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筋トレでは痩せないって本当?
筋トレに関して「筋トレをしてるけど、なかなか痩せないからあんまり意味ないんじゃない?」「筋トレは太くなるからダイエットには向いていない」といった声は少なくありません。
結論から言うと、筋トレにはきちんとダイエット効果があります。ただしダイエット効果があるといっても、きちんと考えて筋トレを行わないと痩せるものも痩せません。ここでは痩せない原因からその対処法、カロリー消費や脂肪燃焼に効果のあるトレーニングまで紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください。
筋トレで痩せない原因
まずは原因を見つけ出しましょう。筋トレをしても痩せない原因はいくつか考えられます。原因を探さず、ただ闇雲にいろいろなトレーニングに手を出してもダイエットは成功しません。原因を見つけて、それに合った対処法を考えることが大事です。
食事管理ができていない
まずひとつ目に考えられる原因が食事管理ができていないことです。いくら筋トレをしても、そのぶん、またはそれ以上のカロリーを摂取してしまっては当然痩せることができません。むしろ太る可能性もあります。筋トレと食事管理は必ずセットで考えることが大切です。
正しいフォームで筋トレできていない
筋トレだからとりあえず腕立て、とりあえず腹筋、ジムに行ったらなんとなく空いているマシンを使ってみる、といったように目的なく正しいやり方も勉強せず筋トレをしてもしっかりとした効果は表れません。
きちんとダイエットを成功させるためには、事前に各筋トレのフォームや鍛えられる筋肉について勉強してからトレーニングを行うことが大事です。
体がかたい
体のかたさが痩せない原因を作っている場合があります。体に柔軟性がないと可動域が狭くなり、効果的に筋トレを行うことができません。また柔軟性が低下すと血流が悪くなるため代謝も低下してしまいます。
思い込み
最後に考えられる原因は思い込みです。上記でも少し述べましたが「とりあえず筋トレをすればいいんでしょ」という考え方では痩せることはできません。どうやったらダイエットできるのかしっかりと考えながら筋トレをする必要があります。
また筋トレをしたからといってすぐに結果が出るわけではありません。個人差はありますが、筋トレをしてから結果が実感できるまでには2~3ヶ月かかると言われています。数週間筋トレをしたからといって引き締まった体を手に入れることはできません。
またさらに体重ばかり気にしている人も考え直す必要があるでしょう。筋肉は脂肪にくらべて重たいため、場合によっては筋トレをしても体重が減らない可能性があります。大事なのは見た目です。体重よりも引き締まった体になっているのかを重視するようにしましょう。
そもそも運動で痩せる仕組みは?
そもそも筋トレを行うとどうして痩せるのでしょうか。痩せる仕組みを理解すれば、痩せるためにはどういった行動をとればいいのかが見えてきます。また筋トレ中の意識も変わります。
【事前知識】基礎代謝量について
基礎代謝とは生命活動をする上で消費される最低限のエネルギーのことです。基礎代謝は全身のいたるところで行われていますが、その中でも特に基礎代謝量が多い器官が脳と肝臓とそして筋肉です。一般的に基礎代謝量は筋肉の付きやすい男性よりも女性の方が少ないく、また筋力の低下したお年寄りも若い人と比べると少ない傾向にあります。
(基礎代謝を上げる筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
基礎代謝を上げる筋トレ7選!鍛えるべき筋肉〜痩せやすくなるなどメリットまで解説
出典:Slope[スロープ]
筋力アップで基礎代謝を上げる
正しい筋トレを行えばそのぶん筋力が付いてきます。そして筋力がついていけばそのぶん基礎代謝量も増えていきます。基礎代謝量が増えれば痩せるだけでなく、太りにくい体を作ることができます。げんに大手パーソナルトレーニングジムのなかには、この仕組みを利用して、筋トレを中心に行っているジムが多くあります。
サルコリピン
筋肉のエネルギー消費として欠かせないキーワードのひとつが「サルコリピン」です。サルコリピンは筋肉中にあるタンパク質で、筋肉が収縮する際にエネルギーを消費し熱を発生させます。
2012年にこのことを見つけたMuthu Periasamyたちはマウスによる実験を行いました。この実験はサルコリピンを持たないマウスと、持っているマウスを低温環境においておくという実験で、サルコリピンを持たないマウスだけ低体温症となり死んでしまうという結果を得ることができました。
この結果から筋肉量が増えればサルコリピンの量が増え、そのぶん基礎代謝量が増えるのではないかということが考えられています。また筋トレは痩せる体を作るためには欠かせないトレーニングだと言えます。
ひたすら筋トレをしても痩せない時の対策
痩せない原因と痩せる仕組みが分かったところで、今度は痩せるための対策を見ていきましょう。
食事管理をする
筋トレで消費したカロリー以上に食事からカロリーを摂取してしまっては痩せることはできません。理想は「摂取カロリー<消費カロリー」です。またカロリー以外にも、糖質の量を抑えたりタンパク質の量を増やすことも大切です。
糖質は中性脂肪の原因となってしまうため、食べ過ぎないように意識しなくていけません。またタンパク質は筋肉をつくる上では欠かせない代表的な栄養素です。そのためタンパク質は意識的に摂取するようにしましょう。タンパク質が多い食材は、鶏の胸肉やささみ肉、卵、ノンオイルのツナ缶、納豆、ヨーグルトなどです。
ただしいくら食事制限をするといっても、過度に減らすのは厳禁です。ある程度エネルギーや栄養は摂取しないと不健康になってしまいます。またいきなり減らすと続けられなかったり、リバウンドしてしまうおそれがあるため、徐々に減らすようにしていきましょう。
(食事管理については以下の記事も参考にしてみてください)
【筋トレ×食事】効果UPの食べ物〜筋肉の発達が停滞するNG例など徹底解説
出典:Slope[スロープ]
食事をするタイミングを考える
食事はタイミングも大事です。朝食を抜くと代謝が落ちたり、エネルギー消費が低下し脂肪がついてしまうほか、タンパク質を摂取しないと筋肉が分解されしまいます。朝食はしっかりと摂取するようにしましょう。
また夜遅くのたくさん食事をとるのもNGです。寝ている間は起きているときよりも消費エネルギーが少ないため、そのぶん体に脂肪をため込んでしまいます。
チートデイをつくる
最初は筋トレと食事管理で順調に体重が減っていたものの「いつからか体重が減らなくなってしまった」という人も多いでしょう。そんな方におすすめなのがチートデイです。ダイエットをしているときに訪れるこの停滞期は、体が少ないエネルギーでも状態を維持しようとするために訪れるもので、それまで順調に減っていた体重が減らなくなるのが特徴です。
これを改善するためにはこれまでの食事管理をいったん無視して、好きなもの好きなだけ食べる日、いわゆるチートデイを設ける必要があります。チートデイによって一時的に体重は上昇しますが、そのぶん停滞していた体を起こし、再び体重を減らしていくことができます。
またチートデイはダイエットによって溜まったストレスを減らしてくれるため、モチベーションを保ちながら、トレーニングと食事管理を続けることができるというメリットもあります。
(チートデイについては以下の記事も参考にしてみてください)
チートデイのやり方を誤ると頑張りが無駄に!減量・ダイエットが成功する正しい知識を解説
出典:Slope[スロープ]
正しいフォームを意識する
筋トレをする上で大切なのが正しいフォームで筋トレを行うことです。ただひたすらに回数ばかりをこなしていては効果は期待できません。しっかりと正しいフォームで、メインとなる筋肉の伸縮を感じながら行えば、少ない回数でも筋肉が付き、結果として脂肪燃焼に繋がります。
またそのためにも取り入れたい筋トレではどのようなフォームで、どの筋肉を鍛えることができるか、事前に勉強しておくことが大切です。それぞれの正しい筋トレ方法、鍛えることのできる部位については、動画などで確認するとわかりやすいでしょう。
筋トレのタイミングを意識する
筋トレは行うタイミングも大事です。朝起きて朝食前にすぐの運動は危険で、なおかつ栄養を取っていない状態でトレーニングを行うと筋肉が分解されてしまうため、太りにくい体を作ることができません。また寝る前に激しいトレーニングをするのもNGです。激しいトレーニングは交感神経を刺激させてしまい、睡眠の質が悪くなり、生活リズムが狂ってしまいます。
トレーニングするのにおすすめの時間は、朝食を食べた後と夕方です。朝食をとった後の運動は代謝を上げることができます。夕方は身体機能がピークに達しているため、筋肉に刺激が入りやすく効果的です。
(筋トレの時間帯については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレの時間帯はいつが効果的?朝・夕方・夜?食事とのタイミングの関係についても解説
出典:Slope[スロープ]
大きい筋肉から鍛える
大きい筋肉から鍛えると効果的に筋肉を鍛えることができます。大きい筋肉を鍛えるには体力や集中力が必要になるため、後回しにするとしっかりと鍛えることができなくなっています。
大きい筋肉がどこか分かりずらい方は下半身から鍛えるように心がけてみてください。下半身には体全体の60~70パーセントの筋肉があります。そのため下半身から鍛えることによって、自然と大きな筋肉から鍛えることができます。
(鍛える順番については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレは大きい筋肉から鍛える!大きさの順番は?各部位の筋トレメニューも!
出典:Slope[スロープ]
なるべく高負荷で低回数
筋肉を付けて基礎代謝量を上げるためには、10~15回くらいこなせる負荷に設定するようにしましょう。低負荷でたくさん回数を行っても効果的に筋肉をつけることはできません。またたくさん回数を行うためにはそれだけの時間が必要となるため、効率も悪いです。
また低負荷・高回数で遅筋を鍛えるよりも、高負荷・低回数で速筋を鍛えたほうが、きれいな体のラインをつくることができます。またさらに部分痩せ効果も期待できます。
筋トレ前に動的ストレッチを取り入れる
上記で痩せない原因のひとつとして体が硬いということを述べましたが、それを改善するためにはストレッチが大切です。しかしただやたらとストレッチをしていればいいというわけではありません。
筋トレ前のストレッチとして有効なのは動的ストレッチです。動的ストレッチとは間接や体幹を回して可動域を広くしたり、筋肉を伸び縮みさせることでほぐしたり、心拍数を上げて体を温めたりするためのストレッチです。
動的ストレッチにはケガの予防はもちろんのこと、可動域を広くしたり心拍数を上げることによって、パフォーマンスを向上させることもできます。動的ストレッチは運動前のウォームアップと考えると理解しやすいです。
(動的ストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)
動的ストレッチメニュー10選!上半身・下半身別!目的・効果〜注意点まで解説!
出典:Slope[スロープ]
筋トレ後に静的ストレッチでクールダウン
ストレッチは筋トレ前だけでなく、筋トレ後も大事です。筋トレ前の動的ストレッチとは異なり、筋トレ後に有効的なのは静的ストレッチです。静的ストレッチは動的ストレッチとは異なり、前屈などゆっくりとギリギリまで体を伸ばしていくストレッチです。
静的ストレッチには可動域を広くすることはもちろんのこと、血流をよくさせたり老廃物を流したりして疲労を回復させる効果があります。そのため静的ストレッチはいわゆるクールダウンんと考えると理解しやすいです。
(静的ストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)
静的ストレッチの効果は?動的との違いは?上半身・下半身別メニュー&やり方も紹介!
出典:Slope[スロープ]
筋トレ×有酸素運動
上記を意識しながら筋トレをしてもなかなか痩せない、または痩せない期間が続いているという方には、有酸素運動を取り入れることをおすすめします。筋トレと有酸素運動は掛け合わせるとで、より脂肪燃焼の効果が期待できます。
ベストな掛け合わせ方は筋トレを行った後に有酸素運動を行うことです。筋トレを先に行うことによって有酸素運動の脂肪燃焼開始の時間をはやめたり、脂肪燃焼の効果を向上させたりすることができるからです。
また筋トレ前に激しく有酸素運動を行うと、有酸素運動で体がへとへとになってしまい、筋トレのパフォーマンスが落ちてしまうことがあるので、必ず筋トレの後に有酸素運動の順番で行うことをおすすめします。
【筋トレ×有酸素運動】サーキットトレーニング・全身運動
筋トレ×有酸素運動でおすすめなのがサーキットトレーニングと全身運動です。サーキットトレーニングは短い時間で筋トレと有酸素運動を交互に行うことができ、またトレーニングメニューによってはシニアの方でも行うことができます。全身運動についてはこの次でくわしく説明します。
(サーキットトレーニングについては以下の記事も参考にしてみてください)
サーキットトレーニングの効果&やり方!筋トレ・有酸素運動メニューまで紹介!
出典:Slope[スロープ]
筋トレで痩せない場合は全身運動を継続してみよう
上記で筋トレだけではなかなか痩せない方のための対処法として有酸素運動を取り入れることを推奨しましたが、その筋トレ×有酸素運動としておすすめなのが全身運動です。さらにその全身運動のなかでも特におすすめなのがHIITトレーニングです。
HIITトレーニングとはHigh Intensity Interval Trainingの略で、高強度のインターバルトレーニングのことをいいます。強度の高いトレーニングと休息を短時間で交互に行うことで、全身の脂肪を燃焼させたりカロリーを消費することができます。
またHIITトレーニングは自由に筋トレや有酸素運動の種目を組み合わせることができるので、自分の目的に合わせてオリジナルのメニューを作ることもできます
代表的なHIITトレーニング「バーピー」
HIITトレーニングのなかでも代表的なメニューのひとつが「バーピー」です。バーピーのやり方は以下の通りです。
①立った状態から両手を床に付き、腕立てのような姿勢をとる
②腕立てのような姿勢から態勢を立った状態へ戻す
③戻すときに上へ軽くジャンプをする
④20秒間、①から③を繰り返す
⑤10秒間休憩する
⑥次のメニューへ
【筋トレ×有酸素運動】さまざま種目を組み合わせる
筋肉芸人として有名な、なかやまきんに君もYouTubeでHIITトレーニングを紹介しています。トレーニング内容は以下の通りです。30秒のトレーニングと15秒の休息を交互に行います。
①ジャンピングジャック
②ジャンプスクワット
③プッシュアップ
④バイシクルクランチ
⑤バーピージャンプ
⑥ジャンピングランジ
⑦ニーアップ
⑧ヒールタッチレッグカール
⑨ライイングアームプル
⑩プランク
HIITトレーニングは賃貸でもできる
HIITトレーニングは非常にきついトレーニングですが、短時間で脂肪燃焼とカロリー消費が期待できるため、女性にもおすすめです。またメニュー次第ではジャンプをしないHIITトレーニングを作成することもできるため、マンションやアパート暮らしの方にもおすすめです。トレーニング内容は以下の通りです。30秒のトレーニングと10秒の休息を交互に行います。
①ラウンジ
②ラウンジ反対の足
③ニーアップスクワット
④プランク
⑤膝立ちからスクワット
⑥プランク
⑦ニーアップスクワット
(基本的なスクワットの正しいやり方は、以下の記事も参考にしてみてください)
スクワットの効果&正しいやり方!13種類のフォーム、回数・重量などコツも解説
出典:Slope[スロープ]
筋トレで痩せない場合はトレーニング・生活を見直そう
いくら脂肪を燃焼させて体重を落としたいという思いで筋トレをはじめても、デタラメに取り組んでいては痩せることができません。筋トレにはそれぞれ正しいやり方があり、やり方を間違えると効果が半減してしまいます。
またダイエットするためには筋トレだけを行えばいいというわけでもありません。食事管理や規則正しい生活も痩せるためには欠かせない要素です。トレーニング以上に食べてしまっては痩せることはできませんし、乱れた生活は代謝を悪くする可能性があります。
筋トレ、食事、生活を意識して取り組んでもなかなか痩せない方や、痩せなくなってきた方には、チートデイを設けたり有酸素運動を取り入れることをおすすめします。有酸素運動に関しては特に全身運動がおすすです。トレーニングや生活を見直して、引き締まった体を手に入れましょう。