片手腕立て伏せは意味ない?
片手腕立て伏せとは、その名の通り片手のみで行う腕立て伏せです。オーソドックスな腕立て伏せより、フォームの重心を取るのが難しく、片腕のみに負荷が集中するので難易度が高いですが、筋肥大の効果は高いと言えます。
片手腕立て伏せをマスターすれば、周りの人に自慢できるすごいトレーニングを身に着けることができます。ジム通いのトレーニーでもこなせる人は少ないので初心者の人も積極的に片手腕立て伏せにチャレンジしてみましょう。
記事後半では片手腕立て伏せをできない人でもマスターできる練習方法も解説しているので最後まで読んでみてください。
片手腕立て伏せで鍛えられる筋肉&効果
片手腕立て伏せで鍛えられる筋肉と得られる効果をご紹介します。片手腕立て伏せは、主に胸・肩・腕といった、体の中でも大きな筋肉を筋肥大させることができるトレーニングです。胸・肩・腕の筋肉は別の種目でも鍛えることができますが、片手腕立て伏せで鍛えることにより得られる効果があるのでご紹介します。
(肩を大きくするダンベルショルダープレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ダンベルショルダープレスのやり方!重量・角度など肩をデカくするコツを解説
出典:Slope[スロープ]
大胸筋
片手腕立て伏せでは、大胸筋を鍛えることができます。大胸筋は両胸にある全身の筋肉の中でも比較的大きな筋肉で、両腕を押し出したり、閉じたりするときに使われる筋肉です。
大胸筋をパンパンに筋肥大させることができれば、分厚い胸板と男らしくたくましい上半身が手に入るので、服の上からでもわかる男らしい体を手に入れたい人は大胸筋を鍛えましょう。
(大胸筋については以下の記事も参考にしてみてください。)
大胸筋の筋トレ20選!急激にデカくなる鍛え方のコツをプロが解説
出典:Slope[スロープ]
三角筋
三角筋は両肩にある筋肉で、前部・側部・後部に別れた筋肉です。片手腕立て伏せでは、腕を前にあげるときに使われる三角筋前部を主に鍛えることができます。
大きく丸い、ハリのある肩は、筋トレをする人にとって憧れの肩です。魅せる筋肉を手に入れるためには欠かせない筋肉の部位になるので、意識して取り組みましょう。
(三角筋については以下の記事も参考にしてみてください。)
三角筋の鍛え方!肩が急激にデカくなる筋トレメニュー&ストレッチの方法を解説
出典:Slope[スロープ]
上腕三頭筋
上腕三頭筋は肩から肘までの腕の裏側にある筋肉です。肘を伸ばしたり、肩を内転させたりすることに使われます。よく耳にする力こぶは上腕二頭筋で、その上腕二頭筋の反対側にあるのが上腕三頭筋です。
上腕三頭筋を筋肥大させると、腕を太くすることができます。筋肉の大きさが大きいので、筋肥大の効果も比較的早くでる部位なので、筋トレのモチベーションアップのためにも効果的な筋肉です。
(上腕三頭筋については以下の記事も参考にしてみてください。)
上腕三頭筋の筋トレ&ストレッチメニュー!二の腕に効かせる鍛え方のコツも解説
出典:Slope[スロープ]
得られる効果
上述した通り、片手腕立て伏せは、大胸筋・三角筋・上腕三頭筋への筋肥大効果があります。これらの筋肉は、オーソドックスな腕立て伏せでも同様の筋肉を鍛えることができますが、片手腕立て伏せで鍛えることで、普段の筋トレとは別の角度から筋肉を刺激することができます。
筋肉は慣れたトレーニングを繰り返すより、新しいトレーニングをすることによって、より筋肥大しやすくなります。同じ筋肉を鍛えるトレーニングでも、多くのバリエーションを持つことが、マンネリせず筋肥大し続けるコツの一つと言えるでしょう。
(腕が疲れず背中に効くラットプルダウンのフォームについては以下の記事も参考にしてみてください)
ラットプルダウンのフォーム!腕が疲れず背中に効くコツ!重量・自宅版についても!
出典:Slope[スロープ]
片手腕立て伏せのやり方
片手腕立て伏せのやり方を解説します。フォームとやり方を理解していないと難しい種目なので、動画を参考にして実践してみましょう。
片手腕立て伏せのやり方
片手腕立て伏せのやり方を解説します。オーソドックスな足を閉じる腕立て伏せのフォームとは異なり、足を大きく開いて重心をとります。
初心者はもちろん、日頃ジムで鍛えている人でもなかなかできない人が多いでしょう。オーソドックスな腕立て伏せが最低でも30回以上できるようになってからチャレンジしましょう。慣れるまでは上手くやることは難しいですが、正しいフォームで粘り強く、挑戦していきましょう。
▼片手腕立て伏せのやり方(右手ver)
①足を大きく広げ、左足を少し前に出し、右手を床につきセットする
②体を右斜め下に肩からゆっくり下ろす
③元に戻す
まずは片手腕立て伏せを正しいフォームで1回でもできれば十分です。慣れてきたら20〜30回を3セット、できれば限界が来るギリギリまで回数を重ねましょう。
▼片手腕立てのやり方のコツ&注意点
・脇を締めて体を落とす
・体を左に少し折り曲げ、顔も左に向けながら体を落とす
・右腕と左足で重心を取る
・床についた手の反対の手は太ももに添えてバランスをとる
・ついた手は少しハの字にする
初心者だと正しいフォームの維持も難しいと思います。足を閉じるとバランスを取るのが困難なため、足と手の三角形で重心を取ることを意識して、まずは正しいフォームを身につけましょう。大胸筋・三角筋・上腕三頭筋を意識しながらトレーニングすれば筋肥大の効果も上昇します。
片手腕立て伏せは、自重トレーニングの中でも強度の高いトレーニングなので、手首などに痛みが出た時はすぐに患部を休ませましょう。
(三頭筋を鍛えるベンチディップスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ベンチディップスの効果&やり方!三頭筋(二の腕)を自重で鍛えるコツを解説
出典:Slope[スロープ]
片手腕立て伏せができない人向けの練習方法
先ほどご紹介したやり方ではまだできない人が多いでしょう。そんな片手腕立て伏せがどうしてもできない人のために段階的な練習方法をご紹介します。
片手腕立て伏せを行うには、ベンチプレスで自重程度の重さを挙げられる筋力が必要です。筋力以外にも重心をとる技術を要するので、以下のトレーニングで基礎筋力アップと片手腕立て伏せの感覚を掴めるように練習しましょう。
膝をついた状態で行う【できない人向け練習方法】
片手腕立て伏せが全くできない人は、まずは膝をついた状態でやってみましょう。膝をつくことによって、足を伸ばしてやるより、重心を取るのが簡単になります。トレーニング強度は落ちますが、片手腕立て伏せは感覚を掴むのが大切なので、膝をついた片手腕立て伏せで動作に慣れましょう。
大胸筋や上腕三頭筋への負荷を感じられると、より感覚を掴みやすくなります。
両膝をつくのに慣れたら片膝だけついて、反対の足は伸ばして行いましょう。これにも慣れて、動作や重心移動に慣れれば、自然に片手腕立て伏せができるようになっていることもあります。
(オーソドックスな腕立て伏せは以下の記事を参考にしてみてください)
腕立て伏せの効果&フォームを種類別に!呼吸法・回数などのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
ボールを使って行う【できない人向け練習方法】
オーソドックスな片手腕立て伏せの片方の手にボールを挟んでみましょう。この練習をすることで、片手のみにかかる負荷を感じることができるでしょう。オーソドックスな腕立て伏せより、重心を取りづらいので片手腕立て伏せの感覚を掴みやすくなります。
閉じた足を開いて、徐々にボール側の手への比重を抜いていくと、片手腕立て伏せのフォームにより近くので、やってみましょう。
(プッシュアップのバリエーションについては以下の記事も参考にしてみてください)
ナロープッシュアップのやり方!三頭筋に効かせるコツ〜手首・肘が痛い時の対処法まで解説
出典:Slope[スロープ]
アーチャー・プッシュアップ【できない人向け練習方法】
アーチャー・プッシュアップは片手腕立て伏せと同じように脇を締めながら片側に体を下ろしていくトレーニングなので、動作に慣れるのに有効です。こちらのトレーニングも片手腕立て伏せと同様、かなり負荷が高いのでオーソドックスな腕立て伏せが15回以上できるようになってから取り組みましょう。
▼アーチャー・プッシュアップのやり方
①肩幅より2倍の位置に中指を外側に向けて手を置き、足を閉じて膝を伸ばす
②脇を締めながら右ひじを曲げ、上体を下ろす
③その時反対の腕はまっすぐ伸ばす
④元の位置に戻り、反対側に移る
片手腕立て伏せの練習としては、片側を連続で行います。片側10〜20回3セットが目安です。片手腕立て伏せの動きをイメージしながらやるとより効果的です。
▼アーチャー・プッシュアップのやり方のコツ&注意点
・脇をしっかりしめる
・伸ばした方の肩・腕・胸の力を抜かない
・下がれるところまで下がる
アーチャープッシュアップは片手腕立て伏せの練習になりますが、負荷が高いので基礎筋肉がある程度備わっている人におすすめです。膝を伸ばして行うのが難しい人は、膝をついて行ってください。
(アーチャープッシュアップについては以下の記事も参考にしてみてください。)
アーチャープッシュアップの効果&やり方!高強度で上級者の家トレに最適!
出典:Slope[スロープ]
タイプライター・プッシュアップ【できない人向け練習方法】
先ほどのアーチャー・プシュアップができれば、タイプライター・プッシュアップをやりましょう。タイプライター・プッシュアップはアーチャー・プッシュアップとは異なり、片手腕立て伏せの直接的な練習にはなりませんが、片手腕立て伏せで使う大胸筋・三角筋・上腕三頭筋を鍛えることができるのでおすすめです。
▼タイプライター・プッシュアップのやり方
①肩幅より2倍の位置に中指を外側に向けて手を置き、足を閉じて膝を伸ばす
②脇を締めながら右ひじを曲げ、上体を下ろす
③その時反対の腕はまっすぐ伸ばす
④体が浮かないように、地面ギリギリを這うように反対に重心移動する
⑤これを繰り返す
20回3セットが目安です。慣れるまでは1セット10回を目安としましょう。大胸筋・三角筋・上腕三頭筋を意識しましょう。
▼タイプライター・プッシュアップのやり方のコツ&注意点
・脇をしっかりしめる
・伸ばした方の肩・腕・胸の力を抜かない
・下がれるところまで下がる
・体はまっすぐをキープ
こちらもアーチャープッシュ・アップ同様に高負荷のトレーニングになっています。できない場合は膝をついてやりましょう。片手腕立て伏せの動きもイメージしながらやるとより効果的です。
片手腕立て伏せができる人たち
難易度が高い片手腕立て伏せをできる人は、世の中に多くいます。通常の片手腕立て伏せでは飽き足らず、様々なバリエーションを増やしてトレーニングする人がいるのでご紹介します。
女性による片手腕立て伏せ
フォームのコツを覚えて、基礎筋力さえあれば女性も片手腕立て伏せはできます。この方は、上体をあげるときにジャンプを入れて行なっています。ジャンプする筋力もすごいですが、重心を取る技術も素晴らしいです。
ジャンプなどの技ができるようになれば、周りの人を驚かせることができるので、筋トレのモチベーションをあげることにも繋がります。
ブランコで行う片手腕立て伏せ
ブランコのような不安定な場所でやる片手腕立て伏せも効果的です。不安定な場所での片手腕立て伏せはフォームの維持が難しく、常に重心を取るために胸・肩・腕に力を入れておく必要があり、難易度が高いですが筋肥大の効果も高いです。
プッシュアップバーを使った片手腕立て伏せ
片手腕立て伏せはプッシュアップバーを用いてやることもできます。プッシュアップバーを用いれば、通常より体を深く落とせるので、筋肉により高い負荷をかけることができます。特に可動域が広がることによって、大胸筋への効果を高めることができるので、大胸筋への負荷を高めたい人におすすめです。
プッシュアップバーを掴む手の向きによって、使う筋肉が微妙に変わってくるので、片手腕立て伏せのバリエーションを増やすことも可能です。
チーティングなしで綺麗なフォームの片手腕立て伏せ
体を床と平行にしてやる片手腕立て伏せは、重心を取るのが難しく、より難易度が高くなります。片手腕立て伏せの中でもいろんなバリエーションを試してみると、また別の角度から筋肉を刺激できるので、様々な動きの制度をあげることができます。
デクライン・片手指立て伏せ
こちらはデクラインプッシュアップと指立て伏せの合わせ技。どちらのトレーニングも単体で筋肥大効果抜群ですが、2つを合わせるあたりは、自重トレーニングへの追求心が伺えます。
片手腕立て伏せのような自重トレーニングは、筋肉にかけられる負荷に限界があります。その限界を如何にしてギリギリまで引き出すかが、自重トレーニングの効果を最大化させることに繋がるので、とても理に叶った効率の良いトレーニングと言えます。
(肩の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
ミリタリープレスのやり方!肩をデカくする手幅・重量など逆三角形ボディへのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
魅せる片手腕立て伏せ
フォームが片手片足の超ど変態片手腕立て伏せです。胸・肩・腕だけでなく、重心を取るためにインナーマッスルも使い、体の筋肉をフルに使っているのがわかります。
ここまでくるのは至難の業ですが、片手腕立て伏せを色々なフォームで試してみるのも、筋トレのマンネリを防ぐために効果的です。
片手腕立て伏せをマスターして注目の的に!
片手腕立て伏せのやり方はマスターできそうですか?マスターするまでにはフォームとやり方に慣れる必要がありますが、基礎筋力も必要です。できない人は本記事で紹介した練習方法を基に基礎筋力とフォームの感覚を身につけましょう。
筋肥大目的や最近のトレーニングにマンネリしてきた人、周囲に自慢できる筋トレ種目が欲しい人は、片手腕立て伏せを練習してみましょう。片手腕立て伏せをやるために筋トレを始めるのもいいかもしれませんね。