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プランクの時間はどのように決めるべき?
プランクは数あるトレーニングの中でも、地味な部類に入るエクササイズです。動きのある筋トレや運動ではなく、じっと同じ姿勢のままで静止している状態が基本といえます。
そのため、持久力が重要視されて、時間との戦いになるトレーニングです。しかも、わずかな時間の中で行われます。今回はプランクの効率的な方法として、時間数に注目しながら解説していきます。
プランクの効率的な時間の目安
プランクは体を止めたまま維持することで、大臀筋と体幹を引き締めるトレーニングです。一定の時間で集中し、体幹を緊張状態にすることで効果をあげていきます。では、プランクの効果を効率的にあげるための、時間の目安について解説していきましょう。
10秒から2分の中でセット数をこなす
プランクを行う時間数にはさまざまなセット数があります。どれが最も効果的かという正解はありません。各人の運動能力や経験値・その日の体調にもよります。ただし、1つだけ公言されていることは、長く行うからよいというわけではないという点です。わずか数分を地道にこなすというのが一般的だと考えて実践しましょう。
そのため、短い時間なら10秒1セットから開始し、徐々にセット数を重ねる方法がおすすめです。1セットを長くしても5分までが限界といえます。標準は10秒からスタートし、2分をこなせるようになれれば理想です。
(1日2分のプランクについては、以下の記事も参考にしてみてください)
プランクは毎日『1日2分』でも効果あり!メリット・やり方〜口コミまで!
出典:Slope[スロープ]
男女別によるプランクを行う時間の目安
プランクのメリットは、誰でもすぐにチャレンジできる簡単な動作であることです。老若男女に関係なくトレーニングができます。そのため、男女別による平均時間の目安というものは、特には設定されていません。仮に男性でも初心者では1分ももたない場合もあれば、女性で簡単に3分以上続けてしまう人もいます。
そこで一番自分らしいペースを設定して、無理なく続ける計画を練ることが大切です。もし初めてで自信がなければ、10秒1セットを基準に、2回か3回だけでも十分です。あるいは2分を標準として、その中でセット数を区切って行う方式(1セット30秒を4回など)でもよいでしょう。とにかく性別や年齢に関係なく、自分のペースで続けることがポイントなのです。
プランクを継続する日数の目安
プランクは体幹トレーニングの1つです。腹横筋・脊柱起立筋などインナーマッスルを鍛えるのに役立ちます。姿勢やスポーツフォームの改善・持久力向上、疲労軽減などに効果が期待できる筋トレです。ところがインナーマッスルの場合、皮膚近くにあるアウターマッスルと異なって、筋肉の肥大などの見た目の変化が判別しにくい特徴があります。
やり続けていても、あまり時間数も伸びないのではと疑いがちです。プランクによるインナーマッスルへの効果が現れる時期は、かなり後になることも考えられます。一般的にプランクでの体幹トレーニングの成果は、早ければ2~3週間後、遅いと2~3か月前後です。いつどのように分かるのかは、個人差によって異なってきます。
初心者にはプランクチャレンジがおすすめ
プランクを初めて行う人は、まず1か月(日数としては30日間)だけ続けるプランを練って実践することをおすすめします。アメリカでは「30日間プランクチャレンジ」という考え方が登場しました。その際の方法は、1日わずか20秒間のプランクでスタートし、最終的に30日目には300秒間(5分)のプランクに挑戦していくトレーニングメニューです。
20秒のプランクを1週間続けたら、2週間目からはもう1セット増やしてみて、徐々に秒数や回数を増やす計画を、あらかじめ作成しておくことがポイントです。1か月だけなので、自分のモチベーションも管理しやすいというメリットがあります。
(30日プランクチャレンジについては、以下の記事も参考にしてみてください)
30日プランクチャレンジの効果&やり方!短期間で結果を出すコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
プランクは無理して長時間やると逆効果
プランクを行う平均時間の目安は、最短10秒から初めて、2分間くらいを標準にしながら、毎日続けるのがコツです。しかし慣れてくればくるほど、長時間やろうとする気持ちが高まります。無理のない程度ならまだしも、あまり長く続けてしまうとデメリットを生じかねません。長時間のプランクで招いてしまう逆効果について解説します。
フォームの崩れを引き起こす
プランクを必要以上の長時間で行うと、フォームの崩れを起こしやすいというデメリットがあります。多くの場合は腰が上に持ちあがってしまうか、逆に落ちてしまう現象に陥ります。本来は頭から足先まで一直線状で持続しないと、体幹部分への刺激が少なくなるため効果が出ません。
また、腰に負担が掛かり、体に悪影響が出ることも考えられます。長い時間を気にするのではなく、いかに正しいフォームで効率のよい時間配分で行うのかを考慮しましょう。
腕や太股の筋肉に負担が掛かる
フォームを崩さず正しく長時間続けられれば理想的です。ところが、普通の人が正しい姿勢でプランクを行うのは、2分間がボーダーラインでもあります。実は、体幹に限らず、腕や太股への負荷も掛かっているからです。
言い換えれば、腕や太股の筋肉強化にもなるのですが、腕や脚の筋トレであれば、他にも適した種目がたくさんあります。プランクの目的は体幹の強化です。それががおろそかになるほど長時間行うのは、本来の目的や意図から外れてしまいます。
呼吸の乱れになりやすい
プランクは静止した状態で同じ体勢をキープするため、つい力んで呼吸を止めてしまうことがあります。プランクを長時間行うことで、呼吸を止めてしまうのはよくありません。腹部への負荷が低下したり、場合によっては酸欠でめまいを起こし、吐き気に襲われる危険性があるからです。
プランクでのトレーニングでは腹式呼吸を常に意識してください。鼻から息を吸い、腹部を締めながら息を吐き出す動作を意識しましょう。腹式呼吸によってより筋トレ効果向上が期待できます。
辛さで継続を断念しやすい
プランクは地味なエクササイズでありながら、かなりきつい運動です。特に初心者などプランクに慣れていない人は、正しい姿勢を継続して行うのに苦労します。そのきつさや成果が分かりにくいこと、あるいは時間数が伸びない理由から、継続を断念しやすいデメリットがあります。長く続けるコツは、無理をせず短時間でも毎日コツコツ行うことです。
まずは20~30秒の継続を目安に、途中で30秒くらいのインターバルを挟みながら、2セット・3セットと続けてみることをおすすめします。もし正しい姿勢が保ちにくいようなら、膝をついて行うだけでもよいのです。次第に1回の時間数を伸ばしてみることや、セット数を増やすような工夫をしていくことが重要です。
(膝をつくプランクについては、以下の記事も参考にしてみてください)
膝つきプランクのやり方!通常版ができない人でも確実に効果が出る!
出典:Slope[スロープ]
米海軍にはプランクの時間の合格ラインがある
著名インストラクター・アスリート・軍専門家の中には、アメリカ軍の体力テストの基本メニューである腹筋運動に、リスクが伴うことを発言する人も登場しました。また、済生会有田病院の医師・小島博嗣氏によると、従来の腹筋運動は背中や腰を痛める危険性があり、腰痛予防のために、上半身を起こさない筋トレを提唱しています。
米海軍では、毎年2回実施する体力測定から、腹筋運動を除外する動きがあります。その代替えメニューとして注目しているのがプランクです。海軍では兵士たちへの運動能力テストでの目標時間を、17歳から19歳までの兵士の場合は、3分40秒以上で優秀とみなしています。また、その後の年齢が5歳ずつ上がるごとに、5秒間短縮した基準を設けています。
例えば45歳から49歳までの兵士の場合は3分10秒、65歳以上では2分50秒です。男女の性別での区分はなく、同じ方法と基準で測定されます。
プランクのギネス世界記録の時間は?
プランクは長時間行ってしまうと逆効果になりかねないと前述してきましたが、中には前人未到の記録にチャレンジしようとする人もいます。プランクの耐久時間にギネス記録が成立しているのです。ここではプランクのギネス記録について、男女別に紹介します。
男性のプランクギネス記録時間
2021年5月現在でのギネス世界記録のタイムは、8時間15分15秒です。元アメリカ海兵隊員だったジョージ・フッド(当時62歳)氏による記録でした。彼はそれまで何度となくプランクのギネス記録に挑戦し続けていました。しかし、あと少しのところで敗れるという苦い経験を重ねてきたのです。
そこで1年半の時間を費やし、毎日平均7時間のトレーニングを続けました。毎日プランクを4~5時間、腕立て伏せを700回、腹筋100回を20セット、スクワット500回、腕のトレーニングを約300回というメニューをひたすら続けることで、ついにギネス記録樹立を打ち立てたのです。
女性のプランクギネス記録時間
女性によるプランクのギネス世界記録もあります。デイナ・グロワカというカナダ在住のヨガ・インストラクターが、2019年に4時間19分55秒という記録を出しているのです。ディナはもともと、プランクを始めたばかりの頃で4分がやっとでした。そこである日、息子が励ましてくれたことをきっかけに、徐々に時間数を伸ばすプランを立てました。
まず朝に2分・昼食前に2分・夕食前か就寝前に2分というメニューでトレーニングを行い、1セットの時間を少しずつ伸ばす方法を継続します。次第に1セット3分、5分となり、調子がよい時には8分・10分などもできるようになったといいます。焦らず地道に記録を伸ばしたことで、ギネス世界記録を打ち立てたのです。
(プランクのギネス記録については、以下の記事を参考にしてみてください)
プランクのギネス世界記録は『8時間15分15秒』!女性記録についてまで紹介!
出典:Slope[スロープ]
プランクは時間よりも正しいフォームが重要
とくに初心者が陥りやすいのが、正しいプランクのフォームです。一般的には頭から足までが一直線状で真っすぐな形とされています。ところが正確には腹筋と腰の関係上、そうではないと力説している動画です。
▼下っ腹をごっそり落とす正しいプランクのやり方
①両肘を床についてうつ伏せ状態になる
②上体をあげて腹筋を収縮させる
③お尻の筋肉を締めつま先と肘だけで支える
④そのままの体勢をキープする
この動画では、1分間のキープを目安にしています。もし初心者でそれがきついという場合は、10秒1セットからスタートしてください。途中インターバルをおいても構いません。慣れてきたら徐々に秒数を20秒3セット・30秒2セットと増やしていくのもよいでしょう。
▼下っ腹をごっそり落とす正しいプランクのコツ&注意点
・両肘を床についてお腹への意識を忘れない
・お尻を締めながら骨盤が後傾するフォームを保つ
・腰は反らずにやや緩やかに湾曲させること
・きつくなったら少しお腹を上にあげてもよい
つい腰を反ってしまう癖がある場合は、やや猫背になって腰を丸める意識をしてみましょう。正確に真っすぐな姿勢は、本来なら不可能です。腹筋に効果的なプランクは、緩やかな曲線を描くくらいが適当です。
その他、プランクに関する記事もチェック!
プランクは注目度の高いトレーニングなので、プランクに関する記事はたくさんあります。以下の記事もチェックしながら、プランクについて正しい認識を心がけていきましょう。
まずはプランク30秒に着目
プランクは毎日どのくらいの時間行えばよいのかについて、さまざまな意見があります。まずは30秒だけ続けて様子を観察しようという内容です。性別・年齢に関係なく、また初心者でも簡単に始められる、プランクの魅力や体験談を紹介しています。
プランクは毎日『1日30秒』だけで効果多数!やり方〜口コミまで!
出典:Slope[スロープ]
プランクは40代女性にもおすすめ
プランクは40代女性にも効果が期待できると評判が高い筋トレ方法です。体幹を鍛えること以外にも、代謝がよくなります。プランクを継続する女性の口コミやビフォーアフター中心の内容です。
プランクは『40代女性』に効果絶大! 口コミ&ビフォーアフター集を紹介!
出典:Slope[スロープ]
プランクはどの筋肉に利くのか?
プランクは腹筋に効果的といわれていますが、他にも身体のどこに効くのか知りたい方は必見の記事です。筋トレは部位を把握して意識することが大切です。筋肉のどの部位に利くのかを知っておきましょう。
プランクは「どこに効く?」いう疑問が多数!効果のある筋肉部位を解説!
出典:Slope[スロープ]
プランクで筋肉痛になる場合
プランクのトレーニング後には、筋肉痛になる人とならない人がいます。筋肉痛になる場合の原因やなりやすい部位について、また、筋肉痛がひどい時は休むほうがよいのかなどの紹介です。
プランクは『筋肉痛』にならない?なると異常?休むべき?体験談も!
出典:Slope[スロープ]
プランクの時間の目安について理解しておこう!
プランクの平均的な時間数は、30秒を1セットにしながら2分までを基準に考えて実践することがポイントです。もちろん3分・5分と時間数を伸ばせる自信があれば、そのまま継続してもよいでしょう。ただし、必ず正しいフォームを保持することが条件です。もしフォームが崩れそうになったら、無理をしないでインターバルをおいて休憩をはさむようにしてください。