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上腕二頭筋の筋トレメニュー!急激に力こぶを発達させる鍛え方のコツを解説

2020年05月04日

上腕二頭筋は力こぶと呼ばれる部位です。この記事では、上腕二頭筋の鍛え方として、道具なしでの自重種目からダンベルやバーベル、ケーブル・マシンを使った筋トレ方法まで紹介します。また、筋肉痛対策となるストレッチ方法やトレーニングの頻度の注意点も解説していきます。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

上腕二頭筋の構造・作用

出典:https://www.sfphes.org/2019/08/musclename.html

上腕二頭筋は肩甲骨から肘関節にかけて位置している筋肉です。まずは、上腕二頭筋の起始停止や作用について解説します。上腕二頭筋は長頭と短頭の2つの筋肉から成り立っています。腕を下に伸ばした際、内側に位置しているのが短頭、外側に位置しているのが長頭です。

力こぶと言われている筋肉は短頭部分です。短頭の起始停止は肩甲骨烏口突起から起こり、大部分は橈骨粗面へ、一部は前腕筋膜へ停止します。長頭は、肩甲骨関節上結節から起こり、橈骨粗面へ停止します。

上腕二頭筋長頭は肘関節の屈曲を担い、上腕二頭筋短頭は肘関節の屈曲と前腕の回外を担います。回外とは、手のひらを上へ向ける動作のこと。長頭も短頭も物を持ち上げたり、物を投げるたりする際に必要な筋肉です。上腕二頭筋を鍛えれば力こぶを大きくしてたくましい見た目にできるだけでなく、スポーツの運動パフォーマンスも向上する筋肉部位です。

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【自重・道具なし】上腕二頭筋の筋トレメニュー&鍛え方のコツ

ここでは、自重かつ道具なしで上腕二頭筋を鍛えるトレーニング方法として、以下の3種目を紹介します。

・パームカール
・逆手懸垂
・パラレル懸垂

自重トレーニングですので、必要なのは自分の体だけで特別な道具はいりません。上腕二頭筋の低負荷のトレーニングはあまり多くないのですが、家でもできる気軽なトレーニングで初心者や女性にもおすすめです。

上腕二頭筋の筋トレメニュー①パームカール

パームカールは自分のもう片方の手で負荷を作る徒手抵抗の種目です。器具なしで隙間時間でもできるので、忙しくても上腕二頭筋を鍛えたい人におすすめのトレーニングメニューです。仕事や勉強の合間に上腕二頭筋を鍛えましょう。

▼パームカールのやり方

①手を体の前で上下になるように組む
②上の手で下の手に負荷をかける
③下の手でカールさせる

この動作を15~20回繰り返してください。腕の下側の上腕二頭筋が鍛えられるので覚えておきましょう。

▼パームカールのコツ&注意点

・手首はそらさない
・手首を少し巻き込むようにする

手首を反らせてしまうと上腕二頭筋への筋トレ効果が薄いだけでなく、手首を痛める原因になります。下側の手首には力を入れてまっすぐになるように心がけてください。負荷を重くしたい場合は、ペットボトルを持つとより効果的になります。

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ずーみー(泉風雅)

ダンベルなどの器具がない場合に上腕二頭筋を鍛えることは難しいでしょう。このトレーニングは、道具をまだ何も持っていないけど力こぶを鍛えたいという家トレーニーの方にはオススメできます。

(パームカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

上腕二頭筋の筋トレメニュー②逆手懸垂

逆手懸垂とは逆手で棒を掴んで懸垂するトレーニングです。懸垂なので自重が負荷となります。プルアップの一種で手の平を身体側に向けて自重で負荷をかけていくことで、背中の広背筋や大円筋、僧帽筋下部に加えて上腕二頭筋を鍛えられます。懸垂する器具は頑丈なものを選んでください。

▼逆手懸垂のやり方

①逆手でバーを深く握ってぶら下がる
②バーと鎖骨の少し下をぶつけるように体を引き上げる
③肘が伸び切らないようにゆっくり体を下げていく

正しいフォームで限界まで回数をこなし、3セット行ってください。慣れるまでは週1回からはじめ、慣れてきたら6セットに増やし、週2回の頻度に挑戦しましょう。

▼逆手懸垂のコツ&注意点

・肩甲骨を寄せる
・バーを深く握る
・首をそらさない

懸垂バーを深く握らないと、指先でグリップしてしまい、肩甲骨を寄せることができません。効果的に鍛えるためにも懸垂バーをしっかり深く握っていきましょう。自重トレーニングなので体重が重い人ほど高負荷となります。懸垂器具は頑丈なもので行ってください。

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ずーみー(泉風雅)

逆手懸垂は自重ということもあり、上腕二頭筋への負荷が結構大きい種目です。身体を地面と垂直ではなく、下半身を軽く持ち上げるようにグリップとみぞおちをぶつける方向に引くようにしてみましょう。背中の筋肉が動かしやすいのでこの方法もオススメです。

(逆手懸垂については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

上腕二頭筋の筋トレメニュー③パラレル懸垂

パラレル懸垂は、懸垂バーを使った自重トレ―ニングです。上腕二頭筋の長頭を鍛えることができます。普通の懸垂と違うのは、手のひらを向かい合わせにしてグリップを握る点。これにより上腕二頭筋への負荷を高めることが可能です。

▼パラレル懸垂のやり方

①背中をまっすぐにして手のひらを向かい合わせにしてグリップを握る
②顎がグリップより上にくるまで体を持ち上げる
③力を入れたままゆっくり元の位置に戻す

正しいフォームで限界と感じる回数をこなし、3セット行ってください。フォームが崩れるほど無理をすると、かえって効果が得られなくなってしまいます。

▼パラレル懸垂のコツ&注意点

・上げる際は肩甲骨を寄せる
・下げる時も力を抜かない
・背筋は伸ばしたままにする

自重で懸垂をする時、視線を上に向けることによって背中が丸まらなくなります。

【ダンベル】上腕二頭筋の筋トレメニュー&鍛え方のコツ

次にダンベルを使った上腕二頭筋を鍛えるトレーニング方法を紹介します。

・ダンベルカール
・オルタネイトダンベルカール
・シーテッドダンベルカール
・インクラインダンベルカール
・コンセントレーションカール
・ハンマーカール

自重では物足りないという人におすすめです。ダンベルを使う際は周囲に注意しながらトレーニングするようにしましょう。

上腕二頭筋の筋トレメニュー①ダンベルカール

ダンベルカールはダンベルを持って直立または座った状態で行うトレーニング方法です。重すぎてフォームが崩れてもいけませんし、軽すぎても上腕二頭筋を十分に鍛えられませんので、適切な重さのダンベルを選ぶようにしてください。

▼ダンベルカールのやり方

①腕を下げた状態でダンベルを持つ
②肘を曲げてダンベルを引き上げる
③ダンベルを元の位置に下げる

10回以上できる回数でダンベルの重量を選んでください。セット数は3セットから始めて、慣れるにつれて6セット程度まで増やして構いません。

▼ダンベルカールのコツ&注意点

・身体が回らないようにする
・ダンベルを深く握る
・肘が前に出ないようにする

身体が回ってしまうと負荷をかけられなくなってしまいます。両手にダンベルを持つことで身体が回りにくくなります。

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ずーみー(泉風雅)

上腕二頭筋はあまり高重量低回数に向かない筋肉といえるので、しっかりとフォームを保てる重量で10回以上できる重量を選択するのが良いかなと思います。可動域を広くとり、肘の曲げ伸ばしを大きく行うことが重要です。

(ダンベルカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

上腕二頭筋の筋トレメニュー②オルタネイトダンベルカール

オルタネイトダンベルカールは両手を交互に上げていくダンベルカールです。普通のダンベルカールと違って細かく休息が入るので、多くの回数をこなすことのできる種目となっています。
▼オルタネイトダンベルカールのやり方

①腕を下げた状態でダンベルを持つ
②肘を曲げてダンベルを引き上げる
③ダンベルを元の位置に下げる
④1回毎に持ち上げる手を変える

ある程度低い重量のダンベルで、10回以上を目安に繰り返してください。セット数は初心者は3セット、上級者は6セットが目安となります。

▼オルタネイトダンベルカールのコツ&注意点

・身体も軸がぶれないようにする
・軽く手首を回外させる
・肘が前に出すぎないようにする

体の軸がブレやすい動きなので、しっかりと身体を固定しましょう。

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片方が動いているときに片方が休んでしまうというデメリットがあります。しかし言い換えればレップ間に休んでいる時間が長いため同じ重量でも多くの回数をこなせるというメリットが生まれる場合もあります。

(オルタネイトダンベルカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

上腕二頭筋の筋トレメニュー③シーテッドダンベルカール

シーテッドダンベルカールは椅子に座りながら行うダンベルカールです。背もたれのある椅子で行うようにしましょう。背もたれがあることで、正しい姿勢を作り出すことができます。

▼シーテッドダンベルカールのやり方

①椅子に座って両手にダンベルを持つ
②両手同時にダンベルを引き上げる
③ダンベルを元の位置に下げる

ダンベルの重さは10回以上できる回数を目安にしてください。上腕二頭筋は高重量低回数のトレーニングには向かないため、リズムよく高回数行うのがよいでしょう。セット数は3~6セットで、トレーニングステータスに合わせて決めます。

▼シーテッドダンベルカールのコツ&注意点

・背もたれのある椅子を用意する
・手首は反らさない
・上腕は動かさない

シーテッドダンベルカールは背筋シートがあるため身体がぶれにくくなります。

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チーティングが制限されるためストリクトに行うことができます。

上腕二頭筋の筋トレメニュー④インクラインダンベルカール

インクラインダンベルカールはインクラインベンチでダンベルカールを行う種目。上腕二頭筋のなかでも長頭を鍛える際に効果的です。自宅で取り組むのは難しいので、ジムに行った際にインクラインベンチを利用して取り組むようにしてください。

▼インクラインダンベルカールのやり方

①インクラインベンチに座り両手にダンベルを持つ
②肘を支点にして両前腕を持ち上げる
③ゆっくりダンベルを下ろす

10回3セットを目安にしましょう。

▼インクラインダンベルカールのコツ&注意点

・手のひらで握らない
・ベンチの角度は高いところから始める
・手首が負けないくらいの重さのダンベルを使う

手のひらで握ってしまうと、手首を痛める原因となります。手の根っこをかぎづめのように持つと上腕二頭筋に効果の出る動作ができます。

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インクラインダンベルカールでは肩関節が伸展して上腕二頭筋長頭がストレッチされた状態から動作を開始するため、上腕二頭筋の長頭に負荷が乗りやすくなります。

(インクラインダンベルカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

上腕二頭筋の筋トレメニュー⑤コンセントレーションカール

コンセントレーションカールは椅子などに座って片手でカールを行う種目で、上腕二頭筋の特に短頭に収縮負荷をかけたい、力こぶの立体感を出したいという人にオススメの種目です。高負荷をかけられるので限界に挑戦しましょう。

▼コンセントレーションカールのやり方

①椅子に座って片手でダンベルを持つ
②上腕を固定して、ダンベルを持ち上げる
③ゆっくり元の位置に戻す

上腕二頭筋の筋肥大が目的なら、10回3セットを目安に取り組みましょう。

▼コンセントレーションのコツ&注意点

・逆側の手は膝に置く
・動作中は下を向いたまま
・肘の位置と上体を固定する

逆側の腕が伸びて身体が開かないように注意しましょう。

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いくら上腕二頭筋の長頭のピークが高くても短頭がないとのっぺりとした腕の印象になってしまいます。上腕二頭筋の短頭に収縮負荷を掛けられるコンセントレーションカールは貴重な種目です。

(コンセントレーションカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

上腕二頭筋の筋トレメニュー⑥ハンマーカール

ハンマーカールでは手首は中間位、向かい合わせに握ることで上腕二頭筋ではなく上腕筋をメインに狙っていきます。普通のダンベルカールと違うのは、手首の向きです。手首の向きにも注目してトレーニングに取り組んでください。

▼ハンマーカールのやり方

①ダンベルを縦に持って構える
②上腕を固定し、肘を曲げて持ち上げる
③ゆっくり元の位置に戻す

片方ずつ10回3セットを目安に取り組んでください。

▼ハンマーカールのコツ&注意点

・片方ずつ連続して行う
・肘が前に出ないようにする
・手首が小指側に曲がらないようにする

ダンベルの重さに負けて手首が小指側に曲がってしまうと、前腕の筋肉に刺激を与えられません。手首を固定してダンベルをしっかり握りましょう。

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基本的には片手ずつ行うことをオススメします。両手で行ってしまうとダンベルが前に行く反作用で身体が後ろに倒れやすくなってしまいます。片手ずつ交互に行うと片方が動いているときにもう片方は休んでしまうためこれもオススメしません。

片方ずつ行うことでしっかりと負荷を抜かずにかけ続けることができます。

(ハンマーカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

【バーベル】上腕二頭筋の筋トレメニュー&鍛え方のコツ

続いてバーベルを使った上腕二頭筋のトレーニング方法を紹介します。

・バーベルカール
・プリチャーカール
・ドラッグカール

バーベルは人に当たると怪我につながりますので、周りに注意しながらトレーニングするようにしてください。最初から無理な重量に挑戦せず、自分に合った重量を見つけるようにしましょう。

上腕二頭筋の筋トレメニュー①バーベルカール

バーベルカールはダンベルと違って手首が自由に動かないので、肘の屈曲運動に集中することができます。最初はおもりをつけないでバーだけの重さで取り組み、徐々におもりをつけて負荷をかけていくのがおすすめです。

▼バーベルカールのやり方

①立った状態でバーベルを逆手で持つ
②上腕を固定して前腕でバーベルを持ち上げる
③ゆっくり元の位置に戻す

上腕二頭筋を大きくするなら、この動作を10回3セットで取り組んでください。

▼バーベルカールのコツ&注意点

・握る幅は肩幅程度に広げる
・脇を閉じたまま動作を行う
・バーベルを挙げても顎を引く

トップポジションで鏡を見る人が多いですが、顎を上げると首と連動して上腕二頭筋に効きにくい姿勢となってしまいます。少しアゴを引くようにしましょう。

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EZバーで行うとより自然な手首の角度でカールを行えます。EZバーがある方はそちらを試してみてください。ただ、ワイドグリップで短頭を狙う場合はEZバーよりもストレートバーのほうが感覚が良いという方も多くいます。

(バーベルカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

上腕二頭筋の筋トレメニュー②プリチャーカール

プリチャーカールは基本的にEZバーを使ったトレーニング方法です。持ち方によって上腕二頭筋長頭と上腕二頭筋短頭を効果的に鍛えることができます。EZバーを使うと手首に無理な負担をかけないで済むのでストレート―バーよりも安全です。

▼プリチャーカールのやり方

①肘パッドに上腕を乗せ、バーを両手で持つ
②バーが額の前までくるように肘を曲げる
③ゆっくり元の位置に戻す

10回3セットを目安に動作を繰り返してください。広いグリップを使うと短頭に効き、狭いグリップを使うと長頭に効きます。

▼プリチャーカールのコツ&注意点

・肘パットには肘を軽く乗せるイメージで
・下げる時は肘を伸ばしきらない
・手首が反らないようにする

肘パッドに肘をしっかりと乗せてしまうと上腕二頭筋ではなく、上腕筋が鍛えられてしまうので注意しましょう。

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EZバーはストレートバーに比べてより自然な手首の角度で動作できるのがいい点です。しかしストレートバーにもメリットがあります。ストレートバーでは手首はより回外、つまり手の平が上に向いた状態となるので上腕二頭筋の短頭を鍛えるのには特に負荷が乗りやすいのが特徴です。

(プリチャーカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

上腕二頭筋の筋トレメニュー③ドラッグカール

ドラッグカールは肘をあえて後ろに引いていくことで上腕筋や上腕二頭筋の長頭を狙っていく種目です。独特な動作なので、はじめは慣れないかもしれませんが、一つの動作を丁寧におこなうことで動作を体に染み込ませていきましょう。

▼ドラッグカールのやり方

①ストレートバーを肩幅の広さで持つ
②真上に引き上げる
③戻す時も真下に下ろす

筋肥大が目的なら10回3セットを目安に取り組みましょう。

▼ドラッグカールのコツ&注意点

・肘を後ろに大きく引く
・僧帽筋を収縮させる
・バーベルを肩にくっつける意識で持ち上げる

特に肘を後ろに大きく引くことに意識を集中させましょう。

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ドラッグカールでは上腕筋や上腕二頭筋の長頭に大きな収縮負荷を掛けることができます。通常のカールとは違って肘を後ろに引きながら真上に引き上げることで全可動域にわたって非常に力が出しやすく、トップポジションでの収縮感がつかみやすくなるのが特徴です。

(ドラッグカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

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【ケーブル・マシン】上腕二頭筋の筋トレメニュー&鍛え方のコツ

こちらでは、ケーブルやマシンを使った上腕二頭筋のトレーニング方法を、次の2種目紹介します。

・アームカール
・スパイダーカール

ダンベルやバーベルと違って、器具が固定されているので怪我の恐れを心配せず、より安全にトレーニングしたいという方におすすめです。筋トレ初心者ならマシンから始めていくといいでしょう。

上腕二頭筋の筋トレメニュー①アームカール

上腕二頭筋を鍛えるためにはマシンを使ったアームカールが最適です。人気のマシン器具なので、ジムに行った際、空いていたらすかさずアームカールに取り組むのをおすすめします。

▼マシンを使ったアームカールのやり方

①肘パッドに上腕が乗るようにシートの高さを調節する
②グリップを握る
③上腕がパッドから離れないように肘を屈曲運動させる

10回3セットでできる重さで行うようにしてください。

▼マシンを使ったアームカールのコツ&注意点

・肘パッドに肘が乗りすぎないようにする
・下げる時は肘を伸ばさない
・手首で巻く意識で持ち上げる

肘がパッドにぴったりとついてしまうと、上腕二頭筋を効果的に鍛えられません。肘は少し浮かせるように調節しましょう。負荷は下がりますが、自宅ではチューブでこれと似た動きを再現することもできます。

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手首が反りかえった状態で握ってしまうと手首の痛みが出やすいばかりか、上腕二頭筋にも効きにくく、負荷が上腕筋に載ってしまいやすくなります。しっかりとバーを深く握ることで上腕二頭筋にしっかりと効かせつつ、手首の痛みも回避することができます。

(アームカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

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上腕二頭筋の筋トレメニュー②スパイダーカール

スパイダーカールはインクラインにしたベンチにうつ伏せに座り上腕二頭筋のカールを行う種目で、上腕二頭筋の収縮ポジションで負荷を掛けたいという人にオススメの種目です。バーとインクラインベンチの両方が必要なので、ジムで両方つかえるときに行う必要があります。


▼スパイダーカールのやり方

①インクラインベンチにうつ伏せで座る
②両手でバーやダンベルを持つ
③肘の位置を固定して肘を屈曲運動させる

10回3セットを目安に動作を繰り返してください。

▼スパイダーカールのコツ&注意点

・手首が反らないようにする
・肘が前後にぶれないようにする
・下げたときは手のひらを前に向ける

手首が反ってしまうと、怪我のリスクを高めるだけでなく、上腕二頭筋にも効きにくくなるので注意しましょう。

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ずーみー(泉風雅)

上腕二頭筋の収縮種目を行いたい人にはオススメの種目です。収縮種目はボディビルダーたちの間で「筋肉の美しい丸々とした形をつくる効果があるもの」と考えられています。

(スパイダーカールについては以下の記事も参考にしてみてください)

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上腕二頭筋の筋トレの頻度は?超回復で効果UPするコツも

上腕二頭筋の筋トレをする際、適切な頻度を紹介します。結論から言うと、長期にわたってトレーニングを継続するなら次のトレーニングまで2日空けると良いでしょう。筋肉量を増やすためには筋繊維を破壊する必要があります。破壊された筋繊維が回復する際、元の状態よりも筋繊維が増えることで筋肉がつきます。これを「超回復」と言います。

筋肉を超回復させるためには休息が必要でトレーニングから48~72時間はかかります。超回復がなされていない状態でトレーニングに取り組むとさらに筋繊維を破壊してしまうため、逆に筋肉量が減ってしまう恐れもあるので注意してください。超回復にかかる時間を考慮すると、最低でも2日は空けないといけないので1週間に3回程度の頻度が適切だと言えます。

ボディビルダーのような筋トレ上級者だと毎日のようにトレーニングしているとに思われがちですが、細かく鍛える筋肉部位を変えていたり、回復系サプリメントを服用したりしています。こうした工夫は筋肉の知識に詳しくないと正しくできないため、まずは超回復の原理に基づいてトレーニング後に2日空けるのをおすすめします。

上腕二頭筋が筋肉痛で痛い時の対処法&NG行為

上腕二頭筋を鍛えるにあたって悩まされるのが筋肉痛です。ここでは、上腕二頭筋の筋肉痛が痛い時の対処法やNG行動を紹介していきます。間違った行動をとると筋肥大どころか筋肉の縮小も招いてしまうので、しっかり頭に叩き込んでおきましょう。

腕周辺の筋トレを避ける

上腕二頭筋が筋肉痛になっている時は腕周辺の筋トレは避けましょう。筋肉痛になっているということは筋繊維が破壊されている状態です。この状態からさらにトレーニングで筋繊維を破壊すると、筋肥大どころか筋肉が発達しない原因ともなるので、腕周辺の筋肉は筋肉痛が回復してから行うようにしましょう。

腕周辺の筋トレとしては、懸垂や腕立て伏せ、アームカールなどが挙げられます。上腕二頭筋が筋肉痛の場合は、腕以外の下半身や体幹などを鍛えていくといいでしょう。ただし、腕がメインではないトレーニングでも上腕二頭筋が筋肉痛なら避けたほうが良いトレーニングもあります。次の見出しで詳しく解説します。

上腕二頭筋が筋肉痛でも筋トレがしたいならば、脚の筋肉を鍛えてみてはいかがでしょうか。脚がメインの筋トレなら上腕二頭筋を使う必要もありません。ただし、バーを使ったスクワットは避けたほうがいいでしょう。ノーマルスクワットブルガリアンスクワットカーフレイズ辺りがおすすめです。

上腕二頭筋が補助筋となる筋トレを避ける

上腕二頭筋が筋肉痛なら腕を鍛えるようなトレーニングは避けるだけでなく、上腕二頭筋が補助筋となるようなトレーニングも避けるべきです。補助筋とは、メインで鍛える筋肉ではなく、メインの筋肉を鍛えるための動作で使わざるを得ない筋肉のことを指します。

例えば、ラットプルダウンというメニューは背筋を鍛えることがメインですが、バーを引き下ろす際に腕の筋肉も多少なりとも使います。この時、上腕二頭筋に負荷がかかり、筋繊維の破壊にも繋がるので、上腕二頭筋が筋肉痛の場合は避けたほうがいいでしょう。

他にも上腕二頭筋が補助筋となっているトレーニングメニューは多数あるので、トレーニングを始める前には、どこの筋肉が使われているのかを確認してから取り組むようにしてください。

筋肉痛の時はプロテインを飲む

筋肉痛は筋肉量を増やすためには避けては通れない道です。筋肉痛の時は筋繊維が破壊されて超回復をしようとしている最中なので、このタイミングで筋肉を形成させるための栄養素を摂取しなければなりません。中でも重要な栄養素はタンパク質で、これを豊富に摂取するためにはプロテインが効果的です。

プロテインを摂取する目的はタンパク質をより多く摂取することなので、プロテインが手元にないという方だったら、タンパク質含有量が高い食品を食べるのもおすすめです。例をあげると、鶏肉や卵、大豆ですね。この辺りの食品はタンパク質を多く含んでいるので筋肥大には最適です。バランスのよい食事も大切です。

(無添加のおすすめプロテインについては以下の記事も参考にしてみてください)

ストレッチをして血行を良くする

筋肉痛の回復を早めるためには血行を良くするのも効果的です。血行を良くするために有効なのがストレッチです。ストレッチをする時は痛気持ちいいと感じるくらいの強さで体を伸ばしていくようにしましょう。気合いを入れすぎて伸ばしすぎると、血行を良くするどころか怪我の原因となってしまうので気をつけてください。

また、トレーニング後にストレッチをすると筋肉痛を和らげる効果も期待できます。余計な筋肉痛で苦しまないためにもストレッチは筋トレをする人なら必須です。上腕二頭筋のストレッチ方法に関しては後述していきますので、ぜひ確認してみてください。

風呂上がりのストレッチもおすすめです。血行を良くするだけでなく、体を柔らかくすることができるので、筋トレに取り組む際に助けになります。可動域が広がればそれだけ鍛えられる筋肉も増えてきますので、体を柔らかくすることは筋トレには有効なのです。

有酸素運動をする

上腕二頭筋が筋肉痛の時には、有酸素運動を取り入れてみてください。有酸素運動をすることで血行がよくなり、筋肉痛の回復を早めてくれます。特に散歩や軽めのジョギングがいいでしょう。腕が筋肉痛の時には腕を使わない運動が良いので、走ったり歩いたりする運動は最適です。

水泳も有酸素運動の代表として挙げられますが、上腕二頭筋が筋肉痛の場合、泳ぎ方に注意しましょう。クロールやバタフライは上腕二頭筋をフル稼働させてしまうので、筋肉の超回復を遅らせる原因となります。腕を使わないバタ足や水中散歩などがおすすめです。

治らない時は病院へ行く

長く筋肉痛が続いているなら病院へ行くことも考えてください。普通、筋肉痛は2~3日で治りますが、1~2週間経っても筋肉痛が治らないという場合には、単なる筋肉痛ではないケースもありえます。

筋肉痛が長く続いて全然治らない場合は、怪我になっていたり筋肉以外のところに異常をきたしている恐れもありますので、専門家に診てもらって、早く治すようにしてください。くれぐれも自己判断で「放置していればいずれ治るだろう」と思わないようにしましょう。

上腕二頭筋のストレッチメニュー

ストレッチには筋肉痛を早く回復させたり、筋肉痛を和らげたりする効果があります。ここでは上腕二頭筋のストレッチメニューを3種類紹介します。

・台を使った上腕二頭筋のストレッチ
・床でできる上腕二頭筋のストレッチ
・手首を反らすストレッチ

トレーニング後はしっかりストレッチをして、ひどい筋肉痛にならないようケアをしていきましょう。

上腕二頭筋のストレッチ①

膝くらいの高さの台を用意します。椅子やローテーブルだとちょうどいい高さのものが多いです。ただし、ボロボロの台だと危険ですので頑丈な台を選ぶようにしてください。台が家にない場合は近くの公園で探してみてもよいでしょう。

▼台を使った上腕二頭筋のストレッチ方法

①台に対して背中を向け、指を下にして片手を台に乗せる
②身体の重心を前に置いて、上腕二頭筋を伸ばす

この姿勢を20秒間キープします。痛気持ちいいと感じるくらいの強度で伸ばしていきましょう。

▼台を使った上腕二頭筋のストレッチのコツ&注意点

・胸を張る
・肩が内側に入らないようにする
・身体はまっすぐ前を向く

肩が内側に入ってしまうと、上腕二頭筋が伸びないので気をつけましょう。

上腕二頭筋のストレッチ②

床に座り、上体を後ろに倒して行うストレッチなので、広いところを選んで取り組むようにしてください。

▼床でできる上腕二頭筋のストレッチ方法

①膝を曲げ、後ろに手を付いて肘を伸ばす
②手の位置を後ろに動かす
③心地よく伸びるところで固定する

胸を張った状態で20秒間キープします。

▼床でできる上腕二頭筋のストレッチのコツ&注意点

・かかととお尻を近づける
・肘が曲がらないようにする
・背中が丸まらないようにする

肘をしっかりと伸ばして上腕二頭筋が伸びていることを感じてください。

上腕二頭筋のストレッチ③

手首を反らすだけでも上腕二頭筋のストレッチができます。手軽で覚えやすいので、ぜひトレーニングに取り入れてみましょう。

▼手首を反らすストレッチのやり方

①片腕を前に伸ばして手のひらを上に向ける
②もう片方の手で指先を下方に引っ張る
③戻す時はゆっくりと戻す

この姿勢を10秒キープし、3セット行ってください。

▼手首を反らすストレッチのコツ&注意点

・腕が曲がらないようにする
・手首が痛い時は無理をしない

腕を地面と平行にするように意識してください。

(上腕二頭筋のストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)

上腕二頭筋の筋トレで逞しい力こぶをGET

上腕二頭筋は腕の筋肉で、鍛えることによってたくましい力こぶを手に入れることができます。Tシャツが似合うようになったり、スポーツのパフォーマンス向上になったりといったメリットが得られます。

上腕二頭筋のトレーニングは、自重や懸垂など自宅でもできるので積極的に筋トレしていきましょう。ボディビルダー並の力こぶを手に入れたくなったら、バーベルなど重量の重い器具を使う必要があります。その際は、バーベルやダンベルが豊富に揃っているジムでの筋トレにも挑戦してみましょう。