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エクスターナルローテーションの効果&やり方!ダンベル・チューブ別のコツを解説

2020年04月23日

エクスターナルローテーションは肩関節を外旋させる作用を持つ回旋筋腱板(ローテーターカフ)を鍛えられる種目です。今回はこの種目の効果や正しいやり方を解説します。ダンベル・チューブ別のコツや注意点なども紹介するので、参考にしてみてください。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

エクスターナルローテーションはローテーターカフに効果的な筋トレ

エクスターナルローテーションは、エクスターナル(外側に)ローテーション(回す)という意味で名前が付いた種目です。主に肩関節を外旋する筋肉を鍛えられます。特に巻き肩や前肩を改善したり、背中の「鬼の顔」の目の部分を発達させるのに役に立ちます。

今回はこのエクスターナルローテーションの効果的なやり方や効果を高める為のポイントなどを紹介します。それでは最初にエクスターナルローテーションで鍛えられる筋肉の部位と得られる効果から見ていきましょう。

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エクスターナルローテーションで鍛えられる筋肉部位、得られる効果

エクスターナルローテーションで鍛えられる筋肉の部位は回旋筋腱板、いわゆるローテーターカフです。早速ですが、これがどのような筋肉なのか、鍛えると得られる効果と合わせて解説していきます。

回旋筋腱板(ローテーターカフ)

出典:https://www.sfphes.org/2019/09/innermuscle.html

回旋筋腱板(ローテーターカフ)は肩甲骨に張りつくように位置している棘上筋棘下筋小円筋肩甲下筋の4つから構成されます。エクスターナルローテーションではこの中でも肩関節を外旋させる働きを持つ棘下筋を集中的に鍛えられます。

大胸筋を鍛えていると肩関節が内旋した姿勢になりやすく、巻き肩や前肩になることも増えます。しかし、この種目で肩関節を外旋する回旋筋腱板(ローテーターカフ)を鍛えるとそれを防止・改善することができるのです。

また先ほども少し触れましたが、よくボディビルで「鬼の顔」と表現される背中の目の部分をさらに発達させるのにも役に立ちます。

(ローテーターカフ(回旋筋腱板)の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

【ダンベル】エクスターナルローテーションの効果的なやり方

それでは次にダンベルを使ったエクスターナルローテーションの効果的なやり方について解説していきます。ちなみにこの後にチューブを使うパターンも紹介するので、チューブを使いたい方はそちらを参考にしてください。

①寝転がって肘の位置を固定する

まず鍛える側の腕を上側にして寝転がり、肘を身体の真横から少しだけナナメ前に出して固定します。これがダンベルを使うエクスターナルローテーションのスタートポジションとなります。

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ずーみー(泉風雅)

肘を固定する際に、身体と肘の間にタオルなどを噛ませても大丈夫です。

②肘を90度に固定したままダンベルを挙げる

肘を動かさないよう90度に固定したまま、上の画像のようにダンベルを上に挙げていきます。動かす範囲は前腕を身体に対して真っ直ぐ向けて、そこからマイナス45度~45度程度を目安にしてください。

③肘を固定したまま元に戻す

外側へと動かしたら、元の位置にダンベルを戻します。後は②③の動きを繰り返し行いましょう。

【ダンベル】エクスターナルローテーションのコツ&注意点

それでは次にダンベルを使うエクスターナルローテーションのコツ&注意点を解説します。狙った筋肉に効かないといった失敗をしないためにも実践前にチェックしておいてください。

肘の位置が動いてしまっている

動画のように肘の位置が動いてしまっているフォームはNGです。このような動きでは本来鍛えたい棘下筋や小円筋よりも三角筋などに効いてしまうからです。回旋筋腱板(ローテーターカフ)をしっかり使うためにも、肘の位置は最初に固定した場所から動かさないことを常に意識して動作を行いましょう。

【チューブ】エクスターナルローテーションの効果的なやり方

それでは次にチューブを使ったエクスターナルローテーションの効果的なやり方を解説します。

①柱にチューブを引っ掛けて肘を固定する

まず柱などにチューブを引っ掛けます。チューブを引っ掛ける位置は直立した時の肘の高さに設定しましょう。肘は90度に曲げて、身体の真横から少しだけ前かつ外側に移動させたポイントで固定します。このようにすると、棘下筋などの筋肉をより働かせやすくなるのです。

②柱から離れて手を横に動かす

次にチューブを持って柱から離れ、フォームが崩れないちょうど良い負荷になるポジションに立ちます。この開始位置でチューブがたるんでいないように気をつけましょう。そして上の画像のように手を横に動かしてチューブを引っ張ります。

動作はまずチューブを外側へ引っ張り、前腕が身体に対して真っ直ぐ向いているところを0度として、マイナス45度~45度くらいの90度を範囲として行いましょう。

③動かした腕をもとに戻す

外側へチューブを引っ張った状態から、腕を最初の場所へと戻します。後は②③の動作を繰り返しましょう。

【チューブ】エクスターナルローテーションのコツ&注意点

次にチューブを使うエクスターナルローテーションのコツ&注意点を解説します。ダンベルの時と同じようにしっかりと効果を得るためにもチェックしておきましょう。

負荷が大き過ぎてフォームが崩れている

チューブには様々な負荷がありますが、大きすぎる負荷のものはあまりおすすめしません。なぜなら負荷が大きくなり過ぎると動画のようにフォームが乱れ、アウターマッスルである三角筋などの筋肉を使ってしまうからです。そのため次に詳しく説明しますが、チューブは比較的高回数がこなせる程度の負荷のものを選ぶようにしましょう。

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ずーみー(泉風雅)

あえて高負荷をかけることで、全体の筋肉を狙っていくという考え方もあります。しかし、ある意味荒っぽい方法なので、基本的にはおすすめしません。

エクスターナルローテーションの最適な重量・回数・セット数

先ほど解説したようにエクスターナルローテーションは高負荷をかけると狙ってる筋肉に効かせるのが難しくなります。そのため基本としては15回から30回くらいこなせる負荷のダンベルやチューブを選ぶと良いでしょう。

セット数についてはトレーニングのステータスによって変わります。初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安に行うようにしてください。

エクスターナルローテーションの効果を高める為のポイント

最後にエクスターナルローテーションの効果をさらに高める為の以下のポイントを紹介します。

・オーバーワークに注意する
・インターナルローテーションと行う

それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。

オーバーワークに注意する

エクスターナルローテーションに限りませんが、筋トレを行う場合はオーバーワークに気をつけましょう。特に初心者の方は早く効果を得るためにやり過ぎてオーバーワークになってしまうことが多いです。

一度オーバーワークになると筋力や筋肉量の低下、また怪我につながることもあります。そのため決して無理はせずに自分に合った頻度や回数を見つけるようにしましょう。

(オーバーワークについては以下の記事も参考にしてみてください)

インターナルローテーションと行う

エクスターナルローテーションは逆向きに負荷をかけるインターナルローテーションと行うのもおすすめです。逆向きの動作を行うことでインナーマッスルの筋力のバランスが取れて、怪我の予防などにもつながるからです。

チューブであれば、反対側に立って逆方向に手を動かすだけでできる種目なので、ぜひ一緒に取り組んでみてください。

エクスターナルローテーションで筋トレ効率をUPしよう

エクスターナルローテーションは小円筋や棘下筋などから構成される回旋筋腱板(ローテーターカフ)を主に鍛えられる筋トレです。巻き肩・前肩の改善や背中の見た目を良くするなどの効果が得られます。ぜひ日々のメニューに取り入れて、筋トレの効率をUPさせていきましょう。

(巻き肩や猫背改善については以下の記事も参考にしてみてください)