筋トレ

【スクワットの深さ】しゃがむ段階で変わる効果の違い&使い分け方を解説!

2021年06月03日

スクワットは、しゃがむ深さで効果が変わってきます。今回は、クォータースクワット、ハーフスクワット、パラレルスクワット、フルスクワット、フルボトムスクワットの、深さの違う5つのスクワットについて、効果の違いや使い分け方を解説していきます!

スクワットのしゃがむ深さはどれくらいが最適?

筋トレの定番であるスクワットは、深くしゃがみ、負荷をかければかけるほど効果があるという印象がありますが、そんなことはありません。しゃがむ深さの段階によって効果の出方に違いがあります。浅い順に並べると次のようになります。

・クォータースクワット
・ハーフスクワット
・パラレルスクワット
・フルスクワット
・フルボトムスクワット

以上の深さが異なる5種類のスクワットの効果について、解説していきます。

スクワットのしゃがむ深さで変わる効果の違い

スクワットは、しゃがむ深さによって効果が違います。この深さの違いや特徴を理解することで、より効率的に筋トレをすることができます。ここでは、先ほどご紹介した5種類のスクワットの違いや、どのような方におすすめかを見ていきましょう。

クォータースクワット

出典:https://activel.jp/bodymake/faysk

クォータースクワットは、最も浅く、下半身への負荷が少ないトレーニングです。しゃがむ深さが浅いことで、高重量のバーベルを扱って筋トレすることもできます。膝のお皿を基準に、約45度になるようにしゃがみ込むので、比較的簡単に取り組みやすいことが特徴です。

高齢者のリハビリなどにも使用されており、筋力に自信のない方や女性でも気軽に始めることができます。また、お尻の大臀筋、太ももの大腿四頭筋、背中の脊柱起立筋を鍛えることができ、脚痩せやヒップアップなど、美しい下半身を手に入れたいかたにもおすすめです。

(大腿四頭筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

ハーフスクワット

出典:https://slope-media.jp/posts/116

ハーフスクワットは、膝を90度まで曲げて行うトレーニングです。切り返しの際、太ももへの負荷が大きく、スポーツに必要なレベルの脚力を鍛えられるので、実践的なスクワットと言えます。

自重でも十分効果を発揮できるので、自宅で筋トレをしている方や、太ももの大腿四頭筋を効率的に足を鍛えたいという方におすすめです。呼吸を意識すれば有酸素運動としても取り入れることができるので、ダイエット中のトレーニングとしても効果があります。

パラレルスクワット

出典:https://smartlog.jp/180223

パラレルスクワットは、太ももの裏側と股関節の付け根が、地面と平行になる深さまでしゃがみ込むトレーニングです。股関節周りの筋肉を効率的に鍛えることができ、筋力アップだけでなく、筋肥大にも効果があるとされています。

太もも、背中、お尻の大きな筋肉を鍛えることで体幹も鍛えられるので、基礎代謝アップで痩せやすい身体づくりにもおすすめです。

(ヒップアップ効果のあるスクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)

フルスクワット

出典:https://slope-media.jp/posts/131

フルスクワットは、膝のお皿の位置よりもお尻が下になるまで深くしゃがむトレーニングです。深く沈みこむことで、筋肉の可動域を増やすことができ、筋力を柔軟にして、筋肥大に効果があるとされています。大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングスなどの筋肉が使われるため、ハーフスクワットやパラレルスクワットはよりも膝への負担が軽いです。

こちらの論文によると、深くしゃがむほど太ももの大きな筋肉に負荷がかかるので、筋肉も発達しやすいとされています。下半身の増強はもちろんのこと、バーベルを使うと体幹も鍛えることができます。筋トレ中の方にもダイエット中の方にもおすすめです。

フルボトムスクワット

出典:https://miekenkodo.com/?p=4992

フルボトムスクワットは、お尻がかかとに付くくらい、つまり限界までしゃがみ込むトレーニングです。パワーリフティングでは、画像のようなフルボトムスクワットのフォームが求められます。フルボトムスクワットは、週に1度やるだけでも効果を得ることができます。毎日違った筋トレメニューをしたい方や、効率的に下半身を鍛えられるのでおすすめです。

普段使う足腰の筋力を強化するのに効果的ですが、股関節の柔軟性がない方が急にフルボトムスクワットに挑戦すると、怪我につながる恐れがあります。柔軟性に不安のある方は股関節の柔軟や、ハーフスクワット、パラレルスクワットなど、浅いスクワットから始めましょう。

しゃがむ深さ別のスクワットのやり方

スクワットの深さの違いについて解説しました。浅いから、深いから、でなんとなく選ぶのではなく、自分の可動域や、体調、目的に合わせて選ぶのがよいです。続いては、これら5つのスクワットのやり方の手順について解説していきます。

クォータースクワット

クォータースクワットは、誰でも無理なく始められるのが魅力です。効果を最大限発揮するためにも正しいフォームを覚えましょう。

▼クォータースクワットのやり方

①足を肩幅に開く
②手の甲と甲を後頭部で合わせる
③息を吸いながら重心を4分の1下げる
④太ももの裏側を使いながらもとに戻る

通常は8~12回を1日3セットを目安に行います。慣れてきたら回数を増やしたり、バーベルを使って負荷を増やしたりしてみましょう。

▼クォータースクワットのコツ&注意点

・最初は無理をせず、回数を減らしたりして確実にこなせるようにする
・効果を感じなければフォームを見直したり、有酸素運動と合わせて行う

スクワット初心者さんにおすすめですが、意外と膝に負担がかかりやすいので、ご自身の体調と相談しながら進めてみましょう。

ハーフスクワット

初心者でも取り組みやすいとされているハーフスクワットも、効果を発揮するために正しいフォームを習得しましょう。バーベルなどが無くても下半身を鍛えられるので、自宅トレーニングにおすすめです。

▼ハーフスクワットのやり方

①かかとが肩幅程度になるように足を開き、手の甲を後頭部で合わせる
②つま先と膝は約30度外に向け、その方向を一致させ、足の中央に重心が乗っている感覚で直立する
③しっかりと胸を張り、重心をまっすぐおろしていく
④重心とお尻、股関節が、真上から同じ速度で引っ張られるように元に戻る

これらを正しいフォームで、自重の場合限界の回数まで行うのが理想的です。バーベルを使う際は、筋力アップが目的なら1~6回、筋肥大を狙うなら6~12回、筋持久力アップは15回以上が目安です。

▼ハーフスクワットのコツ&注意点

・必ず膝はつま先の位置と同じにして、30度程度外側にする
・腰は曲がらないように真っ直ぐを意識
・バーベルを使う時は、先にお尻が上がらないようにする

つま先が内側を向いていたりお尻が先に上がったりすると、膝や腰を痛める恐れがあります。姿勢をキープできるように、じっくりと取り組みましょう。

パラレルスクワット

パラレルスクワットは、クォータースクワットやハーフスクワットに比べると少しきつくなります。体勢も崩れやすくなってしまうので、ここでポイントをしっかり押さえておきましょう。

▼パラレルスクワットのやり方

①足を肩幅に開き、つま先はやや外側に向け、背筋をしっかりと伸ばす
②手の甲同士を後頭部で合わせる
③お尻を後ろに下げるように、息を吸いながら腰を落とす
④少しずつ上半身を前に倒し、太ももと地面が平行になったら、その姿勢を少しキープする
⑤ゆっくり元の姿勢に戻る(膝は伸ばしきらない)

パラレルスクワットは、10~30回を3セット行うことが目安です。最初は無理をせず、フォームを意識しながらできる回数やってみましょう。

▼パラレルスクワットのコツ&注意点

・反動で腰を上げず、ゆっくり元に戻す
・筋肉に力を入れるために、しゃがむ時に息を吐き、戻る時に吸う
・膝を痛めないために、つま先よりも膝が前に出ないようにする
・お尻を引きながら背中をピンとさせ胸を張ること

フォームが崩れてしまったり反動を利用しようとしたりすると、負荷がかかるはずの筋肉にかからず、膝への負担が増えてしまいます。また、血流を乱さないためには息遣いも大切なので、意識して呼吸しましょう。

フルスクワット

フルスクワットは、初心者にはきついと感じる方が多いと言われているトレーニングです。負荷が大きい分疲れやすいので、無理のない範囲で行いましょう。

▼フルスクワットのやり方

①両足を肩幅程度に広げ、つま先と膝は30度ほど外向きにし、手の甲を後頭部で合わせる
②腰が曲がらないよう、しっかり股関節を使ってしゃがむ
③お尻が膝より下になったら、重心とお尻を真上から同じ速度で引っ張られているように上げていく

自重の場合は、限界まで行うことが目安です。怪我防止のため、フォームが崩れてしまう前に中止しましょう。バーベルを使う場合、筋力アップを目指すなら1~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上が目安です。初心者の方は週1回3セット、上級者は週2回6セットがおすすめです。

▼フルスクワットのコツ&注意点

・背中の負荷大きくなってしまうので、前のめりにならないようにする
・重心は中心ということを意識する
・かかとが浮かないように注意

かかとが浮いてしまうのは、ふくらはぎの柔軟性がないという証拠なので、かかとが浮かない程度のスクワットの深さに変更したり、リフティングシューズを履いたりするとやりやすいでしょう。

フルボトムスクワット

フルボトムスクワットは、最も負荷の大きなスクワットです。可動域が広い分キツさを感じやすく、思わぬ怪我にもつながりやすいので、無理のない範囲で正しく行いましょう。

▼フルボトムスクワットのやり方

①両足を肩幅と同じくらいに広げ、つま先は外側に30~45度ほど開く
②背筋を伸ばして、お尻は後ろへ軽く突き出す
③息を吸いながら、ふくらはぎと太ももの裏側が付くまでゆっくり腰を落とす
④息を吐きながら、ゆっくり元の位置へ戻る

筋力アップを目指すときは、1〜6回×3セット、筋肥大を目指すときは、6〜12回×3セット、筋持久力を目指すときは、15回以上で限界がくるまで×3セットが目安です。初心者は週1回、上級者は週2回の頻度で取り組んだり、1日6セットに増やしたりしてみると良いでしょう。週3回以上はオーバーワークになってしまうので、週2回までがおすすめです。

▼フルボトムスクワットのコツ&注意点

・しゃがみきった位置で動作を止めないこと
・立ち上がるときには反動を利用する
・膝が出ないようにお尻を突き出す
・必ず呼吸をしながら行う

そのまま動けなくなってしまうことがあるので、フルボトムスクワットではしゃがみきったらその反動でゆっくり元に戻りましょう。また、息を止めて力むと、血圧が上がって危険です。意識しないと息が止まりやすいので注意してください。

(正しい呼吸法については以下の記事も参考にしてみてください)

その他、スクワットに関する記事もチェック!

それぞれのスクワットのやり方やポイントを解説しました。いずれの深さでも、正しいフォームを意識することが効果に繋がります。他にも、スクワットに関する記事がありますので、以下で紹介する記事もぜひ参考にしてみてください。

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スクワットの深さについて理解しておこう

スクワットの深さによる効果の違いを理解しておくことで、より効率良くトレーニングに励むことができます。今回紹介したスクワットの種類やポイントを参考に、自分に合ったスクワットを探してみてください。