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メディシンボールとは?
メディシンボールとは、筋力アップを目的としたトレーニング用の重さのあるボールです。見た目はバスケットボールのような形で、スポーツジムなどでよく見かけます。最近は自宅でトレーニングする方が増え人気が高まってきました。
メディシン(medicine)とは医学や医療のことで、もともとは医療機関でリハビリのために使用していました。今では様々な素材や重さのメディシンボールがあり、初心者から上級者まで使用することができます。
メディシンボールを使用する効果
では、メディシンボールでのトレーニングにはどのような効果があるのでしょうか。これまでのダンベルやバーベルなどのウエイトトレーニングとどう違うのか詳しく解説していきます。
体幹を鍛えられる
メディシンボールはこれまでのウエイトトレーニングとは違い、部分的な筋力アップと同時に体幹を鍛えることができます。様々な動作を組み合わせることで効果的かつ短期間で筋力アップすることが可能です。重さも自分に合わせて選ぶことができるので初心者でも安心して取り組むことができます。
体幹を鍛えることはどのスポーツをする上でも大切なことです。ダンベルなどで上腕や胸筋など部分的なトレーニングももちろん必要ですが、スポーツで実際使える筋肉を作るには体幹を鍛えて体全体の筋肉の協調性を高めるとより良いプレーをすることができます。
他にも体幹トレーニングには、ダイエット効果や姿勢保持、腰痛対策など様々なメリットがあります。
投げる・ひねるなどの実践的なトレーニングができる
メディシンボールにはこれまでのウエイトトレーニングと違い、体幹を鍛えながら、投げる・ひねるなどより実践的な動きを加えたトレーニングが可能です。例えば、野球でのボールを投げるという動作は次のようになっています。
①軸足に体重をかけもう一方の足を踏み出す
②ボールを持った方の肩を前に出し重心を移動しながら体幹を捻じり、体を回転させる
③更に力を肩、肘、手に伝えてボールを投げる
このようにボールを投げるという動作は、腕の力だけでなく腹筋や背筋など全身の筋肉を使っているのです。実際、野球だけでなくバスケ、サッカー、ゴルフ、陸上などのプロ選手もトレーニングにメディシンボールを取り入れています。
メディシンボールの重さはどう選ぶ?
メディシンボールにはだいたい1kg~15kgくらいのものから選べます。筋トレ初心者は1~3kg、上級者やアスリートは5kg以上と個人の筋力や目的によって使い分けます。
具体的には全くの筋トレ初心者の男性では2~3kg、ある程度筋力のあるスポーツ経験者では5kgくらいから始めると良いです。個人差があるので初めは無理のない重さから始め、徐々に重量を上げていくことをおすすめします。
ダンベルに例えるといくら初心者でも1~3kgでは軽すぎると思うかもしれません。しかし、メディシンボールの場合はただ持つだけではなく、投げる・ひねる・落とす・叩きつけるなどの動作を加えるのでよりハードなトレーニングとなります。
【初心者編】バランスボールのトレーニングメニュー
まず、今までほとんど筋トレはしたことがない、これから始めてみようという方は初心者向けのメニューから始めることをおすすめします。いきなりきついメニューから始めると関節や腱を痛める恐れがありますので注意してください。
初心者の方は特に腹筋・背筋などの体幹を中心に、上半身・下半身とバランスよく筋肉をつけて基礎体力をつけましょう。ポイントは楽しんで取り組むことです。
超初心者向け、全身の筋力アップに
解説してくれているのは中学生です。とてもバランスよく体幹・上半身・下半身が鍛えられる良い動画になっています。ハードなトレーニングが多い中、初めてメディシンボールを使うという超初心者の方に向いています。メディシンボールの重さは初心者なので3kgくらいがおすすめです。
①マウンテンクライマー:下半身強化に加え、上腕、腹筋・背筋などの体幹も同時に鍛えます
②ウッドチョッパー:上腕筋と同時に体幹をひねることで腹斜筋の強化ができます
③ロッキーソロ:腹直筋・腹斜筋などバランスよく体幹を鍛えられます
④メッドサークル:上腕・腹筋・大腿四頭筋に効きます
腹筋・背筋などの体幹を中心に、全身の筋肉をバランスよく鍛えられます。さらに有酸素運動と筋トレが組み合わさっていてダイエットや基礎体力作りに最適です。しかもそれほどハードではなくこれから筋トレを始めようという方におすすめのメニューです。
(大腿四頭筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
シシースクワットのやり方!膝を痛めず、大腿四頭筋に効かせるコツを解説
出典:Slope[スロープ]
メディシンボールを使った5分間トレーニング
先ほどの動画より少しハードになっていますが、こちらも全身をバランスよく鍛えられます。一つ30秒間のワークアウトの後、15秒のインターバルを置く形式で5分ほどで終了です。そのまま真似してできるのでとてもわかりやすいです。メディシンボールの重さは、初めは3㎏から様子を見て、慣れてきたらすこしづつ5kgくらいに上げてみてもいいでしょう。
①スラスター:ボールを投げる動作とスクワットを組み合わせます
②ロシアンツイスト:腹筋にひねる動作を加え、腹斜筋もきたえます
③回線ランジ:通常のランジにひねる動作を加え下半身強化と腹斜筋も鍛えます
④プッシュボール:ボールを投げる動作で大胸筋、上腕筋、背筋をきたえます
⑤腹筋:腹筋にボールを持ち上げる動作を加えて上腕筋も同時に鍛えます
こちらも上半身・下半身・腹筋・背筋をバランスよく鍛えられるメニューです。しっかりひねりの動作が組み込まれていて体幹に効いているのがわかります。筋トレに少し慣れてきてから、こちらに挑戦すれば更に筋力アップが期待できます。
(大胸筋のトレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)
大胸筋はプッシュアップバーで強化!使うメリット〜効かない場合の対策も!
出典:Slope[スロープ]
【上級者編】メディシンボールのトレーニングメニュー
メディシンボールを使った、上級者向けのトレーニングを紹介します。筋トレに慣れてきた方や、もともとスポーツをしている方は上級者編に挑戦してみてください。さらに体力・筋力アップを目指しましょう。
10分間のメディシンボールを使ったサーキットトレーニング
先ほど紹介した5分間のトレーニングの上級者向けの動画です。30秒のワークアウト5種目の間にインターバルを入れて行います。先ほどのものと種目は重なりますが、より負荷を上げたトレーニングになっています。メディシンボールの重さは、上級者編ということで5kgくらいから始め、ご自分のコンディションに合わせて重量を上げていってください。
①ロシアンツイスト
②デッドリフトプレス:下背部、大殿筋、大腿部を鍛えるとともに上半身の強化も行います
③回旋ランジ
④回旋ランジ反対側
⑤スラスター
バランスよく上半身・下半身のトレーニングができるおすすめのワークアウトです。ひねり、ボールを上にあげる投げの動作は丁寧に行いましょう。勢いをつけて行うと関節や筋肉を傷める原因になります。初心者向けのトレーニングに慣れてきたら少しづつ負荷を上げてみてください。
(上半身・下半身のトレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)
バランスディスクの効果&使い方!上半身・下半身別のトレーニング〜体験談まで紹介!
出典:Slope[スロープ]
高負荷、三分間の腹筋強化メニュー
こちらは腹筋の強化に特化したメニューを6種目紹介されています。一つのメニューが20秒です。腹筋のどこに効いているかも画面に表示されているのでわかりやすいです。
腹筋と言っても、一つの筋肉ではなくいくつもの筋肉に分かれています。こちらの動画はそれをバランスよく鍛えることができます。全部合わせてたった3分の筋トレですが、負荷が高いので集中的にトレーニングできるでしょう。
(腹筋のトレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)
腹筋ローラー『コツ』を網羅紹介!初心者から効率よく成果を出そう!
出典:Slope[スロープ]
メディシンボールを使ったトレーニング:野球
こちらは球速アップのためのメディシンボールを使用したトレーニングです。かなりボリュームのあるハードなメニューになっています。野球選手に必要な股関節の進展、回旋運動、上半身を使ったスローイングを強化する種目を紹介しています。
①スラム
②ツイストスラム
③直上スロー
④アンダーロングスロー
⑤バックスロー
⑥バックローテーションスロー
⑦オーバーロングスロー
⑧開脚全店スロー
⑨フロントツイストスロー
⑩ステップサイドスロー
⑪弓反りスロー
⑫セパレートスロー
かなり実践的なトレーニングになっており、野球だけでなくサッカーやバスケなどの選手にも効果的です。
メディシンボールを使ったトレーニング:ゴルフ
このゴルフのスイングの練習はクラブを振るのが難しい場所でもできます。実際クラブを振る時の動作を負荷をかけて行えるのでより実践的なトレーニングとなるでしょう。どこに力を入れるかどこを狙ってボールを投げるか等詳しく解説されています。
メディシンボールを床に叩きつけるトレーニングになりますので、マンションやご自宅の場合は注意してください。
ゴルフで最も大切な体幹トレーニング
ゴルフをする上でも重要な体幹を鍛えるトレーニングです。ゴルフでは常に体幹を安定させ、しかも体全体を大きくひねる動作が必要になりますので、体幹トレーニングは一番重要です。ゴルフだけでなくバスケ、サッカー、陸上、野球などすべてのスポーツに必要なことなのでとても参考になります。
こちらのトレーニングではメディシンボールとバランスボールを併用しています。不安定なバランスボールの上でトレーニングすることによってより体幹の強化が期待できます。スポーツ選手のみならず、しっかり姿勢保持ができることはダイエットや肩こり・腰痛予防にも有効です。
(バランスボールのトレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)
バランスボールのトレーニング20選!効果抜群の使い方で体幹を急成長させよう!
出典:Slope[スロープ]
メディシンボールを使ったトレーニング:バスケ
バスケのドリブルで重要なのは、力強さと安定性、コントロールです。それがしっかりしていれば、カットされにくく確実にボールを運ぶことができます。
①フロントチェンジ
②ワンドリ&レッグ
③ワンドリ&ビハインド
④フロント&レッグ
⑤レッグ&ビハインド
メディシンボールは実際にボールをドリブルすることができるので、通常のドリブル練習がそのままトレーニングになります。動画では1.8㎏のメディシンボールを使用しています。負荷としてはそれほど重くはないように感じますが、実際の3~4倍の重さに相当するのでかなりハードです。
メディシンボールを使ったトレーニング:陸上
こちらはメディシンボールを使った陸上競技のトレーニングです。特に投げるトレーニングを中心に紹介されています。重さのあるものを投げるには全身の筋肉をバランスよく使う必要があります。これまでにも投げるメニューをいくつか紹介しましたが、ここでは注意点やコツなど詳しく解説しているので参考になるでしょう。
①フロントスロー
②バックスロー
③チェストスロー
④ダイビングスロー
⑤サイドスロー
⑥ワンハンドスロー
⑦フロントレッグスロー
⑧バックレッグスロー
⑨ハンドリング(胴回し)
⑩ハンドリング(八の字回し)
⑪バウンディング
かなりボリュームのあるメニューですがわかりやすくまとめてくれています。こちらも陸上だけでなくすべてのスポーツに役立ちます。
メディシンボールを使用している人の体験談
メディシンボールを使用して効果を得た方の体験談を紹介します。皆さんそれぞれに自分の目標を持ってトレーニングに取り組み、結果を得ています。
メディシンボールでトレーニングを行う坂本勇人選手
【#練習風景から:stadium:】
— 巨人情報@サンスポ (@sanspo_giants) March 2, 2021
メディシンボールを使ったトレーニングを行う #坂本勇人 選手(撮影・長尾みなみ)#巨人 #giants #ジャイアンツ #サンスポ pic.twitter.com/w492EfEAfa
メディシンボールを使用したトレーニングは、もはやプロ選手のなかではメジャーになっています。テレビなどで実際に使っている場面もよく見るようになってきました。プロ選手も使っているとトレーニングのモチベーションも上がります。
メディシンボールでスクワット+回旋
■スクワット+回旋から得られるもの多い
— TAI メジャーリーガーに教えてた人 (@Tai884) March 11, 2021
スクワットという基本動作に
メディシンボールの回旋パワーを付ける
シンプルなエクササイズだけど
・軸足に溜める感覚
・投げ/打ち終わりの臀部の使い方
・股関節からのパワーを上半身に伝達
をまとめて得られる優れもの pic.twitter.com/05mXeLpPu5
アメリカでメジャーリーガーへの指導経験のある方のツイートです。メディシンボールを前方にスクワットに回旋をかけながら投げるトレーニングを紹介されています。上記のツイートにあるようにこのトレーニングでは、以下のスキルを体得できます。
①軸足に溜める感覚
②投げ/打ち終わりの臀部の使い方
③股関節からのパワーを上半身に伝達
つまり体幹が鍛えられ体軸をしっかり固定することができるということです。これは野球だけでなくあらゆるスポーツにも役立ちますし、実際にプロが行っているトレーニングということでとても参考になります。
野球の大会で優勝
なんとか結果出せました!
— I200user@D×M (@I200_user) February 28, 2021
明日からまたメディシンボール投げます!
この方は野球のトレーニングでメディシンボールを使用しているようです。普段のトレーニングの成果が実際に試合の結果として成果が出ることでトレーニングのモチベーションもグッと上がります。
メディシンボールでスイングチェック
ゴルファーのみなさんおはようございます:smiley::v:️
— トッシー (@toshiks8001) March 1, 2021
メディシンボールでスイングチェック:bangbang:️
重い物を投げる動き:bangbang:️これが基本的な体の使い方
腕の力では投げられない
ボディーターンでは投げられない
じゃあどうすれば遠くに投げることが出来るのか:interrobang:️
重い物を投げれば見えてくるスイングの大切な動き🤩 pic.twitter.com/TUiQfpDB0f
二人一組でメディシンボールを投げてキャッチするトレーニングがあります。こちらのツイートではゴルフのスイングのトレーニングの様子です。
重さのあるメディシンボールは腕だけの力では遠くへは投げられません。腹筋や背筋などの体幹を使うことで遠くへ投げることができます。普通のボールではわからない、重いものを投げることでわかってくる体の使い方、とても参考になります。
メディシンボールの効果をしっかり実感
テニスして帰ってきて4㎞ウォーキングしてシャワー。
— さっさん🦔仙人見習い (@suetumuhanan) February 28, 2021
着替えたついでに月末恒例の身体計測
メディシンボール効果か胸が厚くなったやったー!
お昼ごはんをしっかり食べてしばしお昼寝… pic.twitter.com/81t0g4qRsL
しっかりデータをとって、効果を実感できるとトレーニングのモチベーションが上がります。+2.8cmとのことでかなり成果が出ています。筋トレは日々の地道なトレーニングです。このように数値で見ることができると、正しくトレーニングを行えば確実に効果があることを証明してくれています。
メディシンボールの使い方をマスターしよう!
メディシンボールの使い方はシンプルですが、その効果は高いです。スポーツをしている方、ダイエットや基礎体力を上げたい方すべての人が安心して取り組めるトレーニングです。筋肉量が増えると体力がつき、よりスポーツや日常生活を楽しめます。正しい使い方をマスターして楽しくトレーニングをしてください。