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【危険】筋トレにはデメリットも多数!よくある噂の真偽〜身体・精神・金銭面別の悪影響も

2020年11月20日

筋トレすることで多くのメリットが得られますが、逆にデメリットも複数存在します。筋トレのデメリットにまつわる噂はいろいろありますが、果たしてすべて真実なのでしょうか。今回は筋トレのデメリットを、身体面・精神面・金銭面に分けて紹介していきます!


【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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筋トレにもデメリットがある

ごく当たり前のことですが、人はみな数々のメリットを求めて筋トレします。男性であろうが女性であろうが、その考えは同じです。しかし、メリットがあることには必ずデメリットがあることを忘れてはいけません。筋トレのデメリットを知ることは、筋トレを正しく理解することでもあるのです。

そこで今回は、筋トレのデメリットについて解説していきます。

筋トレのデメリットとしてよくある噂

筋トレにはいくつかのデメリットがささやかれていますが、中には根拠のない噂もあります。ここではそんな噂を4つ紹介して、それらの真相について見ていきましょう。

ハゲる

そもそも男女問わず薄毛になってしまうのは、遺伝や生活習慣などさまざまな要因が作用して起こるものです。筋トレだけが原因でハゲることはあり得ません。むしろ適度に運動することにより、全身の血流が活発になって薄毛予防につながります。

しかし油断してはいけません。筋トレでカロリーを消費した直後の栄養補給を怠れば、髪に必要なタンパク質が筋肉の修復に使われてしまいます。それを続けた場合は髪を作る成分が不足してしまい、ハゲることがないとは言い切れません。

(筋トレとハゲとの関係については以下の記事も参考にしてみてください)

身長が伸びなくなる

「ウエイトトレーニングで上から負担をかけると骨が沈み込んで身長が縮む」という噂を耳にしたことがあるでしょうか。しかし、これは全くのウソです。成人がデッドリフトやスクワットなどで上方から高負荷をかけても、身長が縮むことはありません。

ただし、18歳未満の成長途上にある人は注意が必要です。聞きかじりなどの間違った方法でトレーニングすると、その後の骨の成長や成形に影響を及ぼす可能性があります。よって、成長期の人が筋トレによって身長が伸びなくなることがないわけではありません。

(筋トレと身長との関係については以下の記事も参考にしてみてください)

ウェイトトレーニングすると身長が伸びない?

出典:西新宿整形外科クリニック

寿命が縮む

なぜか「筋トレしてムキムキの人は寿命が短い」というイメージを持たれがちです。確かに早世したボディビルダーもいました。しかし、この説には根拠がありません。ステロイドを服用したボディビルダーに短命が多いという事実が独り歩きしただけです。

適度な運動をすれば健康維持に役立つのは言うまでもありませんが、もちろんそれは筋トレにも当てはまります。男性も女性も同じことです。一般人ならむしろ、筋トレなど適度な運動をすることで寿命が延びると言えるでしょう。筋肉量が多いほど病気や転倒してケガをするリスクが減り、長生きになるという研究結果もあります。

(筋トレと寿命との関係については以下の記事も参考にしてみてください)

スポーツで動けなくなる

スポーツでは筋肉が邪魔だという人もいます。筋肉モリモリになると体が重くなり、体全体が硬くなって運動機能が低下すると考えているからです。バレーボールやフィギュアスケートなど、男女ともスリムな選手が多い競技があるのもその理由でしょう。

しかし、100メートル走の世界記録保持者であるウサイン・ボルトを思い出してください。彼は筋骨隆々です。逆に筋肉がないと爆発的なスピードは出せません。野球選手やラグビー選手もガンガン筋トレしていますが、走れない選手は試合に出してもらえないはずです。

サッカーの選手が大相撲の力士と相撲を取っても通用しないように、力士がJリーグのチームに加わっても活躍できないでしょう。つまり、男女問わず多くの競技には、それぞれに適した肉体があるということです。どの競技にも必要とされる筋肉はあります。あくまでも運動に適した筋肉か多いか少ないかということだけです。

(筋トレとスポーツとの関係については以下の記事も参考にしてみてください)

【身体編】筋トレのデメリット

筋トレによる体へのメリットはいくつか存在します。まずは運動機能や体調など、身体へのデメリットを見ていきましょう。

【身体面でのデメリット①】筋トレ中はケガをしやすい

特に自己流で筋トレした場合、ケガのリスクが高くなります。トレーニング器具を落下させて足をケガしたり、ウエイトを掛け過ぎて肩や腰を痛めるなど、考えられるリスクは数え切れません。正しい器具の使い方を覚えたり、トレーナーの指導を仰いだりと、できる対策はいくらでもあります。

(筋トレによるケガについては以下の記事も参考にしてみてください)

【身体面でのデメリット②】筋トレの後は疲れやすい

多くの人が経験しているはずですが、しっかり負荷をかけてトレーニングすれば誰だって疲れます。それは長年筋トレしている運動大好きなベテランも同じです。疲れるとトレーニングへの集中力が落ちて、ケガのリスクが高まります。また、眠気も襲ってきますので、仕事や学業への影響も考えられるでしょう。

【身体面でのデメリット③】高血圧のおそれがある

筋トレに限らず強度の高い運動は、血圧の急上昇を招きます。特に高血圧症の人は気を付けてトレーニングしなければいけません。トレーナーなど専門知識のある人に筋トレの強度設定を指導してもらうといいでしょう。

(筋トレによる高血圧については以下の記事も参考にしてみてください)

血圧と運動

出典:あし花整骨院

【身体面でのデメリット④】風邪を引きやすい

過度の運動や筋トレは免疫力の低下につながり、風邪を引きやすくなります。また、筋肥大のためにプロテインを多く摂取すると栄養バランスが崩れ、これも風邪の原因となります。特に女性でしたら肌荒れも気になるでしょう。プロテインを摂った後は生野菜と適度な糖質や脂質を補給するなど、栄養バランスに気を配って体調不良や肌荒れに気を付けてください。

(筋トレ後の風邪については以下の記事も参考にしてみてください)

【身体面でのデメリット⑤】サイズの合う服がなくなる

筋トレを続けていくと体形がどんどん変化していきます。筋肉が付いて嬉しい半面、着る物に困ることとなるでしょう。男性ならTシャツがピチピチになる、女性は下半身が大きくなるなど、服のサイズが合わなくなります。そのうち既製品では体形に合う物がなくなり、ファッションにあまり興味のない男性でも服探しで苦労することは否めません。

【精神編】筋トレのデメリット

筋トレによるデメリットは、身体に限らず精神面にも及びます。どういったものがあるか紹介していきましょう。

【精神面でのデメリット①】プレッシャーがかかり過ぎる

筋トレの効果を実感できるまでには少し時間がかかります。それまでに、「毎日トレーニングしているのに」「これだけやっても痩せない」などと焦りがちです。次第に「もっとセット数を増やそう」「他の運動も取り入れるか」「食事も徹底しよう」などと過度のプレッシャーを自分でかけることになります。それは後のストレスや体調不良につながりかねません。

【精神面でのデメリット②】周囲からの偏見を感じる

なぜか筋トレに偏見を持っている筋トレ否定派もいます。筋トレ中に知り合いから「その筋肉って必要?」「何になりたくてそんなに頑張っているの?」などと言われたことはないでしょうか。筋肉モリモリなだけで自分大好き人間という偏見を持たれがちです。そのうちタイトな服を着ただけで、他人に筋肉を自慢しているように見えていないのかと心配してしまいます。

【精神面でのデメリット③】筋トレをしないと罪悪感を感じる

真面目な人ほど陥りやすいことです。筋トレを突き詰めれば突き詰めるほど、もっとああしようこうしようと考えます。そのうち筋トレをサボったり筋肥大に良くないものを食べたりして、罪悪感を感じるようになるのです。ついには筋トレ依存症になり、オーバートレーニングやうつ病の元となるので気を付けましょう。

(筋トレ依存症については以下の記事も参考にしてみてください)

【金銭編】筋トレのデメリット

また、筋トレによる金銭面のデメリットというものもあります。どんなことに出費がかさむのか整理していきましょう。

【金銭面でのデメリット①】食事やサプリにお金がかかる

筋トレ中は普段からの食事でも筋肥大を意識しなければいけません。良質のタンパク質を大量に摂取する必要があるため、どうしても食費はかかってしまいます。また、他にも必要な栄養素を補給するため、プロテインやサプリは欠かせないでしょう。効果が期待できるものほど高額なため、やはり出費がかさみます。

(筋トレ中のサプリについては以下の記事も参考にしてみてください)

【金銭面でのデメリット②】筋トレの器具にお金がかかる

筋トレのメニューをすべて自重トレーニングにすれば、出費はかなり抑えられるかもしれません。しかし、効果の高い筋トレを目指すのであれば、ある程度の投資は考えるべきです。ダンベルやマットに、トレーニングウェアなども必要となります。特にモノにこだわりがある人なら、より効果が期待できる器具を揃えたいものです。

【金銭面でのデメリット③】ジムにお金がかかる

さらに質の高い筋トレがしたければ、やはりトレーニングジムへ通うことは選択肢に入るでしょう。もちろん入会金やコース料金などが必要です。しかし、これも自分への先行投資だと考えると、決して高い代償とも言えません。確実に効果を得たいのであれば、ジムに通うことは最善の方法であるはずです。

筋トレはやっぱりデメリットよりメリットが多い!

確かに筋トレにはいくつかのデメリットが存在します。しかし、細心の注意を払えば回避できるものばかりです。それよりも、筋トレにはそれらをはるかに凌ぐメリットが多いことを忘れてはいけません。改めて代表的な筋トレのメリットを確認していきましょう。

【メリット①】基礎代謝が増える

筋肉量が増えるとカロリーを消費するようになり、基礎代謝の増加へとつながります。そのことで得られる恩恵は1つにとどまりません。

基礎代謝が増えると痩せやすい体質となり、ダイエット効果が期待できます。さらに、血流が良くなることで肩こりや腰痛の予防となり、特に女性なら気になる冷え性予防や美肌効果も望めるのです。自律神経も改善され、普段の健康や運動機能が維持できてこの上ないでしょう。

(筋トレによる基礎代謝の増加については以下の記事も参考にしてみてください)

筋力トレーニングと基礎代謝

出典:公益社団法人 日本パワーリフティング協会

【メリット②】見た目が良くなる

ダイエット効果があることで、体全体が引き締まります。特に女性は痩せる効果を目当てに筋トレしています。

そして、筋トレでハッキリと得られるものは筋肉です。男性であれば、自分にも厚い胸板や広い肩幅、太い腕などは欲しいでしょう。筋肉を身にまとうことで男性でもスタイルの向上を目指せるのです。

【メリット③】体調管理につながる

筋トレは、基礎代謝を上げる以外でも体調管理につながるという事実を見逃してはいけません。

筋トレ後は成長ホルモンの分泌が増えて、筋肉や骨はもちろん、臓器や髪の毛などの組織も成長が促されます。さらに、筋肉は血糖値を調節する働きがあり、血糖値を安定させるためには筋肉が欠かせません。

(筋トレによる血糖値の安定については以下の記事も参考にしてみてください)

【メリット④】アンチエイジングの効果がある

筋トレにより健康が維持できて体調管理につながると前述しました。すなわち、それらはアンチエイジングに通じることです。女性ならもちろんのこと、男性でもその効果は誰しも追い求めたいものではないでしょうか。

また、筋トレにより成長ホルモンが増えると同時に、ナチュラルキラー細胞が増えます。ナチュラルキラー細胞とは、全身を循環していく中でがん細胞などを見つけていき、それらを攻撃するリンパ球のことです。筋トレによってナチュラルキラー細胞が活性化し、病気になりにくくなることが以前発表された論文で明らかとなりました。

(筋トレによるアンチエイジングについては以下の記事も参考にしてみてください)

【メリット⑤】ストレス解消になる

セロトニンとは、脳内で働く神経伝達物質のひとつです。もしかして、女性誌などで「幸せホルモン」という名前で紹介されているのを見かけたことがあるでしょうか。このセロトニンは、感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっています。これが不足すると心のバランスを崩し、ストレスや睡眠障害などを引き起こしかねません。

筋トレをすることにより、このセロトニンが分泌されます。筋トレに限らず、適度な運動の後にスッキリとした気分になったことがあるのではないでしょうか。それがセロトニンによる効果で、筋トレがストレス解消となる仕組みです。

(筋トレによるストレス解消については以下の記事も参考にしてみてください)

【メリット⑥】自信が付く

ホルモンと言えばもう1つ、テストステロンにも触れないわけにはいきません。いわゆる男性ホルモンですが、女性でも少量分泌されます。

テストステロンといえば筋肥大や男性機能の増強に作用することが有名ですが、実は精神面での効能も期待できることはあまり知られていません。自己肯定ができる思考が形成され、判断力などの高次精神機能に働きかけます。筋トレを続けることでテストステロンはさらに増え、トレーニングが継続できるようになって気持ちが前向きになり、精神力が身につくのです。

さらに筋トレにより体形が変わり、見た目でのコンプレックスがなくなって自信が付きます。人前に出るのも怖くありません。筋トレは外見を変えるだけでなく、中身までも変えられるのです。

(筋トレでつく自信については以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレによるデメリットは筋トレによって解決できる!

筋トレはある意味で薬です。筋肉が付くという効果といくつかのデメリットを抱えていることは、薬に効能と副作用があるのと似ています。筋トレのし過ぎで筋トレ中毒になるのも薬みたいだと言っていいでしょう。薬も飲み過ぎは厳禁です。

確かに筋トレにデメリットはありますが、それらを上回るメリットが多く存在します。そのことを無視して筋トレは害などと言ってはいけません。筋トレによるデメリットは、筋トレでより多くのメリットを得ることで解決しましょう!