大胸筋の構造・作用
大胸筋は鎖骨の内側や胸骨などから上腕骨にかけて付いている筋肉です。細かく見ると上の画像で示しているように上部、中部、下部の3つの部位に分かれているのです。ちなみに筋トレではこの他に内側や外側を意識してトレーニングすることもあります。
またそれぞれの部位によって持つ作用が異なります。例えば、上部は腕を斜め上に、下部は腕の斜め下に押し出すのが主な作用です。一方で中部については腕を体の前で閉じる作用を持っています。また大胸筋は三角筋や上腕三頭筋と連動して、押す動きを行ったりもします。
大胸筋を筋トレで鍛える効果
大胸筋を筋トレで鍛えると得られる効果は主に以下の3つあります。
・逞しい胸板や美しいバストラインを作る
・コンタクトスポーツなどのパフォーマンスアップ
・基礎代謝の向上
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
逞しい胸板や美しいバストラインを作る
先ほど解剖図を見てわかるように大胸筋は胸を覆うように付いています。そのため筋トレで鍛えておくと胸の厚みが出て、より逞しい胸板を作れるのです。また女性の場合であっても目的に合わせた負荷で筋トレをすれば、美しいバストラインを作るのに役に立ちます。
コンタクトスポーツなどのパフォーマンスアップ
大胸筋の特に上部は腕を斜め上に押し出す作用を持ちます。またその上部を鍛えるための種目はベンチプレスなどよりも肩関節の伸展や屈曲が強調される動きが多いのです。そのため大胸筋を鍛えることはその動きに似た動作を行うラグビーなどのスポーツのパフォーマンスアップにもつながります。
基礎代謝の向上
大胸筋は上半身の筋肉の中で3番目の大きさを誇る筋肉です。そのため筋トレで鍛えて筋肥大させれば、その分基礎代謝も向上できます。基礎代謝が向上すれば、痩せやすく太りにくくなるのでダイエット目的の方も大胸筋は鍛えておきたい筋肉と言えるでしょう。
(基礎代謝向上のための筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
基礎代謝を上げる筋トレ7選!鍛えるべき筋肉〜痩せやすくなるなどメリットまで解説
出典:Slope[スロープ]
【自宅版】大胸筋の自重筋トレメニュー&鍛え方のコツ
それではここから自宅でできる大胸筋を鍛えるのにおすすめの自重筋トレメニューを紹介します。それぞれのメニューでの鍛え方のコツも解説するので、合わせてチェックしてみましょう。
大胸筋の自重筋トレメニュー①腕立て伏せ
最初に紹介するので大胸筋を鍛える最も基本的なメニューである腕立て伏せです。ただ基本のメニューとは言え、正しいフォームでやらないと大胸筋を最大限に刺激することができません。しっかりと効果を得るためにももう一度やり方をここで確認しておきましょう。
▼腕立て伏せのやり方
①腕と足先だけで体を浮かせて腕立て伏せの姿勢になる
③身体を真っ直ぐにしたまま肘を曲げて身体を降ろす
④肘を伸ばして身体を挙げる
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼腕立て伏せのコツ&注意点
・頭からつま先までは常に一直線にする
・手首を結んだラインにみぞおち辺りが来るように降ろす
・手幅は肩幅の1.3倍から1.5倍程度にする
・肩甲骨を寄せて身体を降ろす
腕立て伏せは回数にこだわる人が少なくありません。しかし、回数にこだわるとフォームが崩れ、怪我の原因にもなります。そういったリスクを防ぐためにも正しいフォームを維持することを最優先にして取り組むようにしましょう。
ずーみー(泉風雅)
(腕立て伏せのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
腕立て伏せの効果&フォームを種類別に!呼吸法・回数などのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
大胸筋の自重筋トレメニュー②ワイドプッシュアップ
ワイドプッシュアップは手幅を広げて行う腕立て伏せの応用メニューです。ワイドッシュアップでは手幅を広げることで肘の曲げ伸ばし動作を小さくし、肩関節の動作の割合が大きくなります。そうすることで、上腕三頭筋の負荷を小さくして大胸筋への負荷を大きくできるのです。
また大胸筋の内側よりも外側に効きやすいので、外側の成長を狙いたい人は積極的に取り入れると良いでしょう。
▼ワイドプッシュアップのやり方
①基本的な腕立て伏せの姿勢になる
②手幅を広げる
③身体を一直線に保ちながら、肘を曲げて身体を降ろす
④肘を伸ばして身体を挙げる
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼ワイドプッシュアップのコツ&注意点
・手の指先を少し逆八の字になるように開く
・鎖骨の中心から胸を外側に開くように降ろす
・肩甲骨が外側に出すぎないようにする
通常のワイドプッシュアップが辛くて回数がこなせない場合は、まず膝を付いた状態で取り組んでください。そして力がある程度付いてきたら通常のやり方に移行すると良いでしょう。
ずーみー(泉風雅)
ワイドプッシュアップに慣れてきた筋トレ上級者にはプッシュアップバーを使用するのもおすすめです。またプッシュアップバーでは手首の痛みを回避することができるため、手首の痛みが気になるという方が使用してもいいでしょう。
(ワイドプッシュアップのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ワイドプッシュアップのやり方!大胸筋効くコツ&膝付き・壁など腕立て伏せの種類も!
出典:Slope[スロープ]
大胸筋の自重筋トレメニュー③ヒンズープッシュアップ
ヒンズープッシュアップは身体を一直線に保つ腕立て伏せとは違い、身体を前方に回して持ち上げるように行う筋トレメニューです。大胸筋の上部や下部以外にも上腕三頭筋や三角筋など上半身のさまざまな筋肉を鍛えることができます。
▼ヒンズープッシュアップのやり方
①基本的な腕立て伏せの姿勢になる
②身体を股関節で折れ曲げ、くの字のような姿勢にする
③パイクプレスのように頭を沈める
④地面すれすれのところを通るように身体を降ろす
⑤頭を手の位置よりも前に出しながら体を挙げる
⑥最初の姿勢に戻る
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼ヒンズープッシュアップのコツ&注意点
・身体の通る位置はできるだけ低くする
・足幅を大きく広げると三角筋への負荷が増えるので注意
ヒンズープッシュアップを行う時は、動作中に息を止めないように注意しましょう。身体を降ろしながら吸い、身体を持ち上げながら吐くという呼吸法がおすすめです。
(ヒンズープッシュアップのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ヒンズープッシュアップのやり方!大胸筋・三頭筋に効果的な腕立て伏せのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
大胸筋の自重筋トレメニュー④デクラインプッシュアップ
デクラインプッシュアップは台の上に足を置き、身体が斜めの状態で行う腕立て伏せのやり方です。重心が頭側にあるので、通常の腕立て伏せよりも大胸筋上部にかかる負荷を大きくできます。
この大胸筋上部という筋肉は身体の厚みを作るのに重要な部位です。また大胸筋上部のプレス種目はコンタクトスポーツなどパフォーマンスアップにもつながるメリットもあります。
▼デクラインプッシュアップのやり方
①台に足を乗せて腕立て伏せの姿勢になる
③身体を一直線に保ちながら肘を曲げて身体を降ろす
④肘を伸ばして身体を挙げる
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼デクラインプッシュアップのコツ&注意点
・台が高すぎると負荷が三角筋に逃げるので注意
・胸を外側に開いて肩甲骨を内側に寄せながら身体を降ろす
デクラインプッシュアップは台を高くするほど負荷が高まりますが、高すぎると負荷が大胸筋上部から逃げてしまいます。大胸筋にしっかりと刺激を与えるためにも台は低いものから徐々に高くしていくのをおすすめします。
ずーみー(泉風雅)
身体の角度が30度くらいのデクラインプッシュアップをマスターしたら、それ以上角度を上げるのはおすすめしません。その代わりに可動域を広げることができるバーベルを使用するインクラインベンチプレスに移行してみるといいでしょう。
(デクラインプッシュアップのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
デクラインプッシュアップのやり方!効果のある部位&適切な高さ・回数など徹底解説
出典:Slope[スロープ]
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大胸筋の自重筋トレメニュー⑤ダイヤモンドプッシュアップ
ダイヤモンドプッシュアップは手幅を狭くして行う腕立て伏せのことです。通常の腕立て伏せよりも大胸筋を絞るように収縮できるので、大胸筋の外側よりも内側に特に強い刺激を与えられます。
▼ダイヤモンドプッシュアップのやり方
①基本的な腕立て伏せの姿勢になる
②手幅を肩幅よりも狭くする
③肘を曲げて身体を降ろす
④肘を伸ばして身体を挙げる
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼ダイヤモンドプッシュアップのコツ&注意点
・肘を畳みすぎると肘に痛みが出る可能性があるので注意
・身体を降ろす時に肩甲骨が外に出過ぎないようにする
・身体の重さは手の根っこの部分に乗せる
ダイヤモンドプッシュアップは肘や肩に痛みが出るケースがあります。もし痛みを感じる場合は無理に可動域は広げずに、痛みのない範囲で動作を繰り返すようにすると良いでしょう。
ずーみー(泉風雅)
負荷を小さくしたい方は膝付きダイヤモンドプッシュアップ、負荷を大きくしたい方はデクラインダイヤモンドプッシュアップにチャレンジしてみましょう。
(ダイヤモンドプッシュのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ダイヤモンドプッシュアップのやり方!二の腕を鍛えるコツ〜肘が痛い悩みまで解説
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
大胸筋の自重筋トレメニュー⑥ナロープッシュアップ
ナロープッシュアップも手幅を狭めて行う腕立て伏せです。ダイヤモンドプッシュよりは広い手幅で行いますが、同じように収縮を強くできるので、大胸筋の内側に効かせやすいメリットがあります。また上腕三頭筋への刺激も強いので、胸だけでなく腕も鍛えたい人にもおすすめです。
▼ナロープッシュアップのやり方
①基本的な腕立て伏せの姿勢になる
②手幅を肩幅程度に狭くする
③肘を曲げて身体を降ろす
④肘を伸ばして身体を挙げる
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼ナロープッシュアップのコツ&注意点
・肩甲骨を開いたままロックしない
・少し小指側のチョップをするところに力を入れる
・手首が痛い場合は手の平の根元に体重を乗せる
脇を開いたフォームでナロープッシュアップを行っている方もいますが、これは肩が詰まってしまいます。そのため、基本的にナロープッシュアップをする時は脇を畳んだフォームで行うのをおすすめします。
(ナロープッシュアップのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ナロープッシュアップのやり方!三頭筋に効かせるコツ〜手首・肘が痛い時の対処法まで解説
出典:Slope[スロープ]
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大胸筋の自重筋トレメニュー⑦インクラインプッシュアップ
インクラインプッシュアップとは台などに手を乗せた状態で行う腕立て伏せです。脚側に負荷がかかるようにすることで、大胸筋下部にかかる負荷の割合を大きくできます。大胸筋下部を鍛えられる種目は少ないので、綺麗な胸のアウトラインを作りたいといった方は筋トレメニューに取り入れましょう。
▼インクラインプッシュアップのやり方
①台に手を乗せて基本的な腕立て伏せの姿勢になる
②手幅を肩幅の1.3~1.4倍程度の広さにする
③身体を一直線に保ったまま肘を曲げて身体を降ろす
④肘を伸ばして身体を挙げる
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼インクラインプッシュアップのコツ&注意点
・身体の角度が30度くらいになる台の高さから始める
・肩甲骨が内側に寄せながら身体を降ろす
・挙げる時に肩甲骨が外側に出過ぎないように注意
インクインプッシュアップでは肩甲骨は自然に軽く外側に出る程度にとどめることで、大胸筋の収縮感を掴みやすくなります。実践時に意識してみてください。
(インクラインプッシュアップのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
インクラインプッシュアップのやり方!大胸筋下部に負荷を掛ける腕立て伏せのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
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大胸筋の自重筋トレメニュー⑧膝付き腕立て伏せ
膝付き腕立て伏せは通常のやり方よりも負荷が低いです。そのため基本の腕立て伏せは負荷が大きすぎて正しいフォームをキープすることができない筋トレ初心者や女性におすすめします。また体の角度がインクラインに近いので、大胸筋の下部を狙いたい人が取り入れてみても良いでしょう。
▼膝付き腕立て伏せのやり方
①基本の腕立て伏せの姿勢になる
②手幅を肩より少し広いくらいにして膝を付く
③身体を一直線に保ちながら身体を降ろす
④肘を伸ばして身体を挙げる
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼膝付き腕立て伏せのコツ&注意点
・指先は軽く外側にむける
・動作中に腰が反らないように注意する
・膝が痛い場合はタオルやマットを敷く
通常の腕立て伏せの最後の追い込み種目としてもこの膝付き腕立て伏せはおすすめです。
ずーみー(泉風雅)
手幅を広くすることで大胸筋への負荷を大きくできますが、可動域が狭くなるというデメリットがあります。
(膝付き腕立て伏せのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
膝つき腕立て伏せの効果&やり方!筋トレ初心者もできるフォームのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
大胸筋の自重筋トレメニュー⑨ディップス
ディップスとは身体を浮かせた状態でプッシュアップのような動作を行うメニューです。上半身のスクワットと呼ばれるほど優れたメニューでもあります。インクラインプッシュアップのように腕を斜め下側に向かって押すため、大胸筋の下部に効きやすいメリットもあります。
▼ディップスのやり方
①肩幅よりも少し広めの幅でディップスバーを持つ
②脚を浮かせて前傾姿勢になり、脚を後ろでクロスさせる
③鎖骨の中心から胸を開きながら身体を降ろす
④大胸筋下部がストレッチされている部分で切り返す
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼ディップスのコツ&注意点
・直立のままディップスを行わない
・動作中、前腕は垂直を保つ
・肩甲骨を寄せながら身体を降ろす
可動域を無理に広げてディップスを行うと肩関節などを傷めてしまう可能性があります。安全に効果を得るためにも無理のない範囲で動作を繰り返してください。また筋力に余裕がある方は後ほど紹介するプレートなどをぶら下げて加重するやり方に移行すると良いでしょう。
ずーみー(泉風雅)
ディップスは椅子などの背もたれを使っても行うことができます。しかし、椅子などを使う方法は転倒する危険性あるため慎重に行う必要があります。
(ディップスのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
ディップスのやり方&効果!大胸筋&三頭筋をデカくするコツ!自宅・加重版も!
出典:Slope[スロープ]
(動画で見たい方はこちら)
大胸筋の自重筋トレメニュー⑩タイプライタープッシュアップ
このタイプライタープッシュアップは片方に身体を寄せながら腕立て伏せを行うメニューです。片方に身体を寄せることで、基本の腕立て伏せより大胸筋にさらに大きな負荷をかけられます。そのため通常の腕立て伏せでは物足りないという方などは挑戦してみると良いでしょう。
▼タイプライタープッシュアップのやり方
①通常の腕立て伏せの姿勢になる
②手の幅を広くする
③片方に身体を寄せながら身体を降ろす
④元の体勢に戻る
⑤反対側も同じように行う
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼タイプライタープッシュアップのコツ&注意点
・しっかりと体重を片側にかける
・曲げる側の前腕は垂直を保つ
タイプライタープッシュアップは交互に動作を行うため、動作の途中で片方が休んでしまうというデメリットがあります。このデメリットを解消したい場合は、交互ではなく片方を連続で行うと良いでしょう
ずーみー(泉風雅)
タイプライタープッシュアップに慣れてきたと感じたら、一部位当たりのセット数や頻度を増加してみるといいでしょう。
大胸筋の自重筋トレメニュー⑪バランスボール・腕立て伏せ
これは名前の通りバランスボールに手を付いて行う腕立て伏せです。不安定な状態で行うことで大胸筋に新しい刺激を与えられます。また手を挟むような形になるため、大胸筋の内側も効きやすい特徴もあります。
ただ、一般的なバランスボールのサイズは少し大きいので、女性がこのトレーニングを行う場合は小さめのサイズのバランスボールを使用すると良いでしょう。
▼バランスボール・腕立て伏せのやり方
①バランスボールに手を付く
②基本的な腕立て伏せの姿勢になる
③肘を曲げて身体を降ろす
④肘を伸ばして身体を挙げる
正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすのを基本とすると良いでしょう。セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。
▼バランスボール・腕立て伏せのコツ&注意点
・身体は常に一直線をキープする
・肩甲骨をしっかりと寄せて身体を降ろす
バランスボールを使った腕立て伏せはボールが転がって転倒するリスクがあります。怪我などを防ぐためにも筋力がある人も慎重に取り組むようにしてください。
(バランスボール腕立て伏せのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)
バランスボール腕立て伏せがメリット多数!正しいやり方〜負荷調整・回数・セット数まで解説!
出典:Slope[スロープ]
大胸筋の自重筋トレメニュー⑫加重ディップス
通常のディップスが余裕を持って行える人にはこの加重ディップスがおすすめです。加重ディップスには筋トレの目的に合わせて負荷を調節できるメリットもあります。
▼加重ディップスのやり方
①プレートを付けた加重ベルトを装着する
②ディップスバーを掴んで身体を浮かす
③肘を曲げて身体を降ろす
④肘を伸ばして身体を挙げる
加重ディップスは他の自重トレーニングとは違って負荷を調整することができます。そのため筋トレの目的に合わせて負荷を変えましょう。具体的には筋力アップなら1回から6回、筋肥大なら6回から12回、筋持久力アップなら15回以上で限界が来る負荷が適切です。
セット数については初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを目安に取り組んでください。
▼加重ディップスのコツ&注意点
・大胸筋に負荷をかけるために身体を前傾させる
・鎖骨の中心から胸を開くように身体を降ろす
・肘を曲げて可動域を広げ過ぎない
加重ベルトがない場合は、リュックにペットボトルや本を入れたものを使ってもOKです。
ずーみー(泉風雅)
加重ディップスにも慣れてさらに負荷を大きくしたいという方には、ジャンプからのネガティブで鍛えるという方法がおすすめです。足を付いて軽くジャンプし、トップポジションまで行ったらゆっくりとネガティブをかけましょう。そうすることでさらに強い刺激を与えられます。
理想の大胸筋を作る筋トレのポイント
最後に理想の大胸筋を作るために意識したい以下の5つのポイントを紹介します。
・ハイレップ気味で行う
・正しいフォームで追い込む
・停滞期に陥ったら刺激を変える
・上部、中部、下部をバランスよく鍛える
・十分に栄養や休養を確保する
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
ハイレップ気味で行う
大胸筋は紡錘状筋に分類される筋肉で、この紡錘状筋はハイレップ気味で仕事量を多くすると反応しやすい特徴があります。そのため大胸筋を効率よく成長させたいのであれば、なるべくレップ数を増やす意識を持って取り組むのをおすすめします。
正しいフォームで追い込む
上で解説したように大胸筋はハイレップで鍛えるのが効果的です。しかし、それはあくまでも正しいフォームを維持した上での話です。間違ったフォームではいくらハイレップにしても大胸筋への刺激が少ないので意味がありません。
また逃げてしまった負荷が他の関節や筋肉に負担となって、怪我を引き起こす可能性もあります。そのためどのメニューをどのような目的で行うにしても、必ず正しいフォームを維持することを最優先させてください。
停滞期に陥ったら刺激を変える
大胸筋に限った話ではありませんが、筋トレは続けていると成長が鈍化して、いわゆる停滞期に陥るケースがよくあります。この停滞期は筋肉が筋トレの刺激に慣れてしまうというのが主な原因と考えられます。
そのためもし回数や見た目に変化が起きなくなってきたら、筋トレの種目を変えて刺激を変えてみましょう。またレストポーズ法のようにセットの取り組み方を変えるのも有効ですので、いろいろと試してみると良いでしょう。
(レストポーズ法については以下の記事も参考にしてみてください)
レストポーズ法で筋トレ効率UP!組み方〜メリット・デメリットなど徹底解説!
出典:Slope[スロープ]
上部、中部、下部をバランスよく鍛える
理想的な大胸筋を作るには、大胸筋全体がバランスよく発達させる必要があります。今回紹介したメニューを見てわかる通り、それぞれのメニューは上部に効いたり、内側に効いたりと効きやすい部位に違いがあるのです。
その違いをしっかりと理解して、大胸筋全体を上手く刺激できるようにメニューを組んでから鍛えるようにしましょう。
十分に栄養や休養を確保する
大胸筋を最大限に成長させるためには筋トレだけは不十分です。なぜなら筋肉の成長には筋肉の材料であるタンパク質などの栄養も必要だからです。栄養が足りていないといくら良いトレーニングができても、筋肉があまり大きくならないこともあります。
そういったことを防ぐためにも十分な量の栄養を確保するようにしましょう。具体的にはタンパク質は体重1kgあたり約2g、炭水化物はタンパク質の約2倍、脂質はタンパク質の約3分の1程度を目安に摂るようにしてみてください。
また摂取した栄養を筋肉として合成するためには休養も必要です。できるだけ睡眠時間や休息日などを確保して、筋肉に成長する時間を与えましょう。
(休養日については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレは休養日の過ごし方が成長の鍵!食事・運動など正しい休息の取り方で効果倍増!
出典:Slope[スロープ]
大胸筋を鍛えて逞しい胸板を手に入れよう
今回は大胸筋を鍛えられる自重トレーニングメニューを紹介しました。自宅でも簡単に行うことができる種目はたくさんあるので、内側から外側までしっかりと発達した逞しい大胸筋をゲットしたいという方はぜひチャレンジしてみてください。