ストレッチの効果&メニュー!簡単に体が柔らかくなる柔軟体操を部位別に紹介

ストレッチとは、身体の筋を伸ばす柔軟体操です。ストレッチの効果とメニューは、腰・股関節・首・膝・足首・ふくらはぎ・肩などさまざまですが、どのメニューも風呂上りや寝る前に簡単にできるのが魅力です。記事では、ストレッチの効果とメニューについて部位別に紹介します。

監修 |パーソナルトレーナー 福田翔馬
所属:広島県内整形外科クリニック 経歴:2013年広島大学卒業、理学療法士免許取得。以後広島県内整形外科クリニックにて理学療法士として活動する傍ら、社会人野球チームのトレーナーとしても帯同。...
所属:広島県内整形外科クリニック 経歴:2013年広島大学卒業、理学療法士免許取得。以後広島県内整形外科クリニックにて理学療法士として活動する傍ら、社会人野球チームのトレーナーとしても帯同。現在も小児から高齢者まで幅広い世代のリハビリを行う。

目次

  1. ストレッチ・柔軟体操に関する知識を徹底解説
  2. ストレッチ・柔軟体操から得られる効果
  3. ①筋肉の柔軟性を高める【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】
  4. ②リラックス感を与える【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】
  5. ③関節の可動域を高める【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】
  6. ④運動時の筋肉障害を予防する【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】
  7. ⑤血液循環を促進させる【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】
  8. ⑥姿勢が改善できる【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】
  9. 【首】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  10. ①首を傾けるだけの胸鎖乳突筋ストレッチ【『首』に効果的なストレッチ】
  11. ②ストレッチポール胸鎖乳突筋ストレッチ【『首』に効果的なストレッチ】
  12. ③イアリングスティミラー【『首』に効果的なストレッチ】
  13. ④1分間胸鎖乳突筋ストレッチ【『首』に効果的なストレッチ】
  14. 【肩】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  15. ①肘寄せストレッチ【『肩』に効果的なストレッチ】
  16. ②腿挟みストレッチ【『肩』に効果的なストレッチ】
  17. ③捻りストレッチ【『肩』に効果的なストレッチ】
  18. ④ストレッチポール肩ストレッチ【『肩』に効果的なストレッチ】
  19. 【背中・肩甲骨】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  20. ①立ったままその場でできるストレッチ体操【『背中・肩甲骨』に効果的なストレッチ】
  21. ②タオルを使ったストレッチ【『背中・肩甲骨』に効果的なストレッチ】
  22. ③ヨガマットを使ったストレッチ【『背中・肩甲骨』に効果的なストレッチ】
  23. ④バランスボールを使ったストレッチ【『背中・肩甲骨』に効果的なストレッチ】
  24. 【腕・肘】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  25. ①腕を捻る上腕二頭筋ストレッチ【『腕・肘』に効果的なストレッチ】
  26. ②壁を使った上腕二頭筋ストレッチ【『腕・肘』に効果的なストレッチ】
  27. ③椅子に座ったまま上腕筋を伸ばすストレッチ【『腕・肘』に効果的なストレッチ】
  28. ④上腕筋“ぐりぐり”ストレッチ【『腕・肘』に効果的なストレッチ】
  29. 【手首】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  30. ①グーパー運動【『手首』に効果的なストレッチ】
  31. ②手首・前腕のストレッチ【『手首』に効果的なストレッチ】
  32. ③手首を回すストレッチ【『手首』に効果的なストレッチ】
  33. ④ベンチを使ったストレッチ【『手首』に効果的なストレッチ】
  34. 【指先】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  35. ①手“ぶらぶら”ストレッチ【『指先』に効果的なストレッチ】
  36. ②指を広げながら伸ばすストレッチ【『指先』に効果的なストレッチ】
  37. ③水かきストレッチ【『指先』に効果的なストレッチ】
  38. ④指先体操【『指先』に効果的なストレッチ】
  39. 【大胸筋】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  40. ①壁を使った大胸筋ストレッチ【『大胸筋』に効果的なストレッチ】
  41. ②頭の後ろに両手を回す大胸筋ストレッチ【『大胸筋』に効果的なストレッチ】
  42. ③上半身と下半身を使う大胸筋ストレッチ【『大胸筋』に効果的なストレッチ】
  43. 【腹筋・腰】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  44. ①背伸びストレッチ【『腹筋・腰』に効果的なストレッチ】
  45. ②ツイストストレッチ【『腹筋・腰』に効果的なストレッチ】
  46. ③ブリッジストレッチ【『腹筋・腰』に効果的なストレッチ】
  47. 【お尻】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  48. ①大臀筋を伸ばすストレッチ【『お尻』に効果的なストレッチ】
  49. ②中臀筋を伸ばすストレッチ【『お尻』に効果的なストレッチ】
  50. ③小臀筋を伸ばすストレッチ【『お尻』に効果的なストレッチ】
  51. 【股関節】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  52. ①がっせきストレッチ【『股関節』に効果的なストレッチ】
  53. ②前屈ストレッチ【『股関節』に効果的なストレッチ】
  54. ③ニーアップストレッチ【『股関節』に効果的なストレッチ】
  55. 【太もも】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  56. ①立った状態の太もも前側ストレッチ【『太もも』に効果的なストレッチ】
  57. ②寝ながらできる太もも前側ストレッチ【『太もも』に効果的なストレッチ】
  58. ③椅子に座った状態の太もも後側ストレッチ【『太もも』に効果的なストレッチ】
  59. 【膝】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  60. ①片足で行う薄筋ストレッチ【『膝』に効果的なストレッチ】
  61. ②両足で行う薄筋ストレッチ【『膝』に効果的なストレッチ】
  62. ③膝回しストレッチ【『膝』に効果的なストレッチ】
  63. 【ふくらはぎ】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  64. ①むくみ解消・疲労回復ストレッチ【『ふくらはぎ』に効果的なストレッチ】
  65. ②ダイナミックストレッチ【『ふくらはぎ』に効果的なストレッチ】
  66. ③ふくらはぎの筋肉をほぐすストレッチ【『ふくらはぎ』に効果的なストレッチ】
  67. 【足裏】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー
  68. ①正座足裏ストレッチ【『足裏』に効果的なストレッチ】
  69. ②ゴルフボールストレッチ【『足裏』に効果的なストレッチ】
  70. ストレッチ・柔軟体操をする際の注意点
  71. ①ストレッチ中は呼吸を止めない【ストレッチ・柔軟体操をする際の注意点】
  72. ②“痛気持ちいい”程度に伸ばす【ストレッチ・柔軟体操をする際の注意点】
  73. ③目的に応じた部位をストレッチする【ストレッチ・柔軟体操をする際の注意点】
  74. ストレッチ・柔軟体操を行う最適なタイミング・頻度は?

ストレッチ・柔軟体操に関する知識を徹底解説

例えばテレビを見ている時や音楽を聴いている時など、日常生活のさまざまな場面においてふと身体の筋を伸ばしたいなと思う時がありませんか?実は、私たち人間は日常生活の中で無意識のうちにストレッチ動作を行っていることが結構あります。

ストレッチとは英語で「伸ばす」という意味で、スポーツや医療の分野においては身体の筋肉を引っ張って伸ばすことを言います。この“ストレッチ(=STRETCHING)”という言葉は、アメリカ出身で静的ストレッチの提唱者と言われるボブ・アンダーソンが書いた著書がきっかけで、1970年代後半から世界中に広まりました。

ストレッチの種類としては、筋肉をゆっくりと伸ばす「静的ストレッチ」と筋肉の曲げ伸ばしを繰り返す「動的ストレッチ」の2種類に大きく分かれ、それぞれ効果が異なります。では、実際にストレッチを行うことでどのような効果が得られるのか見ていきましょう。

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ストレッチ・柔軟体操から得られる効果

ストレッチ・柔軟体操と言って皆さんが真っ先に思い浮かべるのは「ラジオ体操」ではないでしょうか?国民の体力向上と健康保持や増進を目的に、NHKで1928年から放送開始されて以降、今では老若男女問わず誰もが気軽に取り組める体操として知られています。

このラジオ体操だって正しいフォームで行えばより大きい効果が得られるのですが、具体的にストレッチ・柔軟体操からどのような効果が得られるのかを解説していきます。

①筋肉の柔軟性を高める【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】

冒頭でお伝えした通り、ストレッチとは筋肉の曲げ伸ばしを行う柔軟体操です。例えば、普段デスクワークをしている人は同じ姿勢で長時間にわたって仕事を行うため、肩こりや腰痛に悩まされることが少なくありません。凝った筋肉をほぐすのに、ストレッチは最も手軽で効果的な方法だと言って良いでしょう。

②リラックス感を与える【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】

良く気分転換にとストレッチをしている人を見かけますが、まさしくその通りでストレッチを行った後は誰もが気分的にスッキリとするものです。普段“あがり症”だという人も、緊張感を解くのにストレッチを行うのをおすすめします。

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③関節の可動域を高める【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】

ストレッチ・柔軟体操を行うことにより筋肉の柔軟性が高まれば、自ずと関節の可動域だって高まります。日常生活において、例えば階段の上り下りや高い所にある物を取ったりするのが辛いという人は、ストレッチを続けることで解消されますのでお試しください。

④運動時の筋肉障害を予防する【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】

スポーツ初心者が良くやりがちなのが、ウォーミングアップのストレッチを怠ったがために思うように身体が動かなくなることです。アスリートがウォーミングアップやクールダウンでストレッチを行っている場面を良く目にしますが、これは挑む競技で自分の能力を最大限発揮するのと同時に、競技中の怪我を防止するのが大きな目的です。

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⑤血液循環を促進させる【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】

普段朝から目覚めがスッキリしない人は、この記事を参考にストレッチを始めてみてはいかがでしょうか?布団の上で上半身だけ起こした状態でも構いませんので、軽くストレッチをすれば血液循環が良くなり目覚めが快適になります。冷え性の人にもストレッチはおすすめですので、ぜひお試しください。

⑥姿勢が改善できる【ストレッチ・柔軟体操から得られる効果】

普段の日常生活において同じ姿勢が長時間続くと、姿勢が悪くなりがちです。姿勢が悪いと、首や肩・腰といった身体のあらゆる部分に余計な負担を与えてしまいます。簡単なストレッチを行うだけでも、毎日続けていれば自然と姿勢が良くなっていきますので、猫背や姿勢が気になる人にとてもおすすめです。

【首】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

さて、ここからは初心者でも簡単にできるストレッチ・柔軟体操のメニューを、上半身から下半身に至るまで部位別に説明していきます。また、初心者だけじゃなく普段からストレッチをやっている人も、自分のフォームを見直すのに参考にしていただけると幸いです。

まず最初に説明するのは、近年メディアでも頻繁に取り上げられる“スマホ首”にお悩みの人におすすめの、首に効果的なメニューです。首のストレッチを行うことで顔回りが引き締まりますので、二重あごにお悩みの人にもおすすめです。それでは、首に効果的なストレッチ・柔軟体操メニューについて見ていきましょう。

①首を傾けるだけの胸鎖乳突筋ストレッチ【『首』に効果的なストレッチ】

こちらの胸鎖乳突筋ストレッチは、首を上に向けて傾けるだけで簡単に行うことができます。猫背やストレートネックで悩んでいる人におすすめのストレッチメニューです。

▼首を傾けるだけの胸鎖乳突筋ストレッチのやり方

①片方の肘を曲げて後ろに回す
②もう片方の手で反対側の鎖骨をしっかりと抑える
③首を上に傾ける
④首を抑えている鎖骨とは反対側に傾ける
⑤その姿勢をキープする
⑦首の位置をゆっくり元に戻す
⑥反対側の胸鎖乳突筋も伸ばす

左右交互に行い、それぞれ30秒間静止して2セット~3セット行いましょう。

▼首を傾けるだけの胸鎖乳突筋ストレッチのコツ&注意点

・手を後ろに回して行うことで、鎖骨が上がるのを防ぎ固定できます。
・首を上げたときに、胸鎖乳突筋がしっかりと伸びていると感じる位置で止めて傾けましょう。
・胸鎖乳突筋を伸ばしているときは、首の横ではなく前側がきちんと伸びていることを確認しながら行ってください。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

上を向く際に、腰や胸を動かすと胸鎖乳突筋は伸びません。写真のように、顎から動かすとよく伸びます。

②ストレッチポール胸鎖乳突筋ストレッチ【『首』に効果的なストレッチ】

こちらは、ストレッチポールを使った胸鎖乳突筋ストレッチメニューとなります。猫背やストレートネックの方、寝違えて首の筋肉を痛めてしまった人におすすめです。ストレッチポールはスポーツ量販店などに行けば2000円程度で購入可能です。

▼ストレッチボール胸鎖乳突筋ストレッチのやり方

①ストレッチポールを横向きにする
②頭をストレッチポールに乗せる
③仰向けになり、両膝を立てる
④頭の重さをずっしりとストレッチポールに乗せる

頭とストレッチポールがきちんとくっついていることを意識しながら、30秒間程キープしましょう。

▼ストレッチボール胸鎖乳突筋ストレッチのコツ&注意点

・ストレートネックの方はストレッチポールが頭の上の方にきてしまうので、ポールを首の下の方に置くようにしましょう。
・目線は真っすぐではなく、少し上へ向けて行ってください。
・頭をきちんとストレッチポールに乗せて、頭・首・肩がストレッチポールにぴったりとくっついていることを意識して行いましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

このストレッチでは首に対して頭が下に下がる位置になります。無理をすると神経や血管を圧迫する形になるので、違和感があればすぐに中止してください。

(フォームローラーとストレッチポールとの違いについては以下の記事も参考にしてみてください)

フォームローラー・ストレッチポールの違いは?効果〜使い方の違いまで解説!

③イアリングスティミラー【『首』に効果的なストレッチ】

イアリングスティミラーとは、口を大きく開くことで胸鎖乳突筋が伸び、頭の方に血液やリンパ液を流していくストレッチメニューです。頭痛解消に効く胸鎖乳突筋ストレッチとなります。

▼イアリングスティミラーのやり方

①人差し指で耳たぶの裏を思いきり押さえる
②口を大きく縦に開く
③指をぐっと上に入れていく
④ゆっくり口の開ける・閉じるの動作を行う

口の開ける・閉じるの動作を10回×3セット行ってください。セット間のインターバルは30秒間~60秒間がおすすめです。毎日行ってもOKですが、あまり胸鎖乳突筋が疲労していない場合は毎日行わなくても構いません。数日程ごとに行ってください。

▼イアリングスティミラーのコツ&注意点

・きちんと背筋を伸ばして行ってください。
・耳たぶの裏を押すと痛いですが、それは疲労が溜まっているという証拠となります。少し痛いと感じても、耳たぶを押したまま動作を続けましょう。

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耳たぶの後ろをただ押すだけでなく、頭を上に持ち上げるように押してみてください。胸鎖乳突筋によりストレッチがかかり、効果的になります。

④1分間胸鎖乳突筋ストレッチ【『首』に効果的なストレッチ】

こちらのストレッチメニューは、首を前後に倒すだけの簡単動作が特徴となります。肩こりや頭痛を緩和してくれるので、仕事の合間など短時間で行えるおすすめのストレッチメニューです。

▼1分間胸鎖乳突筋ストレッチのやり方

①背筋を伸ばして座る
②息を吐きながら首を後ろに倒していく
③息を吸いながら首を正面に戻す
④息を吐きながら首を前に倒していく
⑤息を吸いながら正面に戻す

首を前後に倒したときには、3秒間程静止する程度で良いでしょう。しっかりと胸鎖乳突筋が伸びていることを確認してから、首を正面に戻してください。

▼1分間胸鎖乳突筋ストレッチのコツ&注意点

・猫背など背中が丸まっていたり、顎が前に出ている姿勢で行わないように注意しましょう。
・首を動かすときはゆっくりと行ってください。
・首は、しっかりと一度正面に戻し一瞬止める意識を持って、連続で前後に倒すことのないように意識しましょう。
・動作中は肩がすくんでしまわないように、鎖骨を固定して行ってください。

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胸鎖乳突筋のストレッチでは、しっかり頭部を動かすことが大事です。首を動かすというより、頭を動かすイメージでストレッチすると、結果としてうまくストレッチがかかりやすいです。

【肩】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

上半身の筋肉で一番良く耳にする悩みが「肩こり」ではないでしょうか?肩こりでお悩みの人は、肩甲下筋を鍛えることで肩回りの痛みやだるさを解消できます。肩甲下筋は肩関節の動作をサポートし、伸展動作(腕を後ろに降ろす)・内旋動作(腕を内側に反らす)・内転動作(腕を下に降ろす)に必要な筋肉となります。

肩甲下筋のストレッチは初心者でも簡単にできますが、間違ったやり方で行うと筋肉を痛めてしまうので、しっかりと正しいフォームをマスターすることが重要です。

①肘寄せストレッチ【『肩』に効果的なストレッチ】

肘寄せストレッチは、内転動作によって肩甲下筋やローテーターカフを伸ばしていく柔軟体操です。学校の体育の授業で取り組まれている肘の体操ですので、ご存知の人も多いことでしょう。余暇を利用して気軽に取り組める体操なので、ぜひトライしてみてください。

▼肘寄せストレッチのやり方

①右腕を横に出して、左腕で肘よりも肩側にクロスする
②胸を張って引き寄せる
③右手のひらを上に向けて捻る(下には回さない)
④深呼吸を3回繰り返す
⑤左右交互に行う

1日に左右3回ずつ×3セットを目安に行いましょう。朝・昼・夜に分けて行うことをおすすめします。

▼肘寄せストレッチのコツ&注意点

・目線は真正面を向くよう心がけてください。
・安定した呼吸を継続させるようにしましょう。
・必ず身体に痛みが出ない範囲で行ってください。
・腕が地面と平行になるようにしましょう。

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肘を寄せすぎるあまり、体ごと捻ってしまうと肩のストレッチになりません。体はまっすぐを保ち、腕だけを動かすイメージで行いましょう。

②腿挟みストレッチ【『肩』に効果的なストレッチ】

腿挟みストレッチは、ローテーターカフ(回旋筋腱板:肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋の腱のこと)や肩関節周辺の筋肉へ均等に刺激を入れることができる体操です。椅子に座りながらストレッチできるので、外出先や仕事の合間などの隙間時間に行えます。

▼腿挟みストレッチのやり方

①椅子に腰をかけて座る(あぐらもOK)
②足は肩幅分ほど広げる
③右腕で左足の腿の外側を掴み、体を反対に倒して引っ張り合う
④30秒間維持する
⑤左腕も行う

腿挟みストレッチでは両側を30秒ごと行いましょう。肩の周辺にある筋肉に刺激が伝わっているのを感じながら、ゆっくり呼吸をしてください。

▼腿挟みストレッチのコツ&注意点

・呼吸を安定させるよう心がけてください。
・肩甲骨と背骨の間が伸びているのを感じながら行いましょう。
・必要な肩以外は動かさないよう注意してください。

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このストレッチは肩甲骨を内に寄せる力と、太ももを引っ張る力が釣り合うことで肩の筋肉が伸ばされます。太ももを持つ力だけでなく、肩甲骨を背骨に寄せる意識も持ちましょう。

③捻りストレッチ【『肩』に効果的なストレッチ】

捻り(ひねり)ストレッチとは、緩やかに捻る柔軟体操です。効率的にローテーターカフを含む肩関節付近の筋肉へ負荷をかけることが可能です。捻りストレッチは単純そうに見えますが、正しい動作を意識することが難しい体操です。体操に馴染むまでは、鏡を見ながらチェックをして取り組んでいきましょう。

▼捻りストレッチのやり方

①テーブルの横側に座る
②肩より後ろに肘を固定する
③小指側に手を緩やかに回転させる(痛みが出ない程度)
④馴染んできたら、前後に腕を振る

捻りストレッチの基準は、左右5回程度ずつ行いましょう。

▼捻りストレッチのコツ&注意点

・手を上下に動かさないよう注意してください。
・姿勢が前のめりにならないようにしましょう。
・呼吸は一定のスピードで行うよう心がけてください。
・筋肉を柔軟に捻るようにストレッチを行いましょう。
・肩周辺の筋肉に負荷がかかっているのを意識しながら行いましょう。

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後ろに捻るときに肩を前に出してしまう方がいますが、その動きは肩の捻りではなく肩甲骨の前回という動きになります。肩の位置は一定に、ゆっくりと捻るようにしましょう。

④ストレッチポール肩ストレッチ【『肩』に効果的なストレッチ】

首のストレッチでも紹介しましたが、ストレッチポールを利用すれば肩甲下筋の柔軟性を高めることもできます。肩や首のこりや張り・巻き肩なども解消するツボを刺激できるストレッチメニューです。

▼ストレッチポール肩ストレッチのやり方

①ストレッチポールを縦に置く
②ストレッチポールの上に仰向きで寝る
③腕に力を入れずに両手を地面に接地させて、ぐるぐる円を描く様に回す

円を描く動作を30秒間程続けましょう。途中で反対回りの円を描くのも効果的です。

▼ストレッチポール肩ストレッチのコツ&注意点

・肘を床につけて、浮かないようにしましょう。
・肩甲骨がゴリゴリ動いているのを感じながら行ってください。

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胸の筋肉が固い方は腰が浮いてしまうことがあります。その場合、腰に力が入ってリラックスできずストレッチ効果が弱くなるため、腰を浮かさずにリラックスしてください。

【背中・肩甲骨】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

デスクワークの人が仕事の合間に良く背伸びをしている場面を見かけます。特にパソコンを使った仕事を普段行っている人だと、常に前かがみの姿勢になりやすく猫背になりがちです。そんな人におすすめなのが、背中や肩甲骨に効果的なストレッチです。姿勢の改善にとても役立ちますので、猫背が気になる人はぜひお試しください。

①立ったままその場でできるストレッチ体操【『背中・肩甲骨』に効果的なストレッチ】

オフィスや仕事先では背中がこってきても、なかなかストレッチをする場所が見つからない場合が多いものです。まず一番最初は、簡単で場所を取らず初心者でもできるお手軽ストレッチ体操をご紹介します。

同じ姿勢で作業を長時間にわたって続けてしまうと、背中の広背筋や肩甲骨の周りがこり、更にその影響で首の関節までも痛くなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。手軽に行えるストレッチ体操で広背筋を柔軟にしてあげましょう。

▼立ったままその場でできるストレッチ体操のやり方

① 軽く足を開いて立つ。
② そのまま両手を上にバンザイするように上げ、この時に腕に力を入れないようにする。
③ あげた腕を、下腕の関節を90度の角度まで下げたら、そのまま下げていく。
④ 腕を下まで下げたら再び腕をバンザイして上に上げ、この動作を繰り返す。

上の一連の動作を20回を1セットとし、2セット行います。初心者だと、いきなり2セットを行うとかなりきつく感じるかもしれません。広背筋が収縮している感覚を意識しながら動作を行いましょう。

▼立ったままその場でできるストレッチ体操のコツ&注意点

・腕や肩甲骨に力を入れずに行うのがコツです。
・腕や肩甲骨に力が入ってしまうと、背中の広背筋に力が伝わらず腕に力が伝わって効果が半減してしまいます。
・腕を下げる時はひじの関節を曲げて、地面に腕を突き刺すような感覚を意識しましょう。
・腕の関節は90度に曲げるようにします。

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バンザイのときに肩がすくんだり、肘が下がったときに猫背になると広背筋が伸びません。胸を張り、背筋をまっすぐにする意識を持ってください。

②タオルを使ったストレッチ【『背中・肩甲骨』に効果的なストレッチ】

誰でも持っているタオルで簡単・手軽に、かつ効果的な広背筋のストレッチができます。場所も取らず動作も簡単にできるので、オフィスの休憩時間や家事の合間にもおすすめです。広背筋を伸ばしてあげることにより肩こりも楽になります。

このタオルを使ったストレッチは姿勢改善、肩こりにアプローチします。お風呂に入った後などタオルを使った後に手軽にできるのも魅力です。隙間時間を見つけて手軽に取り組んでみましょう。

▼タオルを使ったストレッチのやり方

①タオルを一本用意し、立ったままの状態でタオルを両手でつかむ。
②タオルをつかんだまま両腕を上に上げ、脇の下を伸ばす。
③腕の関節は曲げずまっすぐにするが、タオルをグーで握らずに、人差し指と親指を外して握る。
④そこから両肘の関節をまげて頭の後ろにタオルを持っていく。
⑤その姿勢のまま10秒キープする。
⑥10秒キープしたら再び両腕を上に持ち上げ、それを10回繰り返す。

上の動作を1セットとし、合計3セット繰り返します。セット間の休憩は30秒から60秒を目安にしましょう。毎日行っても良いですし、できれば1日おきにストレッチをします。

▼タオルを使ったストレッチのコツ&注意点

・タオルを掴んだ時に、人差し指と親指を外すのを忘れないようにしましょう。
・グーでタオルを握ると脇が下がった状態になってしまい、効果が落ちてしまいます。
・タオルを頭の後ろに持っていく時、頭とタオルの間にスキマを開けるのがコツです。

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肩甲骨や肩が固いと、頭を前に倒してしまう方がいます。それだと肩甲骨の動きが出ないため、頭の位置は動かさずタオルを後ろに引くように動かしてください。

③ヨガマットを使ったストレッチ【『背中・肩甲骨』に効果的なストレッチ】

次にヨガマットを使ったストレッチをご紹介します。床を利用しますので、ヨガマットを下に敷くとやりやすくなります。ヨガマットがない場合は、カーペットの上や畳などの上でも良いでしょう。このストレッチも簡単な動作で手軽に行うことができます。

猫背になっている人は、広背筋から肩甲骨のあたりが硬くなっている人が多いようです。そこで、普段から姿勢が悪い人は、広背筋をストレッチで十分伸ばしてあげることが大切です。広背筋や肩甲骨が柔らかくなることで、姿勢の悪さも改善されます。

普段広背筋を使っていないとストレッチもうまくできないかもしれませんが、ヨガマットを使ったお手軽ストレッチで少しずつ伸ばしてあげましょう。

▼ヨガマットを使ったストレッチのやり方

①ヨガマットの上に四つん這いになり、両肘を床につける。
②その姿勢から右手を左手側の方に斜めに伸ばしていく。
③腕は関節を曲げずに、遠くに伸ばす。
④そのまま10秒キープし、元の姿勢に戻る。
⑤次は反対側の左手を右手側の方に腕の関節を曲げずに、斜めに伸ばしていく。
⑥10秒キープし、元の姿勢に戻る。

▼ヨガマットを使ったストレッチのコツ&注意点

・このストレッチを行う際は、お尻の位置に注意します。
・お尻の位置が変わると広背筋にかかる力が弱くなり、効果が半減してしまいます。
・最初のうちは誰かとペアを組んで、フォームをチェックしてもらいながら行いましょう。

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パーソナルトレーナー

このストレッチのポイントはしっかり手を前に伸ばすことですが、肩を床に近づける方もいます。その場合、やりすぎると肩の怪我につながるため前に伸ばすように意識してください。

(ヨガマットの選び方については以下の記事も参考にしてみてください)

【ヨガマットの選び方】初心者でも失敗しない厚さ・素材・ブランドなどを解説!

④バランスボールを使ったストレッチ【『背中・肩甲骨』に効果的なストレッチ】

ストレッチに適した道具と言えばストレッチポールやバランスボールなどがありますが、ここではバランスボールを使った背中・肩甲骨に効果的なストレッチをご紹介します。バランスボールはインナーマッスルを鍛えたり、平衡感覚を身に付けたりすることができます。バランスボールの上に寝ながら、また座っているだけで体幹を鍛えることもできます。

様々な使い方ができるバランスボールですが、広背筋のストレッチにも使うことができます。簡単にできますので、バランスボールを使ったストレッチを取り入れてみて下さい。

▼バランスボールを使ったストレッチのやり方

①床にバランスボールを置き、その前に座る。
②左手をまっすぐ前に伸ばして、バランスボールの上に手を置く。
③親指が天井を向くようにする。
④右手は床の上におき、体を安定させる。
⑤ボールをそのまま前に動かし、ボールの動きに合わせてゆっくりと体を前に動かす。
⑤腕が伸びきったら、そのまま動作を止めて深呼吸する。
⑥反対側の腕も同じようにする。

バランスボールを動かす時はまっすぐに腕を伸ばし、耳につけるようにしましょう。バランスボールを前に転がして腕が伸びきった時、腕の付け根から脇腹・脇の下の筋肉が十分伸びていることを確認します。

▼バランスボールを使ったストレッチのコツ&注意点

・バランスボールを動かす時に、斜めに転がさないようにします。
・ボールが曲がってしまうと、筋肉がきちんと伸びません。
・腕もまっすぐに伸ばすようにしましょう。

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腕を前に伸ばすときに前に前にの意識が強すぎて、頭が下がる方がいます。そうなると背中が丸くなり肩甲骨が外に開くので、広背筋のストレッチ効果が弱くなるので頭を下げないように注意してください。

(バランスボールの使い方については以下の記事も参考にしてみてください)

【初心者特化!】バランスボールの使い方!簡単だけど効果的なメニューを多数紹介!

【腕・肘】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

腕や肘の筋肉は、普段の日常生活において上半身の中で最も多く使われる部分と言っても過言ではありません。なので、ここの筋肉がほぐれてないと日常生活に支障をきたす恐れがあるのは、言うまでもありません。腕や肘の筋肉の衰えは肩こりにも影響しますので、これからご紹介するメニューで上腕二頭筋や上腕三頭筋をしっかりとほぐしましょう。

①腕を捻る上腕二頭筋ストレッチ【『腕・肘』に効果的なストレッチ】

猫背や巻き肩の原因は色々ありますが、実は上腕二頭筋が硬くなってしまったことが原因になることもあるのです。上腕二頭筋は、その名の通り「長頭」と「短頭」という二つの筋肉から成り立っています。上腕二頭筋が固まってしまうと、腕が下におりた状態で肩が前に出てきてしまいます。それにより、猫背や巻き肩に繋がっていくのです。

▼腕を捻る上腕二頭筋のストレッチのやり方

①高さのある台を用意し、台の反対側を向く
②前腕を内側に捻り、手を台にのせる
③肘関節、肩関節をしっかり伸ばす
④そのまま体を落としながら胸を張っていく
⑤鼻から息を吸って口から息を吐いていく
⑥姿勢をキープする
⑦反対側も同様に行う

体を落として胸を張ったら、ゆっくり4秒間息を吸って8秒間息を吐きながら行いましょう。

▼腕を捻る上腕二頭筋のストレッチのコツ&注意点

・手は甲が下になるようにして台に乗せましょう。

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上腕二頭筋は肩の前に向けてついている筋肉なので、肩のポジショニングも重要です。肘を伸ばす意識だけでなく、胸を張って肩から伸ばすと、より効果的なストレッチになります。

②壁を使った上腕二頭筋ストレッチ【『腕・肘』に効果的なストレッチ】

上腕二頭筋の役割は、肘を曲げることと肘関節を外方向にに回すことの2つです。これから壁を使った簡単なストレッチをご紹介します。このストレッチでは、通常の上腕二頭筋が行っている動きの真逆の動きを行っていきます。肘を伸ばすこと、肘関節を内方向に回すことが重要です。

▼壁を使った上腕二頭筋のストレッチのやり方

①壁に向かって立つ
②肩のライン上で、肘・手首を真っすぐに伸ばす
③親人差し指の側面を壁につける
④肘だけを壁方向にぐるっと回す
⑤力こぶの筋肉が、壁に近づいていくように体重をかけて静止する
⑧反対側の手も同様に行う

20秒間静止しましょう。

▼壁を使った上腕二頭筋のストレッチのコツ&注意点

・肩はまっすぐ、肘だけを回転させるよう心がけてください。
・肘関節を壁方向に回す時、肩関節を回さないようにしましょう。
・力こぶの部分だけを壁に近づけてください。
・肩関節が入ってしまうと、胸が伸びてしまうので注意しましょう。
・力こぶの部分が伸びているかを確認しながら行ってください。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

ストレッチをかけるとき、掌を上に向けると上腕二頭筋の内側頭、下に向けると外側頭がより伸ばされます。腕の向きで変わるので、伸ばしたい繊維を意識してみてください。

③椅子に座ったまま上腕筋を伸ばすストレッチ【『腕・肘』に効果的なストレッチ】

このメニューは、上腕筋と上腕筋の近くにある筋肉まで一緒に伸ばせるストレッチです。上腕三頭筋や二頭筋・大胸筋などは、上腕筋の筋肉トレーニングをする時に一緒に刺激されることも多いため、同時に伸ばせると効果的となります。狭いスペースでも行えて、必要な物は机と椅子だけなので、気軽に行える柔軟体操です。

▼椅子に座ったまま上腕筋を伸ばすストレッチのやり方

①椅子に腰かけ、机に右肘を乗せる
②机に右肘を乗せたまま、椅子を後ろに引く
③限界まで引いたら体を前に倒し、右手を右肩に乗せる
④腕から胸までの筋肉への刺激を感じながらキープ
⑤ゆっくりと体を上げ、左手も同様に行う

手を肩に乗せたら20秒その体勢をキープします。左右の腕を一回ずつを1セットとし、これを2セット行うのが目安です。

▼椅子に座ったまま上腕筋を伸ばすストレッチのコツ&注意点

・呼吸を安定させ、止めずにストレッチすることを心がけてください。
・肘と手は動かさずにキープしましょう。
・腕だけでなく、肩から胸への刺激を感じながら行ってください。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

腕の筋肉は幕を通して、背中の方までつながっています。腕だけでなく、背中から伸ばすと結果として腕の筋肉へのストレッチ効果が高くなります。

④上腕筋“ぐりぐり”ストレッチ【『腕・肘』に効果的なストレッチ】

このメニューは、上腕二頭筋や上腕筋を緩めるストレッチです。筋肉の癒着は、肩こりや肩関節が詰まるような動きを誘発するため、肩の機能が使い辛くなってしまいます。

また、筋肉の癒着があると筋肉トレーニングをするときに、腕回りの筋肉(上腕筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋など)が肥大化しても胸回りの筋肉が大きくなりにくいということが起こります。しっかりストレッチをすることで、筋肉の癒着を解消しましょう。

▼上腕筋“ぐりぐり”ストレッチのやり方

①直立した姿勢のまま、上腕筋に手を当てる
②上腕筋をぐりぐりと刺激し、刺激する手は徐々に前の方に移動させる
③上腕二頭筋を中央に集約する
④中央に集約したまま左右に動かす

上腕筋の刺激は20秒ほどが目安です。

▼上腕筋“ぐりぐり”ストレッチのコツ&注意点

・上腕筋も上腕二頭筋も外側に癒着していることが多いため、内側に向かって刺激してください。
・腕を使うスポーツをしている場合、上腕二頭筋は肘の内側に向かって動かすことを心がけてください。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

爪を立てる形で行うと、圧が強くなりすぎます。適度な圧で行うには、指の腹を利用すると強くなりすぎないためオススメです。

【手首】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

前述にて、ストレッチがもたらす効果として運動の際の筋肉障害の予防を挙げましたが、手首のストレッチは腱鞘炎の予防につながります。手首という部位上、上半身のストレッチメニューの中では地味に感じられる人も多いですが、腕や肘と同様に手首も日常生活で頻繁に使う部位ですので、腱鞘炎や怪我を予防するうえでもしっかりとストレッチしておきましょう。

①グーパー運動【『手首』に効果的なストレッチ】

グーパー運動は、道具なしで手首や握力を鍛えることができます。

▼グーパー運動のやり方

①両手を前に伸ばす
②手を思いっきり開く
③手を思いっきり握る

前腕に効いているのを感じながら、この動作を100回程度繰り返してください。

▼グーパー運動のコツ&注意点

・肩が上がらないようにしましょう。
・前腕への負荷がかかるのを意識してください。
・肘を伸ばしましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

指を大きく、ゆっくり動かすことが重要です。手首が一緒に動いてしまいやすいため、手首は反ったところで固定して、指を動かしてください。

②手首・前腕のストレッチ【『手首』に効果的なストレッチ】

こちらのメニューも腱鞘炎の予防につながるストレッチになります。初心者でもできる簡単ストレッチですので、隙間時間を利用してお試しください。

▼手首・前腕のストレッチのやり方

①腕を体の前に出し、片方の肘を伸ばす
②反対の手で掌を手前に引き込む
③掌を返し、反対の手で手の甲を手前に引き込む

20秒から30秒を目安に行って下さい。引き込む手を左右入れ替えながら行いましょう。

▼手首・前腕のストレッチのコツ&注意点

・手首の負荷がかかる側の肘は、しっかり伸ばしましょう。
・引き込みの際、手首から前腕にかけて負荷がかかるのを意識してください。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

前腕の屈筋は肘の内側から、手首に向かって走行しています。そのためただ手首を返すのでなく、外にむけてひねりを加えるとより効果的にストレッチがかかります。

③手首を回すストレッチ【『手首』に効果的なストレッチ】

初心者でも簡単にできるのが、手首を回すストレッチです。いつでもどこでも気軽に行えるメニューですので、この記事を読みながらでも行ってみてはいかがでしょうか?

▼手首を回すストレッチのやり方

①力を抜いて、手を組む
②8の字をイメージしながら手を回す

20回を目安に行って下さい。組んだ際、親指が上にくる手を左右入れ替えながら行いましょう。

▼手首を回すストレッチのコツ&注意点

・手首や手指に痛みがある人は、痛みのない範囲で取り組んでください。
・最初はゆっくりと回しながら、痛みを感じないか確認してください。
・自分が心地よいと感じるスピードで手首を回しましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

指を強く握ると、手首画固まってしまいます。リラックスして、軽く組む程度に留めましょう。

④ベンチを使ったストレッチ【『手首』に効果的なストレッチ】

病院でのリハビリにも良く採用されるストレッチメニューで、ベンチがあれば簡単に行うことができます。手首に痛みを感じられている人は、まずこちらのメニューから試してみると良いでしょう。

▼ベンチを使ったストレッチのやり方

①ベンチに腰をかける
②指先を内側に向けた状態で、両手の掌をベンチに乗せる
③痛くない範囲で肘を伸ばしていく
④肘を伸ばした体勢を20秒間キープする

肘を伸ばす時に同時に胸も張ると、よりストレッチ効果が得られますのでお試しください。

▼ベンチを使ったストレッチのコツ&注意点

・呼吸を安定させ、止めずにストレッチすることを心がけてください。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

もし体重をかけて痛いという方がいれば、前傾姿勢でベンチを押すように伸ばしてみてください。そうすることで関節にかかる負荷が軽減されるので、痛みも軽減しやすいです。

【指先】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

手首と同様に、指先のストレッチについても腱鞘炎や怪我を予防するのに効果が期待できます。良く勘違いされているのが、突き指した際にストレッチをやれば治るだろうと思っている人です。これは全くの逆効果で、突き指した際に指を引っ張ったりするのは危険だと言われてますので、くれぐれもご注意ください。

①手“ぶらぶら”ストレッチ【『指先』に効果的なストレッチ】

寒さが厳しいと、手袋をしていても寒さで手がかじかんで動けなくなってしまうことがあります。そんな時におすすめなのが、この手ぶらぶらストレッチです。簡単で指先の血流改善に大きな効果がありますので、お試しください。

▼手“ぶらぶら”ストレッチのやり方

①手を上下に大きく素早く振る

こうすることで、遠心力によって温かい血液を指先に送ることができ、指先のかじかみが改善されます。

▼手“ぶらぶら”ストレッチのコツ&注意点

・やり方に書いてある通り“大きく”“素早く”手を振るのがコツです。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

遠心力をかけるには、脱力が重要です。肩をすくめたり、指先に力が入りすぎるとストレッチとしての効果が弱くなるため、脱力して行いましょう。

②指を広げながら伸ばすストレッチ【『指先』に効果的なストレッチ】

掌には、身体の様々な内臓器官が反射投影されている「反射区」と呼ばれるものがあります。指は普段曲げる動きが主なので、伸ばしたり反らしたりという真逆の動きによって反射区に刺激を与えることで、便秘や冷え・生理痛などに効果をもたらしてくれます。

▼指を広げながら伸ばすストレッチのやり方

①鳥のくちばしのように、両手の指を合わせる
②合わせた両手の指を、ゆっくりと外側に向かって広げる
③元の状態に戻す
④この動作を繰り返す

▼指を広げながら伸ばすストレッチのコツ&注意点

・指を広げる際には、手首の根元から伸ばしていることを意識しましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

指のストレッチなので、指に力を入れて押すとストレッチがかかりません。肩や肘の力を使って、指を押していくように意識しましょう。

③水かきストレッチ【『指先』に効果的なストレッチ】

近年スマホの急激な普及により、指を酷使する人が増えています。スマホの使い過ぎが原因で肩こりになるという話を良く耳にしますが、放っておくと自律神経のバランスが乱れてしまう恐れだってあります。そこで、自律神経を整えるのに効果かあるのが、これからご紹介する指と指の間にある水かきを刺激するストレッチです。

▼水かきストレッチのやり方

①親指と人差し指の間にある水かきを、もう片方の手指でつかむ
②つかんだ水かきを、指先に向かって引っ張る
③引っ張った水かきを、反対方向に押す
④引っ張る・押すの動作を10回程度繰り返す
⑤これを全ての水かきに対して行う

▼水かきストレッチのコツ&注意点

・水かきをつかむ際は、少し力を入れてつかむとツボの刺激にもなるので、より効果的です。
・刺激が物足りないと感じる人には、マッサージスティックがおすすめです。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

このストレッチで刺激するツボは自律神経を整える作用がありますが、やり過ぎると逆に乱れてしまいます。長くとも1分程度に抑えましょう。

④指先体操【『指先』に効果的なストレッチ】

こちらは主に高齢者向けのストレッチメニューになりますが、リズム良く指先を動かすことで血液循環が改善されるともに脳が活性化されます。指先体操には色んなバリエーションがありますが、ここでは一番ポピュラーな「指折り体操」について説明します。

▼指先体操のやり方

①両手の指を親指→人差し指の順で全て折り曲げる
②小指→薬指の順で全ての指を順に伸ばす
③この動作を10回程度繰り返す

最初はゆっくりと行い、慣れてきたら曲げ伸ばしを行う指の順番を変えたりしてみてください。より脳の活性化に効果が期待できます。

▼指先体操のコツ&注意点

・曲げ伸ばしの動作を指1本1本しっかりと行ってください。
・同じパターンの繰り返しよりは、都度指の順番や曲げ伸ばしの早さを変えたりした方が高い効果を得られます。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

スピードを求め過ぎると、指が動く範囲が狭くなってしまう方もいます。ゆっくりで良いので、動く範囲全体をしっかり使うように意識しましょう。

【大胸筋】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

大胸筋とは、胸にある上半身で最も大きい筋肉のことです。この大胸筋をストレッチすることによって代謝があがりますので、男性だけじゃなく、ダイエット中の女性にもおすすめです。また、猫背の解消にも大胸筋のストレッチが役立ちますので、これからご紹介するメニューを参考になさってください。

①壁を使った大胸筋ストレッチ【『大胸筋』に効果的なストレッチ】

こちらは初心者でも簡単にできるメニューで、壁に手を添えるだけの簡単ストレッチになります。このメニューの利点は、腕の位置を変えることにより大胸筋の上部・中部・下部の筋肉を満遍なくほぐせることです。

▼壁を使った大胸筋ストレッチのやり方

①壁に片方の手をつく
②みぞおちを意識しながら、ゆっくりと壁の反対側に身体を向けていく
③大胸筋への負荷を感じたら、その体制を20秒間キープする
④反対側も同様に行う

▼壁を使った大胸筋ストレッチのコツ&注意点

・大胸筋の上部をほぐすなら腕・肘の高さは肩より下、中部をほぐすなら腕・肘の高さは肩と同じ、下部をほぐすなら腕・肘の高さは肩より上に位置づけましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

腕で壁を押してしまうと、大胸筋の収縮が入りストレッチでなくトレーニングになってしまいます。必ず腕ではなく、胸を動かすようにしましょう。

(大胸筋のダンベルメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

大胸筋のダンベルメニュー10選!部位別の鍛え方のコツ!自宅で行える筋トレも多数

②頭の後ろに両手を回す大胸筋ストレッチ【『大胸筋』に効果的なストレッチ】

こちらも同じく、初心者でも自宅で簡単にできるメニューになります。大胸筋以外にも三角筋をほぐすのに効果がありますので、上半身のストレッチとしては一石二鳥のメニューだと言えましょう。椅子に座った状態でも立った状態でも行えますので、やりやすい方法でお試しください。

▼頭の後ろに両手を回す大胸筋ストレッチのやり方

①椅子に座った状態で背筋を少し伸ばす
②両手を頭の後ろにあてる
③そのまま両肘を外側に向けて広げていく
④10秒ほど体制をキープする

▼頭の後ろに両手を回す大胸筋ストレッチのコツ&注意点

・両手を頭の後ろにあてる際には、手を組まず後頭部に手を置くだけにしてください。手を組むとその分、可動域が狭くなってしまいます。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

手をあげる際に、頭を下げて丸めてしまうと大胸筋が伸びきりません。しっかりと背筋を伸ばし、視線を上げてストレッチしましょう。

③上半身と下半身を使う大胸筋ストレッチ【『大胸筋』に効果的なストレッチ】

このメニューは仰向けの体勢で行いますので、寝る前におすすめのストレッチです。正しいフォームを覚えるまでに慣れが必要ですが、大胸筋全般を効率的にほぐせますのでお試しください。寝つきが悪いとお悩み人にも、気分転換になるのでおすすめします。

▼上半身と下半身を使う大胸筋ストレッチのやり方

①床の上にマットなどを敷き、その上で仰向けになる
②Tの字になるように両手を広げる
③片方の手は横に広げたまま、もう片方の手で身体を押すようにしながら体勢を起こしていく
④体制を起こす際に、身体を押す側の足の膝を曲げる
⑤同じように反対側も行う

▼上半身と下半身を使う大胸筋ストレッチのコツ&注意点

・正しいフォームで行うことが大胸筋全般をほぐすのに一番大事ですので、取り組む際には常に意識しておきましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

腕の位置で伸びる大胸筋の繊維が変化します。下部は手を肩より上、上部は肩より下に手を置くようにして行うと、ストレッチ効果が高くなります。

【腹筋・腰】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

さて、ここまで上半身をストレッチメニューを中心に説明してきましたが、ここからは下半身のストレッチに焦点を当てていきます。

介護従事者が、仕事中に最も痛めやすいのが腰だと言われてます。これからご紹介するストレッチメニューは腰痛予防にも効果がありますので、腰を痛めやすいという人はぜひご一読ください。また、ウエストが気になるという人にも当該メニューをおすすめします。

①背伸びストレッチ【『腹筋・腰』に効果的なストレッチ】

腹筋全体をストレッチしてくれるのが背伸びストレッチです。腹横筋もしっかりストレッチしてくれます。

▼背伸びストレッチのやり方

①肩幅に足を開いて立つ。座って行う場合は、座骨が座面に当たるのを意識して座る
②手と手の指を絡ませて、お祈りの形で両手を握る
③両手をひっくり返しながら上にあげる
④ぐっと両手を空に押し上げるようにして全身を伸ばす
⑤ゆっくりと手を開きながら戻す

全身を伸ばしたら、ゆっくりと10秒間キープします。5回を目安に行いましょう。

▼背伸びストレッチのコツ&注意点

・筋肉が伸びているのを感じながら行いましょう。
・顎は下げた状態で行います。
・両腕同じ力で伸ばすようにしてください。ゆっくり同じ力で伸ばすことで、血行促進にもつながります。
・呼吸は止めずに行いましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

伸ばすときに腰を反らず、胸を張る意識を持ちましょう。腰を反ると体を支えるために腹筋に緊張が入り、ストレッチ効果が弱くなります。

②ツイストストレッチ【『腹筋・腰』に効果的なストレッチ】

腹横筋に効くストレッチとして、ツイストストレッチがあります。便秘解消におすすめのメニューですので、特に便秘でお悩みの女性はお試しください。

▼ツイストストレッチのやり方

①仰向けに寝る
②手を伸ばしながら片膝を立てる
③立てた膝と反対側に身体をひねる
④ゆっくり元に戻る
⑤反対側も同じように行う

身体をひねったら、深呼吸しながら10秒間体制をキープします。左右3回ずつを目安に行いましょう。

▼ツイストストレッチのコツ&注意点

・深呼吸の際にお腹をへこませるとより便秘などに効果的ですので、息を吐く時にはしっかりとお腹をへこませてみてください。
・腰が痛い人などは、無理のない範囲で行ってください。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

伸ばす側の足と反対の手を挙げて行うことで、よりお腹や腰のストレッチがかかります。可能な範囲で腕を上げて行ってください。

③ブリッジストレッチ【『腹筋・腰』に効果的なストレッチ】

ブリッジストレッチは全身のストレッチをすることができますが、特にお腹や背筋を伸ばすことができます。

▼ブリッジストレッチのやり方

①仰向けに寝る
②膝を立てる
③両手を頭の横に置く
④足と手で床を押して身体を浮かせる
⑤そのまま5秒~10秒キープする

3回を目安に行ってみましょう。

▼ブリッジストレッチのコツ&注意点

・足と手で力強く床を押しながら、しっかりとお腹のストレッチをしましょう。
・ブリッジストレッチを行う際は、頭を下げたままブリッジすることで安定感が増します。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

やや負荷が強いストレッチなので、力を入れて息を止めてしまいがちなストレッチです。しっかり深呼吸をして、呼吸を継続しましょう。

(ブリッジの筋トレ&ストレッチ効果については以下の記事も参考にしてみてください)

ブリッジには筋トレ&ストレッチ効果が!猫背や肩こりも改善!体操が健康運動に!

【お尻】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

下半身の中でもお尻の筋肉に柔軟性がないと、骨盤のバランスが取りにくくなり腰に負担がかかるようになります。現在腰痛に悩まされている人は、お尻の硬さが原因なのかもしれません。隙間時間や夜眠る前にお尻ストレッチを行い、お尻の筋肉を柔軟にしましょう。骨盤が安定すると腰の負担が軽減され、腰痛の改善に繋がります。

①大臀筋を伸ばすストレッチ【『お尻』に効果的なストレッチ】

まずは、お尻の大きな筋肉である大臀筋を伸ばす簡単ストレッチ方法をご紹介します。これは「針の穴のポーズ」とも呼ばれているストレッチで、座りっぱなしはもちろん、立ちっぱなしのお尻の筋肉を柔軟にするのにも有効なストレッチです。骨盤体操も兼ねていますので、骨盤の開きが気になる人にもおすすめします。

▼大臀筋を伸ばすストレッチのやり方

①仰向けに寝る
②右足の膝を立て、左足首を右膝の上に乗せる
③左手は足の間から、右手は太ももの側から右膝を抱え込んでキープ
④最初の手順に戻り、反対側の足も同じ様に行う

呼吸は自然に行います。キープ時間は20秒で1セット、交互に2~3セット行いましょう。余裕がある人は、上に乗せた足を付け根から開くようにするとより効果的です。

▼大臀筋を伸ばすストレッチのコツ&注意点

・仰向けに寝た際、腰が浮かないように気を付けましょう。
・膝を抱える時には、頭・背中・腰・お尻が床にピッタリくっつくイメージで行ってください。
・顎を引き、背中が丸まらないように注意しましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

股関節が固い方は腰が丸くなってしまい、うまくできない場合があります。その時は腰の下にタオルを入れて、腰と骨盤が動きにくい環境で行ってみてください。

(大殿筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

大臀筋の筋トレメニュー集!お尻の効果的な鍛え方を自重・ウェイト別に解説!

②中臀筋を伸ばすストレッチ【『お尻』に効果的なストレッチ】

こちらは中臀筋を伸ばす簡単ストレッチです。中臀筋は骨盤を支える筋肉のため疲労しやすい傾向にあり、放っておくと腰痛の原因にもなります。定期的にしっかり伸ばし、疲労を取り除いてあげましょう。

▼中臀筋を伸ばすストレッチのやり方

①仰向けに寝て、左膝を立てる
②左足を上げて、右足の上にクロスさせる
③右手を左膝の上・外側部分に乗せる
④右手で左膝を床側に倒してキープ
⑤反対側も同じ様に行う

キープ時間は、30秒~1分に設定します。余裕がある人は、膝を抑えている手と反対側の手を上に挙げましょう。中臀筋と同時に脇腹の筋肉・腹斜筋が伸ばせます。

▼中臀筋を伸ばすストレッチのコツ&注意点

・膝を床に付けるときは、無理して倒さずに気持ちの良いところでストップさせましょう。
・肩が浮き過ぎないように注意してください。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

足を動かすときに、腰と骨盤を浮かないようにすると中臀筋はのストレッチがよりかかります。逆に腰から強く捻ると腰痛につながる可能性があるので注意しましょう。

③小臀筋を伸ばすストレッチ【『お尻』に効果的なストレッチ】

こちらは骨盤のインナーマッスル・小殿筋を柔軟にする簡単ストレッチです。股関節の可動域を広げ、膝が動きやすくなります。

▼小殿筋を伸ばすストレッチのやり方

①つま先を内側に向けて立つ
②手の平のくぼみを、太ももの骨・大腿骨の出っ張っている部分にあてる
③お尻を横に出し、身体を反対側に倒して息を吸う
④息を吐きながら②に戻り、反対側も同じ様に行う

大腿骨の出っ張りが分からない場合は、骨盤の出っ張った部分に手をあて、下に降ろしながら探してみましょう。足を動かした時にゴリゴリ動く場所が大腿骨の出っ張りになります。

▼小殿筋を伸ばすストレッチのコツ&注意点

・必ず、お尻を横に出したあとに身体を倒してください。
・身体を倒す時には、前や後ろに傾けずに真横に倒しましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

なかなか伸びた感じがしない方は、肩幅よりも足を開くようにしてみてください。その方が横にお尻を突き出しやすくなるので、小臀筋を伸ばしやすくなります。

【股関節】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

下半身の中で、普段我々が歩いたり走ったりする時に身体を支える役割を果たしているのが股関節です。特に現代では、椅子に座って長時間仕事や作業するをすることが多く、骨盤が歪んだり姿勢も猫背になりがちです。

股関節のストレッチを通して股関節の柔軟性を高めることで、姿勢改善につながります。また、O脚の矯正にも効果があります。

①がっせきストレッチ【『股関節』に効果的なストレッチ】

股関節ストレッチの基本種目です。誰もが一度は取り組んだことのある柔軟体操でしょう。器具を使う必要はなく、スペースも必要としないので初心者の方でも行いやすいメニューです。一見簡単そうなメニューですが、正しいやり方はもちろん存在します。

簡単なメニューでも間違ったやり方ですることで怪我のリスクも高まりますので、この機会にポイントを押さえて間違ったやり方をしないように気をつけましょう。

▼がっせきストレッチのやり方

①ヨガマットなどを敷き上に座る
②あぐらをかくようにして、両足の裏をくっつける
③足の裏はくっつけたままで、かかとをできるだけ自分の身体に近づける
④膝を、ゆっくりとできる範囲で下に下げていく
⑤可動域の限界がきたら、無理をせずその場で体勢をキープ

10秒程キープしたら、ゆっくりと体を元の位置に戻して終了です。余裕のある人は、上半身を前にゆっくり前に倒してみましょう。

▼がっせきストレッチストレッチのコツ&注意点

①呼吸を止めないで、いつも通りに呼吸をしましょう。
②綺麗な姿勢をを意識して、猫背等にならないよう気をつけましょう。
③勢いよくやるのではなく、呼吸に合わせてゆっくりと行うようにしましょう。
④無理のない範囲で行うようにしましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

足を広げることと同じくらい、背筋を伸ばすことも重要です。体が丸くならないように、胸を張ってストレッチするようにしましょう。

(股関節のストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)

【股関節のストレッチ】短期間で簡単に柔らかくなる柔軟体操のコツを徹底解説

②前屈ストレッチ【『股関節』に効果的なストレッチ】

前屈は下半身のストレッチの代表例で、太ももの裏側にあるハムストリングの柔軟性を高める基本的なストレッチです。学生向けの体力テストにも採用されており、その重要さは言うまでもありません。こちらも簡単なメニューではありますが、今一度見直してみましょう。

▼前屈ストレッチのやり方

①ヨガマットなどを敷き、上に座る
②足を前に伸ばす
③骨盤を立てるように、姿勢を正す(難しい人は壁を利用してもOK)
④腕をつま先に向かって伸ばすように、上半身を倒していく

痛気持ちいいあたりで10秒程キープしたら、ゆっくりと体を元の位置に戻して終了です。

▼前屈ストレッチストレッチのコツ&注意点

①呼吸を止めず、自然に呼吸をしましょう。
②猫背等にならないように、姿勢を正した状態で行いましょう。
③腕を伸ばしているときに、できるだけ膝を曲げないようにしましょう。
④座った状態でやるのが難しい場合は、立った状態でやっても大丈夫です。
⑤勢いよくやるのではなく、ゆっくり呼吸に合わせて伸ばしていきましょう。
⑥できる範囲で無理なく行いましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

膝を伸ばして骨盤の前傾ができればベストですが、できない方が多いです。ハムストリングス の膝側を伸ばしたい時は膝を伸ばして、お尻側を伸ばしたい場合は膝を曲げてでも骨盤の前傾を意識しましょう。

③ニーアップストレッチ【『股関節』に効果的なストレッチ】

ニーアップとは、下半身の中でも太ももや腸腰筋を主に伸ばすことができるストレッチです。腸腰筋や太ももの柔軟性は姿勢改善にも直結しますので、意識しながら取り組みましょう。

▼ニーアップストレッチのやり方

①ヨガマットなどを敷き、上に仰向けで寝転がる
②膝を手で抱え込み、ゆっくりと無理のない範囲まで胸に近づけていく
③限界まで近づけたら、その体制をキープ

10秒ほどキープしたら元に戻し、逆足も同様に行います。

▼ニーアップストレッチのコツ&注意点

①呼吸を止めず、自然に呼吸をしましょう。
②伸ばしている足の膝を、できるだけ曲げないようにしましょう。
③勢いよくやるのではなく、ゆっくり呼吸に合わせて伸ばしていきましょう。
④できる範囲で無理なく行いましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

足を抱えた時、反対側の足が床から浮きやすいですが、それだと腸腰筋が伸びません。伸ばした側の足が浮かないように注意しましょう。

(ニーアップについては以下の記事も参考にしてみてください)

ニーアップのやり方!自宅で短期間で痩せられる有酸素運動のコツを大公開

【太もも】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

良く「膝が痛いと」という高齢者がいますが、太ももにある大腿四頭筋の筋力低下・筋力の柔軟性の欠如が原因の一つとも言われています。大腿四頭筋は、下半身においていわゆる“痩せやすい”身体を作る重要な筋肉です。大腿四頭筋は他の筋肉と比べて大きく、エネルギー代謝が高い事が特徴です。

下半身の太り具合が気になる人は少なくありません。太ももをストレッチすることで、脚やせ効果はもちろん痩せやすい身体を作ることができます。それでは、具体的にどんなメニューがあるか見ていきましょう。

①立った状態の太もも前側ストレッチ【『太もも』に効果的なストレッチ】

大腿四頭筋のストレッチで最もオーソドックスな方法を紹介します。比較的お手軽にできるストレッチでもあり、自宅やオフィスでも簡単にできます。

▼立った状態の太もも前側ストレッチのやり方

①安定する壁などに、身体が直角になるように立つ
②片手を壁に置き、体を安定させる
③逆側の手で足の甲を持ち、膝を曲げていく
④太もも前部が伸びている位置でキープ
⑤ゆっくりと元に戻し、逆側の足も同様に行う

片側20秒キープ×2~3セット行いましょう。

▼立った状態の太もも前側ストレッチのコツ&注意点

・ストレッチ中は、呼吸を止めないようにしましょう。
・身体の力を抜いて、リラックスしたまま行ってください。
・太もも前側の筋肉が刺激されているか感じながら行いましょう。
・膝の位置は、身体より後ろにあるようにしてください。
・背筋を伸ばして行いましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

大腿四頭筋のうち、大腿直筋は骨盤についている筋肉です。そのため体が丸くなり、腹筋が縮まると大腿直筋が伸びなくなるのでしっかりと背筋を伸ばしましょう。

②寝ながらできる太もも前側ストレッチ【『太もも』に効果的なストレッチ】

うつ伏せでできる大腿四頭筋のストレッチを紹介します。この方法は、筋肉がじんわりと刺激されて太ももがとても気持ち良くなるストレッチです。日中はもちろん、風呂上りや寝る前などにやると安眠効果も期待できます。

▼寝ながらできる太もも前側ストレッチのやり方

①ストレッチマット(布団など柔らかい生地の上でも可)にうつ伏せで寝る
②クッションや枕(丸めたバスタオルでも可)を太ももの下に置く
③右足の膝を曲げ、かかとをお尻に近づける
④③の時、右手で右足の甲をつかむ
⑤ゆっくりとお尻に近づけ、限界の位置でキープ
⑥元に戻し、左足も同様に取り組む

片側20秒キープ×2~3セット行いましょう。

▼寝ながらできる太もも前側ストレッチのコツ&注意点

・ストレッチ中は呼吸を止めないようにしましょう。
・太ももは浮かせないよう心がけてください。
・身体の力を抜いて、リラックスしたまま行ってください。
・フローリングではなく、柔らかい床の上で行ってください。
・内側・外側・中央の3段階で筋肉を伸ばしましょう。

福田翔馬

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膝のお皿を内に向けると外側広筋が、外に向けると内側広筋がよく伸びます。伸ばしたい繊維に合わせて、お皿の向きを変えてみたください。

③椅子に座った状態の太もも後側ストレッチ【『太もも』に効果的なストレッチ】

こちらは、椅子を使って太ももの後側にあるハムストリングスを引き締めるストレッチメニューになります。足の引き締め効果で脚やせ効果はもちろん、運動中の怪我防止に繋がります。運動前の準備体操に加えてストレッチすると効果的です。

▼椅子に座った状態の太もも後側ストレッチのやり方

①椅子に浅く座り、背筋をピンと伸ばす
②片足を伸ばし、つま先を上へ向ける
③背筋を伸ばした状態で、上体を前へ倒していく
④できる人は、そのまま両手で左足をつかみ前屈する
⑤無理のない範囲で前屈してキープ
⑥ゆっくりと上体を起こし、反対側の足も行う

片側20秒キープ×2~3セット行いましょう。

▼椅子に座った状態の太もも後側ストレッチのコツ&注意点

・ストレッチ中は呼吸を止めないようにしましょう。
・身体の力を抜いて、リラックスしたまま行ってください。
・太もも裏の筋肉が刺激されているか意識しましょう。
・上体を倒しているとき、つま先が天井を向いていることを意識してください。
・膝は曲げないようにしましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

ハムストリングス は骨盤の後ろについている筋肉なので、伸ばすのには骨盤の前傾も重要です。背筋が丸くならないように注意しましょう。

【膝】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

薄筋は下半身の中で「内転筋群」と呼ばれる部位の一つですが、内転筋の中でも股関節だけでなく膝関節の安定性に大きく貢献する筋肉です。この筋肉をストレッチすることで、太もも全体の引き締まりやO脚改善といった効果が期待できます。

①片足で行う薄筋ストレッチ【『膝』に効果的なストレッチ】

こちらは、片足ずつ行う薄筋のストレッチになります。体が硬い人でも行いやすいので、初心者におすすめです。

▼片足で行う薄筋ストレッチのやり方

①ストレッチをかける足を45度開く
②反対の足を折りたたんでおく
③股関節から折りたたむように、上半身を前に倒していく
④反対の脚も同様に行う
⑤この動作を繰り返す

③の時に、10秒~30秒間体勢をキープしましょう。この一連の動作を、3~5回繰り返して行います。

▼片足で行う薄筋ストレッチのコツ&注意点

・ゆっくり動作を行い、太ももの内側が伸びていることを確認しましょう。
・上半身を倒す時に、背中が丸まらない様にします。
・伸ばす方の足のつま先が、前に倒れないようにしましょう。
・脚を外側に開いていく際は、反対側の脚が動かないようにしっかり固定しましょう。
・伸ばす方の足のつま先をしっかり立てておくことで、鵞足部まで伸びるようになります。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

薄筋は膝を曲げる筋肉なので、膝が曲がるとストレッチ効果が弱くなります。体を伸ばすことと、膝を伸ばすことを意識しながら行いましょう。

(薄筋のストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)

薄筋のストレッチ&筋トレ!構造・作用〜膝・股関節の痛みの対処法まで解説

②両足で行う薄筋ストレッチ【『膝』に効果的なストレッチ】

こちらは、両脚同時に薄筋を伸ばすストレッチメニューです。開脚をより大きく開けられるようにしたい場合にも、積極的に行われます。

▼両足で行う薄筋ストレッチのやり方

①伸脚のように、片足はしゃがんだ状態のつま先立ちをする
②伸ばす足は、膝を伸ばした状態で外に開く
③反対の脚も同様に行う
④この動作を繰り返す

②の時に、太ももの内側から膝の内側まで伸びるのを感じながら、20秒~30秒間体勢をキープしましょう。この一連の動作を3~5回繰り返して行います。

▼両足で行う薄筋ストレッチのコツ&注意点

・ゆっくり動作を行い、内ももが伸びていることを確認しましょう。
・伸ばす方の足のつま先をしっかり立ると、鵞足部まで伸びてより効果的です。
・曲げた側の足のかかとは浮かせても浮かせなくてもOKです。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

両足を開くことで、骨盤が後傾しやすくなります。薄筋を伸ばすときには骨盤の前傾が大事なので、意識してください。

③膝回しストレッチ【『膝』に効果的なストレッチ】

誰もが一度はやったことのあるストレッチが、この膝回しストレッチです。学校の体育の授業などに良く準備運動でやったのを思い出す人も少なくないでしょう。とてもシンプルで初心者にもおすすめなメニューですが、膝関節の柔軟性を高めるのに効果があります。

▼膝回しストレッチのやり方

①両手を膝にあてながら、ゆっくりと右回りに回旋する
②5回同じ動作を繰り返す
③左回りも同様に行う

頭を少し前に倒して膝回しをすると、背中や首のストレッチも同時に行えます。

▼膝回しストレッチのコツ&注意点

・視線を遠くに置くようにしましょう。
・呼吸はゆっくりとしっかり行ってください。
・最初は円を小さく、慣れてきたら円を大きくしながら回旋すると、より効果が高まります。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

膝と一緒に体全体が動くと、膝よりも足首の動きが大きくなります。膝に効かすためには、足首と体を極力動かさず膝をしっかり動かすようにしましょう。

【ふくらはぎ】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

特に女性に目立つのが、下半身のむくみや冷え性で悩んでいる人です。そんな人におすすめなのが、これからご紹介するふくらはぎに効果的なストレッチになります。血流が良くなりむくみや冷え性の解消が期待できますので、ぜひお試しください。

①むくみ解消・疲労回復ストレッチ【『ふくらはぎ』に効果的なストレッチ】

簡単にふくらはぎのむくみを解消し、疲労回復をする効果のあるストレッチです。

▼むくみ解消・疲労回復ストレッチのやり方

①つま先を立てて正座をする
②膝と足首が同じ位置になるくらいに片足を前に出す
③膝に手を乗せて前傾姿勢になる

片側ずつ行い、前傾姿勢の状態を20~30秒間キープしましょう。また、トレーニング後に2セット行うことがおすすめです。就寝前に行っても良いでしょう。

▼むくみ解消・疲労回復ストレッチのコツ&注意点

・前傾姿勢になるときに、前に出した足のかかとが離れないようにしましょう。
・痛くなるところまで伸ばさないようにします。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

この筋肉でストレッチがかかるヒラメ筋をしっかり伸ばすのには膝と爪先の向きを揃えることが重要です。膝の向きには注意してください。

②ダイナミックストレッチ【『ふくらはぎ』に効果的なストレッチ】

ダイナミックストレッチは、ふくらはぎと一緒に太ももにもフォーカスをあてることができるストレッチです。

▼ダイナミックストレッチのやり方

①両足をクロスにして腰を深く曲げ、手が床に触れるくらいまで腕を伸ばす
②前方に進むようにして、左右交互に行う

左右各5~10回ずつ行うと良いでしょう。

▼ダイナミックストレッチのコツ&注意点

・身体に痛みを感じたら、中止するかフォームの確認をしましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

かかとに重心がかかると、ふくらはぎのストレッチ効果が弱くなります。爪先に体重を乗せて、重心を前に持ってくると効果的です。

(ダイナミックストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)

ダイナミックストレッチ15種類!筋トレ〜スポーツ前別!効果〜注意点まで解説!

③ふくらはぎの筋肉をほぐすストレッチ【『ふくらはぎ』に効果的なストレッチ】

トレーニングで筋肉が固まったりむくみが気になる人は、こちらのストレッチを試してみてください。クーラーで足先が冷たくなった時などにもおすすめです。

▼ふくらはぎの筋肉をほぐすストレッチのやり方

①床に座って片足を折り曲げ、もう片方の足は横へ伸ばす
②伸ばした方の足に手を添え、上半身を傾ける
③片方も同じようにする

片方ずつ5秒数えながら、ゆっくり呼吸をします。

▼ふくらはぎの筋肉をほぐすストレッチのコツ&注意点

・つま先に手が届くフォームが理想です。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

膝を伸ばすと腓腹筋、曲げるとヒラメ筋を重点的に伸ばすことができます。両方ともしっかりとストレッチしましょう。

【足裏】に効果的なストレッチ・柔軟体操メニュー

下半身の中で最も最下部に位置する足裏は、リンパや血流が滞って老廃物が溜まることにより疲労を感じやすい部分です。ここをストレッチでほぐすことにより、血行が良くなり疲労回復効果が期待できます。また、足裏ストレッチは反射神経の向上や怪我の予防にも効果がありますので、特に普段革靴を履いて歩くことの多いサラリーマンにおすすめです。

①正座足裏ストレッチ【『足裏』に効果的なストレッチ】

初心者でも簡単にできるストレッチメニューで、自分の身体の重みで足裏を伸ばすことによって足裏にある足底筋群をほぐすストレッチになります。

▼正座足裏ストレッチのやり方

①足の指で上体を支えながら正座する
②ゆっくりと体重をかけながら、足裏を反らしていく
③足裏を反らした状態での体勢を、30秒間キープする

1セット3回を目安に行ってみてください。

▼正座足裏ストレッチのコツ&注意点

・足裏を反らす際、背筋は真っ直ぐにして体重をかけましょう。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

足の裏をしっかり伸ばすには、足の指をしっかり立てる必要があります。指を立てて、指先にしっかりと体重を乗せる意識を持ちましょう。

②ゴルフボールストレッチ【『足裏』に効果的なストレッチ】

ゴルフボールを足で踏むだけの簡単ストレッチで、元プロ野球選手のイチローも実践していることで知られているメニューです。初心者でも気軽に行えますので、寝る前や仕事の休憩時間などの余暇を利用してトライしてみましょう。

▼ゴルフボールストレッチのやり方

①床の上にゴルフボールを置く
②立ったまま片足でゴルフボールを踏む
③かかとから親指のラインに沿って、ゆっくりと踏む
④今後は、かかとから小指のラインに沿って、ゆっくりと踏む
⑤反対の足も同様に行う

慣れてきたら、ボールを踏んだまま足指でグーチョキパーをやるとより効果的なので、お試しください。

▼ゴルフボールストレッチのコツ&注意点

・力を入れずに、自分の身体が重力で沈むのを意識しながらゆっくりと踏んでください。

福田翔馬

パーソナルトレーナー

ゴルフボールは硬いので、立つと圧がかかりすぎます。座って行って、長い時間やりすぎないように注意してください。

ストレッチ・柔軟体操をする際の注意点

これまでご紹介してきた上半身・下半身のストレッチメニューにおいて、やり方と一緒に注意点についても説明しました。それぞれのメニューで異なる点もありますが、ここで全てのストレッチメニューに共通して言える注意点についてまとめておきますので、おさらいの意味でも再度確認していきましょう。

①ストレッチ中は呼吸を止めない【ストレッチ・柔軟体操をする際の注意点】

初心者にありがちなのが、ストレッチの最中に呼吸を止めてしまうことです。呼吸を止めてしまうと、身体が緊張するばかりか血圧上昇の危険性がありますので、十分注意してください。

(筋トレ時の呼吸法については以下の記事も参考にしてみてください)

筋トレの呼吸法!息を止めるのはNG?種目別のやり方〜メリットを徹底解説!

②“痛気持ちいい”程度に伸ばす【ストレッチ・柔軟体操をする際の注意点】

当たり前のことですが、痛気持ちいいのと痛いのは違います。痛くなるまで伸ばすと、逆に伸張反射で筋肉が硬直してしまい思うようにストレッチの効果が得られません。程よく無理のないストレッチを心がけましょう。

③目的に応じた部位をストレッチする【ストレッチ・柔軟体操をする際の注意点】

いつでもどこでも気軽に行えるのがストレッチの利点なだけに、短時間で効果が期待できなければやる意味がありません。もちろん、休日など余暇が長い場合は全身くまなくストレッチするのも良いですが、寝る前や隙間時間を利用するなら部位を決めて効率良くストレッチを行いましょう。

ストレッチ・柔軟体操を行う最適なタイミング・頻度は?

スポーツを行う人であれば、運動前のウォーミングアップや運動後のクールダウンにストレッチを取り入れると、怪我の防止や筋肉疲労の改善に役立ちます。一方で、日常生活にストレッチを取り入れるなら、風呂上りや寝る前といったリラックスできるタイミングで行うのをおすすめします。目覚めをスッキリするのに、朝からストレッチをやるのも良いでしょう。

上半身も下半身も、ストレッチを行ううえで最も大事なことは必ず「正しいやり方」で実施することです。今回の記事で紹介したメニューを参考にしながら、今日からでもぜひストレッチを取り入れてみてください。