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スクワットでの腰痛の原因はコレ!嘘のように改善する簡単な対策を解説!

2020年11月09日

「スクワットは腰が痛くなるからしたくない」と思っている方は多いのではないでしょうか?この記事ではスクワットで腰痛になる原因について解説していきます。腰痛にならないスクワットや、ストレッチなどの腰痛対策についても紹介していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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スクワットをすると腰痛になる…。

スクワットは自宅でもできるお手軽なトレーニングです。しかし「スクワットのしすぎで腰痛になってしまった」という方もいるのではないでしょうか?反対に「腰痛持ちだからスクワットは控えたほうがいい?」という疑問がある方もいるでしょう。

実は、スクワットは正しいフォームで行えば腰痛を防ぐことができ、腰痛を改善する効果を得ることもできます。この記事ではスクワットでの腰痛の原因や腰痛改善のための対策を紹介しますので、スクワットで腰痛になってしまった方や運動で腰痛を改善したい方はぜひ参考にしてください。

スクワットで腰痛になる原因

スクワットをしていると、なぜ腰痛になってしまうのでしょうか?まずは、スクワットで腰痛になる原因を解説していきます。

背中が丸まっている

スクワットで腰を落とすときに背中が丸まっていると、正しく筋肉を鍛えられないばかりか肩や腰に負担がかかってしまい、腰痛の原因となります。また、スクワットをするときに背中が丸まってしまう方だけでなく普段から猫背ぎみの方も要注意です。

スクワットは下半身を鍛えるトレーニングですが、背中が丸まってしまう方は肩甲骨を柔らかくするストレッチを行ってからスクワットをすると腰痛対策になります。

膝がつま先より前に出ている

とくにやってしまいがちなのが、スクワットで腰を落としたときに膝がつま先より前に出てしまうことです。膝を曲げる動きはスクワットではなく屈伸運動となり、筋肉を鍛える効果は得られません。また、膝と腰の骨に負荷がかかるので、こちらも腰痛の原因となってしまいます。

スクワットは、お尻にある大殿筋や太ももの前側にある大腿四頭筋、そして太ももの裏側のハムストリングスにアプローチできるトレーニングです。それらの部位に負荷がかかっていることを感じられない場合はフォームが間違っている可能性があります。

重心が前後に傾いてしまう

バランスをとるため、しゃがんだ姿勢で重心が前や後ろに傾くことも腰痛の原因です。前傾姿勢になっていると、体重やバーベルの重さの負担が腰に集中してしまいます。前傾姿勢になってしまう方は「背中や体幹の筋力が少ないために重心が傾いている」と思いがちですが、ハムストリングスや足首の柔軟性を鍛えることでも重心の偏りを改善できるでしょう。

反対に、後ろに重心が寄ってしまうと転倒の危険があります。お尻を引くことを意識しすぎると、後ろに傾きやすくなってしまうので注意が必要です。お尻を引くのではなく、腰からお尻を反らせて突き出すイメージでしゃがむと足の裏に均等に重心がかかります。

スクワットで腰痛にならない正しいフォーム

続いては、腰痛にならない正しいスクワットのやり方について解説していきます。正しい姿勢を身につけると腰痛が起こりにくいだけでなく、効率よく脂肪燃焼や筋力アップといったスクワットの効果を得られます。正しくできているか不安な方は、鏡の前で確認しながら行いましょう。

①胸を張ってまっすぐ前を見る

スクワットは、しゃがむ前の基本の姿勢も大切です。しゃがむために足元を見てしまいがちですが、そうすると猫背になってしまい、腰痛を引き起こしかねません。スクワットの姿勢は、まず胸を張ってまっすぐ前を見ます。

ノーマルスクワットのフォームでは、足を肩幅よりやや広めに開き、つま先はハの字の逆でやや外側に向けましょう。体重は、かかとに乗せるとしゃがむときに正しいフォームがとりやすくなります。

②お尻を突き出すイメージでしゃがむ

しゃがむ動作は、スクワットでとくに間違いが起こりやすい部分だと言えます。正しいやり方のコツはお尻を突き出すイメージでしゃがむことです。お尻を突き出し膝ではなく股関節から曲げることを意識すると、本来負荷がかかるべきお尻や太ももの裏に力が入るのがわかりやすくなるでしょう。

一般的なスクワットはパラレルスクワットといって、床と太ももが並行になる位置までしゃがみます。すでに腰痛持ちの方や、パラレルスクワットでは負荷が大きく感じる方は、もっと浅いフォームのクォータースクワットやハーフスクワットに変更しましょう。

(ハーフスクワットについては以下の記事も参考にしてください)

③反動をつけずにゆっくり元に戻る

スクワットには、ゆっくりと行う「スロトレ」と素早く何度も動作を繰り返す「速トレ」がありますが、腰痛対策にはゆっくりとした動きのスロトレがおすすめです。しゃがんだ姿勢から元に戻るときも、息を吐きながらゆっくりと戻りましょう。

スクワットでは息を吸いながら3秒かけてしゃがみ、そのままの姿勢を5秒キープしてリズムを取ります。さらに3~5秒かけて元に戻ると、負荷の小さいトレーニングでも十分効果を発揮できるでしょう。

スクワットで腰痛にならない為のその他対策

スクワットで腰痛になってしまう方が取れる対策は、正しいフォームで動作を行うこと以外にもあります。ここでは、スクワットで腰痛にならない為のアイテムやトレーニングについて紹介していきます。

ZAMST ZWシリーズ ミドルサポート

一度腰痛を発症してしまうと、日常生活に支障が出てしまいますよね。また、痛みがあるのにトレーニングを行うと痛い部分をカバーして別の部位に痛みが出たり、フォームが崩れたりすることもあるでしょう。

そんな時には、腰にベルトを巻くと動いた時の傷みを軽減してくれます。つけたまま運動ができるスポーツタイプの腰痛ベルトは、ズレずに蒸れにくいといった特徴があります。また、スクワットをする時に腰が反るという方にも腰痛ベルトはおすすめです。骨盤や腰骨を正しい位置でキープしてくれるので、腰痛予防の効果も得られるでしょう。

GronG ストレッチ用ポール

筋肉を包み込んでいる筋膜も、よじれたりこわばったりすることで腰痛の原因となります。スクワットは腰痛の改善につながるトレーニングですが、ずっと負荷をかけ続けていると筋肉や筋膜が固まってしまい、かえって腰痛を引き起こしてしまうことも少なくありません。

スクワットで筋肉のこわばりを感じている方は、ストレッチポールを使って筋膜のこりをリセットしましょう。そうすると、スクワットで固まった筋肉がほぐれて腰痛の改善につながります。体が硬くてストレッチが苦手な方は、ポールの上に寝そべっているだけでも筋肉がほぐれていく感覚を味わうことができるでしょう。

スクワットをする前にストレッチで体をほぐす

スクワットを行う前に、ストレッチで体をほぐしましょう。スクワットはふくらはぎや太ももだけでなく、腰回りや背中・お腹の筋肉にもアプローチできるトレーニングです。ストレッチの際には下半身だけでなく全身をくまなく動かしてみてください。

動的ストレッチで筋肉への血流を良くしておくことで、パフォーマンスが向上するだけでなく、怪我の予防や脂肪燃焼の効果アップにもつながります。また、血圧や脈拍の急激な変化を防ぐのでトレーニング中の体調不良や吐き気も軽減されます。

自分に合った負荷を意識する

自重を使うノーマルスクワットでも、回数やペースで無理をすると腰痛の原因につながります。とくに初心者の方はオーバーワークに注意しましょう。スクワットの負荷を軽くするためには、回数を少なくする、浅めのフォームをとるといった方法があります。

スクワットの負荷が高すぎるために腰痛を起こしている方は、スクワットの回数や深さを見直してみてください。筋肉がついてきたら、徐々に負荷を上げていきましょう。

呼吸を意識してスクワットをする

「筋トレに呼吸が大事なの?」と疑問に思う方もいるでしょう。スクワット中の呼吸は筋肉の緊張や弛緩に大きく影響を及ぼすため、非常に重要です。スクワットをしているときに集中しすぎて息が止まってしまう、間違った呼吸をしている方はスクワットの効果が減少するばかりか酸欠を起こす、腰痛になるなどのトラブルを招く恐れがあります。

スクワットをする時の正しい呼吸法は、しゃがむ(筋肉がゆるむ)ときに吸って、立ち上がる(筋肉が緊張する)ときに吐きます。正しい呼吸のやり方を身につけると、腰痛の防止になるだけでなく脂肪燃焼を高める効果を得ることもできるでしょう。

静的ストレッチでクールダウン

スクワットで筋肉に刺激を与えたら、ゆっくりと筋肉を伸ばす静的ストレッチでクールダウンをしましょう。クールダウンをすることで、硬くなった筋肉が柔らかくなり、筋肉痛やこりからくる腰痛を防げます。

もし背中側のストレッチがうまくできない、体が硬くて筋肉を伸ばせないといった方は、ストレッチ用のポールを用意し、その上に寝そべると無理なく背中をほぐせます。大きく深呼吸しながら、筋肉をしっかり休めてくださいね。

体幹トレーニングで姿勢維持を

腰痛が起こる原因はさまざまですが、そのひとつに姿勢の悪さがあります。正しい姿勢を保つためには、体幹を鍛えて体をしっかりと支える必要があります。スクワットで腰痛になってしまう方は、一緒に体幹トレーニングをしてみてはいかがでしょうか。

体幹トレーニングを行うことで、腰痛の対策ができるだけでなくスクワットのパフォーマンスも向上します。また、体幹トレーニングをスクワットと別個で行わなくても、下半身と体幹を同時に鍛えられるワイドスクワットや腕上げスクワットといったフォームもあります。

(ワイドスクワットについては以下の記事も参考にしてください)

スクワットで腰痛になってしまったらどうすべき?

腰痛対策をとってトレーニングをしていても、負荷がかかり続けることによって腰痛になってしまう可能性もあります。もしスクワットで腰痛になってしまったら、どうするべきなのでしょうか?

一旦トレーニングを休む

腰に痛みがある状態では、トレーニングをしても効果が減少するだけでなく腰痛が悪化してしまいます。腰痛や背中の痛みはもちろんですが、筋肉痛が起こっている時のトレーニングもあまりおすすめできません。また、痛みがあるのにトレーニングを行うと、痛い部分をかばおうと間違ったやり方になってしまうこともあります。

スクワットの姿勢をとると腰にくる、筋肉痛があるという時は、スクワットを休んでストレッチや簡単な体幹トレーニングに切り替えましょう。

ストレッチヨガで骨盤リセット

腰の痛みは筋肉のこりやこわばりだけでなく、普段の姿勢やトレーニングの負担が原因で骨盤など腰まわりの骨のゆがみからくることもあります。股関節を重点的にほぐすヨガのポーズは、骨盤を正しい位置に戻して不調を緩和してくれるうえに、血流がよくなって体温も上がるので、スクワットの効果を増大させる効果も期待できます。

また、骨盤がゆがんでいると腰痛を引き起こしてしまうだけでなく、肩こりや便秘、メンタルにまで悪い影響を及ぼします。骨盤が柔らかい女性はとくに骨盤がゆがみやすいですが、毎日同じトレーニングをしている男性も骨盤が徐々に移動することがあるので要注意です。

枕などの寝具を見直す

腰痛になってしまうと、寝つきが悪くなったり熟睡できなくなったりと睡眠時に影響が出る方も多いのではないでしょうか。寝具が体に合っていないと、腰痛がさらに悪化する原因になってしまいます。腰痛がなかなか治らないという方は、寝具を見直してみましょう。

やや固めのマットレスを使ったり、足元にクッションを置いたりといった方法で腰にかかる体重を分散できます。疲労から痛みがきている場合は、寝具を変えることで解消できる可能性もあります。

また、枕も高すぎると頸椎や背骨が不自然な形となり、腰骨まで影響する可能性もあります。枕を購入するときは、実際に横になってみて寝返りのうちやすさや呼吸のしやすさを確かめましょう。

普段の姿勢に気をつける

姿勢が悪いと、腰痛になりやすいだけでなく腰痛が治りにくい原因にもなります。腰が痛いと痛い部分をかばって余計に姿勢が悪くなりやすいので、普段から良い姿勢を心がけましょう。

立っているときや座っているときは背筋を伸ばす、椅子には深く腰掛けるといった基本の姿勢を意識しやすいですが、スマホを触っている時やパソコンに集中している時は前傾姿勢になりやすいので注意が必要です。どうしても良い姿勢が保てないという方は、腰ベルトやサポートチェアといったアイテムを使ってみましょう。

正しく行えば逆にスクワットで腰痛改善も?

正しいやり方でスクワットを行えば、すでに起こっている腰痛の改善にもつながります。ここでは、正しくスクワットを行うことで腰痛が改善される理由について解説していきます。

スクワットでは、体の中でもとくに大きい筋肉の大腿四頭筋や、腰に近い大殿筋が鍛えられます。このあたりの筋肉を動かすことで腰回りの血流がよくなり、冷えからくる腰痛を改善できるでしょう。冷え性といえば女性の悩みというイメージがありますが、デスクワークや長時間の立ち仕事をしている男性も冷え性の方は多くいます。

また、腰痛の原因のひとつに姿勢の悪さが挙げられます。良い姿勢を保つための胴回りの筋肉やインナーマッスルは日常生活であまり使わないので、意識して鍛えなければいけません。ワイドスクワットやバーベルを前方で担ぐフロントスクワットは、体幹や背中の筋肉も一緒に鍛えられ、姿勢の悪さによる腰痛も改善できます。

(フロントスクワットについては以下の記事も参考にしてください)

スクワットで腰痛になる場合は早めに対策しよう

スクワットは、正しいやり方で行うと腰痛を予防できるだけでなく、こりや冷えからくる腰痛を改善できるトレーニングです。また、腰痛ベルトやストレットポールなどのアイテムを使うことで腰痛の対策もできます。スクワットをしていて腰痛になってしまったときは、早めの対策を行うようにしましょう。