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カゼインプロテインは『おすすめしない』理由|体に悪い問題点を徹底解説

2021年06月13日

腹持ちが良いことや通風予防で、寝る前に牛乳のタンパク質が主成分のカゼインプロテインを摂取する方は要注意です。便秘や太るといった副作用や、癌のリスクもあると噂されています。果たして本当なのでしょうか。今回は、カゼインプロテインの問題点を解説します。

カゼインプロテインはおすすめしない…。

タンパク質補給や筋肉づくりに最適なプロテインには、大きく分けて、牛乳由来のホエイプロテインカゼインプロテイン、大豆由来のソイプロテインがあります。カゼインプロテインは、他のプロテインよりも吸収時間がゆっくりで腹持ちが良く、痛風のリスクも軽減できるので、筋トレやダイエット中に寝る前に飲む方が多いでしょう。

しかし、結論から言うと、カゼインプロテインはあまりおすすめできません。今回は、カゼインプロテインをおすすめできない理由を解説していきます。

カゼインプロテインをおすすめしない理由

筋トレやダイエット中、男性女性問わずカゼインプロテインを摂取する方は多く、おすすめしないと聞いて戸惑う方もいるでしょう。カゼインプロテインの問題点としては、

・飲みにくい
・牛乳アレルギーの原因になりやすい
・お腹を壊しやすい
・筋トレ前後に不向き
・癌の原因に?

といったことが挙げられます。ここからは、以上のカゼインプロテインをおすすめしない理由について解説していきます。

飲みにくい

カゼインプロテインは、不溶性タンパク質なので、水に溶けにくいのが特徴です。チーズの原料にもなる固形状のタンパク質で、ドロッとしているので腹持ち効果があります。しかし、カゼインプロテイン単体で飲むには飲みづらく、まずいと思う方も多いです。特にプロテインを楽しく続けたい方にはおすすめできません。

市販ではカゼインプロテイン単体ではなく、ホエイプロテインが一緒に配合されている商品が多いので、飲みにくいと感じる方は、裏面の栄養素を確認してホエイプロテインが混ざったものを購入しましょう。

牛乳アレルギーの原因になりやすい

牛乳アレルギーの多くは、牛乳由来のタンパク質を多く含んだ「カゼイン」が原因で引き起こされます。カゼインプロテインは名前の通りカゼインが豊富に含まれており、一度に多くカゼインを摂取してしまうため、普段牛乳を飲んでも何ともない方でも、稀に牛乳アレルギーを患う可能性があります。

アレルギー体質の方は特に気を付ける必要があり、カゼインプロテインはおすすめできません。また、アレルギーが心配な方はカゼインの少ないホエイプロテインや、植物由来のソイプロテインを摂取した方が無難でしょう。

(ソイプロテインとホエイプロテインの使い分けについては以下の記事も参考にしてみてください)

お腹を壊しやすい

カゼインは水に溶けにくいことから、消化されにくく、体質によっては便秘や下痢など、お腹の不調を起こしてしまうのでおすすめできません。女性を中心に、プロテインは太るといった副作用を懸念する方もいますが、カゼインプロテインが消化しきらず、腸に負担が掛かって膨満感を感じることから太ったと勘違いする場合があります。

プロテインは自分に合ったものを正しく摂取すれば筋肉量アップや、ダイエット効果も期待できるので、カゼインプロテインによるお腹の不調を感じたらすぐに摂取を中止しましょう。また、イソフラボンという栄養素が豊富で、ダイエット効果があるとされているソイプロテインに変更するのもおすすめです。

筋トレ前後に不向き

カゼインプロテインにはグルタミンなどが含まれており、筋肉分解を抑える効果があり、就寝中も筋肉を維持したい方には効果的です。しかし、消化吸収が7~8時間必要でゆっくりなため、筋トレ前後の短い時間に摂取するのはおすすめできません。

筋トレ前後、タンパク質を効率的に補給したい場合は、ホエイプロテインが吸収が速やかで、筋肉づくりに効果があるとされています。

(ホエイプロテインの吸収効果については以下の記事も参考にしてみてください)

癌の原因に?

牛乳に微量含まれる成長ホルモンや女性ホルモンなどが、乳癌の発症リスクを引き起こすという噂があります。そして、牛乳の栄養素を多く含んだカゼインプロテインもあてはまるのではという噂がありますが、それは間違いです。

フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)の報告では、殺菌された牛乳に発がん性物質はほとんど含まれていないとしています。仮に発がん性物質が存在しても、ごく微量でリスクは低いと考えられると結論づけており、カゼインプロテインが原因で癌になる可能性は極めて低いようです。

カゼインプロテインをおすすめしないといっている専門家の意見

カゼインプロテインをおすすめしない理由について解説しました。カゼインプロテインは、専門家の間でもおすすめしないという方や、デメリットを指摘する方がいます。ここからは、カゼインプロテインをおすすめしないという専門家の意見を見ていきましょう。

摂取しすぎは危険!

カゼインを頻繁に摂取すると腸内に未消化物が多くなり、腸の炎症を招きます。すると、下痢、便秘などの腸の症状を起こします。小腸の粘膜細胞は、有機物や未消化の栄養素を取り込まないように密着していますが、カゼインにより損傷、または緩んでしまうと腸に穴が開き、本来体内に入るべきでない物質が血液中に入り込んでしまいます。これを「リーキーガット症候群」と呼びます。更にα-カゼインは消化できないために、アレルゲンとなり、遅延型アレルギーの原因にもなります。

引用元:https://www.natural-c.com/blog/2019/12/post-213-712893.html

代替医療カウンセラーの斎藤奈々先生は、カゼインを頻繁に摂取することで、腸が炎症してしまうリスクがあるとしています。また、小腸の細胞が壊れ、「リーキーガット症候群」という恐ろしい病気になってしまうことも。腹持ちが良い=ダイエットに効果的とばかり考えるのではなく、消化しにくいということも頭に入れておく必要があります。

不耐症を起こしやすい

牛乳由来でもホエイは大丈夫なのに、カゼインを含むプロテインでお腹を下す場合。これは、カゼインというタンパク質の不耐症の可能性があります。ホルスタイン牛乳に含まれるカゼインタンパク質は、消化が比較的難しく、個人差がありますが、アレルギーや不耐症を起こしやすいタンパク質の一種です。腸の炎症の原因になる場合もあり、アメリカではカゼインを含む乳製品を摂らない健康法「カゼインフリー」のダイエットも一般的です。

引用元:https://www.womenshealthmag.com/jp/author/227302/risa-kirimura/

医師の桐村里紗先生は、カゼインプロテインはアレルギーだけでなく不耐症の原因物質になってしまうと指摘しています。アメリカではそういったカゼインによる身体の不調を防ぐために、「カゼインフリー」のダイエットが一般的とのことで、カゼインを問題視している国もあるようです。

デメリットも踏まえ、見極めて選択を

カゼインは不溶性で固形のため、消化に時間がかかります。すぐに吸収されないため、トレーニング後に速やかにタンパク質を補給したいときには不向きかもしれません。またカゼインは乳由来のタンパク質の大部分を占めるため、牛乳アレルギーをお持ちの方のほとんどが「カゼインアレルギー」である可能性が高くなります。カゼインを摂取する際にはこの辺りを見極めて選択するようにしましょう。もちろん肉や魚、大豆などをうまく活用すれば、カラダに必要な一日のタンパク質は十分に摂取できます。ご安心ください。

引用元:https://grong.jp/protein/read/about-casein-protein/

鍼灸師の前田修平先生は、カゼインプロテインはトレーニング後に速やかにタンパク質を補給するのに不向きで、アレルギーの発症についても言及しています。カゼインプロテインを正しく理解して、タンパク質は肉や魚、大豆でも十分摂取できることも頭に置いておきましょう。

免疫力アップの効果なし

カゼインにはシステインが少ないことです。システインが多いとグルタチオンが増えるため、システインを多く含むホエイを飲むと免疫が高まるという話を前にしました。そのためカゼインには免疫向上のメリットが少ないのです。n

引用元:https://physiqueonline.jp/health_care/nutritional_science/page6737.html

プロテインについての本を執筆、トレーニング指導を行っている山本義徳先生は、データをもとに、カゼインに含まれるシステインの少なさを指摘しました。カゼインプロテインよりもホエイプロテインの方が免疫力アップ効果があるとしているので、今までのカゼインプロテインのデメリットを含め、健康の面ではホエイプロテインの方がメリットがあると言えます。

摂取過多は腎臓病のリスクに

医学的に重大なことは、プロテイン摂取過多は腎臓病を起こし悪化させることです。プロテインをサプリメントから摂る人工的な商品には、自然な食品とは比べ物にならないほど大量のタンパク質が含まれています。そうすると体内にアミノ酸が過剰になり、尿素窒素などの毒素に変えられて腎臓からろ過され排せつされます。尿素の過剰排せつが続くと、腎臓は過剰ろ過による負担がかかり機能が低下(腎臓が悪くなる)することが医学的に証明されており、重大な健康被害をもたらしかねません。

引用元:https://www.ibm.com/blogs/think/jp-ja/mugendai-13288-eating-habits/#toc-heading-h2-4

医学博士でAGE牧田クリニック(東京・銀座)院長の牧田善二先生は、プロテインを摂取すると腎臓病を起こしてしまうと懸念しています。プロテインなどの人工的なタンパク質の含有量は、食品とは比べ物にならないほどで、体内でアミノ酸が増えすぎてしまい、腎臓が過剰に働きすぎてしまいます。カゼインプロテインにも多くのタンパク質が含まれているので、注意が必要です。

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