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大胸筋内側の鍛え方!肥大しない悩みを解決する筋トレのコツをプロが徹底解説

2020年05月04日

腕を動かす動作に欠かせない大胸筋。鍛えることでさまざまなメリットがありますが、大胸筋内側は鍛えにくい筋肉です。そこでここでは、大胸筋内側を鍛える筋トレを紹介。自宅で行うダンベルを使った自重トレから、ジムで行うケーブルマシンを使ったメニューまで紹介します。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

大胸筋の構造・作用

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/#i

▼大胸筋の起始停止

起始:鎖骨・胸骨・第2~7肋軟骨・腹直筋鞘
停止:上腕骨の大結節稜

大胸筋とは胸部に位置する筋肉で、上部・下部、内側・外側の4つの部位が繋がって大きな筋肉部位を作り上げています。

▼大胸筋の作用

・肩関節の水平内転
・肩関節の屈曲
・肩関節の内転
・肩関節の内旋

大胸筋の主な作用は腕を押し出したり閉じたりする動作です。肩関節の内転は腕を胸の前で綴じる動作で大胸筋内側が大きく担っています。肩関節の屈曲は腕を前に上げる動作で大胸筋上部が主に担っていて三角筋前部と協働関係とあります。

肩関節の内転は横に上げた腕をおろす動作で大胸筋下部が主にになっており、上腕三頭筋と協働関係です。肩関節の内旋は、肘を曲げた状態で内側にねじる動作で肩甲下筋と協働関係にあります。このように大胸筋は腕を動かす動作に大きく作用していることがわかります。

筋トレメニューからみたい方はこちら

(大胸筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

大胸筋内側に筋肉が付きづらい原因は?

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/#i

大胸筋内側は他の大胸筋の部位よりも鍛えにくいという一面もあります。なぜ大胸筋内側には筋肉が付きづらいのか考えられる原因は以下の2つです。

・筋肉密度が低い
・負荷がかかりにくい

それでは詳しくみていきましょう。

筋肉密度が低い

筋肉は筋繊維という筋肉を作る繊維によってできています。大胸筋の場合、大胸筋上部・下部・内側は谷間のライン上を起点として脇の方まで続いています。その大胸筋の3部位が交わる部分に位置しているのが大胸筋外側なのです。

つまり大胸筋外側には大胸筋内側などの筋肉繊維がすべて集まっているということになります。筋繊維が密集している筋肉部位は筋トレでも鍛えやすくなります。逆に大胸筋内側は筋繊維の密度が低いので、なかなか筋肉が付きづらくなってしまうのです。

負荷がかかりにくい

大胸筋内側は筋肉の形成上、負荷をかけることが難しい筋肉部位となります。そのため大胸筋に効果のある筋トレを行っても、大胸筋内側となると成果を出せないという方も多いでしょう。それでも大胸筋に効果のある筋トレを通して、大胸筋内側をしっかりと鍛えることは可能です。

大胸筋内側に筋肉をつけたい人は、最後までしっかり大胸筋を収縮させ負荷がかかるように意識して行いましょう。

【ジム版】大胸筋内側の筋トレメニュー&鍛え方のコツ

ここからは大胸筋内側に効果的なトレーニングを紹介します。ジムに通っている方はぜひメニューに取り入れてみてください。

大胸筋内側の筋トレメニュー①ダンベルフライ

ダンベルフライとはベンチに仰向けに寝た状態で、ダンベルを上げ下げ動作を行う筋トレメニューです。単関節メニューなので、大胸筋内側にしっかりと負荷をかけることができます。

▼ダンベルフライのやり方

①両手にダンベルが向かい合うように持ち、ベンチに仰向けに寝る
(ダンベルは逆八の字型に持つのもOK)
②胸を張りながらダンベルを下ろしていく
③ダンベルを上げる

筋力アップを目指す方は1回~6回、筋持久力アップであれば15回以上を限界が来る重量で行いましょう。筋肥大であれば6回~12回行い、軽量を用いる場合は限界の回数まで行うことをおすすめします。

また大胸筋内側は平らに伸びた筋肉なので、高数回行うと筋肥大しやすいと言われています。12回~12回程度を大胸筋内側の活動量を増やしながら大きく動かすことも効果的と言えるでしょう。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行ってください。

▼ダンベルフライのコツ&注意点

・肩甲骨を柔軟にし、きちんと寄せて行うことで大胸筋内側が不必要に疲労してしまうことを防げます
・上げ下げ動作では肘は広げすぎず、ダンベルは肘の少し外側に位置するようにする
・グリップは強すぎると腕が疲労してしまうので、ダンベルは手首の根元に乗せるように行う

肩甲骨を寄せた状態をキープしすぎると、逆に大胸筋内側の働きが悪くなるので気をつけてください。

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ずーみー(泉風雅)

真上から見たときにダンベルは肘から引いた垂線の少し外側程度が丁度いいでしょう。肘はその角度にキープしたまま肩を回して下ろしていきましょう。そこから大胸筋内側を収縮して元の姿勢に戻ってください。

(ダンベルフライのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

大胸筋内側の筋トレメニュー②デクラインダンベルフライ

デクラインダンベルプレスはデクラインにしたベンチでダンベルプレスを行う筋トレメニューです。大胸筋下部への負荷が大きいですが、大胸筋内側へも刺激を与えることができます。なかにはデクラインベンチを置いていないジムも多いので、フラットベンチを代用してください。

▼デクラインダンベルフライのやり方

①ベンチ台をデクラインにする
②両手にダンベルを持ち、ベンチに膝を立てて寝る
③上背部から膝までを真っすぐにする
④ダンベルを上げる
⑤みぞおちに高さまでダンベルを下ろす

筋力アップを目指す方は1回~6回、筋肥大では6回~12回、筋持久力アップは15回以上を限界を迎える重量で行ってください。筋肥大であれば軽量を用いても限界の回数まで行うことで同等の効果を得られます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度が最適です。

▼デクラインダンベルフライのコツ&注意点

・ダンベルは向かい合うように持ちましょう
・動作中にベンチから滑り落ちそうになる方は滑り止めシートを使用するのがおすすめ
・身体が滑らないためにも両足をしっかりと接地させて行ってください
・大胸筋内側にしっかりと負荷をかけるために、肩甲骨を寄せて柔軟に動かしましょう
・ベンチに寝るときにはオンザニ―テクニックを用いてゆっくりと寝転がると安全です

正しいフォームを崩さずに、大胸筋内側を意識しながら行いましょう。

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ずーみー(泉風雅)

ベンチ台をデクラインにすることで身体に対するダンベルの軌道を変化させることができます。この軌道は大胸筋下部の繊維方向と位置し、大胸筋下部のアウトラインを作るのにもぴったりな筋トレメニューです。

(デクラインダンベルフライのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

大胸筋内側の筋トレメニュー③インクラインダンベルフライ

インクラインダンベルフライとはインクラインベンチを用いて行う筋トレメニューです。大胸筋上部に効果があるとされているメニューですが、大胸筋内側にも負荷を与えることができます。またストレッチ負荷をかけたい方にもおすすめです。

▼インクラインダンベルフライのやり方

①ベンチの角度を30度~45度程度に設定する
②両手にダンベルを持って、ベンチに膝を立てて寝る
③上背部から膝までを真っすぐにする
④円を描くようにダンベルを上げる
⑤肩甲骨を寄せながらダンベルを下ろす

筋力アップの場合は1回~6回、筋肥大であれば6回~12回、筋持久力アップは15回以上を限界が来る重量で行うことをおすすめします。筋肥大であれば軽い重量を用いても限界まで行うことで、十分に効果を得られます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行うようにしましょう。

▼インクラインダンベルフライのコツ&注意点

・ダンベルは向かい合わせになるように持つか、逆八の字型で持つ
・真横から見たときにダンベルの軌道が地面に対して垂直になるフォームで行う
(一般的なダンベルフライのフォーム)
・脇はしっかりと締めてダンベルの上げ下げ動作を行う
・ダンベルを下げるときには、肩の痛みを防ぐために左右の鎖骨を中心として大胸筋を開くようなイメージで下ろしていく

大胸筋内側への刺激を意識し、肩甲骨は自然と外側に出る程度に抑えるとやりやすいです。

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フライ系の筋トレメニューではありますが、ダンベルを上げたときに肘を伸ばし切ってしまうと上腕二頭筋への負荷が大きくなってしまいます。肘は少し曲げたままにして、ダンベルが肘の少し外側にある程度で十分です。

(インクラインダンベルフライのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

大胸筋内側の筋トレメニュー④ダンベルチェストフライ

チェストフライとはダンベルやマシンを使って大胸筋を鍛えられる筋トレメニューです。単関節種目なのでストレッチポジションで負荷をかけることができ、しっかりと大胸筋内側も狙えます。今回はダンベルバージョンを紹介します。

▼ダンベルチェストフライのやり方

①両手にダンベルを持ち、ベンチに仰向けに寝る
②ダンベルを上げる
③肩甲骨を寄せながらダンベルを下ろす

筋力アップは1回~6回、筋肥大では6回~12回、筋持久力アップは15回以上を限界が来る重量を用いて行ってください。筋肥大では軽い重量でも限界の回数まで行うことで、きちんと効果を得られます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行うのが効果的でしょう。

▼ダンベルチェストフライのコツ&注意点

・大胸筋の不必要な疲労を防ぐために、肩甲骨をしっかりと寄せて体幹の横アーチを意識する
・ダンベルを上げるときには、肘はピンと伸ばさないようにする
・下ろしたときのダンベルが肘の少し外側に位置するように下ろす
・肘が外側にいきすぎていると前腕が疲労してしまうので「肘は少し外側」を意識する
・ベンチに寝転がるときにはオンザニ―テクニックを使うと安全です

動作中は大胸筋内側へ意識を向けて、まずは正しいフォームで限界までできる回数を行うようにしましょう。

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ずーみー(泉風雅)

チェストフライでは大胸筋をしっかりと活動させるためにも体幹の横アーチ作りはとても重要です。大胸筋は高重量で少ない回数を行うというよりも、少しハイレップ気味(10rep~12rep程度)で鍛える方が筋肥大には効果的です。

(チェストフライのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

大胸筋内側の筋トレメニュー⑤ベントアームダンベルプルオーバー

ベントアームダンベルプルオーバーはベンチを横向きに使ってプルオーバー動作を行う筋トレメニューです。大胸筋下部を効果的に鍛えられるメニューですが、大胸筋内側にも刺激を与えられます。ストレッチ負荷をかけたい方にもおすすめです。

▼ベントアームダンベルプルオーバーのやり方

①ベンチを横向きにし、1つのダンベルを両手で持つ
②肩甲骨がベンチのへりに来るように仰向けになる
③ダンベルを頭上の方へ下ろす
④胸を張りながら上げる

筋力アップを目的とする方は1回~6回、筋肥大では6回~12回、筋持久力は15回以上を限界が来る高重量で行うことが効果的です。筋肥大は軽量で高数回行うことでも効果を得られます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行いましょう。

▼ベントアームダンベルプルオーバーのコツ&注意点

・上腕筋三頭筋があまりにも疲れてしまう場合は、肩甲骨を柔軟に動かして大胸筋・広背筋をしっかりと活動させることで多少は腕への負荷も減らせるでしょう。
・動作中は腰が反りすぎないように、胸をしっかりと張りましょう。
・腰の上げ下げ動作でのチーティングをしないように注意してください。

ダンベルプルオーバーではフォームの違いで、大胸筋内側だけでなく広背筋も鍛えられます。

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大胸筋を狙う場合はベントアームスタイル、広背筋ではストレートアームスタイルが効果的と言う方もいますが、これは間違いです。基本的には肩関節の伸展動作に負荷がかかるので、肘の角度はあまり関係がありません。他の関節の連動性が多少変わる程度でしょう。

(ダンベルプルオーバーのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

大胸筋内側の筋トレメニュー⑥ナローベンチプレス

ナローベンチプレスとはバーベルを狭めのグリップで持ちベンチプレスを行う筋トレメニューです。上腕三頭筋を鍛えるメニューですが、大胸筋内側へも負荷をかけることができます。腕も一緒に鍛えたい方にもおすすめです。

▼ナローベンチプレスのやり方

①ベンチプレス台(またはパワーラックにセットしたベンチ)に仰向けになる
②バーベルが目か鼻の真下に来るように寝る
③胸を張りながらバーベルを下ろす
④バーベルを上げる

筋力アップでは1回~6回、筋肥大は6回~12回、筋持久力アップは15回以上を限界が来る重量で行うことをおすすめします。筋肥大の場合は高重量でなくても限界の回数まで行うことで、十分に効果を得られます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行うと良いでしょう。

▼ナローベンチプレスのコツ&注意点

・手首を痛める可能性があるので、手のひらで握らずに手首の根元にバーベルを乗せる
・より大胸筋内側に刺激を与えるために、肩甲骨は柔軟に動かしてバーベルを下ろす
・ナローベンチなので、手幅は81cmライン(バーベルの真ん中から2本目のライン)に小指より少し狭いくらいに
・ベンチプレスは垂直にバーベルを上下し、サムグリップは危険なので行わないでください

ナローベンチプレスでは純粋な上半身のストレングスを鍛えるために、足のポジションは頭側にあまり寄せずに行うのが特徴です。

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ずーみー(泉風雅)

ナローグリップベンチではグリップが狭いので、自然と肘の曲げ伸ばし動作が大きくなります。そのため大胸筋内側にフォーカスしたくても、上腕三頭筋への負荷は自然と大きくなります。

(ナローベンチプレスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

大胸筋内側の筋トレメニュー⑦ケーブルクロスオーバー

ケーブルクロスオーバーとはクロスオーバ―台で大胸筋に収縮をかけて鍛えられる筋トレメニューです。大胸筋内側を鍛えるにはしっかりと収縮をかけることが重要なので、ケーブルクロスオーバーはぴったりのメニューとなります。

▼ケーブルクロスオーバーのやり方

①ケーブルクロス台のプーリーを頭よりも高い位置に設定する
②片手ハンドルを両方につけて、一歩前に出る
③スプリットスタンスで身体を構えてフライ動作を行う

筋力アップを目指したい方は1回~6回、筋肥大では6回~12回、筋持久力アップの場合には15回以上を限界が来る重量で行いましょう。筋肥大では軽量を用いても高数回行うことで同等の効果を得ることができます。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度が最適でしょう。

▼ケーブルクロスオーバーのコツ&注意点

・大胸筋内側への負荷の方向と運動の方向が一致していることが重要
・ケーブルが来るライン上に肘が位置していることを意識する
(ケーブルが前腕に巻きつくようなイメージ)
・フライ動作を行うときには、大胸筋内側をしっかりと収縮していることを感じながら行いましょう

大胸筋内側に収縮を得られる貴重な筋トレメニューなので、しっかりと正しいフォームで行うことで効果的に鍛えられます。

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大胸筋内側の収縮感が効きにくいと感じる方はグリップをカチンと合わせた状態から始めて、大胸筋で動かせる範囲で動かしてみましょう。また大胸筋上部を狙う場合にはロープーリースタイルもありますが、かなり難易度が高いので上級者の方はぜひトライしてみてください。

(ケーブルクロスオーバーのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

大胸筋内側の筋トレメニュー⑧チェストプレス

チェストプレスはマシンを使って大胸筋を鍛えるトレーニングです。ベンチプレスとよく似た種目になりましたが、チェストプレスはマシンを使うので軌道が固定され動作が安定しやすいメリットがあります。

▼チェストプレスのやり方

①ピンを引いて外す
②シートの高さを調節する
(腕を伸ばした時に前腕が前向きに垂直、脇60度が目安)
③背面シート、ハンドルの開始位置を決定する
④座ってハンドルを前方に向かって押す
⑤ハンドルをおろす

筋力アップには1回から6回、筋肥大には6回から12回、筋持久力アップには15回以上で限界が来る重量がおすすめです。筋肥大の場合は限界まで行えば、軽い重量での高回数の筋トレでも同等の効果が期待できます。

▼チェストプレスのコツ&注意点

・脇が開きすぎると三角筋前部に負荷がかかるので鎖骨中心から胸を開いていく意識で行う
・手首が内側に入らないようにする
・ハンドルを強く握ると前腕が疲れるので、軽く握るようなイメージで行う

正しいフォームが維持して行える重量の設定が基本です。回数や重量を重視するのではなく正しいフォームで行う事を意識して取り組むようにしましょう。


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大胸筋内側の筋トレメニュー⑨ディップス

ディップスは、足を浮かせた状態で肘の曲げ伸ばしを行うトレーニングです。上腕三頭筋にも刺激を与えるので特に上半身を鍛えたい人におすすめです。

▼ディップスのやり方

①ディップスパーを持って身体を浮かせる
②肘を曲げる
③肘を伸ばす

通常のディップスは負荷を調整することができない自重トレーニングです。そのため正しいフォームで行うことができる限界の回数まで追い込むのを基本とすると良いでしょう。セット数については、初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セット程度を目安にするのがおすすめです。

▼ディップスのコツ&注意点

・手幅は肩幅より少し広めにする
(上腕三頭筋を鍛えたい人は手幅を狭くする)
・鎖骨の中心から胸を開いていくようなイメージでおろす
・上体を前傾させておこなう

無理に可動域を広げると肩関節や三角筋前部にダメージを与えるので要注意。正しいフォームで限界まで行う事を意識して取り組むようにしましょう。

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【自宅版】大胸筋内側の筋トレメニュー&鍛え方のコツ

ここからは、自宅でできる大胸筋内側の筋トレメニューを紹介します。ジムに行けない人やなかなか筋トレに時間をかけられない人にもおすすめです。

大胸筋内側の筋トレメニュー①腕立て伏せ(プッシュアップ)

腕立伏せ(プッシュアップ)は王道の大胸筋メニューで、大胸筋内側の押す筋肉にとても効果的です。自分の体重を負荷にして行える自重トレーニングなので、自宅で簡単に大胸筋内側を強化できます。

▼腕立て伏せ(プッシュアップ)のやり方

①基本の腕立伏せの姿勢になる(横から見たとき手・肩・足は直角三角形になっている)
②頭から足を一直線にしたまま身体を下ろす
③元に戻る

自重トレーニングでは回数設定は多少異なります。正しいフォームで行える限界の回数を行うか、大胸筋内部を鍛えられる負荷の弱い別の種目を取り入れてください。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行うことをおすすめします。

▼腕立て伏せ(プッシュアップ)のコツ&注意点

・手幅は肩幅の1.3倍~1.5倍程度に開きましょう
・肩がすくんでいると身体をスムーズに下せないので、肩甲骨をしっかりと寄せて行います
・逆に肩甲骨が外側に出すぎていると大胸筋内側への負荷が小さくなるので要注意
・手首を痛めないように手のひらではなく、手首の根元で体重をサポートするようにしてください
・身体を下ろすときは、鎖骨から胸を勢いよく開いていくイメージで行いましょう

初心者の方や筋力の少ない方は、まずは膝をつけて行うことをおすすめします。

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腕立伏せは動作はシンプルですが間違ったフォームで行っている方も多いです。常に身体は真っすぐを保ち、正しいフォームが保てる回数だけ行ってください。高数回行うことが効果的なのではなく、押す力を意識して行うことが重要となります。

(詳しく見たい方はこちら)

大胸筋内側の筋トレメニュー②ナロープッシュアップ

ナロープッシュップは手幅を狭くして行う腕立て伏せです。ナローグリップでは肘の曲げ伸ばし動作が大きいことが特徴となります。通常の腕立に慣れた方は、ナロープッシュアップで大胸筋内側に刺激を入れていきましょう。

▼ナロープッシュアップのやり方

①基本の腕立伏せの姿勢を作る
(横から見たときに手・肩・足が直角三角形になっている)
②頭から足を一直線にして身体を下ろす
③元に戻る

ナロープッシュアップは自重トレーニングなので、正しいフォームで限界の回数まで行うことをおすすめします。または大胸筋内側に効果のある負荷があまり大きくない別の種目を行いましょう。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度が最適です。

▼ナロープッシュアップのコツ&注意点

・手幅は肩幅程度まで狭くします。
・肩甲骨は柔軟に寄せて行うことで肩の前方にストレスをかけず、肩を痛めずに行えます。
・肩甲骨が外側にあまりにも出ていると、肩の筋肉に負荷逃げていき大胸筋内側への効果が薄まります。
・手首を痛めないように体重は手首の根元で受けるようにし、手のひらに体重をかけないようにしましょう。

手首を痛めそうで不安な方は、プッシュアップバーを使うと手首を痛めずに大胸筋内側を鍛えられます。

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身体を下げていくときに肩がすくんでしまうことを防ぐために身体は真っすぐに保つ必要があります。また鎖骨の中心からガバっと胸を開いていくような感覚で身体を下ろしていくと、しっかりと大胸筋内側を動かすことができます。

(ナロープッシュアップのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

大胸筋内側の筋トレメニュー③タイプライタープッシュアップ

タイプライタープッシュアップは片方に身体を寄せていく腕立て伏せです。片方ごとにより大きな負荷をかけて、大胸筋内側を鍛えることができます。通常の腕立て伏せよりもワイドグリップで行うことが特徴の1つです。

▼タイプライタープッシュアップのやり方

①基本の腕立伏せの姿勢となる
②片方に寄せながら身体を沈めていく
③元の基本の腕立伏せの姿勢に戻る
④もう片方ろ交互に行う

正しいフォームで限界ギリギリまでの回数を行いましょう。または大胸筋内側を強化することのできる負荷の小さい他の筋トレメニューを取り入れてください。初心者の方は3セットを週1回、上級者の方は6セットを週2回程度行いましょう。

▼タイプライタープッシュアップのコツ&注意点

・手幅は肩幅の1.3倍~1.5倍以上開いて行う
・身体をスムーズに下ろすために、しっかりと肩甲骨を柔軟に寄せて肩が上にすくまないようにする
・肩を痛めやすいので、しっかりと大胸筋を開いて地面を迎えにいくイメージで行う
・肩甲骨が外側に出すぎていると、大胸筋内側への刺激が弱くなるので要注意
・体重は手のひらにかけるのではなく手首の根元にかけるようにすると、手首を痛めずに行えます

通常の腕立伏せよりも難易度が高いので、まずは膝をついてトライしてみることをおすすめします。

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手首の根元で体重を受けることで手首を痛めることは回避できますが、それでも不安な方や手首を痛めてしまう方もいるでしょう。プッシュアップバーを使用するとより痛みを避けられます。

大胸筋内側の筋トレメニュー④バランスボール×腕立て伏せ(インクラインプッシュアップ)

インクラインプッシュアップとは手を台など高い位置に置いて行う腕立て伏せです。今回はバランスボールを使って行う鍛え方を紹介します。大胸筋下部や大胸筋内側以外と一緒に体幹も追い込みたい方におすすめです。

▼バランスボール×腕立て伏せのやり方

①両手をバランスボールの上に乗せ、基本の腕立伏せの姿勢となる
(横から見たときに手・肩・足は直角三角形になるようにする)
②身体を一直線にして下げていく
③身体を上げる

ダイエット目的であれば、20回以上、バストアップ目的であれば15回以上がおすすめですが、正しいフォームで行える限界の回数で設定するようにしましょう。

▼バランスボール×腕立て伏せのコツ&注意点

・手幅は肩幅の1.3倍~1.4倍開くのがおすすめ
・身体をスムーズに下ろすために肩甲骨をしっかりと寄せて行いましょう
・大胸筋内側が開いていることを意識して、地面を迎えにいくように身体を下ろす
・肩甲骨が外側に出すぎていると大胸筋内側から負荷が逃げていくので、肩甲骨は自然に軽く外に出る程度で問題ありません
・体重は手のひらではなく手首の根元にかけるようにすると、手首を痛めずに行えます

バランスボールの上での腕立てはかなり不安定なので、腕のストレングスが十分にある方はぜひトライしてみてください。

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インクラインプッシュアップでは手を乗せる台は高ければ高いほど負荷は小さくなります。高いところから徐々に下げていくようにしましょう。

(バランスボール腕立て伏せについては以下の記事も参考にしてみてください)

大胸筋内側を鍛えて綺麗な胸板を手に入れよう

大胸筋上部・下部・外側を強化するだけでは、盛り上がった美しい胸部を作り上げることは難しいです。大胸筋内側をしっかりと鍛えることで、胸の形はよりメリハリのある形となります。

女性は大胸筋内側を鍛えることで胸の谷間を作ることもできます。筋肉痛になるまで無理して筋トレを行う必要はないので、トレーニングの後はしっかりと休んで大胸筋内側を回復させましょう。