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糖質制限ダイエットのやり方!短期間で効果を出すコツ〜危険性まで解説!

2021年05月27日

ダイエット方法として人気がある糖質制限。しかし、正しいやり方を知らない方もいるのではないでしょうか。そこで、この記事では糖質制限ダイエットの短期間で効果を出すコツや危険性を解説します。正しいやり方が気になる方はチェックしてみてください。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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やり方の前に糖質制限ダイエットで痩せる仕組みを理解!

ダイエット方法として糖質制限があることは知っていても、なぜ痩せるのか仕組みはわからないという方は少なくないのではないでしょうか。糖質制限で痩せる仕組みは以下の通りです。

・血糖値の上昇を抑える
・脂肪を燃焼しやすくなる
・むくみが取れる

それではまずは「血糖値の上昇を抑える」といったポイントから確認しましょう。

血糖値の上昇を抑える

炭水化物に含まれている糖質には、血糖値を急激に上昇させる効果があります。このときに分泌されるインスリンは肥満ホルモンとも呼ばれているのです。血糖値の上昇を抑えるためにインスリンが分泌され、糖質をエネルギー源として使用します。このときに余った糖質を、インスリンが脂肪に変換して蓄積されてしまうのです。

炭水化物を食べて糖質を摂りすぎると太るといわれているのはこの仕組みが理由です。糖質制限で低糖質な食事にすることで、余分に摂りすぎることがありません。そのため、脂肪が蓄積されにくくなります。

脂肪を燃焼しやすくなる

低糖質な食事に切り替えることで、脂肪を燃焼しやすい身体づくりをすることができます。元々身体は糖質をエネルギー源としていましたが、摂取量を少なくすることで代わりのエネルギー源となるのがタンパク質や脂質です。そのため、脂肪を燃焼しやすい体質にすることができます。

むくみが取れる

あまり知られていませんが、実は糖質制限はダイエット中の天敵であるむくみを取る効果もあります。糖質は質量の約3倍の水分と結びつくといった特徴がある栄養素です。そのため、糖質制限をすることで必然的に身体の中にある水分が減少し、気になるむくみを取ることができます。

糖質制限によるむくみ解消の効果は、かなり早い段階で実感できます。むくみが取れて体重もスルッと落ちるため、ダイエットのモチベーション維持にも効果的です。

(糖質制限ダイエットの効果については以下の記事も参考にしてみてください)

糖質制限ダイエットの正しいやり方

糖質制限ダイエットで健康的に痩せるためには、正しいやり方をきちんと理解することが大切です。そこで、ここからは糖質制限ダイエットの正しいやり方を解説します。

・糖質制限中の主食について
・朝ごはんのポイント
・チートデイをうまく使う
・糖質制限ダイエット中に食べていい食材

まずは「糖質制限中の主食について」から紹介します。

糖質制限中の主食について

糖質制限ダイエット中には糖質が多く含まれる炭水化物は基本的に控えます。そのため、主食となる白米・麺類・パンを食べることができません。炭水化物の代わりとして主食におすすめな食材は以下の通りです。

・豆腐
・しらたき
・オートミール
・カリフラワー
・おから

これらの食材は糖質を制限できてボリュームもあるので、満腹感を得ることもできます。ちなみに、特におすすめなのが豆腐です。値段も安く手に入れやすいので、主食の代用としてかなりぴったり。また、低カロリーで高タンパクという優秀な食材です。

白米の代用として豆腐と同じように人気なのがオートミールです。ボディビルダーなどマッチョからも人気があるオートミールは、低糖質・高タンパクといったメリットだけではありません。実は食物繊維・カルシウム・ミネラル・鉄分など、ダイエット中に嬉しい栄養素がたっぷりと含まれています。

(糖質制限の主食の代用品については以下の記事も参考にしてみてください)

朝ごはんのポイント

糖質制限ダイエット中の朝ごはんはエネルギー源となる脂質を摂ることが大切です。寝ている間もエネルギーは使われているため、朝はエネルギー不足の状態となっています。そのため、朝食では肉や乳製品、ナッツ類などから良質な脂質を摂りましょう。

(糖質制限の朝ごはんメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

チートデイをうまく使う

ボディビルダーなど食事制限を厳しくしている人が行っているチートデイ。実は糖質制限ダイエット中のなかなか成果が実感できなくなった停滞期に効果的です。糖質制限ダイエットのときに設けるチートデイは、停滞期で体温が下がったときに1日だけ行うことをおすすめします。

ダイエットに身体が慣れて代謝が落ち、体温が下がるようになるのですがこれが停滞期です。目安は平熱から0.5~1℃低い状態が続いたときとなります。ちなみに、チートデイの日は基礎代謝×3倍のカロリーを食事で摂らなくてはいけません。リバウンドを気にして中途半端な食事にしてしまうと、チートデイの意味がないのです。

・タンパク質:体重5kgあたり5~10g(体重70kgの場合、70~140g)
・糖質:体重×6倍(体重70kgの場合、420g)

タンパク質と糖質はこのように摂取しましょう。また、基本的には好きなものを食べていいのですが、ファストフードは避けることをおすすめします。もろろん、炭水化物だけではなくタンパク質や脂質、ビタミンなどの栄養素も摂るように意識することがポイントです。

(糖質制限中のチートデイについては以下の記事も参考にしてみてください)

糖質制限ダイエット中に食べていい食材

糖質制限ダイエット中に食べてもいい食材選びに迷ったことがある方は多いのではないでしょうか。うまく痩せるためにも食べても大丈夫な食材を知ることが大切です。

穀物・豆類

穀物・豆類で食べても大丈夫な食材はこちらです。

・黄大豆
・木綿豆腐
・絹ごし豆腐
・生おから
・納豆
・こんにゃく
・きなこ

間食をしないためにも糖質を制限しながら満腹感を得ることが重要。穀物・豆類で食べられる豆腐やおからは満腹感を得やすい食材です。そのため、糖質制限ダイエット中には穀物・豆類をうまく取り入れることが重要となります。

野菜

糖質制限ダイエット中におすすめな野菜は以下の通りです。

・トマト
・キノコ
・大根
・キャベツ
・青ピーマン
・きゅうり
・白菜
・ブロッコリー
・ほうれん草

ダイエット中に人気な食材にはさつまいもなどがありますが、芋類には糖質が多く含まれています。そのため、糖質制限ダイエットの場合は芋類は避けるようにしましょう。また、ボリューム感のある野菜を摂りたいときは、トマトやブロッコリーなどがおすすめです。

果物

糖質制限ダイエット中に食べてもいい果物を確認しましょう。

・スイカ
・グレープフルーツ
・レモン
・ライム
・いちご
・ラズベリー
・アボカド

スイーツが食べたくなったときには、いちごやラズベリーなど甘い果物を食べることがおすすめです。また、スイカは低カロリーなだけではなく、カリウムがたっぷりと含まれるので余分な塩分を排出するといったメリットもある果物。塩分を排出することでむくみ解消効果が期待できます。

肉類

糖質制限ダイエット中に重要となるのが肉類の摂り方。どんな肉類が食べられるのかチェックしましょう。

・牛サーロイン
・牛もも
・牛ロース
・豚ロース
・豚バラ
・鶏むね
・鶏もも
・ラムロース
・ヤギ肉
・馬肉

豚バラはダイエットに向いていないイメージがありますが、実は低糖質で脂質が多く腹持ちがいいため糖質ダイエットにぴったり。糖質制限ダイエットに取り入れやすい肉類は牛・豚・鶏ですが、続けていると飽きてしまうので気分を変えたいときはラム・ヤギ・馬などの肉を取り入れてみましょう。

魚介類

次に糖質制限ダイエット中に食べられる魚介類を紹介します。

・めざし
・イワシ
・サーモン
・かつお
・アジ
・エビ
・カニ
・いくら
・はまぐり
・あさり

ダイエットに向いていなさそうなサーモンですが、高タンパク・低脂質と栄養面で優れています。また、素早く消化するといった特徴もあるので、糖質制限にサーモンは向いているのです。甲殻類はボリューム感を出せる食材でもあるので、低糖質な料理で満腹感を得たいときにうまく使用しましょう。

(糖質制限ダイエット中に食べていいものについては以下の記事も参考にしてみてください)

やり方を誤ると危険!糖質制限ダイエットのデメリット

さまざまなメリットがある糖質制限ダイエットですが、実はやり方を誤ると危険を引き起こす可能性があります。

・死亡率がアップする
・脳にダメージを与える
・便秘になりやすい
・頭痛が続く
・身体がだるくなる

それでは「死亡率がアップする」といった点から確認しましょう。

死亡率がアップする

糖質制限ダイエットのやり方を間違えると死亡率がアップすると言われています。これは糖質を完全にカットするといった極端なダイエットを長期間続けた場合です。国立国際医療研究センター病院糖尿病研究連携部の能登洋は、2012年9月までに発表された海外の論文を基に糖質制限と死亡率の関係をメタ解析しました。

総死亡リスクは低糖質群で31%、有意に高値であった(調整リスク比の95%信頼区間は1.07-1.59)。n低糖質群と高糖質群を比較したLCスコアでは、心血管(CVD)による死亡リスクは低糖質群で10%上昇していた(同0.98-1.24)。いずれも低糖質群の死亡リスクは上昇がみられ、糖質制限食による長期的な効用は認めないことが示唆された。

引用元:http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2013/002244.php

日本生活習慣病予防協会のサイトに表記されているように、能登洋のメタ解析によると低糖質な食事を続けたグループは、死亡リスクが31%上昇したとのことです。また、低糖質群と高糖質群を比較すると、低糖質群の死亡リスクが10%上昇していました。

(糖質制限の危険性については以下の記事も参考にしてみてください)

脳にダメージを与える

過度な糖質制限ダイエットを続けると、頭がぼーっとするといったデメリットもあります。極端に糖質を制限してしまうと、脳にダメージを与えてしまうため注意が必要です。

一般に血糖値が60〜70mg/dl未満になると、低血糖による臨床症状が出現します。発汗や動悸、手足のふるえなどの交感神経症状が典型的な症状ですが、血糖値が50mg以下になると、脱力、集中力の低下などの中枢神経症状が現れ、さらに糖分を摂取できない状況が持続しますと、意識障害に陥ります。

引用元:https://watanabe-naika-clinic.or.jp/articles/2015/08/post_33/

渡邉内科クリニックのサイトに表記されているように、血糖値が60〜70mg/dl未満になると低血糖による発汗・動機・手足の震えなどの症状が現れます。また、血糖値が50mg/dLよりも下がると重低血糖となり、脱力・集中力の低下・昏睡など深刻な状態になってしまう可能性があるのです。

ちなみに、頭がぼーっとするという症状は低血糖だという証拠です。糖質制限ダイエット中に頭がぼーっとしてきた場合、食事内容や生活を見直して注意しましょう。

(糖質制限のデメリットについては以下の記事も参考にしてみてください)

便秘になりやすい

糖質制限ダイエット中に便秘になったという方は少なくありません。低糖質な食事を続ける場合、タンパク質や脂質の摂取量が増えてしまうため必然的に便秘になりやすくなってしまうのです。糖質制限ダイエット中の便秘を解消するためには食物繊維の含まれる野菜や果物を摂ったり、1日最低でも2Lの水分を取るように意識しましょう。

(糖質制限と便秘については以下の記事も参考にしてみてください)

頭痛が続く

ダイエット中に糖質を過度に制限すると頭痛が起こる可能性があります。

厳しく糖質を制限すると、ケトン体が作られすぎて吐き気や頭痛がすることがあります。ケトーシスといいます。糖質を摂れば数時間で治まります。少し制限を緩めてください。

引用元:https://tsukamotoclinic.com/wp/wp-content/uploads/2020/02/f7da6b15b4b94be1042e163f7adcf499.pdf

つかもと内科によると糖質を制限しすぎると、ケトン体が作られすぎることが原因で頭痛が引き起るとのことです。頭痛を治めるためにも、糖質は完全にカットするのではなく制限を緩めるようにしましょう。また、糖質だけではなく鉄分が足りていない場合もあります。成人男性は1日12~15mg、成人女性なら15~20mgの鉄分はきちんと摂取しましょう。

(糖質制限ダイエット中の頭痛については以下の記事も参考にしてみてください)

身体がだるくなる

糖質制限をしていると身体がだるい日が続くという方もいます。身体がだるくなってしまう原因はこちらです。

・栄養不足
・身体が糖質制限に慣れていない
・糖質の制限が中途半端

糖質制限ダイエットといってもカロリーを減らすために食事の総量も減らし、他の栄養素が不足してしまうという方もいます。例えばタンパク質が不足してしまうと、神経伝達物質が作れなくなるので集中力ややる気が低下してしまうのです。

セロトニンやドーパミンを作る上で欠かせない栄養素。n特に、鉄は全身に血液を運ぶ役割を担っているため、不足すると脳内の酸素も不足し、疲労を感じやすくなったり、立ちくらみなどの症状が現れたりします。

引用元:https://brand.taisho.co.jp/contents/tsukare/detail_156.html

ミネラルも不足しないように注意する必要があります。その中でも特に鉄は血液を身体中に運ぶ役割がある重要な栄養素です。鉄が不足すると集中力の低下や不眠の原因となるので注意しましょう。また、通常の食事から糖質制限メニューに切り替えたため、慣れていないことからだるさが続く可能性もあります。


基本的には身体が慣れるうちにだるさがなくなります。その他にも中途半端な糖質制限は低血糖となり身体がだるくなる要因です。もちろん、身体がだるくなるだけではなく、ダイエットを成功させることもできません。

(糖質制限で身体がだるい原因については以下の記事も参考にしてみてください)

糖質制限ダイエットで痩せない場合はやり方を見直してみよう

糖質制限ダイエットを続けていてもなかなか痩せないという方は、やり方を見直す必要があります。

・糖質が制限できていない
・糖質制限に向いていない
・基礎代謝が下がっている
・チートデイが多い
・糖質制限だけで痩せようとしている

健康的に痩せるためにも、糖質制限ダイエットで痩せない原因を知りましょう。

糖質が制限できていない

糖質制限ダイエットをしていても痩せるのが難しい場合、正しく糖質制限できていない可能性があります。糖質制限中といえば炭水化物を摂らなければいい、というイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。しかし、糖質は炭水化物だけではなく芋類や果物などにも含まれています。

炭水化物を摂らなければ糖質を制限できているといった考えは間違いです。正しく糖質を制限するためにも、糖質制限中にぴったりな料理を知ることから始めましょう。

糖質制限に向いてない

実は、糖質制限に向いていない方もいます。インスリン注射をしている人や血糖値を下げる薬を服用している人には糖質制限はおすすめできません。また、元々ご飯や麺類などの炭水化物や甘いものを間食として食べていない人は糖質制限をしても効果がないでしょう。

普段から糖質を多く摂取している方や甘い物をよく食べる方、血糖値が高めの方は糖質制限ダイエットをすると確実に痩せることができます。糖質制限ダイエットをきちんと行ってもなかなか痩せない場合、糖質制限に向いていない体質だったり、相性が合わないのかもしれないということを知っておきましょう。

基礎代謝が下がっている

糖質が制限できていても痩せない場合は、基礎代謝が下がっているかもしれません。基礎代謝が下がってしまうと、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまいます。

そのため、せっかく糖質制限をしていても痩せることはできません。基礎代謝が下がっている場合、食事から栄養素をきちんと摂ることが必要です。また、適度な運動も重要となるので、生活面を見直すようにしましょう。

チートデイが多い

糖質制限ダイエットで痩せるためには、チートデイをうまく使う必要があります。しかし、なかなか瘦せないという場合は、チートデイを設けすぎているかもしれません。基本的にチートデイは1週間に1日程度。頻繁にチートデイを作りすぎるとダイエットを成功させられないので、頻度や期間をしっかりと守りましょう。

糖質制限だけで痩せようとしている

糖質制限だけでも痩せることはできます。しかし、体重の減るスピードはあまり早くないため、なかなか痩せないと感じる方は少なくありません。できるだけ早くダイエットを成功させたい方は糖質制限だけに頼るのではなく、筋トレや有酸素運動を取り入れることがおすすめです。

(糖質制限ダイエットで痩せない原因については以下の記事も参考にしてみてください)

その他、糖質制限に関する記事もチェック

糖質制限に関する記事は他にもあります。正しいやり方で取り組むためにも、他の記事もチェックしてみてください。

糖質制限中でもチョコレートは食べれる

ダイエット中には向いていなさそうなチョコレート。しかし、チョコレートは糖質制限中でも食べることができます。

作り置きに特化した糖質制限レシピ

こちらの記事では作り置きに特化した糖質制限レシピが紹介されています。

糖質制限中のお弁当レシピはこれ!

糖質制限中のお弁当で迷っている方はこちらの記事を参考にしてみてください。

管理栄養士監修の糖質制限メニューがおすすめ

糖質制限ダイエット中でも美味しいものを食べたい方は、管理栄養士監修のメニュー&レシピをチェックしましょう。

糖質制限ダイエット中の献立メニュー!

糖質制限ダイエット中に食べられて、コスパがよく簡単な献立メニューが紹介されています。

糖質制限ダイエットの効果が実感できるのは?

糖質制限ダイエットの効果はいつから出るのか気になる方は、こちらを参考にしてみてください。

糖質制限は正しいやり方の理解が必須

糖質制限ダイエットをするときは、炭水化物・タンパク質・脂質の正しい摂り方などを理解することが重要です。健康的に痩せるためにも、糖質制限ダイエットを行う場合は正しいやり方を理解してから取り組むようにしましょう。