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プロテインの1日の摂取量は?何回飲むべき?女性・男性別の目安を解説!

2021年02月13日

プロテインを摂取する時に、摂取量を意識することはとても大切です。特に過剰摂取には注意しなければいけません。また、男性と女性では基準となる摂取量が変わってきます。この記事では、適切なプロテインの摂取量や頻度・間隔などについて解説しています。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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プロテインの1日の摂取量を理解している?

筋トレやダイエットをする時にプロテインを取り入れるのはとても効果的です。しかし、あなたはプロテインの1日の摂取量を理解しているでしょうか?「とりあえずたくさん飲んでおけばいい」と考えていませんか?実は摂取量を意識せずにプロテインを飲むのはとても危険です。体に合わない量のプロテインを飲んでしまうと、悪影響を及ぼす可能性もあります。

そのようなことにならないために、ここから説明する「正しいプロテインの摂取量」と「おすすめの摂取方法」をきちんと覚えておきましょう。

1日に摂るべきプロテインの摂取量

1日に摂るべきプロテインの摂取量は、年齢や性別などによって変わります。ただ多く摂ればいい、というものではありません。

厚生労働省の発表している「日本人の食事摂取基準」では1日に必要なタンパク質量について説明されています。1日に必要なタンパク質量が表になっているので、そちらを参考にしましょう。

日本人の食事摂取基準

出典:厚生労働省

表に書かれている身体活動レベルとは、活動量の多さを表すものです。Ⅰ~Ⅲに分けられており、それぞれ以下のような基準となっています。

Ⅰ 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合nnⅡ 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合nnⅢ 移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合

引用元:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

自分がどの身体活動レベルなのかを把握しましょう。筋トレなどのハードな運動をしている人は身体活動レベルⅢに該当します。自分の身体活動レベルを理解したら、年齢・性別の欄を見て、自分の当てはまる所を確認しましょう。

例えば、25歳の男性で身体活動レベルⅡの方であれば1日に必要なタンパク質量は86~133gくらいです。20歳の女性で身体活動レベルⅡの方は、65~100gくらいのタンパク質量が必要になります。

目標のタンパク質量に到達できるように、プロテインの摂取量を調整しましょう。

プロテインは1日何回摂取するべき?

あなたはプロテインの摂取を何回に分けているでしょうか?プロテインを摂取する回数を意識することも大切です。最適なタイミングで摂取することによって、筋トレやダイエットに絶大な効果をもたらします。

また、この記事で紹介するのはあくまで一例です。生活スタイルによって最適な摂取量や回数は変わってきます。よりよいプロテイン摂取のために、個人に合わせた摂取の基準を知ることが必要です。

そのためには、スポーツブランドGronGの記事がおすすめです。GronGは、プロテイン製品の販売や栄養バランスについてのセミナーを行っており、豊富な知見を持っています。プロテインについて多くの記事で解説されているので、くわしく知りたい方はぜひご覧ください。

1回15〜20g

プロテインを摂取する時は、1回当たりのタンパク質量が15~20gくらいになるようにしましょう。これは、プロテインの量ではないということに注意です。プロテイン毎に1g当たりのタンパク質含有量は商品によって違うので、成分表示を確認してください。

なぜ、15~20gなのかというと、それより多く摂取すると体内に吸収しきれないからです。一度に多量のプロテインを摂取してしまうと、下痢になってしまうこともあります。なので、1回に15~20gの範囲で摂取するようにしましょう。

食間で1日3回

プロテインを摂取するタイミングは、毎食後がおすすめです。毎食後に摂ることで、摂取の時間が均等に空きます。間隔を均等に空けてプロテインを摂取すると、タンパク質から分解されたアミノ酸が常に体内にある状態になります。

アミノ酸は筋肉、臓器、皮膚、髪などの材料です。アミノ酸が不足してしまうと、これらに異常が出てしまうので、アミノ酸が体内に常にあることはとても大切です。

また、食後にはインシュリンという物質が体内で分泌されます。インシュリンはタンパク質を体内にすばやく吸収させるという効果があります。なので、食後のプロテイン補給はより効率がいいです。

毎日飲むべき?

タンパク質の摂取量が不足しているという方は毎日飲むべきです。しかし、飲みすぎには注意してください。過度にプロテインを摂取してしまうと、腎臓等の臓器に大きな負担がかかります。

1日にどれくらいタンパク質が足りていないのかを把握して、必要な分だけ摂取するようにしましょう。

プロテインの摂取量が摂りすぎとなるライン・リスク

プロテインは摂りすぎると体に悪影響がでることがあります。摂取量には上限があるということを意識して、プロテインを摂取しましょう。

プロテインの過剰摂取のライン

プロテインの過剰摂取のラインは人によって異なります。上で紹介した、「日本人の食事摂取基準」内の表で自分が当てはまる所を確認しましょう。自分が当てはまる場所に書かれている数値を超えてしまうと、タンパク質の過剰摂取になってしまいます。

25歳の男性で身体活動レベルⅡの方であれば、タンパク質の摂取量の上限は133gです。これを超えてしまうと過剰摂取になってしまいます。

プロテインの過剰摂取によるリスク

プロテインの過剰摂取をしてしまうと、体内のタンパク質量が極端に多くなってしまいます。タンパク質量が極端に多い状態は非常に危険です。ここでは、プロテインの過剰摂取によって発生する症状を3つ説明していきます。

以下の症状が出たら、プロテインの摂取量を見直してみてください。

内臓疲労

タンパク質は体内で吸収されたら、体外に排出される前に腎臓や肝臓によって尿素へ分解されます。タンパク質を過剰に摂取してしまうと、この働きをたくさん行わないといけません。腎臓や肝臓に大きな負担になり、内臓疲労を引き起こします。

尿路結石

多くの人が飲んでいるホエイプロテインは動物性タンパク質が主原料ですが、この動物性タンパク質の摂りすぎは尿路結石の原因になります。

動物性タンパク質の摂取時に体内でシュウ酸という物質が増えるのですが、このシュウ酸が尿路結石の原因です。シュウ酸はほとんどの場合、腸の中でカルシウムと結合して便になって排出されます。

しかし、シュウ酸の量が増えすぎると腸でカルシウムと結合しにくくなります。腸でカルシウムと結合しなかったシュウ酸は尿に含まれるカルシウムと結合して結石になってしまうのです。

腸内環境の乱れ

適量のプロテインを摂取していれば問題ないのですが、過剰摂取してしまうとタンパク質が体内に吸収されないまま腸に入ります。タンパク質が腸内に入った時に、問題になるのは悪玉菌の増加です。タンパク質は腸内の悪玉菌のえさになるので、悪玉菌の増加を引き起こしてしまいます。

腸内の悪玉菌は普段数が少ないのですが、悪玉菌の数が増えると腸内環境が乱れてしまいます。腸内環境の乱れは、肌荒れや免疫力低下の原因になるので、過剰摂取には気を付けなければいけません。

(プロテインのデメリットについては以下の記事も参考にしてみてください)

逆にプロテイン(タンパク質)の摂取量が不足するとどうなる?

タンパク質の不足は体にとって大きな問題です。ここからはタンパク質不足によって起こる問題を説明していきます。

筋肉量の減少

筋肉の主な材料はタンパク質です。なので、タンパク質量が少なくなると筋肉量も減少します。また、筋肉量が減少すると基礎代謝量も落ちます。基礎代謝量が低い状態はエネルギー消費が低いということです。食べた物が消費されずに体に蓄積していくので、体重が増えやすくなります。ダイエット目的の方は、特にタンパク質不足に気を付けなければいけません。

肌や髪のトラブル

肌のハリを保つのにはコラーゲンが大切ですが、コラーゲンはタンパク質によって構成されています。そのため、タンパク質が不足してしまうと、コラーゲンの量が減ってしまい肌のハリが失われていくのです。

また、髪質の維持にもタンパク質は重要です。髪はケラチンというタンパク質が主原料となっています。タンパク質の摂取量が少なくなると、生命維持に重要な臓器へ先にタンパク質が送られてしまうので、髪にタンパク質が行きわたらなくなります。その結果、枝毛や切れ毛が生まれてしまうのです。

(プロテインと髪の関係性については以下の記事も参考にしてみてください)

集中力の低下

集中力を高めるのにはドーパミンが必要になりますが、ドーパミンはタンパク質に含まれるフェニルアラニンとチロシンによってつくられています。そのため、タンパク質が不足すると体内でドーパミンが形成されにくくなり、集中力を保てなくなるのです。

プロテインを摂取するタイミング

毎食後にプロテインを飲むのがおすすめと説明しましたが、それ以外にもプロテインを飲むべきタイミングがあります。それは、寝る前と運動後です。この2つのタイミングで飲むことには大きなメリットがあります。

特に、寝る前にプロテインを飲むのはとても効率がいいです。寝る前には成長ホルモンが分泌されますが、これがとても重要になります。なぜなら、成長ホルモンはタンパク質の吸収を促すという性質を持っているからです。この効果があるので、寝る前はプロテインを飲むのに適していると言えます。

(プロテインを飲むタイミングについては以下の記事も参考にしてみてください)

その他、プロテインに関する記事もチェック

Slopeには、プロテインに関する記事が他にもあります。プロテインを効率よく飲むために必要な知識を紹介しているので、ぜひご覧ください。筋トレやダイエットの効率アップにつながるでしょう。

プロテインの割り方について詳しく知りたい方へ

プロテインの飲み方として、水で割る方法と牛乳で割る方法があります。水と牛乳を比べて、どちらが上ということはありません。どちらにもメリットがあります。また、飲む状況によって使い分けることも大切です。

(プロテインの割り方については以下の記事も参考にしてみてください)

プロテインによる腹痛で悩んでいる方へ

プロテインの摂取によって、腹痛や胃痛が出てしまうという方もいるでしょう。こちらの記事では、腹痛にならないプロテインの摂取方法を紹介しています。

(プロテインの腹痛・胃痛・下痢対策については以下の記事も参考にしてみてください)

ランニング後のプロテイン摂取について詳しく知りたい方へ

筋トレだけでなく、ランニングにもプロテインを取り入れたいと考えている方もいると思います。こちらの記事ではランニング後にプロテインを摂るメリットや注意点を紹介しています。ダイエットのためにランニングをしているという方には特に見ていただきたいです。

(ランニング後のプロテイン摂取については以下の記事も参考にしてみてください)

プロテインは摂取量を理解して正しい飲み方をしよう

プロテインはただ飲めばいい、というわけではないということがお分かりいただけたと思います。自分の年齢や活動量を意識して飲み方を変えていくのが大切です。また、プロテインはあくまで補助食品です。プロテインだけで栄養補給をしようとするのではなく、バランスの取れた食事と組み合わせるようにしましょう。