目次
ケトルベルスクワットとは
「ケトルベル」とは、鉄球に取っ手がついたトレーニング器具のことで、形状がケトル(やかん)にそっくりなことから「ケトルベル」という名前が付けられています。トレーニングにおいてはダンベルと似たような使い方をされることが多いですが、ダンベルよりも多くの部位を鍛えることが可能です。
「ケトルベルスクワット」とは名称の通り、ケトルベルを用いたスクワットのことです。重りを用いてスクワットを行うことで、ノーアイテムで行うスクワットよりもさらに効率良く脚や太腿をトレーニングすることができます。
また、「ケトルベルスクワット」と調べると「ゴブレットスクワット」という単語もヒットしますが、これらは同じトレーニングのことを指しています。
(ケトルベルのトレーニングメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
ケトルベルのトレーニングメニュー!効果的に腹筋・胸筋など全身を鍛えるコツを解説
出典:Slope[スロープ]
ケトルベルスクワットで鍛えられる筋肉部位
ケトルベルスクワットは、道具を何も用いないベーシックなスクワットと比べてより多くの部位を鍛えることが可能です。ケトルベルスクワットを行うことでどの筋肉が鍛えられるのかを学び、該当する部位を意識しながらトレーニングをしてみましょう。
①三角筋(さんかくきん)
肩関節あたりに隣接している三角筋は、鍛えることによって肩こりの解消が見込めます。また、メロン肩の形成には欠かせない筋肉です。
(三角筋のダンベル筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
三角筋のダンベル筋トレメニュー!肩の前部・中部・後部が急成長するコツを解説
出典:Slope[スロープ]
②脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
背骨を支えている脊柱起立筋を鍛えることによって猫背が改善されるというメリットがあります。アイテムを使わないスクワットでは上半身の筋肉を鍛えることは難しいですが、ケトルベルを用いることによって上半身を含めた多くの部位を効果的に鍛えることができます。
(脊柱起立筋の筋トレ&ストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)
脊柱起立筋の筋トレ&ストレッチ!短期間で背中の筋肥大・姿勢矯正が実現するコツを解説
出典:Slope[スロープ]
③大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
大腿四頭筋は、大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋という四つの筋肉の総称です。また、全身で最も大きい筋肉の一つです。
(大腿四頭筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
大腿四頭筋の筋トレメニュー!自重〜ジムまで!太もも前を鍛えるコツを徹底解説!
出典:Slope[スロープ]
④ハムストリング
ハムストリングは、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋の三つで構成されている筋肉の総称です。この筋肉はヒップに近いところに存在しているため、鍛えることでヒップアップが見込めます。
(ハムストリングの鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
ハムストリングスの鍛え方!15種の筋トレ&コツ!自宅でできる自重メニューも多数!
出典:Slope[スロープ]
⑤大臀筋(だいでんきん)
大臀筋は、臀部に存在する大きい筋肉のことを指します。
(大殿筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
大臀筋の筋トレメニュー集!お尻の効果的な鍛え方を自重・ウェイト別に解説!
出典:Slope[スロープ]
ケトルベルスクワットのやり方
ケトルベル(ゴブレット)スクワットは重りを用いて行うことで負荷調整ができたり、体幹や腹筋、下半身を効果的に鍛えられることが普通のスクワットと比べたときのメリットです。効果的にトレーニングを行える分、膝や脚などに怪我をするリスクも高くなるので、以下の方法と注意点を守って行いましょう。
▼ケトルベル(ゴブレット)スクワットのやり方
①手のひらで、ケトルベルの持ち手を下から支えるように握りこむ
②ケトルベルを胸の前に持っていき、構える
③脇を締めることを意識しながらしゃがむ
④左右に揺れて足首と股関節に体重をかける
⑤胸を張り、真上に立ち上がる
⑥膝を引きながら、真下にしゃがむ
⑦⑤~⑥を繰り返す
ケトルベルを落とすと怪我の原因にもつながるので、きちんと握っておくようにしましょう。
▼ケトルベル(ゴブレット)スクワットを行う際の注意点
・立ち上がる際に、背中を丸めたり腰を曲げたりしない
・しゃがみ込む際に、膝を前に出さないようにする
筋トレでは、正しい姿勢を意識しなければ大きな怪我に繋がります。腰や背中を丸めるなど、悪い姿勢でスクワットを行うと腰に負荷がかかるようになり、腰痛になる原因に繋がってしまうので、正しいやり方でトレーニングを行うことを心がけましょう。
ケトルベルスクワットの重量・回数・セット数
ケトルベルは4kg~30kgまでのものが存在しますが、あまり筋トレを行わないような初心者の男性は8kg~12kg程度のものを購入しましょう。日ごろからある程度筋トレを行う男性は16kg程度、筋トレ上級者の方は28~30kgのケトルベルをお勧めします。
また、目的別にケトルベルスクワットの重量・回数・セット数を設定することも大切です。以下では、目的に合わせたおすすめの設定をご紹介します。
筋持久力UP
持久力には、「全身持久力」と「筋持久力」の二種類が存在します。全身持久力の場合は「有酸素運動を行うことで心肺機能を高める」のが最適だと言われていますが、筋持久力の場合には「持久力を上げたい筋肉を繰り返し動かし続けること」や、「鍛えたい筋肉により重い負荷をかけること」が大切だと言われています。
筋持久力を鍛えるトレーニングとは具体的に、低負荷の運動を行う、インターバルを短くする、筋肉が力尽きるギリギリまで耐え抜くという3つのポイントを満たす必要があります。
筋持久力UPが目的の場合は、18回以上実行できる程度の重量設定をして、もう上がらなくなるくらいまでトレーニングを行うことがベストです。以上のトレーニングを3セット行いましょう。
筋肥大目的
筋肥大目的のトレーニングの特徴は、目指すべき負荷と回数が、筋力UPと筋持久力UPのトレーニングの中間程度であることです。それなりの重量で、それなりの回数をバランスよくこなすことで効率よく筋肥大を目指すことができます。
筋肥大が目的の場合は、13回目は上げられない重量設定をして、10~12回ケトルベルスクワットを行いましょう。セット数は3回がおすすめです。
筋力UP目的
筋力を上げるには、少ない反復回数で負荷の大きい運動をこなすことが大切です。よって、筋力UPを目的にしている方は、重量が大きいケトルベルの購入をおすすめします。
具体的には、4回程度行うと、5回目は絶対に無理になってしまうくらいの重量で、1~4回程度ケトルベルスクワットを行いましょう。また、セット数は3回程度です。
(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのセット数・回数の最適解はコレ!目標別に成長効率を上げるコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
ケトルベルを使用してスクワットをするメリット
ケトルベルを用いたスクワットでは、筋トレ道具を用いないスクワットよりも多くの負荷がかかることによってさらに高い効果が得られたり、脚や太腿だけでなく上半身も鍛えられるなど様々な恩恵が期待できます。続いては、ケトルベルスクワットを行う3つのメリットについて解説していきます。
筋肥大が見込める
筋肥大は、「筋トレからもたらされる負荷によって損傷した筋繊維が、栄養によって修復されたとき」と、「運動強度の高いトレーニングによって成長ホルモン分泌量が増加したとき」という2つのタイミングで引き起こされます。
自身の体重によって筋肉に繰り返し負荷を与えるスクワットは「レジスタンス運動」と呼ばれており、筋肉を肥大させることに適した運動です。そこにケトルベルという更なる負荷を与えることによって、筋肥大の促進が期待できます。
筋力を効率よく伸ばせる
全身の筋肉の中では、1番目に大きいのが「大腿四頭筋」、次に「大臀筋」、3番目に「ハムストリング」となっており、大きい筋肉のほとんどが下半身に集中していることが分かります。効率良く筋力をアップさせるには、この「大きな筋肉」を鍛えてあげることが一番の近道です。
スクワットではこの3つの筋肉を重点的に鍛えることができますが、ケトルベルを用いることによって筋肉に対してさらなる負荷をかけることが可能です。また、ケトルベルスクワットは普通のスクワットと比較して、上半身の筋肉も同時に鍛えることができるので、筋力アップにより適していると言えるでしょう。
ケトルベルスクワットのバリエーション
道具を用いないスクワットとは違い、ケトルベルを用いたスクワットは鍛えたい部位や自分に適した負荷レベルに合わせて工夫することができます。続いては、ケトルベルを用いたスクワットのバリエーションについてご紹介します。
バリエーション①ケトルベル(ゴブレット)ワイドスクワット
▼ケトルベル(ゴブレット)スクワットのやり方
①ケトルベルを上から持ち上げる
②つま先と膝を外側に向けながら脚を大きく広げる
③背筋を曲げないように意識しながら腰を落とす
④腰を持ち上げ、頂点まで来たらお尻をきゅっと締める
⑤③~④を繰り返す
このケトルベルトレーニングでも、姿勢を正すことがかなり重要となっています。
▼ケトルベル(ゴブレット)ワイドスクワットのコツ&注意点
・背中を丸めない
・膝を先行させない
背中が丸まってしまったり、膝が先行してしまうと怪我につながりかねないため、肩甲骨を寄せて胸を張ることを意識しながら行いましょう。
バリエーション②ケトルベル(ゴブレット)ジャンプスクワット
ケトルベルに加えて、ジャンプ動作を追加することで、より高負荷で筋肉を鍛えることができます。もっと負荷を加えてトレーニングを行いたい方にオススメのスクワットです。
▼ケトルベル(ゴブレット)ジャンプスクワットのやり方
①ケトルベルの持ち手を下から支えるように握りこむ
②脚を広げてケトルベルを胸の前に持っていき、構える
③脇をしっかり締める
⑤首は伸ばして肩を落とすことを意識しながらしゃがむ
⑥膝とつま先の向きを揃えることを意識しながら、真上にジャンプする
⑦着地したら再び真下にしゃがみ込む
⑧⑥~⑦を繰り返す
通常のケトルベルスクワットよりもかなり怪我のリスクが高まっているので、特に以下の注意点を意識して行うようにしましょう。
▼スクワットやジャンプスクワットのコツ&注意点
・膝を先行させない
通常のジャンプスクワットよりも、さらに脚と膝に大きな負荷がかかるのがこのケトルベル(ゴブレット)ジャンプスクワットです。膝関節は消耗品と呼ばれるほど怪我をしやすい箇所なので、特に気を付けながらトレーニングしましょう。
バリエーション③ケトルベル(ゴブレット)スクワットスイング
▼ケトルベル(ゴブレット)スクワットスイングのやり方
①ケトルベルから一歩引いた地点でお尻を引き、ケトルベルを掴む
②ケトルベルを掴んだまま下半身を引く
③脚の間に向けてバックスイングを行う
④ケトルベルをスイングさせ、胸の高さまで持ち上げる
⑤胸の高さまで持ち上がったら、息をスッと吸う
⑥④~⑤を繰り返す
スイングする際にはしっかりケトルベルを握っていないと周りの人や自分の怪我に繋がります。自分と周囲の安全を保障しながらトレーニングを行いましょう。
▼ケトルベル(ゴブレット)スクワットスイングのコツ&注意点
・全身がケトルベルに引っ張られないようにする
ケトルベルをスイングさせる際に、全身がケトルベルの方へ引っ張られてしまってはトレーニング効果は半減してしまいます。ケトルベル(ゴブレット)スイングを行う際は、体幹を意識しながら行うようにしましょう。
(ケトルベルスイングの効果&やり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ケトルベルスイングの効果&やり方!全身の筋肉に効いて有酸素運動にも最適!
出典:Slope[スロープ]
ケトルベルスクワットは家でも最適!
ケトルベルスクワットには、上記で紹介したとおり様々な種類があります。鍛えたい部位や自分の筋肉量と相談して、どのケトルベルスクワットを行うか決めると良いでしょう。
例えば、ケトルベルワイドスクワットは膝に与える負担が少ないため、膝の具合があまりよくない方におすすめです。ケトルベルジャンプスクワットは、運動量が多いため、筋肉を鍛えたい方や、ダイエット目的の方に適していると言えるでしょう。
ケトルベルスクワットスイングは、下半身だけでなく肩や腹筋など幅広い部位を鍛えることが可能なので、シンプルな動作で広範囲を鍛えたい方におすすめです。
1.KETTLEBELLKON(ケトルベル魂)ネオプレーンケトルベル(レギュラータイプ)
ケトルベル魂ブランドの、ネオプレーンケトルベルです。やわらかい素材のネオプレーンでコーティングされたケトルベルは、耐久性に優れており、しかも床への衝撃も少なくておすすめです。また、重量も4Kg~32Kgまで選ぶことができ、自分に合ったケトルベルを選択することが可能です。
Amazonレビュー★★★★★
私は男性ですがトレーニング初心者です。
仕事も肉体的にきついものはしていませんので、まずは10kgから始めようと思い購入しました。
品物としては、持ち手以外ソフトな素材でコーティングされており、床を傷つけることは少なそうです。
週2~3回 スイング10~20回を3セットずつ2か月間続けました。
最初は筋肉痛になっていましたが、2カ月もすると負荷が軽くなったのを感じたので、16kgを追加購入しました。
届いた16kgを使用してみましたが、トレーニングに少し慣れてきた体には良い感じの負荷だと感じます。
(最初から16kgだと、私のような初心者にはキツかったであろうと思います。)
体が慣れてから重量を上げていくようにすると良いと思います。
ケトルベルスクワットで上半身~下半身を効率よく鍛える
今回は、ケトルベルを用いたスクワットのやり方・メリットを解説しました。日々の筋トレがマンネリ化してつまらないという方や、より負荷をかけて本格的な筋トレをしたいけど、どの道具を買えばいいか分からないという方にはとてもオススメなアイテムです。
デザイン性も高くお洒落なケトルベルも販売されているため、インテリアにこだわっているという方でも部屋に置きやすくなっています。皆さんも是非、ケトルベルと共に実りあるトレーニーライフを送ってみてくださいね。