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スナッチとクリーンの違いは?
スナッチはバーベルやダンベルなどのウエイトを、床に置いた状態から頭上まで一気に持ち上げる筋トレメニューです。ウエイトリフティングの動きを思い浮かべると分かりやすいでしょう。全身の筋肉の筋力だけでなく瞬発力を必要とするため、走る・跳ぶなど瞬時に大きな力を出す動作の強化にも効果的なトレーニングです。
同様にバーベルを持ち上げて全身の瞬発力を鍛える「クリーン」という種目もありますが、スナッチとは違いバーベルを顎の下までしか持ち上げません。スナッチの方がバーベルを高い位置まで持ち上げるので、難易度が高いと言えます。一方、平均してクリーンの方が高重量を扱うことができるので、より筋力をつけやすいでしょう。
(パワークリーンの効果&やり方については以下の記事も参考にしてみてください)
パワークリーン(ハイクリーン)の効果&やり方!できない人向けの練習方法も解説
出典:Slope[スロープ]
スナッチ鍛えられる筋肉部位、得られる効果
大腿四頭筋【スナッチ 筋トレで鍛えられる筋肉部位、得られる効果】
大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の4つからなる大腿四頭筋は太ももの前側の筋肉で、膝を伸ばすときに使われる筋肉です。スナッチの始めの動作、ウエイトを持った状態から立ち上がるときに大きなパワーを発揮します。
(大腿四頭筋のストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)
大腿四頭筋のストレッチ!固い太もも前の筋肉を伸ばすメニュー&コツを大公開
出典:Slope[スロープ]
ハムストリングス【スナッチ 筋トレで鍛えられる筋肉部位、得られる効果】
大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋は太ももの裏側にある筋肉で、総称してハムストリングスと呼ばれます。膝を曲げる時に使われる筋肉で、スナッチの中でウエイトを下ろす時などに負荷がかかります。
筋トレメニューからみたい方はこちら(ハムストリングスの鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
ハムストリングスの鍛え方!15種の筋トレ&コツ!自宅でできる自重メニューも多数!
出典:Slope[スロープ]
臀筋群【スナッチ 筋トレで鍛えられる筋肉部位、得られる効果】
大殿筋・中殿筋・小殿筋からなる殿筋群は、お尻の筋肉です。主に股関節を伸ばす際に使われます。殿筋群の中でも一番大きな大殿筋は、下肢の伸展におけるパワー源として重要な役割を果たします。殿筋群の筋力が十分でないと、スナッチの綺麗なフォームを作ることができないので意識して鍛えたい部位です。
(大臀筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
大臀筋の筋トレメニュー集!お尻の効果的な鍛え方を自重・ウェイト別に解説!
出典:Slope[スロープ]
三角筋【スナッチ 筋トレで鍛えられる筋肉部位、得られる効果】
前部・中部・後部からなる三角筋は、肩に位置する筋肉です。肩関節の動きと密接に関係しており、腕をあらゆる方向に動かす際に働きます。スナッチではウエイトを上まで持ち上げる際に三角筋に大きな負荷がかかります。
三角筋を鍛えることで肩が盛り上がり、きれいな逆三角形のボディラインを作り出します。多くのトレーニーが目指している「メロン肩」を作るためにも、しっかり鍛えたい部位です。
(三角筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
三角筋の鍛え方!肩が急激にデカくなる筋トレメニュー&ストレッチの方法を解説
出典:Slope[スロープ]
僧帽筋【スナッチ 筋トレで鍛えられる筋肉部位、得られる効果】
上部・中部・下部からなる僧帽筋は、首から肩甲骨にかけて位置している筋肉です。肩甲骨の様々な動きに働いており、ウエイトを引き上げる際に大きな力を発揮します。三角筋と同じく逆三角形のボディラインを作るとともに、肩や腕回りの厚みを出すのにも必要な筋肉となります。
(僧帽筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
僧帽筋の鍛え方!自重〜器具使用の筋トレメニュー&背中をデカくするコツを解説
出典:Slope[スロープ]
上腕二頭筋【スナッチ 筋トレで鍛えられる筋肉部位、得られる効果】
上腕二頭筋長頭・上腕二頭筋短頭からなる上腕二頭筋は、肘を曲げたときに盛り上がる筋肉です。一般的に「力こぶ」と呼ばれます。
肘関節を曲げる時に使われる筋肉なので、ウエイトを持ち上げる際に負荷がかかります。大きな力こぶは見た目にもたくましいだけでなく、どんなトレーニングでも高重量を扱うカギとなるので重量な部位です。
(上腕二頭筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
上腕二頭筋の筋トレメニュー!急激に力こぶを発達させる鍛え方のコツを解説
出典:Slope[スロープ]
上腕三頭筋【スナッチ 筋トレで鍛えられる筋肉部位、得られる効果】
長頭・外側頭・内側頭からなる上腕三頭筋は、上腕の後ろ側の筋肉です。太くて男らしい二の腕を目指すには上腕三頭筋のトレーニングが欠かせません。
肘を伸ばすのに使われる筋肉で、スナッチにおいてはウエイトを肩から上に持ち上げる時に力を発揮します。特にスナッチのキャッチの姿勢では、肘をしっかり伸ばすことがポイントとなります。
(上腕三頭筋の筋トレ&ストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
上腕三頭筋の筋トレ&ストレッチメニュー!二の腕に効かせる鍛え方のコツも解説
出典:Slope[スロープ]
スナッチの種類&やり方①バーベル
バーベルを使ったスナッチのやり方を紹介します。バーベルスナッチはスナッチの中でも高重量を扱うことができるので、全身の瞬発力を強化するのに効果的です。しかし非常に難易度が高い種目なので、ケガを防ぐためにもまずは正しいフォームを身に付けましょう。
▼バーベルスナッチのやり方
①足は腰幅程度に広げて立つ
②お尻を突き出すようにして膝を曲げてしゃがむ
③手幅は肩幅よりも広めにして、順手でバーベルを握る
④バーベルを膝の位置まで垂直に持ち上げる(ファーストプル)
⑤バーベルを股関節に近づけ、腰のあたりまで持ち上げる
⑥下半身の瞬発力を使って一気にバーを頭上まで引き上げる(セカンドプル)
⑦しっかりと肘を伸ばし頭上でバーベルをキープする(キャッチ)
慣れるまでは回数やセット数を気にせずフォームの習得を目標にしましょう。基本的には筋力アップでは1回~6回、筋肥大は6回~12回、筋持久力アップは15回以上を限界の来る重量を用いて行ってください。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度が最適です。
▼バーベルスナッチのコツ&注意点
・バーベルを握る手幅は、自身の肩関節の柔軟性に応じて設定してください。
・バーベルを持ち上げる際にお尻が肩より先に上がらないようにしましょう。
・股関節が伸び切るまでにキャッチの姿勢を取ってしまうと、しっかり地面を蹴ることができないので注意しましょう。
全身の筋肉のストレッチやウォーミングアップも忘れずにしっかりと行いましょう。
スナッチの種類&やり方②ダンベル
ダンベルを使ったスナッチのやり方を紹介します。バーベルスナッチよりも安全性が高く広いスペースがなくてもできるので、比較的取り組みやすい種目です。
▼ダンベルスナッチのやり方
①ダンベルを持った状態で、足幅を肩幅より広くして立つ
②お尻を突き出すように膝と股関節を少し曲げ、ダンベルを両足の間に置く
③股関節を伸展させながら腕を引き上げる
④勢いのまま肘を伸ばしてダンベルを頭上まで一気に持ち上げる
少ない回数やセット数から始めて徐々に数を増やしていきましょう。基本的には筋力アップは1回~6回、筋肥大では6回~12回、筋持久力アップでは15回以上を限界が来る重量を用いて行ってください。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度が最適です。
▼ダンベルスナッチのコツ&注意点
・膝関節を伸ばすときの力を使ってダンベルを持ち上げるように意識してください。
・ダンベルを持ち上げたとき、足からダンベルまでが一直線になるように肘を伸ばしましょう。
腕や上半身の筋力ではなく、股関節の伸展によって生まれる力で引き上げることを意識するのがポイントです。
(ダンベルスナッチのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ダンベルスナッチのやり方!両手・片手別!バーベルに無いメリットまで解説!
出典:Slope[スロープ]
スナッチの種類&やり方③ケトルベル
ケトルベルを使ったスナッチのやり方を紹介します。ケトルベルはダンベルの一種ですがダンベルよりもバランスがとりにくいため、体幹やインナーマッスルもより効果的に鍛えることができます。
▼ケトルベルスナッチのやり方
①足幅を肩幅より少し広めにして立ち、足の間でケトルベルを持つ
②膝を少し曲げお尻を引きながらケトルベルを後方に振って勢いをつけ、胸の高さまで引き上げる
③ケトルベルを体に引き寄せるように肘から引き上げる(ハイプル)
④手の上にケトルベルを乗せるように手首を返してキャッチする
筋力アップを目指す場合は1回~6回、筋肥大では6回~12回、筋持久力アップは15回以上を限界が来る重量を使って行ってください。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度がおすすめです。週3回以上の筋トレは筋肉に疲労が溜まるので注意しましょう。
▼ケトルベルスナッチのコツ&注意点
・遠心力で持ち上げるのではなく、股関節を伸ばす力を利用して持ち上げます。
・ケトルベルを身体に引き寄せる動作が弱いと、キャッチのときに遠心力で肩が後ろに行き過ぎるので気をつけましょう。
・キャッチのときに肘をしっかり伸ばさないと、ケトルベルを頭上で保持できず落ちてきてしまいます。
手首への負荷もかかるので、限界まで追い込む際はトレーニンググローブをつけてケトルベルの落下を防止することをおすすめします。
スナッチの最適な重量・回数・セット数
スナッチの最適な重量・回数
スナッチは、上級者向けの筋トレメニューです。一般的な筋トレでは、基本的に筋力アップのためには1~6回、筋肥大には6~12回、筋持久力アップには15回~が目安となりますが、まずはフォームを固めるために少ない回数で行いましょう。フォームが固まり慣れてきたら徐々に回数を増やしていきます。
重量についても通常は上記の回数で限界が来るように設定しますが、慣れるまでは軽重量で行うといいでしょう。またスナッチは瞬発力を鍛える種目ですので、筋肥大を狙うよりも少ない回数で限界となるように設定してください。
スナッチの最適なセット数
初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度がおすすめです。多くトレーニングをしすぎるとオーバーワークになってしまう可能性があります。自身の経験や目的によって最適なセット数を調節しましょう。
(オーバーワークの基準&対策については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのやりすぎは危険。病気などのリスク〜オーバーワークの基準&対策を徹底解説
出典:Slope[スロープ]
スナッチを行う際のコツ&注意点
全身の筋肉を使うことを意識する【スナッチを行う際のコツ&注意点】
スナッチで重い重量を持ち上げるには、どこか一つの筋肉ではなく体全体の瞬発力を使うことが求められます。
一般的な筋トレでは腕や背中の筋肉など鍛えたい部位を意識して行うと効果的とされていますが、スナッチでは特に下半身、股関節の伸展で生まれる力が全身に伝わっているかを意識して行いましょう。
経験者に教えてもらう【スナッチを行う際のコツ&注意点】
スナッチはかなり上級者向けで、筋力がある人でもすぐにはできないトレーニングです。正しいフォームで行うだけでもコツが必要ですし、さらに全身の筋肉の瞬発力を要するという点でも一般的な筋トレと違いがあります。
初心者の方は、トレーナーや経験者などに教えてもらいながら取り組むのがいいでしょう。
軽重量から行う【スナッチを行う際のコツ&注意点】
スナッチはコツが必要なのでフォームが不安定な状態で高重量のウエイトを使うとケガにつながります。特に難しいバーベルスナッチの場合は、プレートを付けずにバーだけの状態でフォームを習得するようにしてみてください。フォームが安定してきたら徐々に負荷を上げていきましょう。
スナッチで全身を効果的に鍛えよう
今回は太ももや背中、腕など全身の筋肉の瞬発力を強化できるスナッチをご紹介しました。全身の筋肉を効果的に鍛えることができるトレーニングはあまりないので、ぜひ挑戦してみてください。走力やジャンプ力など、瞬発力を必要とする動作の強化にも効果的です。
ただ筋力があるからといって正しいフォームを簡単に身に付けられるわけではありません。正しい知識を持っている人にやり方やコツを教わることをおすすめします。
(全身を鍛えるメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
L字懸垂だけで全身を鍛えられる!正しいフォームのコツ&出来ない人に効果的なメニューも!
出典:Slope[スロープ]
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