HMBサプリは『運動しない人』でも痩せる？オフの日にも飲むべき？
HMBサプリはアスリートや筋トレに励む人に関心の高い栄養成分です。最近はダイエット目的やスタイル維持のためにボディメイクする人、筋力の衰えを気にする高齢者にも注目されています。運動しない人が飲んでも痩せる？オフの日にも飲むべき？など詳しく解説していきます。
目次
HMBサプリは運動しない人でも飲むべき？
HMBサプリとは正式名称β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸といい、元々アスリートや筋トレをしている人達の間で話題となっている栄養素です。最近はダイエット目的でスポーツする人、スタイルを維持するためにボディメイクとしてトレーニングする人、筋肉の衰えを気にする高齢者にも注目されています。
筋トレをしている人が日常的にHMBを摂ると、筋肉が少しだけ付きやすくなると言われています。筋肉の分解を抑制することで筋肉の合成量が上回り、筋肉が増えるという医学的見解に基づくものです。筋肉が増えることにより脂肪燃焼効果もアップします。HMBは運動しない人でも飲むべきなのか、運動しない人が飲んでも痩せるのかなど、詳しく解説していきます。
（HMBサプリについては以下の記事も参考にしてみてください）
HMBサプリは運動しない人が飲んでも痩せる？
トレーニングやダイエットに良いと言われるHMBサプリメントは筋肉量を増やしたり、それにより脂肪燃焼効果がアップし体脂肪を減らす効果があると関心が高まっています。運動をしない人が飲んでも何らかの効果やメリットはあるのでしょうか。
効果を発揮させるための補助
基本的に何もしないで「筋肉量を増やす」「脂肪を減らす」サプリは存在しません。HMBサプリメントは、トレーニングと栄養補給の効果を最大限発揮させるための補助として働きます。
よって、普段は筋肉にほとんど負荷のかからない生活を送っている人がHMBを飲むだけで痩せる効果を得るのは難しいです。階段の上り下りの多い生活をしている人や、重いものを運ぶ仕事をしている人は、他に特別な運動をしなくても十分な運動強度となっている場合もあるので、HMBを摂る意味合いも出てきます。
(BCAAとHMBの違いなどについては以下の記事も参考にしてみてください）
HMBの特徴・効能
HMBは必須アミノ酸のロイシンから体内で合成される物質で、筋肉の合成促進と分解抑制の効果があります。ロイシンはタンパク質を形成する20種類のアミノ酸のうちの1つで、体内で生成されないアミノ酸なので食事などから摂取する必要があります。体内で作られるHMBは微量で食物からだけでまかなうのは困難であり、サプリで摂ることが主流です。
必須アミノ酸のロイシンは、乳製品、豆類、魚介類に含まれています。HMBの1日の摂取量は1000～3000mgです。ロイシンもHMBと同様に筋肉の合成を促進しますが、ロイシンがHMBに変わった後の方が、より筋肉増強効果が大きいことがわかっています。
ロイシンはmTORと呼ばれるシグナル系やインスリンの分泌を介して、筋肉におけるタンパク合成を促進する作用があるといわれています。
医療法人社団加見川クリニック院長の「サプリメントHMB-FAの効果について」によると、HMBは、mTORという筋肉合成のシグナル伝達経路を活性化させて、筋タンパク質の合成を促すのです。また、ユビキチン、プロテアソームシステムというタンパク質を分解する回路を遮断して、筋肉の減少を防ぎます。
（筋肉の分解（カタボリック）については以下の記事も参考にしてみてください）
HMBサプリは運動しない日でも飲む必要がある？
HMBサプリは筋肉への分解抑制効果のため、より高いレベルへの回復ができるので、運動パフォーマンスを上げてくれます。そのためHMBとトレーニングを継続すると、レベルを上げた、より大きな負荷で筋トレできるようになり、脂肪燃焼や筋肥大も期待できるのです。
そしてHMBは筋肉の増加を助ける働きがあります。これは運動しない日、つまり筋肉を休めている時にこそ増強するので、運動しない日でもHMBサプリを飲むことは効果的なのです。
筋肉の回復が早くなる
現在HMBの補充が筋肉、体力、体組成を改善することが研究によりわかっています。トレーニングによって筋肉の細胞は傷つきますが、HMBには修復を促す働きがあり、より早く回復するメリットがあります。
例えば筋肉痛ですが遅発性筋肉痛と呼ばれ、過度な機械的刺激が筋肉を損傷させ、筋タンパク質の分解を高めて、炎症および酵素の流出によって生じます。HMBを飲むことにより筋肉の細胞の傷つきを修復促進し回復を高めてくれるのです。オフの日でもHMBサプリを飲んで筋肉を早期に回復させてあげると、次のトレーニングにも繋がり効果的です。
筋肉の分解を抑制する
日常生活の運動、筋トレを含めて体を動かす運動は、基本的には筋肉の分解をを増やすことに繋がります。筋肉は分解・再生・増加を繰り返しながら強固になっていきます。HMBは筋肉の分解を抑制しながら、再生・増加を早める手助けしてくれる栄養素です。
研究によって、HMBの作用として筋肉が損傷を受けた時に多く出現する血液マーカーの値の低下が確認され、体力・筋肉の大きさ・体組成において改善の兆候がみられています。筋損傷の影響を低減し、筋肉の分解を抑制するという事実を示しています。これはより早くより高いレベルへと回復できるということなのです。
オフの日でもHMBを飲んで筋肉の分解抑制の手助けを効果的に利用し、運動パフォーマンス向上を目指しましょう。
筋肉をより増やすことができる
筋タンパク質の合成作用が筋肉の分解作用を上回ることにより筋肉は成長します。HMBは筋タンパク合成作用を高めるmTORという酵素を活性化させる効果があります。したがって、HMBサプリを摂ることで、筋タンパク質の合成作用を促進して、加えて、運動をしないで筋肉の疲労を休ませることにより、筋肥大へと繋がるのです。
必須アミノ酸の一種であるロイシンは、摂取することにより体内の細胞サイズや分裂に関与するmTORというタンパク質キナーゼを活性化させ、筋タンパク質の合成促進に寄与することがわかっている。HMBは、そのようなロイシンの代謝産物 であるα-ケトイソカプロン酸が脱水化されて産生される。
筑波大学の田中喜代次名誉教授らの論文からは、HMBにはmTOR酵素を活性化させて、分解作用に働く酵素を減弱させる効果があることが分かります。それにより、筋肥大効果も裏付けられます。筋肉の休息は、筋肉損傷の回復と成長にとても大切なので、必ず運動をしない日をもうけて、HMBサプリを摂り入れると効果的です。
（EAAとHMBの違いなどについては以下の記事も参考にしてみてください）
HMBサプリは効果なしと言っている半数は運動しない人
ここまで、HMBサプリメントは筋肉の合成促進と分解抑制の効果があるという解説をしてきました。これは医学的な見解に裏付けられた、確かなHMBの特徴や効能なのです。サプリメントは正しい知識をもって摂り入れることが大切で、効果ばかりを気にするあまり間違った摂り方をしてしまうことは、とてももったいないことです。
HMB自体がどのように筋肉のタンパク合成に関与するのかはっきりとわかっているわけではありません。ただ、HMBにより、確かに筋肉の分解が阻害され、筋肥大の効果が確認できる、という臨床研究が発表されています。
医療法人社団加見川クリニック院長の「サプリメントHMB-FAの効果について」によると、臨床研究で筋肉の分解阻害と筋肥大効果が確認できることが発表されている、とあります。
「HMBサプリは効果なし」と言っている人は、トレーニングと栄養補給との両方を最大限発揮させてくれるHMBの素晴らしい補助的機能を知れば、効果に期待がもてるようになるでしょう。サプリメントを飲むだけで、何も運動をせずに筋肉量を増やしたり脂肪を減らしたりすることはできない、ということもあわせて理解できます。
（HMBサプリメントの効果を論文を元に検証した以下の記事を参考にしてみて下さい。）
その他、HMBサプリに関する記事もチェック！
slope内にはその他にもHMBサプリについての記事が多数あります。さらに詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
HMBとクレアチニンの併用が最強！
運動する際のエネルギーを作り出すクレアチニンとHMBを飲み合わせると効果がアップします。
HMBサプリの口コミ集
実体験からの意見を参考に、筋トレやダイエットに励むと、安心感や心強さがあり継続できるのではないでしょうか。
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HMBサプリに副作用はある？
HMBサプリには副作用があるとも言われますが本当でしょうか。この記事ではデメリットについて解説しています。
HMBサプリを運動しない人が飲むのはコスパが悪い
筋肉増量や体脂肪減少という効果をもつHMBは、筋トレと食事管理で少しでも効率よくボディメイクしたい人にはむいていて有効です。一方で、運動をしない人が飲むのは低効率でコスパも悪いものになります。HMBの摂取を意味あるものにするため、バランスのとれた食事と適度な運動で健康の土台作りにも励みましょう。