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ベントオーバーローイングは広背筋に効果的な筋トレ
ベントオーバーローイングは身体を前傾させた状態でバーベルやダンベルを使い、ローイングを行っていく筋トレです。背中の筋肉に負荷を掛けて鍛えたい方は、ぜひチャレンジしてください。ではまず、この筋トレで鍛えられる筋肉部位と得られる効果について解説します。
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ベントオーバーローイングで鍛えられる筋肉部位、得られる効果
ベントオーバーローイングは上半身のさまざまな筋肉を鍛えることができます。特に、以下の筋肉に効果があります。
①広背筋
②僧帽筋下部
③菱形筋
④大円筋
ではまず、①広背筋から詳しく見ていきましょう。
広背筋
ベントオーバーローイングで鍛えられる筋肉部位として、まず挙げられるのが広背筋です。広背筋は上半身のなかで最も大きく、上腕を前方・上方から引き寄せる作用を持つ筋肉です。両手でローイングを行うこの種目は動作の軸が身体の縦の中心軸と一致しやすいため、しっかりと広背筋を鍛えることができます。
(広背筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
広背筋の筋トレ11選!逆三角形ボディに爆速で近づく鍛え方のコツを解説
出典:Slope[スロープ]
僧帽筋下部
ベントオーバーローイングは動作軸の特性により、肩甲骨の内側の筋肉を動かしやすい種目です。そのため、肩甲骨を寄せる作用を持つ僧帽筋下部も効果的に鍛えることができます。
ずーみー(泉風雅)
両手で行うベントオーバーローイングは、特に肩甲骨の内側の筋肉に効果があります。一方、片手で行うワンハンドローイングには、肩甲骨の内側よりも広背筋の方が動かしやすいという違いがあります。
(僧帽筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
僧帽筋の鍛え方!自重〜器具使用の筋トレメニュー&背中をデカくするコツを解説
出典:Slope[スロープ]
菱形筋
僧帽筋の下層部にあるインナーマッスルの菱形筋も、鍛えられる筋肉のひとつです。菱形筋は僧帽筋の補助の役割をしており、これを鍛えることで、上半身の引く動作を強化したり、肩こりを解消したりすることができます。
大円筋
大円筋も、この種目によって鍛えることが可能です。大円筋は広背筋の上部にあるインナーマッスルで、肩関節の内旋や腕を横から閉じる動作に関わっています。
(大円筋の筋トレ&ストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
大円筋の筋トレ&ストレッチメニュー!構造・作用〜鍛え方のコツまで徹底解説
出典:Slope[スロープ]
バーベルベントオーバーローイングの効果的なやり方
ベントオーバーローイングで広背筋や肩甲骨周辺の筋肉を鍛えるには、確実に効果を得られるフォームで動作を行うことが重要です。まずはバーベルを使用するベントオーバーローイングのやり方を紹介しますので、しっかりと動作のコツを押さえたうえでトレーニングに臨みましょう。
①バーベルを持つ
まずは肩幅程度の手幅でバーベルを持ち、直立姿勢になります。ワイドスタンスとは相性が悪い種目なので、足の幅は腰幅くらいで狭めにすると良いでしょう。つま先は真っすぐ平行に揃えるのが標準的ですが、多少外側に開いても構いません。
ずーみー(泉風雅)
手幅を広げてバーベルを持つと三角筋後部など背中の上部に効いてきます。逆に狭めて持つと、広背筋への効果が上がり、特に下部に効かせることが可能です。
②股関節を曲げ、前傾姿勢を作る
股関節をしっかり曲げて上体を前傾させ、ベントオーバーの姿勢を作っていきます。目安として、上体が45度以上倒れるまで曲げると良いでしょう。角度が浅いと腰が反る運動になって筋肉の付着部が両方動き、収縮感は得られても意味のない動きになってしまいます。腰は反らしたり曲げたりせず、ニュートラルな状態を保ちましょう。
ずーみー(泉風雅)
この姿勢をキープするために重要なのは「腹圧をしっかり高められる技術を持っていること」「ハムストリングスや大臀筋の柔軟性・ストレングスが十分に備わっていること」です。
姿勢を保つのが難しい場合はワンハンドローイングなどの背中の種目を取り入れつつ、通常のデッドリフトやルーマニアンデッドリフト、バックエクステンションといった種目を並行して行うようにすると良いでしょう。
③腹部に向かってバーベルを引く
ベントオーバーの姿勢のまま、肩甲骨をしっかりと寄せて下げながらバーを腹部に向かって引いていきましょう。このときにバーを胸のほうへ引くと僧帽筋上部・中部、三角筋後部に効いてしまうため注意が必要です。広背筋や僧帽筋下部を動かすために、お腹に向かって引くよう意識して動作を行ってくださいね。
バーベルベントオーバーローイングのコツ&注意点
ベントオーバーローイングを行う際に、よく見られる問題や失敗例を紹介します。正しいフォームがうまくできないときはこちらを確認してください。なお、バーベルを使用して紹介していますが、ダンベルの場合でも同様の点に注意が必要です。
①指先で握ってしまう
この種目のNG例として多くみられるのが、指先でバーを握ってしまうことです。上の画像のようにバーを指先で握ってしまうと、握力が持続しづらいうえに肩甲骨も動作しにくく運動が窮屈になります。
こちらの画像のようなかたちで深くグリップを握れば、握力も持続しやすく背中の筋肉にも効果的な刺激を与えることが可能になります。
②肩甲骨を寄せられていない
こちらの画像のように肩甲骨を寄せられていない、または下げられていないこともよくある問題として挙げられます。この状態で動作を行うと、三角筋後部や腕が疲労しがちです。
改善のためにはこちらの画像のように肩甲骨をしっかりと寄せ、バーベルを上げきったところで一瞬止まるような意識を持つと良いでしょう。
③腰が反ってしまう
腰が反ってしまうことも、この種目において挙げられる問題のひとつになります。これは浅い角度で動作を行ってしまっている方に多くみられる問題です。角度が浅い状態だと腕が固定されたまま広背筋が収縮し、腰が反る方向に力が掛かってしまいます。
この問題には、しっかりと腹圧を高めて動作を行うことで対処しましょう。画像のように正確なフォームで行うには、外腹斜筋の外側繊維のストレングスも重要です。
バーベルベントオーバーローイングの最適な重量・回数・セット数
効果的にバーベルベントオーバーローイングを行うためには、最適な重量や回数、セット数を守ることも大切です。自分に合った限度を把握したうえでトレーニングを重ねていきましょう。
バーベルベントオーバーローイングの最適な重量・回数
最適な重量・回数は、筋トレの狙いによって異なります。回数は、狙いが筋力アップなら1~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上で、重量はその回数行ったときに限界がくる重さに設定しましょう。効果を得るためには正確なフォームを保つことが大事なので、重量の設定は慎重に行ってくださいね。
ずーみー(泉風雅)
扱う重量がなかなか伸びないときには、デッドリフトなどの基礎的なストレングス種目を取り入れてみましょう。
バーベルベントオーバーローイングの最適なセット数
最適なセット数は、筋トレにおけるステータスによって変わってきます。初心者の方の場合は3セット×週1回、上級者の方の場合は3セット×週2回程度を目安に行うのがおすすめです。筋トレに慣れてステータスが上昇したと感じたら、セット数や頻度を増やすことを検討してみると良いでしょう。
ダンベルベントオーバーローイングの効果的なやり方&注意点
続いて、ダンベルを使ったベントオーバーローイングのやり方・注意点について解説していきます。重要なポイントはバーベルで行う場合と同じですが、ダンベルならではのメリットもあるのでぜひ挑戦してみましょう。また、よくある間違いや失敗例はバーベルの場合と同じなので、バーベルの注意点&コツを参考にしてください。
①前傾姿勢を作り、ダンベルを持つ
股関節を曲げて前傾姿勢を作り、ダンベルを持ちましょう。上体を曲げたときの角度が45度以上になるよう注意し、手幅は自然な肩幅程度に設定します。
ずーみー(泉風雅)
ダンベルを使用するパターンには「比較的自然な手首の角度で動作を行うことができる」「バーが腹部に当たって引ききれないというバーベル版の問題を解決できる」といったメリットがあります。
自然な手首の角度で動作を行うためにEZバーでベントオーバーローイングを行う方もいるのですが、ダンベルの方がより自然なうえに可動域も広げられるのでおすすめです。
②腹部に向かってダンベルを引き上げる
肩甲骨を寄せる動きを意識しながら、腹部に向かってダンベルを引き上げていきます。広背筋や僧帽筋下部を狙って鍛えるために、胸のほうへダンベルを引かないよう気を付けてくださいね。
ずーみー(泉風雅)
補助種目として、ワンハンドローイングやデッドリフト、ルーマニアンデッドリフト、バックエクステンションなどを行うのがおすすめです。また、拮抗筋の種目として、ベンチプレスやインクラインベンチプレスなどを取り入れるのも良いでしょう。
ダンベルベントオーバーローイングの最適な重量・回数・セット数
ダンベルベントオーバーローイングにおいても、自分にとって最適な重量・回数・セット数を把握したうえで行うことが大切です。
ダンベルベントオーバーローイングの最適な重量・回数
ダンベルを使用するパターンでも、トレーニングの狙いによって最適な重量・回数が変わってきます。筋力アップを狙うなら1~6回、筋肥大を狙うなら6~12回、筋持久力アップを狙うなら15回以上が目安です。重量は、その回数の反復で限界になるものを扱ってくださいね。
ダンベルベントオーバーローイングの最適なセット数
最適なセット数に関しても、バーベルを使うパターンと同様に、筋トレにおけるステータスによって変わります。初心者の方は3セット×週1回、上級者の方は3セット×週2回を目安にトレーニングを続けていきましょう。
ベントオーバーローイングの応用メニュー
ここまでバーベル・ダンベルを使った通常パターンについて解説してきましたが、ベントオーバーローイングにはさまざまな応用メニューもあります。各メニュー特有のメリットもあるので、男性はもちろん女性の方もぜひチャレンジしてください。
①インクラインベントオーバーローイング
ダンベルとインクラインベンチを使用するこの種目は、チェストサポートローイングとも呼ばれます。完全に水平なベンチで行うパターンはシールロウとも呼ばれ、ベンチプレッサーの間では人気の補助種目です。
▼インクラインベントオーバーローイングのやり方
①ダンベルを持ち、インクラインベンチに胸を付ける
②肩甲骨を寄せるよう意識し、ダンベルを腹部に向かって引き上げる
インクラインベントオーバーローイングにおいても、重量と回数はトレーニングの目的、セット数はトレーニングの経験に合わせて設定していきます。ダンベルを使用する通常パターンの最適な重量・回数・セット数を目安にすると良いでしょう。
▼インクラインベントオーバーローイングのコツ&注意点
前傾姿勢を維持する必要がないため、動きに集中できるのがこのトレーニングのポイントです。正しいフォームを意識しながら行いましょう。
②スミスマシンベントオーバーローイング
スミスマシンを使用してベントオーバーローイングを行います。バーベルのぐらつきをマシンが支えてくれるため、通常よりも高重量を扱いながら背中の筋肉を鍛えられます。
▼スミスマシンベントオーバーローイングのやり方
①バーベルを持ち、股関節を曲げて前傾姿勢を作る
②肩甲骨を寄せるようにして、バーベルを腹部のほうへ引き上げる
スミスマシンを使うパターンでも、重量・回数・セット数は通常のバーベルを扱う場合と同様に設定しましょう。重量・回数はトレーニングの目的、セット数はトレーニングの経験に適した限度を守ってくださいね。
▼スミスマシンベントオーバーローイングのコツ&注意点
軌道が斜めのマシンを使うときは、バーベルを上げるにつれて身体に近づく向きに設定しましょう。
③リバースグリップ(逆手)ベントオーバーローイング
逆手のグリップで行うベントオーバーローイングです。肩甲骨を寄せやすくなるというメリットがあります。
▼リバースグリップ(逆手)ベントオーバーローイングのやり方
①バーベルを逆手で持ち、股関節を曲げて前傾姿勢を作る
②肩甲骨を寄せるようにして、バーベルを腹部のほうへ引き上げる
逆手でベントオーバーローイングを行うときも、通常のバーベルを使うパターンと同様に重量・回数・セット数を決めていきます。重量や回数はトレーニングの狙い、セット数はトレーニング経験に合わせて最適なものに設定しましょう。
▼リバースグリップ(逆手)ベントオーバーローイングのコツ&注意点
肩甲骨への効果がわかりやすい一方で、上腕二頭筋が辛くなることがあります。重量は低めに設定するようようにしましょう。なお、肩甲骨を寄せる感覚をつかむ練習として利用するのもおすすめです。
ベントオーバーローイングの効果を高める為のポイント
ベントオーバーローイングで効果的に筋肉を鍛えるために、注意してほしい点を解説します。正しいフォームを意識しつつ、オーバーワークに気をつけて行うようにしてください。
トレーニングをやりすぎない
ベントオーバーローイングを行う際には、トレーニングをやりすぎないことが大切です。先ほど解説した最適な重量や回数、セット数を守らずにトレーニングを行うとケガを招く恐れがあります。設定した限度はきちんと守るよう心がけましょう。
また、トレーニングの頻度についても注意しなければなりません。週1回よりは週2回のトレーニングのほうが効果的ではありますが、それ以上の頻度で行うことでさらに効果を得られるかどうかは不明です。オーバーワークにならないよう、適切な頻度でトレーニングを行ってくださいね。
ベントオーバーローイングで広背筋を鍛えて背中をデカくしよう
ベントオーバーローイングは、広背筋をはじめとする背中の筋肉を鍛えられる筋トレです。バーベルやダンベルを使った通常パターンに加え、さまざまなバリエーション種目もあります。効果を得られる正確なフォームを身に付けて、背中を大きくしていきましょう。
(一緒に行うべきメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
ワンハンドローイングのやり方!広背筋に効かせるコツ〜引く角度で変わる部位などを解説
出典:Slope[スロープ]
ベンチプレスのやり方!正しいフォーム&効果UPのコツ!初心者向けに回数・重量なども徹底解説!
出典:Slope[スロープ]