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スクワットで膝が痛い原因&対策!NGフォーム&コツを理解して効果UP!

2020年05月05日

自宅でも簡単にできる筋トレとして人気のスクワット。しかしつま先の位置を意識するなど正しいフォームで行わなければ膝を痛めてしまう原因にもなります。そこで今回は、膝痛の原因や対策、正しいフォームまで詳しく紹介します。膝が鳴るなどの症状がある人も参考にしてください。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

スクワットで膝が痛いという人が多数

スクワットは、筋トレ初心者でも比較的簡単に挑戦できる王道の種目で、主に大腿四頭筋お尻の筋肉を鍛えることができます。手軽に始められるトレーニングですが、自己流のフォームで行うとポキポキ・ミシミシと膝が鳴る音がするなど膝に違和感を感じる人が多いようです。

原因として一番にあげられるのは正しいフォームで行えていないこと。そこで今回は、原因や対策を解説しつつ、膝を痛めない正しいフォームについても詳しく紹介しますので参考にしてください。

フォーム解説から見たい人はこちら

(スクワットの効果が感じられない人は以下の記事も参考にしてみてください)

スクワットで膝が痛む原因&NGフォーム

初心者に限らず、スクワットで膝の痛みを感じる人は意外にも多いようです。原因がわからずにそのまま続けていると大きなけがにつながることもあるので、原因を知っておくことが大切です。主にスクワットで膝を痛めるのは以下の2つの原因が考えられます。

①スクワットを行う際のフォームが間違っている
②膝にある他の関節に問題がある

スクワットで膝を痛めてしまう原因で一番多いのが間違ったフォームによって膝に負担がかかり前側が痛くなってしまうパターンです。フォームを注意していても痛みがある場合は、大腿脛骨関節など膝の他の関節に負担がかかり痛みに繋がっている可能性がありますので整形外科での治療をおすすめします。

では、間違ったフォームとはどんなフォームなのか、ひとつひとつ確認していきましょう。

①腰が曲がってしまう

腰が曲がってしまうのは、腰痛の原因になり危険です。重心が足の真ん中を結ぶ線から前側に行ってしまうことを「前流れ」と言いますが、腰が曲がってしまうのはこの前流れが原因だと考えられます。

前流れになると股関節からバーベルの負荷が遠くなるため、腰が曲がりやすい状態になり背中への負荷が大きくなってしまいます。これは、ふくらはぎの筋肉の硬さやハムストリングスの柔軟性・ストレングス不足、股関節を外旋できていないことなどが原因と考えられます。

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ずーみー(泉風雅)

しゃがむときに腰が曲がってしまう原因としては股関節屈曲可動域に制限がある、つまりここでもハムストリングスが硬い・弱いことが考えられます。腰が曲がることを「脊柱起立筋が弱いからだ!」と勘違いしがちですが、ハムストリングスの柔軟性やストレングスを改善すると良くなる場合が多いものです。

ハムストリングスのストレングス・柔軟性が足りていないと、身体が前に流れ腰が曲がりやすくなってしまいます。股関節を伸展する筋肉の強化にルーマニアンデッドリフトをオススメします。

(ルーマニアンデッドリフトのやり方については以下の記事も参考にしてみてください

②カカトが浮いてしまう

これには、ふくらはぎの筋肉の硬さがかかわっています。基本的には、カカトが浮かない程度の重量で実施しつつふくらはぎの柔軟性をえることが効果的です。しかしプレートをかかとに挟んだり、リフティングシューズを履くなどして対処することもできます。

③膝が内側に入ってしまう

スクワットの際に膝が内側に入ってしまうのは、大腿部の外側の癒着や硬さ、股関節の外転筋や外旋筋の弱化が原因として挙げられます。太ももの外側を柔らかくするのにフォームローリングを行ったり、アウターサイエクササイズで太ももの内側外側の筋トレを行うことをオススメします。

④重心位置が前寄り

重心の位置が足の真ん中からずれていると、前寄りになってしまいます。親指の付け根・小指の付け根・カカトの3点にバランスよく体重をかける必要があり、この重心バランスが崩れると身体が前に流れてしまい、腰が曲がったりして痛めてしまうので注意して下さい。

⑤重心位置が後ろ寄り

「お尻を引く」という意識が強すぎ、カカト重心になってしまっている場合です。こうなると、しゃがんだ際に尻もちをつく感じで後ろに倒れるなどの危険性があります。先ほども申しました通り、重心の位置は足の3点にバランスよく乗っている必要があります。

初動で曲げる膝は少しだけにし、その分しっかりとお尻を引くことで前傾姿勢になります。こうすることでハムストリングスと大腿四頭筋をバランスよく使い、膝の痛みが出にくくなります。

⑥膝が極端に前に出る

膝がつま先よりも前に出ること自体は、運動の結果としては問題ありません。しかし、初動で上体が立ったまま膝がつま先より極端に前に出ていくようなフォームでは、やはり膝の痛みが出やすく、ハムストリングスや大殿筋といった後ろ側の筋肉を使うことができません。

スクワット動作においては、つま先と膝の位置を一致させることが大事です。

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ずーみー(泉風雅)

よく「膝がつま先より前に出るのはダメだ!」という方がいますが実はこの発言は的を得ていません。確かに強い負荷の下でヒンズースクワットやシシースクワットのように上半身が垂直のまま初動で膝が前に出ていくような動作で高重量を扱うのは問題ですが、きちんとお尻を引き前傾してハムストリングス・大殿筋にテンションがかかっているならあまり「膝が前に出ている/出ていない」については気にする必要はありません。

(スクワット時の呼吸法については以下の記事も参考にしてみてください)

スクワットで膝が痛まない正しいフォーム

ひとえにスクワットと言っても、膝の曲げ方によって3パターンに分かれます。膝のお皿の高さよりも股関節の大転子(硬い骨)が下に来る深さのスクワットのことを「フルスクワット」、お尻が踵につくまで行う場合は「フルボトムスクワット」、膝のお皿の高さと股関節の大転子と同じ高さまで下げる「ハーフスクワット」です。

いずれのスクワットにおいても正しいフォームで行うことが重要ですので、これから紹介する基本のフォームをしっかりと理解しておきましょう。

①重心を足の真ん中どうしを結んだ中点に置く

スクワットで膝を痛めてしまう人の多くが、重心の置き方を間違ってます。足の真ん中にしっかりと重心を乗せないと、膝や本来スクワットでは使わない筋肉に負担をかけてしまいます。ここでいう「足の真ん中」とは、親指と小指の付け根・カカトの中心の3か所を指します。この3か所を結んだ三角形の中点に重心を置くことを意識することで、正しいフォームになります。

・足の位置は踵が肩幅程度
・30度程度つま先と膝の向きが外を向きその方向が一致していること
・重心がしっかりと足の真ん中に載っている感覚
・しっかりと胸を張り肘をあげられていること

担いだあとは、上記4点を確認してから重心をまっすぐにおろしていきましょう。

②しゃがむときに腰が曲がらないようにする

スクワットを行う際は、背中を曲げるのではなく、しっかりと股関節を使ってしゃがむよう心がげましょう。背中を丸めてしまうと、重心が前寄りになってしまい膝に負担がかかります。背筋を伸ばした状態で、股関節を使ってゆっくりと膝の曲げ伸ばしを行うのが正しいフォームです。

スクワット初心者に良くありがちなのですが、お尻を引くのが怖い・前傾するのに恐怖心があるという方はしゃがんだ状態から始めてみると慣れやすいでしょう。

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ずーみー(泉風雅)

普段から膝の曲げ伸ばしを行う際、無意識のうちに膝がつま先より前に出てしまう人もいることでしょう。そんな人は是非、しゃがむ時にお尻を後ろに出しながらしゃがむことを意識してみて下さい。

お尻を後ろに出しながらしゃがむことにより、膝への負担が軽くなりスクワットで膝を痛めるリスクが減ります。

(スクワットの正しいやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

スクワットで膝が痛い人におすすめのサポーター

BERTER 膝サポーターJYは、3D編み縫製で、ニットを採用しているため膝を曲げた時に違和感が少なく膝にぴったりとフィットします。圧力ストラップ(ベルト)付で運動強度に応じて締め付け感を調節することができます。快適素材を採用しているので通気性・吸汗性が抜群、日々のトレーニングにも最適です。nnシリコン滑り止め加工がほどこされているので装着時のずり上りやずる下がりを最小限におさえることができるのも嬉しいポイント。サイズは、膝のお皿から10.16cm程度、上方の太ももの周囲を計測してください。

サイズS:膝周り(35-42cm)  M:膝周り(42-46cm) L:膝周り(47-52cm) XL:膝周り(53-57cm)
素材ナイロン、スパンデックス、ラテックスワイヤー、リカゲル
重量140g
カラーブラック
内容膝サポーターJY 1個入

スクワットの正しいフォームを覚えて膝が痛い悩みを解決

膝を曲げる・伸ばすと単純な動作で筋トレ効果のあるスクワットですが、正しいフォームを理解しておかないと膝を痛めてしまうということがあります。膝に違和感を感じたり、スクワットの効果が感じられない方は正しいフォームを見直してみましょう。