 5セット 15回
バーベルカール 5回 5セット
フレンチカール 5回 5セット
バーベルスコットカール 10回 5セット
ダンベルスコットカール 5回 5セット
ダンベルフレンチプレス 5回 5セット
プレスダウン 15回 5セット

（バーベルカールのやり方については以下の記事も参考にしてみてください）

スクワット 5回5セット
スタンディングカーフレイズ 8回10セット
シットアップ 50回10セット
レッグレイズ 20回5セット
サイドベント 200回5セット

（レッグレイズのやり方&効果については以下の記事も参考にしてみてください）

ベンチプレス 5回 5セット
ダンベルプレス 8回 5セット
ディップス 8回 5セット
バックプレス 5回 5セット
ローイングマシン 12回 5セット

（ローイングマシンについては以下の記事も参考にしてみてください）

ビハインドネックチンニング 5回5セット
クローズグリップチンニング 5回5セット
ナローベンチプレス 5回3セット
スコットカール 5回3セット
フレンチカール 5回3セット
ダンベルカール 5回3セット

（ダンベルカールのやり方については以下の記事も参考にしてみてください）

スクワット 3回 6セット
フロントスクワット 10回 5セット
ライイングレッグカール 5セット 12回
シットアップ 10回5セット
レッグレイズ 10回5セット
サイドベント 10回5セット

（スクワットの正しい呼吸法については以下の記事も参考にしてみてください）

セルジオオリバは5連続で筋トレをして、1日オフを挟むスケジュールを組んでいます。

1食目：卵白12個、オートミール1カップ
2食目：魚226g、 白米1合、マグロ
3食目：ステーキ340g 、サラダ、白米1合
4食目：鶏むね肉2枚、オートミール2カップ、野菜
5食目：魚226g、　サラダ、野菜
6食目：卵白10個、白米1カップ、マグロ

セルジオオリバは食事・栄養摂取に関しては、他のボディビルダーの様な制限されたものではなく自由に過ごしていました。オンシーズンの減量中でも、ファストフードなど高カロリーの食べ物や飲み物も取っておりストレスを溜め込まないスタイルで調整していました。

ただ、トレーニング中は暖かい飲み物を摂取し汗をかきやすくさせ、消費エネルギーを増やすという変わった方法をとっていました。

自由な生活をしながらも最低限な食事・栄養管理はしており、基本的なメニューは上記の通り決めていました。

セルジオオリバは、薬物がない時代に活躍をしていたボディビルダーなので使用していないのではと言われています。しかし、ライバルであったアーノルドシュワルツェネガーは後にステロイドを使用しているので真相は闇の中です。

ただ、両者ともにステロイドを使用していたとしても、それ以上にハードなトレーニングや食事管理を行った結果手に入れた肉体ということは忘れてはいけません。

セルジオオリバには『セルジオオリバJr.』というボディビルダーの息子がいます。彼も数々の大会で好成績を残しプロカードを獲得しておりしており注目のボディビルダーです。

セルジオオリバは、ボディビルダーの女性と結婚しています。最初はお互いの変わった生活を理解できることから意気投合していましたが、この結婚がセルジオオリバにとって忘れられない大事件につながりました。

セルジオオリバが大会でモストマスキュラーポーズを披露した際に、近くで見ていた観客があまりのデカさに驚き嘔吐したという話があります。簡単にまとめると『人を見た』という行為だけにも関わらず、嘔吐するということは人並外れた筋肉量があったことがわかりますね。このようなエピソードがあれば、漫画のキャラクターのモデルになるのは納得ですね。

前途した通り、セルジオオリバは妻に拳銃で腹部を撃たれても自分で運転して病院に行けるほどのダメージしか受けておらず、もちろん診断結果も命に別状はなかったという話があります。銃弾が1発命中し、たまたま命に別状がなかったという話はよく聞きますが5発同じ箇所にモロに食らっても怯まないというのはおかしなことですね。当時どのような腹筋をしていたか触れてみたいものです。

オリバーポーズの起源であるセルジオオリバについて詳しく解説してきました。昔は現代の様に情報社会ではなく筋トレの方法や、栄養管理についても確立されていません。この中で、この肉体を作りげたことを考えると凄まじい努力を積んでいたということが分かりますね。

憧れた方はセルジオオリバの筋肉を目指して努力し、ボディビル大会でオリバーポーズを披露しましょう。