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EMSトレーニングの効果とは?ダイエット・肩こりにも?体験談まで紹介!

2021年03月21日

肩こり解消やお腹痩せなどに効果的なEMSトレーニング。論文でもその効果は実証されていますが、痛いと感じるほど強く筋肉を刺激するなど間違った使い方をすると、副作用が出ることがあります。今回は、EMSトレーニングの効果や正しい使い方について確認していきましょう。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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そもそもEMSトレーニングとは?

出典:https://www.pinterest.jp/pin/97812623144731641/

EMS(Electrical Muscle Stimulation)とは、医療分野でリハビリにも使われている電流刺激療法の一つです。EMSトレーニングでは微量の電流で筋肉や運動神経を刺激し、自分の意志とは関係なく自動的に筋肉を収縮させることで、筋肉をほぐす・鍛える、血行を良くするといった効果が得られます。

そもそも人間の身体には電気が流れており、脳からの指令が電気信号として神経や筋肉に伝わることで身体を動かしています。本来の筋トレでは、身体は脳の指令に基づいて筋肉を鍛えるための動きをとるのに対して、EMSを使えば脳の指令なしで、身体を動かすことなく、刺激したい部位の筋肉に直接働きかけることができるのです。

通常の筋トレより低強度ではありますが、EMSトレーニングではインナーマッスルまで鍛えることができます。また、体力不足で筋トレが十分に行えない人や、身体を思うように動かせない人でも、無理なく簡単に筋トレを行えるのがEMSトレーニングのメリットです。

(インナーマッスルの鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)

EMSトレーニングに期待できる効果

それでは、EMSトレーニングでは具体的にどんな効果が期待できるのでしょうか。どうしてその効果が得られるのかという理由も含め、詳しく解説していきます。

ダイエット効果

EMSトレーニングは、効率的にダイエットしたいという人におすすめです。EMSの電気刺激によって筋肉を収縮させることで、自動的に筋肉が鍛えられます。その結果、筋肉量が増えて基礎代謝がアップし、脂肪を燃焼しやすい身体を手に入れることができるのです。身体を動かすことなく、痩せやすい身体づくりができるのは魅力的でしょう。

EMS機器には、主にスーツタイプ・シートタイプ・ベルトタイプの3種類があり、刺激したい部位や求める効果に合わせてタイプを選択することができます。例えば、お腹痩せが目的であれば腹筋に装着できるもの、脚痩せが目的であれば太ももやふくらはぎに装着できるものを選びましょう。

肩こりなど体の悩みを解消

EMSトレーニングを行うと、肩こりや冷え、むくみなどの症状も解消することができます。EMSの電気刺激で凝った筋肉を効率的にほぐすことができるので、肩こりの解消に効果的です。また、EMSの電気刺激で血行を促進することができ、血行が良くなることで冷えやむくみを改善できます。

さらに、EMSトレーニングではインナーマッスルまで効率的に鍛えられるので、姿勢矯正をしたいという人にもおすすめです。正しい姿勢で過ごすことができれば、肩こりや腰痛の予防にも繋がります。

(短期間で肩こりを解消できる筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

EMSトレーニングは効果なしとの声も多い?副作用も?

一方で、EMSトレーニングでは効果が得られないとの声が多いのも事実です。ここでは、なぜそのような声が聞かれるのかを解説していきます。

脂肪が厚い

鍛えたい箇所に厚い脂肪が付いていると、EMSトレーニングでは十分な効果が得られないことがあります。EMSの電気刺激が脂肪に邪魔をされて、鍛えたい筋肉まで届かないからです。脂肪が厚い場合には、まず脂肪を燃焼するための食事管理や有酸素運動などのトレーニングを行うことをおすすめします。

(ウォーキングで脂肪を燃焼する方法とコツについては以下の記事も参考にしてみてください)

短期的な効果を求めすぎ

EMSトレーニングは通常の筋トレと比較して強度が低いので、EMSトレーニングだけを行っても短期間で筋トレやダイエットの効果を実感するのは難しいです。地道に継続してトレーニングを行い、徐々に筋肉を鍛えていく必要があります。

2020年3月に消費者庁より、EMS機器の販売事業者4社に対して景品表示法違反の措置命令が出されました。問題とされたのは、「EMS機器を短期間使用するだけで痩せる」という宣伝内容。実際には、EMSトレーニングだけで短期間で痩せられるという合理的な根拠はないので、勘違いしないようにしましょう。

副作用について

EMSの使い方を間違えると、副作用が出る可能性があるので注意してください。EMSトレーニングは低強度ではありますが、目安時間よりも長時間使用したり、痛いと感じるほど強い電流レベルで筋肉を刺激したりすると、筋肉を痛めてしまうリスクがあります。

また、ペースメーカーなどの医用電気機器との併用が禁止されていたり、心臓疾患などの病気がある人や、医師に運動を禁止されている人は使用できなかったりします。必ず、付属の取扱説明書に記載の使い方や注意事項をよく確認し、正しく使用するようにしてください。

EMSの効果を実感した人の体験談

ここからは、実際にEMSを使用した人の体験談を元に、EMSの効果を検証していきます。EMSの使用を検討している人は、是非参考にしてみてください。

一度の使用で筋肉痛に



EMSでインナーマッスルを鍛えた人の体験談です。一度使用しただけで筋肉痛になり、筋トレ効果を実感できました。インナーマッスルを鍛えることで姿勢が矯正され、腰痛改善の効果も期待できます。

筋肉がついて体力アップ



こちらの人は、EMSトレーニングを30回行った結果、身体の引き締め効果と筋肉量アップを実感できました。自宅で筋トレをしようとしても、筋肉量が少ないと負荷の弱いトレーニングしかできません。体力がないために、思うように筋トレができないという人には、まずはEMSトレーニングで腹筋などを鍛えていくことをおすすめします。

筋トレ効果アップ



普段の筋トレとEMSトレーニングを一緒に行った人の体験談です。EMSトレーニングは強度が低いので、筋トレを合わせて行うことで、より効率的に筋肉を強化することができます。EMSは強度が低いと言っても、正しい使い方をしないと過度な筋肉疲労の原因になりますので注意しましょう。

食事管理+EMSトレーニングで体重-4kg



こちらの人は2ヶ月間、EMSによる腹筋トレーニングだけでなく食事管理を行った結果、体重-4kgのダイエットに成功しました。EMSトレーニングで筋肉量を増やすことで、基礎代謝が上がり、脂肪を燃焼しやすく痩せやすい身体になります。ダイエット効果をアップさせたいという人は、EMSトレーニングと合わせて食事管理や有酸素運動にチャレンジしてみましょう。

(お腹痩せに効果的な食事管理については以下の記事も参考にしてみてください)

手軽に効率的なトレーニングができる



EMSトレーニングは、筋トレがなかなか続かない人や、筋トレ効果をアップしたい人におすすめです。この人のように、筋トレでは鍛えるのが難しいインナーマッスルを鍛えたり、筋肉をほぐして疲労回復したりと、さまざまな使い方ができます。

筋肉がほぐれて血行が良くなった



ストレッチや筋トレと合わせて、EMSトレーニングを行った人の体験談です。EMS機器を使用した後、使用した部位の筋肉がほぐれて、血行促進効果を実感できました。血行が良くなると、冷えやむくみの解消、疲労回復、ダイエット効果も期待できます。

肩こりの改善に効果的



こちらの人は、EMSトレーニングで肩甲骨と背中のあたりの筋肉をほぐした結果、肩こりが解消されました。電気刺激を与えるだけで、肩こりが解消される簡単さが魅力的です。また、腹筋に使用するとインナーマッスルが鍛えられ、姿勢矯正の効果があります。正しい姿勢で生活することができれば、肩こりや腰痛を防止することが可能です。

(EMSの効果については以下の記事も参考にしてみてください)

EMSを使用した効果的なトレーニングメニュー

ここでは、EMSを使用した腹筋に効果的なトレーニングメニューを紹介します。今回解説するおすすめのトレーニングメニューは、以下の3種類です。

①足を上げ下げする運動
②レッグプレス
③チェストプレス

それでは①足を上げ下げする運動から確認していきましょう。

①足を上げ下げする運動

まず初めに紹介するのは、ダイエット効果やくびれ作り、姿勢矯正に効果的なトレーニングです。電気刺激でインナーマッスルを鍛えつつ行うトレーニングで、シックスパックとして知られる腹直筋と、インナーマッスルである腹横筋を効率的に鍛えることができます。

▼足を上げ下げする運動のやり方

①EMSをお腹に装着し、仰向けに横たわる
②膝を伸ばした状態で脚を上げて、真下へ下ろす
③膝を伸ばした状態で脚を上げて、右下へ下ろす
④膝を伸ばした状態で脚を上げて、左下へ下ろす

20分間、週に1~2回行います。EMSの電流レベルの限界値には個人差があるので、ここまでなら耐えられそうと感じるところに調整しましょう。

▼足を上げ下げする運動のコツ&注意点

・足を落としすぎると腰が浮いてしまうので、浮かない程度まで下ろす

詳しいやり方は動画を参考にしてください。

②レッグプレス

次は、EMSスーツを着ながらレッグプレスを行うトレーニングです。大腿四頭筋ハムストリングを効率的に鍛えることができます。

▼レッグプレスのやり方

①背中を背もたれに着けて座る
②ハンドルを掴み、上半身を固定する
③板に両脚を乗せて、ゆっくりと両足で押す
④ゆっくりと板を元の位置に戻す

1セット目は電気レベル10、2セット目は電気レベル20、3セット目は電気レベル30の合計3セット行います。回数やセット数は自分の体力に合わせて調整しましょう。

▼レッグプレスのコツ&注意点

・関節がロックされてしまう可能性があるため、腕や首などの小さな筋肉は電気レベルを上げすぎないように注意する

電気が重りの代わりになってくれるので、軽い重さでも十分に筋肉を刺激できます。

③チェストプレス

次は、EMSスーツを着ながらチェストプレスを行うトレーニングです。大胸筋三角筋上腕三頭筋を効率的に鍛えたいという人は、ぜひ挑戦してみてください。

▼チェストプレスのやり方

①椅子に座り、両手でグリップを握る
②ゆっくりとバーを押し出す
③ゆっくりとバーを元の位置に戻す

脂肪燃焼プログラムで、6秒間で85Hzの電気と4秒間で7Hzの電気刺激が入った状態で行います。動画では、1セット目は電気レベル10、2セット目は電気レベル20、3セット目は電気レベル30の合計3セット行っていますが、回数やセット数は自分の体力に合わせて調整しましょう。

▼チェストプレスのコツ&注意点

・使用上の注意を守り、適切な負荷で行うようにしてください

電気刺激が入ることで軽い負荷でもしっかりと胸を刺激することができ、関節・手首・肘への負担が少ない、効果的なトレーニングを行えます。

EMSの効果を引き出すコツ&注意点

ここまで、EMSトレーニングの効果やトレーニングメニューを紹介してきました。前述したように、EMSトレーニングは筋トレと比べて強度が低いので、短期間で効果を得るのは難しいです。そこで、よりEMSトレーニングの効果を引き出すための方法を解説します。

筋トレや有酸素運動を一緒に行う

EMSトレーニングでは自動的に筋肉を鍛えることができますが、脂肪を減らすという効果はありません。筋肉量が増えて、基礎代謝が上がるので、脂肪が燃焼しやすくなるだけです。より効率的に筋肉を鍛えたいという人は、EMSトレーニングと合わせて筋トレを行うことをおすすめします。

短期間で痩せたいという人は、EMSトレーニングで筋肉量を増やすことと合わせて有酸素運動を行うことで、効率的に脂肪を燃焼しましょう。

(筋トレと有酸素運動のダイエット効果については以下の記事も参考にしてみてください)

バランスの良い食事を心がける

EMSトレーニングによって筋肉量をアップさせることで、痩せやすい身体づくりができます。しかし、偏った食生活をしていては痩せることはできません。あくまで、EMSトレーニングでは脂肪を燃焼しやすい状態に持っていくことができるだけなので、炭水化物や脂質、糖分の過度な摂取には注意してください。

また、筋トレ効果をアップさせたい場合には、筋肉の強化に必要なタンパク質やビタミン、ミネラルといった栄養素をバランス良く摂取することを心掛けましょう。

その他、EMSに関する記事もチェック!

ここでは、EMSトレーニングに興味がある人におすすめの記事を紹介していきます。EMS機器のタイプ別の効果や、正しい使い方についてしっかりと確認しましょう。

EMS腹筋ベルトの効果をチェック!

EMS腹筋ベルトの効果について、論文から科学的根拠を検証しているので、本当に効果があるのか知りたいという人はチェックしてみてください。

EMSスーツの効果と使い方をチェック!

EMSスーツの仕組みや効果、使い方について詳しく解説していますので、EMSスーツに興味がある人はぜひ参考にしてください。

EMSスーツおすすめランキングを紹介!

絶対に失敗しないEMSスーツの選び方と、おすすめのEMSスーツをランキング形式で紹介していますので、EMSスーツの購入を検討している人はぜひ参考にしてください。

EMSには副作用があるって本当?

EMSが与える副作用・人体への影響について詳しく解説していますので、気になる人は使用前にチェックしましょう。

EMSが『痛い』のはなぜ?

EMSが痛い理由と簡単に痛みを防ぐ対策について解説していますので、痛みに困っているという人はぜひ参考にしてください。

購入前にEMSの効果について理解しておこう!

今回の記事では、主にEMSトレーニングとは何なのか、どういった効果が得られるのかについて詳しく解説しました。使い方次第で、痩せやすい身体づくりや効果的な筋トレを行うことが可能である一方、EMSトレーニングだけでは短期間で効果を実感するのは難しいという点は理解しておかなければいけません。

EMSが自分の目的に合っているかどうかをしっかりと確かめた上で、購入を検討するようにしましょう。