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メディシンボールは野球スキルUPに効果的?
腹筋を効率よく鍛えることのできるメディシンボールは、ひねりや旋回の動きに関する筋肉まで鍛えることができます。そのためメディシンボールでピッチングやバッティングなど野球スキルがUPします。ではメディシンボールがどのように野球スキル向上に繋がるのか、詳しく見ていきましょう。
(野球に必要な筋肉については以下の記事も参考にしてみてください。)
野球に必要な筋肉を投球・打撃・走行別に!部位別の役割〜筋トレ方法まで解説!
出典:Slope[スロープ]
メディシンボールが野球スキル向上に繋がる理由
メディシンボールでのトレーニングは野球スキル向上に繋がる理由は以下の3点が挙げられます。
・伸張-短縮サイクルを鍛える
・下半身の安定感を強化する
・上半身と下半身の動きをスムーズにする
ではそれらを鍛えたり、強化することで野球スキルのどの部分に関わってくるのかを説明します。
伸張-短縮サイクルを鍛える
メディシンボールは、ピッチングに重要な外腹斜筋や腹斜筋、腹直筋、広背筋の体幹にある筋肉の伸張-短縮サイクルを鍛えることができます。伸張-短縮サイクルは投げる際に上半身をひねったり、体をしならしたりすることで筋肉が伸びた後、瞬間的に縮みます。これは引っ張った輪ゴムを離すと、伸縮しようとする力が働いて遠くまで飛ぶことと同じです。
筋肉の伸張-短縮サイクルが爆発的な力を生み出すことにより、球速を上げることができます。そのため伸張-短縮サイクルを鍛えるトレーニングにはメディシンボールが効果的と言われています。
下半身の安定感を強化する
下半身の安定感はもちろん重要です。お尻の筋肉を使うことでピッチャーやバッターの足がより安定し、球速が上がったり、強い打撃を繰り出したりすることができます。メディシンボールを投げたりキャッチしたりすることでお尻の筋肉を鍛えるトレーニングができるので、野球スキルの向上に繋がります。
上半身と下半身の動きをスムーズにする
上半身や下半身を鍛えたあとは、上半身と下半身の動きがスムーズに連動させることが重要です。ピッチングやバッティングで体をひねる動作では、下半身のひねりをスムーズに連動させながら上半身もひねることで、下半身からの力が損なわれることなくボールやバットに伝わり、持っている力を十分に発揮することができます。
メディシンボールはダンベルのように重力に対するトレーニングだけでなく、ボールのように使えるので、股関節を意識してトレーニングすることができます。
野球のスキルUPに繋がるメディシンボールを使ったメニュー
では実際どのようなトレーニングメニューが野球スキル向上に繋がるのかを、トレーニングメニューとともに紹介します。
(打撃・投球スキルUPメニューについては以下の記事も参考にしてみてください。)
野球にウエイトトレーニングは必要?プロ選手が行う打撃・投球スキルUPのメニューまで紹介!
出典:Slope[スロープ]
ロシアンツイスト
ロシアンツイストは腹斜筋を鍛えるトレーニングメニューです。腹斜筋は投球の体のひねりや打撃のひねりに作用する筋肉なので、球速をあげたい方やより強い打撃ができるようになりたい方は取り入れたいトレーニングメニューです。重量のあるメディシンボールを使うことでより効果的に鍛えることができます。
▼ロシアンツイストのやり方
①床に仰向けになり、上背部を浮かせた状態になる
②メディシンボールを地面につけるように体をひねる
回数は20往復を3セット行いましょう。
▼ロシアンツイストコツ&注意点
・下半身はなるべく動かさない
・腰をひねらず、上半身からひねる
(ロシアンツイストについては以下の記事も参考にしてみてください。)
ロシアンツイストハイパーのやり方!短期間でくびれGET!腹筋を効果的に鍛えるコツを解説
出典:Slope[スロープ]
ロシアンサイクロン
ロシアンツイストでは物足りない方はロシアンサイクロンがおすすめです。こちらもロシアンツイストよりもさらに腹斜筋に負荷をかけることができ、球速上げや打撃を力向上にも効果的です。
▼ロシアンサイクロンのやり方
①床に仰向けになり、上背部を浮かせた状態になる
②メディシンボールを地面に叩きつけながら上半身をひねる
回数は10~15回を3セット行いましょう。
▼ロシアンサイクロンのコツ&注意点
・腰を反らない
・強くメディシンボールを打ち付ける
オーバーヘッドスロー
オーバーヘッドスローはピッチャーにとって欠かせないトレーニングです。メディシンボールを使ったこのトレーニングで外腹斜筋や腹斜筋、腹直筋、広背筋の体幹の伸張-短縮サイクルを鍛えることができます。
▼オーバーヘッドスローのやり方
①メディシンボールを両手で持つ
②頭の後ろから振りかぶって、前へ投げる
回数は15球を目安に行いましょう。
▼オーバーヘッドスローのコツ&注意点
・腕で投げず、体幹を使って投げる
・投げる際にステップを入れる場合は、ピッチングのように着地足の伸張-短縮サイクルを意識する
・勢いで頭を突っ込まないようにする
シットアップスロー
シットアップスローは体幹の伸張-短縮サイクルを活用するトレーニングです。投球動作と似ているのでシットアップスローで投球に必要な筋肉を鍛えましょう。
▼シットアップスローのやり方
①二人一組で行う
②一人は膝を曲げて仰向けになる
③もう一人は仰向けになっている人のつま先側に立つ
④仰向けになっている人は両腕をあげて、ボールを持つ
⑤体を起こすと同時にできるだけ遠くにメディシンボールを投げる
⑥立っている人は投げたメディシンボールを受け取り、再度相手に渡す
⑦渡されたメディシンボールを受け取り、上体を①の状態に戻す
回数は12~15回を3セット行いましょう。
▼シットアップスローのコツ&注意点
・お尻や足を浮かせない
・手だけで投げず、体幹の筋肉を使って投げる
・ボールを受け取る人はすばやく、力強く返す
・返されるときは体幹を後ろに倒す
バックスロー
バックスローはお尻まわりや背筋を鍛えることができるとともに、お尻から背筋への連動性を感じることができるトレーニングです。お尻まわりの筋肉は大きな力を生み出し、背筋は引っ張る作用があります。どちらとも主にバッティングに必要な筋肉です。
▼バックスローのやり方
①メディシンボールを持ち、腰を沈めて前かがみになる
②後ろにメディシンボールを投げる
回数は20~30回を目安に自身に合った回数を行いましょう。
▼バックスローのコツ&注意点
・腰を沈めるときは、体幹を前傾させる
・地面を押してから一気にお尻を持ちあげる
・背筋のみで投げようとせず、お尻で生み出した大きな力を背筋、ボールに伝えるように連動性を意識する
サイドスロー
サイドスローは並進運動の力を向上するトレーニングです。サイドへ移動して蓄えた下半身の力を上半身に連動するトレーニングでもあるので、ピッチングやバッティングの並進運動にも効果的です。
▼サイドスローのやり方
①メディシンボールを両手で持ち、投げる方向に対して横向きになる
②1度前足に荷重する
③ステップを踏み、軸足にジャンプした力を蓄える
④横方向にジャンプしながらメディシンボールを投げる
回数は15~20回を目安にしましょう。
▼サイドスローのコツ&注意点
・腕で投げない
・足に蓄えた並進運動の力を上半身と連動させることを意識する
ローテーションスロー
ローテーションスローでは、サイドスローによく似ており、投球フォームにも近い動作を行います。下半身のひねりより生まれる爆発的な力を股関節を通してスムーズに上半身に連動させることを目的としています。下半身のひねりによる伸張-短縮サイクルや上半身と下半身の連動性についてはピッチャーの球速やバッターの打撃に大きく関わりを持つトレーニングです。
▼ローテンションスローのやり方
①メディシンボールを両手で持ち、投げる方向に対して横向きになる
②1度前足に荷重する
③ステップを踏み、軸足にジャンプした力を蓄える
④横方向にジャンプしながらメディシンボールを片手で押し出すように投げる
回数は15~20球を目安に行いましょう。
▼ローテーションスローのコツ&注意点
・下半身からの力とひねりを、股関節を通して上半身に連動させることを意識する
・メディシンボールを強く押し出し、一瞬で投げ終わる
メディシンボールで野球スキル向上を感じた人の体験談
メディシンボールを使ったトレーニングメニューを紹介してきました。ではメディシンボールを取り入れることで実際に野球スキル向上したのか、体験談を紹介していきます。
球速が上がっている
昨日マウンドから投げて捕ってもらった同い年曰く球速は上がってるらしい
— 匠摩 (@bBsHoig9HfxCqWu) July 20, 2020
前捕ってもらってた時より筋力も落ちたし投げる回数も減った
特にやったことと言えば動的ストレッチとメディシンボールこの調子で上げて行こう
まあ120前後しか出ないけど…
勿論野手能力も上げるつもりしかない
筋力が落ち、投げる回数が減ってもメディシンボールと動的ストレッチで球速が上がった方がいます。自身では自覚がなくとも、客観的に見て球速が上がっていることがわかっているので、メディシンボールと球速アップは関係があると言えます。
プロ野球選手もメディシンボールで球速上げた
DeNAの東が150km/h出せるようになったのもメディシンボールで本人曰くランメニューより球速上がるって言ってたな。
— らすかわ/Rasukawa (@suzu_rasu) December 1, 2018
プロ野球で150km/h出せるDeNA東克樹投手もメディシンボールで球速を上げたと証言しています。プロで150km/h以上出せる投手なので、メディシンボールでの球速上げはより効果的であることがわかります。
メディシンボールで筋肉の使い方が上手になる
東克樹投手はメディシンボールで球速を上げたらしいけど、尻の使い方にそれが出ているように見える。右脚での反力の受け方が上手いし右足一本で立ってる時のバランスが素晴らしい。
— らすかわ/Rasukawa (@suzu_rasu) November 19, 2020
DeNA東克樹投手の投球では、球速を上げるためのお尻の使い方や右足の反力の受け方が上手であることがフォームを見るだけでわかります。これらはメディシンボールでトレーニングで筋肉の流れや下半身の連動性を身に付けることができます。メディシンボールでのトレーニングで球速を上げた東投手は、その効果が投球フォームにも表れているのでしょう。
メディシンボールでモビリティに対する重要性の気づきも
この画像だけ切り取って、
— わたなべ#10 (@watakenken) November 6, 2020
【こうやって打ったらいいんだ!】と
思って、小手先だけでスイングを真似してきた。
しかし、この技術を支える身体作りを疎かにしては、技術習得には至らない。
筋肉だけじゃない。モビリティも必要なんだ!!
…と、最近、メディシンボールを投げ続けて気づいた。 https://t.co/jhWKO1hTcO
打撃に関しても技術や筋肉の強化も必要ですが、大きな打撃を必要とする場合下半身の爆発的な力を上半身に連動させる必要があります。連動性や筋肉の流れをメディシンボールのトレーニングで気付き、意識させることができるので、普段のトレーニングと一緒に取り入れることも大事です。
ホームランを打つぐらいの力を生むことも
6月下旬あたりから
— 塩多 雅矢 (@masayashiota) August 25, 2020
メディシンボールを
投げまくらせていた選手が
ようやくホームランを打った!
バッティング中の回転が
本当にショボくて…
全然打てていなかった選手。
彼のホームランのおかげで
「俺も打てるかも!」と
勇気をもらった選手も
たくさんいたはず!
とりあえず
1号おめでとう!
打撃が弱い方もメディシンボールのトレーニングでホームランを打つことができます。バッティングでは体の回転を活かした力が必要です。メディシンボールを使うトレーニングでは回転で生じる伸張-短縮サイクルを鍛えることができるため、このトレーニングを続けたことでホームランにも繋がったことがわかります。
その他、メディシンボールに関する記事もチェック!
メディシンボールの選び方やメディシンボールを使ったトレーニングが詳しく書かれた記事があるので、こちらも併せて参考にしてください。
メディシンボールの選び方
いざメディシンボールを買いに行こうとしても、さまざまな種類や素材があり、どれがいいか分からない方はこちらを参考にしてください。自身に合ったものを選んで野球スキルをアップさせましょう。
メディシンボールおすすめ20選!素材・重量など失敗しない選び方まで解説!
出典:Slope[スロープ]
初心者、上級者別のトレーニングメニュー
まだ初心者で使いこなせない方や、ここで紹介した以外のメニューを行ってみたい方はこちらをご覧ください。動画で紹介をしているので、とてもわかりやすくなっています。
メディシンボールの効果&使い方!初心者&上級者別トレーニングメニューまで紹介!
出典:Slope[スロープ]
野球に必要な腹筋をさらに強化したい
こちらの記事では腹筋のトレーニングに特化しています。腹筋を特に強化したい方はぜひ参考にしてください。
腹筋のメディシンボールトレーニング!効果的に腹筋を割る使い方を解説!
出典:Slope[スロープ]
メディシンボールを野球トレーニングに取り入れてみよう!
メディシンボールのトレーニングは野球での動作に似ているため、より効果的にトレーニングできます。また筋肉の強化だけでなく、下半身、上半身の連動性も意識することができるので全身の筋肉が持つ力を最大限に利用できます。多くのプロ野球選手も取り入れているので、ぜひメディシンボールのトレーニングを取り入れて野球スキルを向上させましょう。