目次
ラットプルダウンは背中を鍛える王道トレーニング!
ラットプルダウンは背中全体、特に広背筋に強い負荷をかけることができます。広背筋が発達することによって、たくましい背中の広がりが手に入るほか、姿勢改善の効果も期待できます。
ラットプルダウンはマシンを使った種目のため、軽い重量からスタートすることが可能です。そのため、懸垂のような自重トレーニングがまだ難しい初心者や女性の方にもおすすめです。この記事では、ラットプルダウンの正しいフォームなどを解説していきます。
(動画で見たい方はこちら)
(ラットプルダウンの平均重量については以下の記事も参考にしてみてください)
ラットプルダウンの平均重量は?男女の初心者〜上級者の目的別に適切な重さを解説!
出典:Slope[スロープ]
ラットプルダウンで鍛えられる筋肉部位、得られる効果
ラットプルダウンで鍛えられるのは、次の筋肉部位です。負荷がしっかりかかっていることを確認しながらトレーニングできるように理解しておきましょう。
・広背筋
・僧帽筋
・大円筋
・上腕三頭筋
特に重要な背中の筋肉から、筋肉のはたらきと鍛えることによって得られる効果を解説します。
広背筋
ラットプルダウンの腕を後ろに引く動作によって、広背筋を鍛えられます。広背筋は背中の広範囲を占める大きな筋肉で、肩関節や肩甲骨に大きく作用しています。この筋肉を鍛えることでたくましい背中を作り上げることができるのです。
ずーみー(泉風雅)
広背筋など背中の筋肉が強くなると、肩甲骨や腕が後ろに引っ張られるので猫背の改善にもつながります。
(広背筋の筋トレ11選については以下の記事も参考にしてみてください)
広背筋の筋トレ11選!逆三角形ボディに爆速で近づく鍛え方のコツを解説
出典:Slope[スロープ]
僧帽筋
広背筋を使ってしっかりと肩甲骨を寄せて下げることによって、僧帽筋にも刺激を与えることができます。僧帽筋は首の付け根から肩甲骨周辺に広がる筋肉で、主に肩甲骨を寄せたり肩を上下する動作に関連があります。
背筋のなかでも一番外側に位置する筋肉なので、鍛えることで厚みのある背中に仕上がります。また、猫背・肩こり改善の効果も期待できます。
(僧帽筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
僧帽筋の鍛え方!自重〜器具使用の筋トレメニュー&背中をデカくするコツを解説
出典:Slope[スロープ]
大円筋
ラットプルダウンでは肩を大きく動かすことから、肩関節の動きに大きく関与している大円筋も鍛えられます。大円筋は肩甲骨の下に位置するあまり目立たない小さな筋肉ですが、背中に厚みを出すためには必要な筋肉です。
(大円筋の筋トレ&ストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
大円筋の筋トレ&ストレッチメニュー!構造・作用〜鍛え方のコツまで徹底解説
出典:Slope[スロープ]
上腕三頭筋
ラットプルダウンは広背筋や僧帽筋などの背中の筋肉だけでなく、補助筋として上腕三頭筋も使われています。そのため、ラットプルダウンでも腕の筋肉である上腕三頭筋も鍛えることができるのです。
上腕三頭筋は肩関節や肘関節を伸展させる働きがあり、トレーニングはもちろん日常生活でも頻繁に使用する筋肉です。この筋肉を鍛えることで腕が疲れるという悩みを解決してくれるうえに、腕回りの肥大が期待できます。
(上腕二頭筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
上腕三頭筋の筋トレ&ストレッチメニュー!二の腕に効かせる鍛え方のコツも解説
出典:Slope[スロープ]
【フロントラットプルダウン】の正しいフォーム
まずは、最も一般的なフォームである「フロントラットプルダウン」のやり方を解説します。正しい動作でトレーニングすることで高い効果を発揮する種目のため、姿勢や力の入れ方などをしっかりと理解しましょう。手順は大まかに次の通りです。
①マシンに取り付けたアタッチメントを掴む
②肩甲骨の下までアタッチメントを引く
③元の位置まで戻す
まずは専用マシンに座りスタートポジションをとるところから解説します。
①マシンに取り付けたアタッチメントを掴む
ラットプルダウンの専用マシンにアタッチメントを取り付けて、肩幅の1.3倍~1.5倍になるような手幅で握ります。アタッチメントをつかんだら、両足裏をしっかりと地面に着けて上体を後方に少し傾けます。
ずーみー(泉風雅)
このとき、アタッチメントを深く握るようにすると肩甲骨が動きやすくなり、負荷が腕に逃げず広背筋などの背中の筋肉が使いやすくなります。
②肩甲骨の下までアタッチメントを引く
次にマシンのアタッチメントを下げていきます。このとき肩甲骨を内側に寄せるように意識しながら鎖骨の下あたりまでマシンを引きます。肩甲骨を寄せることで、しっかりと広背筋に負荷をかけていきます。
ずーみー(泉風雅)
上体を少し倒すことで肩関節の伸展動作(タテに降ろす)が強くなり、広背筋をしっかりと動員できます。
③元の位置まで戻す
しっかりと鎖骨の下まで引いたら、マシンを元の位置まで戻します。元の位置に戻ることで、後方に傾いた上体も自然と起きていきます。
ずーみー(泉風雅)
ラットプルダウンと同じように広背筋を鍛えるトレーニングに懸垂があります。しかし、初心者の方でいきなり懸垂に挑戦して十分にできる方はいません。
ラットプルダウンはマシンを使用するため、自分の体重で負荷を与える懸垂よりも負荷を細かく調整できるメリットがあります。ラットプルダウンで基礎的な筋力を高めてから、懸垂に挑戦するとよいでしょう。
【フロントラットプルダウン】のコツ&注意点
フロントラットプルダウンでより確実に背中の筋肉を鍛えるために、おさえておきたいコツを解説します。以下のようにバーの持ち方や姿勢に注意しましょう。
・グリップを深く握る
・肩がすくんで上がらないように
・腰を反らさない
これらは、この後紹介する逆手でグリップを握るリバースグリップラットプルダウンなど、ほかのバリエーションのラットプルダウンでも共通のポイントです。まずは、腕が疲れないようにするグリップの握り方から紹介します。
グリップを深く握る
ラットプルダウンでは腕の疲労に悩まされる方が多いのですが、その原因はグリップの仕方であることがほとんどです。手のひらに位置する中手骨で深く握りこむようにすると、肩甲骨からの動作を小さくして腕にかかる疲労を軽減させることができます。
ずーみー(泉風雅)
上腕二頭筋の長頭は肩関節を伸展させる働きを持っているため、腕が多少疲労してしまうことは仕方ありません。正しいグリップの仕方で、腕への疲労を軽減し、ラットプルダウンで握力を保てなくなる問題を解決しましょう。
肩がすくんで上がらないように
肩がすくんで上がってしまうのは、ラットプルダウンでよくみられるNG例です。一度肩がすくんでしまうと肩が上がったまま一連の動作を続けることになってしまいます。すると、肩甲骨を寄せて下げるという動きができず、大円筋や腕への負荷が大きくなり広背筋への効果が薄れてしまいます。
ラットプルダウンによる広背筋への効果を最大限引き出すためには、肩がすくまないよう注意して、肩甲骨を寄せて下げることを意識しましょう。
ずーみー(泉風雅)
肩がすくんで上がってしまう原因として、マシンの重量が重すぎるという可能性が考えられます。そのときは重量を下げて再挑戦してください。多少重量が下がっても、正しいフォームで行えることが大切です。
腰を反らさない
マシンを引いたときに腰が反らないように注意しましょう。腹筋にも力を入れてまっすぐの姿勢を固定できるように意識しましょう。腰が反ってしまうのは、足を固定するパッドの位置が高すぎることが原因の場合があります。注意しても腰が反ってしまう場合は、調整してみましょう。
【バック(ビハインドネック)ラットプルダウン】の正しいフォーム&注意点
次に「ビハインドネックラットプルダウン」のやり方を解説します。フロントラットプルダウンはアタッチメントを体の前に引く動作でしたが、こちらはビハインドネックの名の通り首の後ろにバーを引く動作をしていきます。バックラットプルダウンとも呼ばれます。手順としては、フロントラットプルダウンと同様に以下の通りです。
①マシンに取り付けたアタッチメントを掴む
②首の後ろまでアタッチメントを引く
③元の位置まで戻す
ビハインドネックラットプルダウンでは、肩甲骨の動かし方によって鍛えられる筋肉が違ってきます。目的とする筋肉を狙って鍛えるためにも、それぞれの動作のポイントを確認しましょう。
①マシンに取り付けたアタッチメントを掴む
まず、マシンに取り付けたアタッチメントを握ります。フロントラットプルダウンと同様、手幅は肩幅の1.3~1.5倍に開いてください。両足裏を地面にしっかりと着けます。バーは指先で握らず、中手骨で深く握りこむことが腕を疲れにくくするコツです。
②首の後ろまでアタッチメントを引く
スタートポジションが決まったら、アタッチメントを首の後ろまで引きます。
このとき意識するポイントは肩甲骨の動きです。フロントラットプルダウンでは肩甲骨を寄せ下げますが、ビハインドネックラットプルダウンではあえて肩甲骨をあまり動かさないよう心掛けます。これにより、大円筋や三角筋後部に効かせることができます。
ずーみー(泉風雅)
ビハインドネックラットプルダウンでは肩甲骨をあまり動かさずに大円筋や三角筋後部を鍛えるのが一般的ですが、逆に、しっかりと肩甲骨を動かすと僧帽筋下部にフォーカスできます。鍛えたい筋肉によって、肩甲骨の動かし方を変えてみましょう。
③元の位置まで戻す
アタッチメントをしっかりと首の後ろまで引いたら、元の位置まで戻します。②と③の動作を繰り返しましょう。
【リバースグリップラットプルダウン】の正しいフォーム&注意点
次に解説していく「リバースグリップラットプルダウン」は、逆手でアタッチメントを握るフロントラットプルダウンです。そのため、一般的なフォームであるフロントラットプルダウンと動きはよく似ています
①アタッチメントを逆手で握る
②逆手のまま鎖骨下までアタッチメントを引く
③逆手のまま元の位置まで戻す
逆手でアタッチメントを握ることで、上腕二頭筋に与える負荷を増大させます。また、逆手にすると肩関節の伸展動作を強調させられるため、ラットプルダウンよりも肩甲骨を下げやすくなる点も特徴です。それでは、逆手でラットプルダウンを行う「リバースグリップラットプルダウン」の正しいフォームと注意点を見ていきましょう。
①アタッチメントを逆手で握る
まずはマシンに取り付けられたアタッチメントを、フロントラットプルダウンの手とは反対になるよう逆手で掴むことがポイントになります。逆手とは、画像のように手のひらを内側に向けてグリップを握ることです。手幅は肩幅の1.3倍~1.5倍に開きます。
肩甲骨でしっかり動かすためには、グリップを深くすることが大切になります。指先で握らず、手のひらの部分の骨で握るイメージです。
ずーみー(泉風雅)
もし、ジムに手を向かい合わせで握るタイプのアタッチメントがある場合は、そちらを使用することもおすすめです。ストレートバーよりも肩甲骨を動かしやすいうえに、リバースグリップラットプルダウンほど二頭筋への負担が増えすぎません。
②逆手のまま鎖骨下までアタッチメントを引く
逆手でバーを握ったら、腕を後方に引いて下げていきます。上体を後方に少し倒しながら鎖骨の下あたりまでアタッチメントがくるように引きましょう。このとき上体を倒しすぎたり、腰を反るような姿勢にならないよう注意してください。姿勢を保つには、腹部に力を入れて固めることが重要です。
③逆手のまま元の位置まで戻す
逆手でしっかりと鎖骨の下までアタッチメントを引いたら、逆手のまま腕や上体を元の位置に戻します。②と③の動作を繰り返しましょう。
ラットプルダウンの最適な重量・回数・セット数
ラットプルダウンの最適な重量・回数・セット数を解説します。ラットプルダウンのバリエーションとして、フロント・ビハインドネック・リバースグリップの3つを紹介しましたが、最適な回数やセット数は基本的にどのフォームでも同じです。
目的が筋力アップの場合は、1回~6回を目安に、目的が筋肥大の場合は6回~12回を目安に行いましょう。筋肥大に関しては、回数を決めずに軽い重量に設定して限界まで行うスタイルでも、高重量と同等の効果が得られます。そして、筋持久力をアップされたい場合は15回以上行って限界を感じる重量に調節してください。
ラットプルダウンの最適なセット数はトレーニング経験で筋トレを始めたての初心者であれば、1部位あたり週に1回を3セットを目安にしてください。長年筋トレを続けている上級者であれば、1部位あたり週に2回6セットに挑戦してみましょう。徐々に1部位あたりのセット数を増やしていくのも良いでしょう。
(ラットプルダウンの重量については以下の記事も参考にしてみてください)
ラットプルダウンの平均重量は?男女の初心者〜上級者の目的別に適切な重さを解説!
出典:Slope[スロープ]
【自宅版】ラットプルダウンのバリエーション
ラットプルダウンは大きな専用のマシンを活用する本格的な筋肉トレーニング種目ですが、本格的なマシンを使うにはジムに通う必要があります。なかなかジムに行けないときにもラットプルダウンがしたいという人のために、自宅でできる簡易的なラットプルダウンを紹介します。
・チューブラットプルダウン
・自重フロントラットプルダウン
・自重バック(ビハインドネック)ラットプルダウン
まずは、手に入りやすく保管にも困らないチューブを使ったバリエーションから紹介します。トレーニングチューブは、ほかのさまざまな部位の筋トレにも使用できますので、持っていて損はないでしょう。
チューブラットプルダウン
チューブラットプルダウンは、高い位置に引っ掛けたトレーニングチューブを引っ張って行います。自宅版チューブラットプルダウンは、マシンで行うフロントラットプルダウンよりも更に軽い負荷からスタートすることができるので、ジムに通っていない初心者の方も試しやすい種目です。
▼チューブラットプルダウンのやり方
①トレーニングチューブを高い位置にある壁や家具の突起に引っ掛ける
②直立または座ってチューブのグリップを握る
③鎖骨下の位置までグリップがくるように両手を素早く後方に引く
④両手を元の位置に戻す
チューブラットプルダウンは重量の調整ができないので、正しいフォームで行える限界の回数まで行ってください。トレーニングチューブの強度で負荷を調整できる場合は、筋力アップのためならば1回~6回、筋肥大のためならば6~12回、筋持久力アップのためならば15回以上を目安に設定してください。
セット数は週に1回を3セット、もしくは週2回を6セット程度がおすすめです。
▼チューブラットプルダウンのコツ&注意点
・引くときは肩甲骨を寄せる
・腰を反らさない
他に、胸の高さ当たりにチューブを引っ掛けて中腰になってやることもでき、引っかける場所が高い位置にないときに試してみましょう。上体を90°に曲げて、頭上からチューブを引く軌道で行います。腰に負担がかけたくないのであれば、低い位置に取り付け、うつ伏せになって行う方法もあります。
(チューブラットプルダウンについては以下の記事も参考にしてみてください)
チューブラットプルダウンの効果&やり方!自宅代用テクで広背筋を鍛える!
出典:Slope[スロープ]
自重フロントラットプルダウン
自重フロントラットプルダウンは、胡坐や正座をした状態で両手でバーを持ち、頭上に持ち上げ降ろすという動作を繰り返します。バーは棒状の掴めるものならば何でも構いませんので、自宅にあるものを使用してください。タオルでもできます。
▼自重フロントラットプルダウンのやり方
①広いスペースであぐら、もしくは正座をする
②懸垂バーなど適当な棒を握り、背中を伸ばし腕を上げる
③バーが顔の前を通るように腕を引く
④鎖骨あたりまで下げていく
⑤バーを元の位置まで戻す
自重フロントラットプルダウンで重量が調整できない場合は、フォームが崩れない範囲で限界の回数までおこないましょう。バーの重さなどで負荷を変えられるならば、目的に合わせた回数(筋力アップなら~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上)で限界がくるようにしましょう。
セット数は3~6セットで、オーバーワークにならないよう自分のステータスに合わせて決めましょう。
▼自重フロントラットプルダウンのコツ&注意点
・負荷を上げるには、バーの位置を上げる
・腕を上げるときも引くときも、胸を開くようにする
・引くときは鎖骨に向かって引く
下げ切ったときに2秒ほど静止しましょう。マシンと異なり軌道が自由になってしまうので、まっすぐに引っ張ることを意識することも大切です。肘の位置が後ろになりやすいので、自身のフォームを鏡などで確認してみましょう。
自重バック(ビハインドネック)ラットプルダウン
自重ビハインドラットプルダウンは、両手で棒状のものやタオルを持ち、頭上にあげて首の後ろに引くという動作を繰り返します。小さな負荷で懸垂に似た動きをすることで、初心者でも大円筋や三角筋後部を鍛えることができます。
▼自重バック(ビハインドネック)ラットプルダウンのやり方
①両手で棒を掴み、背中を伸ばして腕を挙げる
②バーを首の後ろまで降ろす
③バーを元の位置まで戻す
自重バック(ビハインドネック)ラットプルダウンは負荷を増やすことが難しいため、正確なフォームでできる回限界までの回数を行って構いません。負荷の調整ができるのならば、筋力アップなら~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上できる重量にしましょう。
セット回数は自分のトレーニングステータスに合わせて、週1回3セットor週2回6セットどちらかを選びましょう。
▼自重バック(ビハインドネック)ラットプルダウンのコツ&注意点
・手幅は肩幅より少し広く
・腰を反らさない
・肩甲骨の動きを意識する
動画では立って行っていますが、胡坐や正座で行うほうがより動作に集中できるのでおすすめです。まっすぐに動かすことを注意しましょう。
ラットプルダウンの効果を高める為のポイント
最後に、ラットプルダウンを行うときのコツや注意点などを紹介します。ラットプルダウンは正しいフォームを意識することが大切です。さらに、怪我をしないためのコツや美しい筋肉を手に入れるためのコツなども把握しておくことで、質の高いトレーニングに仕上げることができます。トレーニング以外でのコツや注意点として以下のポイントも意識してみてください。
・呼吸法も意識しよう
・怪我をしないよう軽い重量から試みる
・腕に疲労を感じたら休憩する
・食事面にも気を遣う
まずは、さまざまなトレーニングに応用可能な呼吸についてのコツを紹介します。
呼吸法も意識しよう
ラットプルダウンを挑戦するときの呼吸は、バーを下に引いているときに息を吐き、バーを元の位置に戻しているときに息を吸うという方法でトレーニングしましょう。ラットプルダウンのように高い重量が選べるマシンを使う場合、息を止めたり乱れた呼吸で行ってしまうと、高い効果が得られないうえに怪我につながるおそれもあります。
怪我の予防には軽い重量から始める
ラットプルダウンは専用のマシンを使うため、自重で行う懸垂とは違って重量を細かく設定することができます。マシンを使うときに気分の高まりや強い意気込みから、いきなり高い重量に挑む方もいますが、事故のもとになりかねません。トレーニングを始めたばかりのときは無理せず、少し軽いかなと感じる程度の重量に設定しましょう。
腕に疲労を感じたら休憩する
ラットプルダウンは腕に疲労を感じやすい種目です。先ほど解説した通り、グリップの握り方によって疲労を軽減することもできますが、上腕三頭筋に負荷がかかっているため多少の疲労は感じるものです。
腕が疲れたままラットプルダウンを続けると、怪我を引き起こしてしまう可能性もあります。腕に強い疲労を感じたときは無理せず、少し休憩してからトレーニングを再開してください。
また、ウエイトトレーニングを行うときに使用するトレーニング用のグローブを着用することもおすすめです。クッション性のあるグローブは手を保護してくれるため、手のひらの痛みを軽減できます。
食事面にも気を遣う
ラットプルダウンでたくましい背中を手に入れるためには、充実したトレーニング内容はもちろん普段の生活での食事メニューにも気を遣うことが大切です。筋肉を肥大させるためには高たんぱく質な食事をし、筋肉が増えやすいように体に栄養を与えてましょう。
たんぱく質を摂取できる食べ物は、鶏肉・牛肉・鮭・タラ・鯖などの食材です。筋肉トレーニングを始める前やトレーニング後にこれらの食事を食べることが好ましいとされています。プロテインを摂取するという方法もよいでしょう。
オーバーワークに注意
適切な回数や重量、セット数を守ってトレーニングをしましょう。疲労が回復しないままトレーニングを続けると、かえって効果が得られなくなってしまいます。
基本的に週1回よりも週2回行うほうが効果があるといわれていますが、週3回以上でさらなる効果が発生するかは明らかにされていません。あまり週の回数を増やしてしまうとオーバーワークになる可能性があるため、無理のし過ぎは禁物です。最も重要なことは正しいフォームで限界まで挑戦することだということを頭に入れておきましょう。
ラットプルダウンは正しいやり方を身につけるべき!
広背筋や僧帽筋といった背中の筋肉を鍛えられる種目、ラットプルダウンについて解説してきました。ラットプルダウンには逆手バージョンやバックバージョンなど、フォームに複数のバリエーションがあります。自分の鍛えたい部位や目的に合わせて、最適なフォームでトレーニングを行ってください
いずれのバリエーションも、肩甲骨の動かし方や姿勢に注意して、効果を高めることを意識しましょう。また、グリップの握り方ひとつで腕の疲れやすさが変わります。せっかく高重量を扱える種目ですので、ひとつひとつの動作について正しいやり方を身に着けて、トレーニングを継続できるようにしましょう。
ラットプルダウンで広背筋に強い負荷を与え、理想の背中を手に入れてください。
(一緒に行うべきメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
ワンハンドローイングのやり方!広背筋に効かせるコツ〜引く角度で変わる部位などを解説
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