目次
バタフライマシンとは?チェストプレスマシンとの違いも解説
バタフライマシンは大胸筋を鍛えるためのマシンです。同じ大胸筋を鍛えるマシンにチェストプレスマシンがありますが、この2つのマシンにはいくつかの違いがあります。
まず使用する関節の数です。バタフライマシンでは肩関節を水平に動かすだけのいわゆる単関節種目(アイソレーション種目)を行います。一方でチェストプレスマシンは肩関節と同時に肘関節も動かす多関節種目(コンパウンド種目)を行うのです。
また大胸筋への刺激の入り方も違います。バタフライマシンは筋肉が収縮しきった時に最大の刺激が入りますが、チェストプレスマシンでは動作の中間で最大の負荷がかかります。このように同じ大胸筋を鍛えるマシンでも様々な違いがあるのです。
(コンパウンド種目やアイソレーション種目については以下の記事も参考にしてみてください)
コンパウンド種目とは?アイソレーションとの違い〜部位別の筋トレ一覧まで紹介
出典:Slope[スロープ]
バタフライマシンで鍛えられる筋肉部位、得られる効果
先ほども触れたようにバタフライマシンでは主に大胸筋を鍛えられます。早速ですがこれからこの大胸筋がどのような筋肉なのか、鍛えると得られる効果と合わせて見ていきましょう。
大胸筋
大胸筋は胸を覆うように付いている筋肉で、上部・中部(内側)・下部の3つから構成されています。この内、大胸筋の内側は腕を前で閉じる作用を持っています。そしてバタフライマシンではまさに腕を閉じる動作を行うため、この中部(内側)に強い刺激を入れることができるのです。
そしてこの大胸筋中部は大胸筋の真ん中に位置するため、しっかりと鍛えて大きくすると中心から盛り上がった立体感のある胸板になれます。また女性であれば、バストアップやバストを寄せる効果などが期待できるのです。
(大胸筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
大胸筋の筋トレ20選!急激にデカくなる鍛え方のコツをプロが解説
出典:Slope[スロープ]
【ハンドル式】バタフライマシンの効果的な使い方&注意点
それでは次にハンドル式のバタフライマシンの効果的な使い方や注意点などを解説します。
▼ハンドル式のバタフライマシンの使い方
①乳首よりもやや高い位置で握れるようにマシンを調節
②マシンに座り、背中にアーチを作る
③ハンドルを握って腕を前で閉じる
④ゆっくりと元の位置に戻る
▼ハンドル式のバタフライマシンのコツ&注意点
・肘の真ん中は正面を向ける
・背中をべったりとシートにつけない
・肩甲骨を寄せて胸を張る意識を持つ
このマシンでは肘が上に向いたまま動作をしてしまう人が案外多くいます。しかし、肘が上を向いたままだと肘や肩関節に負荷がかかってしまうので、必ず肘の真ん中を正面に向けるように意識して動作を行いましょう。
【パッド式】バタフライマシンの効果的な使い方&注意点
次はパッド式のバタフライマシンの使い方と注意点について解説します。
▼パッド式のバタフライマシンの使い方
①肘の高さが肩よりも若干低めになるようシートを調節
②大胸筋が軽く張るくらいの位置にパッドの位置を調節
③パッドに肘を当てて、前側で閉じる
④ゆっくりと元の位置に戻る
▼パッド式バタフライマシンのコツと注意点
・手ではなく肘を寄せるように動作を行う
・背中と腰は背もたれに密着させて体幹を安定させる
・肩甲骨を寄せて胸を張る意識を持つ
パッド式は腕の筋肉をあまり使わずに大胸筋のみで動作しやすいのが特徴です。初心者には特におすすめなので、ジムにあればぜひ使ってみてください。
バタフライマシンの最適な重量・回数・セット数
バタフライマシンで筋トレをする時の最適な重量や回数は筋トレの目的によって変わります。筋力アップなら6回から12回、筋肥大なら6回から12回、筋持久力アップなら15回以上で限界が来る重さが目安です。ちなみに筋肥大が目的なら限界まで追い込めば軽い重量×高回数のトレーニングでも同等の効果が得られます。
またセット数や頻度についてはトレーニングのステータスによって変化させてください。初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安に行うと良いでしょう。ちなみに週1回よりも2回の方が効果的ですが、3回がそれ以上の効果を生むかはわかっていません。やり過ぎてもオーバーワークになるだけなので、無理のない範囲で取り組みましょう。
(筋トレのセット数については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのセット数・回数の最適解はコレ!目標別に成長効率を上げるコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
自宅でバタフライマシンの効果を代替する方法
大胸筋の内側を鍛える手段としてバタフライマシンは有効です。ただ、中には自宅で筋トレをしていてマシンが使えない人もいるでしょう。そこで次に自宅でマシンの代わりとなる筋トレメニューを紹介しますので、自宅で筋トレをする人はぜひ参考にしてみてください。
ダンベルフライ
自宅でバタフライマシンの効果を代替する方法の1つが、このダンベルフライです。ベンチとダンベルが必要ですが、バタフライマシンに近い刺激を大胸筋に与えられます。
▼ダンベルフライのやり方
①ダンベルを持った状態でベンチに寝転ぶ
②胸の上でダンベルを向かい合わせで持つ
③腕を開くようにダンベルを降ろす
④ゆっくりと元に戻す
ダンベルフライもバタフライマシンと同様に筋トレの目的に合わせて重量や回数を調節します。筋力アップなら6回から12回、筋肥大なら6回から12回、筋持久力アップなら15回以上で限界が来る重さが目安です。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安に行うと良いでしょう。
▼ダンベルフライのコツと注意点
・肩甲骨を寄せる意識を持つ
・肘の角度を一定に保つ
・ダンベルが肩より内側に入らないようにする
肘はプレス動作ほど曲げません。ただし伸ばしすぎると肩関節に大きな負担がかかり肩を痛める可能性があるので注意しましょう。
ずーみー(泉風雅)
ダンベルを持つ時は、手の根本にダンベルの重量がかかるように意識しましょう。手の根本で持たないと前腕や腕が先に疲れてしまい効果的な筋トレが行えませんので注意してください。
(ダンベルフライについては以下の記事も参考にしてみてください)
ダンベルフライのやり方!大胸筋に効かせるフォーム〜重量・回数など効果UPのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
デクラインプッシュアップ
斜めの状態で行う腕立て伏せのデクラインプッシュアップも代替種目として利用できます。道具も必要ななく、負荷もあまり高くないので初心者の方も気軽に取り組んでみると良いでしょう。
▼デクラインプッシュアップのやり方
①ベンチや椅子等に両足を乗せた状態で両手幅を肩幅の1.3倍程に広げる
②胸を地面ぎりぎりまでゆっくり降ろす
③ゆっくりと元の位置に戻る
自重で行うデクラインプッシュアップは基本的に正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本としましょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安に行ってください。
▼デクラインプッシュアップのコツと注意点
・台の高さは最大でも角度が30度程度にしておく
・体を降ろす時に肩甲骨を寄せる意識を持つ
・手の平に体重がかからないようにする
・挙げる時に肩甲骨を外に出し過ぎない
足を乗せる台の高さは、高ければ高いほど筋トレの効果は大きくなります。しかし、高くなりすぎると三角筋前部に負荷が分散してしまうので注意して下さい。
ずーみー(泉風雅)
プッシュアップではよく連続でできた回数を成長の尺度にする人がいます。しかし、回数に拘ると挙げることに執着してしまい正しいフォームを崩してしまう原因になります。最大限の効果を得るためにも回数ではなく正しいフォームで限界まで行うことを意識してください。
(デクラインプッシュアップについては以下の記事も参考にしてみてください)
デクラインプッシュアップのやり方!効果のある部位&適切な高さ・回数など徹底解説
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
バタフライマシンを使う際のコツ&注意点
最後にバタフライマシンを使う際のコツと注意点を紹介します。
・適度な可動域で行う
・他のトレーニングと合わせて取り組む
・胸のトレーニングの最後に行う
それでは1つずつ詳しく解説していきます。
適度な可動域で行う
バタフライマシンを使用する際は可動域の調節がポイントの1つです。可動域を広く取ることはトレーニング効果を高めることに繋がります。しかし、逆に無理に広げすぎると関節や筋肉への負荷が増えて怪我を引き起こす原因になるのです。
反対に可動域が狭すぎても大胸筋への負荷が弱まってしまい、筋トレの効果が下がります。こういったリスクを減らすためにも適切な可動域で行うことが大事と言えるのです。先ほども解説しましたが、スタートポジションで大胸筋が少し張る程度の位置が適切な可動域なので忘れないようにしましょう。
他のトレーニングと合わせて取り組む
大胸筋を効果的に鍛えたいならバタフライマシンだけでなくベンチプレス等のプレス系のトレーニングも併せて行いましょう。プレス系の種目ではバタフライマシンと大胸筋への刺激が違うので、組み合わせることでさらなる成長を期待できるのです。
ただし、他のトレーニングを組み合わせてセット数が増えすぎるとオーバーワークになる可能性もあります。そのため組み合わせる時は胸の種目のセット数をしっかりと管理して、やり過ぎないように注意してください。
胸のトレーニングの最後に行う
バタフライマシンを他の大胸胸の種目と組み合わせる場合、トレーニングの順番も重要になります。具体的には大胸筋トレーニングの終盤に行うのがおすすめです。
プレス系などの多関節種目は基本的に高重量が扱えるメリットがあります。しかし、バタフライマシンなどの単関節種目を先に行ってしまうと筋肉が疲労してしまい、高重量が扱えなくなってしまうのです。それぞれの種目のメリットを活かすためにもまずはプレス系で高重量を扱ってください。そして最後の追い込みでバタフライマシンを使うようにしましょう。
バタフライマシンで大胸筋を筋肥大させよう
バタフライマシンは初心者でも比較的容易に大胸筋内側を効かせられる優れたマシンです。今回解説した正しいやり方やコツなどを参考に取り組んで、大胸筋を効率的に筋肥大させていきましょう。