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スクワットで身長が縮む噂は嘘!むしろ伸びるとの研究結果が!体験談あり

2021年06月02日

スクワットで身長が縮むという噂がありますが、近年の研究結果によるとこれは嘘だということが分かりました。スクワットで身長が縮むどころかむしろ伸びるという論文もあります。実際にクワットで身長が伸びたという体験談なども併せて確認していきましょう。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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スクワットは身長が縮むというのは本当?

スクワットは小中学生のうちは控える、子どものうちからスクワットをしない方が良いといわれることがあります。これはスクワットをすることにより身長が縮むという噂があるからです。しかしこの噂が嘘であるということが分かりました。スクワットは身長が縮むどころか、むしろ伸びるという研究結果もあります。どういうことなのか確認していきましょう。

(スクワットの正しい呼吸法については以下の記事も参考にしてみてください)

スクワットで身長が伸びると言われている理由

スクワットをすることで身長が伸びるという研究結果が出ています。身長が伸びる理由は大きく分けて以下の3つです。

①骨に対して縦の刺激を与えることができるから
②成長ホルモンの分泌を促すことができるから
③筋トレを意識することで食生活が変わるから

それぞれの項目について詳しく確認していきましょう。

①骨に対して縦の刺激を与えることができるから

身長を伸ばしたいなら骨に対して縦の刺激を与えることが大事といわれています。バスケットボール選手やバレーボール選手は練習の際にジャンプを繰り返しているため、背が高くなるといわれています。スクワットも、縦に伸びることを意識するだけで骨の成長に必要な縦の刺激を与えることができるのです。

パーソナルジムのChangeのスポーツコラム、「筋トレで身長は伸びる?」では以下のように説明されています。

身長を伸ばす刺激というのは、つまり骨の長軸方向の刺激のことです。この刺激が加わると軟骨、骨ね先が伸びやすくなる。nnなので、成長期にジャンプ運動やスクワット、そういうもので骨に縦の刺激を与えるとむしろ身長が伸びやすい。

引用元:https://personalgym-change.com/2020/05/13/%E7%AD%8B%E3%83%88%E3%83%AC%E3%81%A7%E8%BA%AB%E9%95%B7%E3%81%AF%E4%BC%B8%E3%81%B3%E3%82%8B%EF%BC%9F/

普通のスクワットでも身長が伸びるということが分かっていますが、ジャンピングスクワットなどのジャンプする動きを取り入れればその効果もさらに期待できます。

②成長ホルモンの分泌を促すことができるから

成長ホルモンは骨や筋肉を成長させるために必要不可欠です。この成長ホルモンが睡眠中に分泌されるという説が有名ですが、睡眠中だけでなく、運動をすることでも分泌が促されるということが分かりました。東京大学大学院総合文化研究科・教養学部の「高校生と大学生のための金曜特別講座」によると、以下のように述べられています。

筋トレをすると、成長ホルモンというホルモンの分泌が高まります。また、男子では「男性ホルモン」の分泌も活性化します。これらのホルモンはいずれも、骨の成長を促します。n この場合の「適切な筋トレ」とは、自分の体重や、軽めのダンベルなどを負荷として使い、骨の長軸方向に強い圧迫を加えないようにしながら、十分に筋肉を働かせるというタイプのものです。腕立てやスクワット、斜めけんすいなどで、20-30回くらい繰り返したらへばってしまうくらいの強さと量が丁度良いと思います。

引用元:http://high-school.c.u-tokyo.ac.jp/qa/QA2012s/A1_1.html

運動を行うと成長ホルモンが分泌されるという事実は徳島文理大学の宇都宮由依子・橋田 誠一による論文「運動強度(METs)と成長ホルモン分泌の関連について」でも以下のように結論付けられています。

成長ホルモンは運動強度(METs)が高い方が多く分泌される傾向があることがわかった。また,筋肉に対しnて刺激のある運動がより多くの成長ホルモンを分泌していた。これらのことより,METsを指標とした運動の選択にnより,筋肉形成のために重要な成長ホルモン分泌を増やせる可能性が示された

引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/tokusimabunriu/96/0/96_117/_pdf/-char/en

身長が伸びるためには骨が伸びることが必要です。骨が伸びるためには骨端軟骨の成長線を維持しなくてはいけません。負荷の高い筋トレを行ってしまうと、この成長線を壊してしまう可能性があります。スクワットはその成長線を壊してしまう可能性が低いので、身長が伸びると期待されているのです。

③筋トレを意識することで食生活が変わるから

スクワットを行うということは筋肉など自分の肉体に関して興味関心を持つことでもあります。筋トレや運動を行うと、同時に食生活の改善につながりやすいのはこのためです。スクワットだけをしていれば骨が縦に成長して背が伸びるという訳ではありません。骨や筋肉など肉体の成長には睡眠とタンパク質が必要なのです。

森永製菓のプロテイン公式サイトコラム、「身長とタンパク質の関係は?」では以下のように説明されています。

残念ながら、「これを食べたら背が伸びる!」という魔法のような食べ物はありません。n n特に成長期は、生涯においても身長や骨格筋が大きく増える時期でもありますが、その時期を把握し、その成長期に伴いエネルギー摂取量を増やしたり、バランスの良い食事を心がけ、同時に運動と睡眠のサイクルをリズムよくつくることができれば、理想的かと思います。

引用元:https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=60&category=health

スクワットをすることで食生活に気を付けるようになり、栄養バランスや睡眠の質が良くなることで身長も伸びると考えられます。

スクワットで身長が伸びたという体験談

スクワットをすると身長が伸びないといわれていた世代からすると、スクワットで身長が伸びるなどとはにわかに信じがたいかもしれません。そこで、ここからは実際にスクワットで身長が伸びたという体験談をSNSからチェックしていきます。

2か月で3cm伸びた!



筋トレにスクワットを取り入れてからわずか2か月で3cmも身長が伸びた方のツイートです。3cmという長さから見て、誤差ではなく成長ホルモンが分泌されて骨が成長したことにより身長が伸びたと考えて問題ないでしょう。

スクワットのおかげで成長期継続



スクワットをすると身長が縮むという説は色濃く残っています。それを検証すべく、実際に計測した方のツイートです。身長はきちんとした計測ではありませんが、少し伸びている様子が確認できます。スクワットをすることで成長ホルモンが分泌され、さらに睡眠もとっていることで身長が伸びたと考えられます。

ワンシーズンで2cm!



ずっと停滞していた身長がワンシーズンのスクワットで急に2cmも伸びたという方の喜びのツイートです。こちらの方は野球を行っている方ですが、スクワットを取り入れることで急に身長が伸びました。普段の運動もさることながら、スクワットが身長を伸ばすという可能性を強く感じられるツイートでもあります。

3年間で10cm!



学生時代にさまざまな筋トレと共にスクワットを行っていた方のツイートです。筋トレをすることで成長ホルモンが分泌されるのは前述した通りですが、こちらの方の行った運動の中で縦方向への負荷をかける運動はスクワットです。スクワットが直接の要因になり身長が伸びたと考えても良いでしょう。

ジャンピングスクワットがおすすめ!



縦方向に刺激を与えることができるジャンプとスクワットを組み合わせたジャンピングスクワットもおすすめです。こちらの方は実践したところ、5cmも身長を伸ばすことに成功しました。ダンベルなど負荷をかけるスクワットよりも自重で行うジャンピングスクワットの方が、身長を伸ばす効果が高いとされているのを実証するツイートです。

(ジャンピングスクワットのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

スクワットで身長が伸びる為のポイント

スクワットで身長が伸びるにはいくつかのポイントがあります。このポイントを押さえていないと身長が伸びるどころか、肉体に損傷を与えてしまう可能性もあります。スクワットで身長が伸びるためには以下の3点に注意してください。

①負荷をかけすぎない
②無理をしないで行う
③食事と睡眠にも気を付ける

ではそれぞれの項目を深く掘り下げて確認してきましょう。

①負荷をかけすぎない

体が未熟なうちは筋トレの効果は出にくいとされています。しかしこれは筋肉がつきにくいという意味で、身長を伸ばすという面から見れば効果が期待できることになります。そして身長を伸ばす目的で行うスクワットの場合は、負荷をかけすぎてはいけません。というのも負荷をかけすぎると骨の成長線を破壊してしまう可能性があるからです。

東京大学大学院の石井直方教授は筋肉研究の第一人者です。その研究パートナーを務めた経験のある、現・ソフトバンクホークスストレングストレーナーである高西文利も以下のように述べています。

小学生の子どもはまだ骨が柔らかく、傷つきやすいので、ダンベルなどを使ったトレーニングは危険です。nn小学生は、自分の体重を利用したトレーニングをおこなうのが基本となります。nnまた、中学生になると子どもは成長期に入りますので、ほぼ大人と同じ筋肉になります。この時期のトレーニングの注意点は、「成長線(成長軟骨)に傷をつけないようにすること」です。nn成長軟骨は、骨の成長にかかわる大事な部分です。この部分を傷つけてしまうと成長を阻害する場合がありますので注意しなくてはなりません。nn中学生のトレーニングも、基本的にはゆっくりとした動きで自分の体重を利用しておこない、ウエイトを扱う場合でも2キロ程度の軽いものを使うのが良いでしょう。

引用元:https://real-style.co.jp/category/971/CTTF02SDF.html

筋肉が未熟なうちは自重トレーニングを行い、負荷の高いダンベルトレーニングは行わないようにするのもスクワットで身長を伸ばすうえでは重要になります。

(スクワットを継続したときの効果については以下の記事も参考にしてみてください)

②無理をしないで行う

ストイックな方だと毎日決められた回数だけスクワットをしないと気持ちが悪いという場合もあります。しかし、筋肉痛など体に痛みがある場合は無理をしないで休息日をとりながらスクワットをしていくことをおすすめします。とくにダンベルなどを使用してスクワットを行う方は毎日行わないようにしましょう。

また膝や関節などの痛みが出ている場合は、スクワットのフォームが崩れている可能性もあります。体に痛みを感じたら無理をせず休み、同時に正しいやり方を確認する機会としましょう。

(正しいスクワットのフォームについては以下の記事も参考にしてみてください)

③食事と睡眠にも気を付ける

スクワットで身長が伸びるためには食事と睡眠が大きくかかわってくることは前述した通りです。たんぱく質をしっかりと摂取するようにし、夜更かしをせず質の良い睡眠をとるようにしましょう。骨の成長にはカルシウムでタンパク質は関係ないのでは?と思う方もいるかもしれません。ここで、エバラ食品の子ども向けコラムを紹介します。

骨の成長にカルシウムが大切なことはよく知られていますが、実はたんぱく質も骨の成長に重要な役割を果たしています。「骨を丈夫にする」のがカルシウムだとすれば、「骨を伸ばす」作用があるのがたんぱく質です。nn骨は、骨の先端部(骨端部)の軟骨細胞に成長ホルモンが働きかけると、軟骨細胞が増殖して伸びていきます。この軟骨細胞の原料となるのがたんぱく質です。このように、たんぱく質は筋肉や血液などを作るだけでなく、骨の成長にも重要な役割を果たしています。nnたんぱく質もカルシウムと同様、健やかな骨の成長に欠かせない栄養素なのです。

引用元:https://www.ebarafoods.com/sp/meat/health/c11.html

身長を伸ばすためには骨の成長が必要です。このことから考えても身長を伸ばすためにタンパク質を多く摂取するというのは理に適っていることが分かります。

その他、スクワットに関する記事もチェック!

スクワットで身長が伸びるという事実を確認してきました。スクワットには慎重を伸ばす効果だけでなく他にもさまざまな効果が期待できます。こちらからどのような効果があるのか、確認していきましょう。筋肉をつけたい方のための本格的な筋トレも同時に紹介していきます。

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スクワットのせいで身長が伸びない噂は嘘だった!

スクワットを行うと身長が伸びないという噂は完全に否定されました。むしろ、程よく骨の成長に刺激を与える運動であることから、身長を伸ばす効果の方が期待できます。ぜひ、普段の筋トレにスクワットを取り入れて高身長を目指していきましょう。