ボディメイク

筋トレ

フェイスプルのやり方!三角筋後部を鍛えてゴツい肩に!ダンベル・チューブ・バーベル版も!

2020年03月22日

ゴツい肩に憧れている方におすすめしたいのが、ケーブルマシンで三角筋後部を鍛える『フェイスプル』です。この記事ではフェイスプルのやり方やダンベル・チューブ・バーベルを使うバリエーション種目についても解説します。コツを押さえて、効果的に肩の筋肉を鍛えましょう。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

フェイスプルは三角筋後部に初心者でも効かせやすい筋トレ

フェイスプルは顔面に向かってケーブルを引く筋トレで、肩の筋肉である三角筋の後部を鍛えることができます。初心者の方でも動作を行いやすいトレーニングなので、ぜひ挑戦してみてください。ではまず、この種目で鍛えられる筋肉部位と得られる効果について押さえておきましょう。

フォーム解説から見たい人はこちら

(動画で見たい方はこちら)

フェイスプルで鍛えられる筋肉部位、得られる効果

まずは、フェイスプルで鍛えられる筋肉部位と得られる効果を解説します。目的に合ったトレーニングを効果的に行うことができるよう、この種目で鍛えられる筋肉部位に関する理解を深めておきましょう。

三角筋後部

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/#i-2

フェイスプルで鍛えられるのは肩にある三角筋の後部です。三角筋は後部に加え前部・中部の3つの部位から構成され、腕を上げる動作に関わっています。また、三角筋前部は前、三角筋中部は横、三角筋後部は後ろと各部位が異なる方向への動作を担っているのも大きな特徴です。さらに、後部は背中にある広背筋僧帽筋と共働して上半身の引く動作を行います。

フェイスプルは動作の際に身体が前へ持って行かれやすいため、あまり高重量を扱えません。しかし、肩関節の水平伸展や外旋作用をフルに使うことができるので、筋肉が収縮するタイミングで高い負荷をかけられます。

そして、三角筋後部を鍛えることで「肩回りのボリュームアップ」「腕を後方に引く動作がある競技のパフォーマンス向上」といった効果が期待できるでしょう。

(三角筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)

【基本】フェイスプルの効果的なやり方

ここからは、ケーブルマシンを使う基本のフェイスプルの効果的なやり方を解説します。この種目ではあまり高重量を扱えないため、正確なフォームで動作を行うことが非常に重要です。ケーブルフェイスプルは重量を伸ばしていくのではなく、収縮感を掴む種目であることも頭に入れたうえで基本的な動作・フォームを身に付けましょう。

①ケーブルの高さを設定してロープを握る

まずは、ケーブルの高さを身長より少し高めの位置にセットしてください。アタッチメントはトライセプスロープを使用しましょう。取り付けたロープをしっかりと握ったら、マシンから一歩下がって立ちます。

②顔の横に向かってロープを引く

続いて、顔の横に向かってロープを引いていきます。動作の際、肩甲骨は軽く外に出した状態を保つようにしてください。また、重すぎる重量を扱って手首が内側に倒れると、三角筋後部の収縮感が消えてしまうので注意しましょう。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

身体を持っていかれるくらいの重量を扱うようになった場合は「下から引く」「ラットプル台に座って行う」といった方法で対処すると良いでしょう。

③元の姿勢に戻る

ロープをしっかりと引いたら、元の姿勢に戻って動作を繰り返していきます。動作中はしっかりとグリップを握って、小指側にある小指球に力を入れましょう。また、肩甲骨を動かしすぎると僧帽筋など背中の筋肉にかかる負荷が大きくなり、三角筋後部への負荷が小さくなってしまうため注意が必要です。

ただ、疲労を感じた際に「背中の筋肉の助けを借りながら追い込んでいく」という方法をとる場合には、あえて肩甲骨を動かしても構いません。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

ケーブルフェイスプルを行う際には、以下のメニューも合わせて取り入れてみてください。

ラットプルダウンベントオーバーロウなど背中の種目
ショルダープレスサイドレイズなど肩のフロントやサイドの種目

【基本】フェイスプルのコツ&注意点

続いて、フェイスプルのコツと注意点を解説します。この種目の効果を十分に得られるよう、動作時のコツや注意点もしっかりと押さえたうえでトレーニングに臨みましょう。

肩甲骨の動きを抑える

フェイスプルでは動作の際に肩甲骨の動きを抑えることが重要です。上の画像のように肩甲骨を大きく動かすと、背中にある僧帽筋に負荷がかかってしまいます。

肩甲骨をしっかりと動かすことが推奨されている種目もありますが、三角筋を鍛えるフェイスプル・サイドレイズなどの種目においてはこちらの画像のような肩甲骨の動きを抑えたフォームが正解です。肩甲骨の動きについては、鍛える部位によって意識的に使い分けるようにしましょう。

ケーブルフェイスプルの最適な重量・回数・セット数

ケーブルフェイスプルの効果を得るには、正確なフォームだけでなく自分に合った重量・回数・セット数についても知っておく必要があります。そこで、ここではケーブルフェイスプルの最適な重量・回数・セット数を解説します。

ケーブルフェイスプルの最適な重量・回数

ケーブルフェイスプルの最適な重量・回数は、トレーニングの目的によって異なります。目的が筋力アップであれば1~6回、筋肥大であれば6~12回、筋持久力アップであれば15回以上で限界となる重量を扱ってください。

筋肥大に関しては軽い重量であっても限界まで動くことで同等の効果を得られますが、いずれの目的の場合でも正確なフォームで限界まで追い込むことを意識しながらトレーニングに臨みましょう。

アイコン

ずーみー(泉風雅)

フェイスプルは重量を伸ばしていく種目ではなく収縮感を掴む種目なので、高重量を扱うことにこだわらないようにしてください。

(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)

ケーブルフェイスプルの最適なセット数

ケ-ブルフェイスプルのセット数は、筋トレの経験に合わせて設定します。初心者の方の場合は3セット×週1回、上級者の方の場合は6セット×週2回のペースで行うのが最適です。ステータスが上昇するにつれてセット数・頻度を増やしていきますが、週3回を超える過度なトレーニングはオーバーワークや怪我を招く恐れがあるので避けるようにしてください。

【種類①】ダンベルフェイスプルのやり方&注意点

ダンベルを使ったフェイスプルでも、三角筋の後部を鍛えることができます。小指球に力を入れ、ダンベルをしっかりと握って行うようにしてください。また、一般的なリアデルトロウイングとの区別をつけるため、外旋動作を少し入れると良いでしょう。

▼ダンベルフェイスプルのやり方

①深めの前傾姿勢になってダンベルを握る
②肩甲骨を動かしすぎずにダンベルを引き上げる
③顔の横まで引き上げたら元の姿勢に戻る

ダンベルフェイスプルでも重量・回数はトレーニングの目的に合わせて設定します。目的が筋力アップなら1~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上で限界となる重量を扱いましょう。また、この種目においても高重量を扱うことは避けてください。セット数については筋トレ初心者の方は3セット×週1回、上級者の方は6セット×週2回が最適です。

▼ダンベルフェイスプルのコツ&注意点

・インクラインベンチにうつ伏せになると簡単に前傾姿勢が作れる
・スタートポジションでは腕を伸ばした位置でダンベルを構える

【種類②】チューブフェイスプルのやり方&注意点

チューブフェイスプルも三角筋の後部を鍛えられる筋トレで、背筋のトレーニング後の仕上げメニューとして取り入れるのもおすすめです。また、この種目は柱にチューブを引っ掛けるなどの方法で自宅でも気軽に実践できます。

▼チューブフェイスプルのやり方

①前から張力がかかるようチューブをセットする
②チューブを握って顔の前で腕を伸ばす
③肩より高い位置に肘を上げる
④チューブを顔の横まで引く
⑤ゆっくりと元の姿勢に戻る

チューブフェイスプルでは、チューブの強度を変えるなど負荷の調整が可能な場合は8~12回を目安に行います。1種類しかチューブがなく負荷の調整ができない場合には、正しいフォームを保てる限界の回数まで行ってください。セット数・頻度については筋トレ初心者の方は3セット×週1回、上級者の方は6セット×週2回程度が最適です。

▼チューブフェイスプルのコツ&注意点

・肘を外側に大きく張り出すことを意識する
・肩甲骨を動かしすぎないように動作を行う

(チューブトレーニングの効果抜群メニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

【種類③】バーベルフェイスプルのやり方&注意点

バーベルを使ったフェイスプルでも三角筋後部を狙って鍛えられます。高重量を扱うことは避け、正確なフォームで動作を行うことを意識しましょう。

▼バーベルフェイスプルのやり方

①深めの前傾姿勢になる
②腕を伸ばした位置でバーベルを握って構える
③バーベルを肩まで引き上げる
④ゆっくりと元の姿勢に戻る

バーベルフェイスプルの場合も重量・回数はトレーニングの目的に合わせて決めていきます。目的が筋力アップなら1~6回、筋肥大なら6~12回、筋持久力アップなら15回以上で限界が来る重量に設定しましょう。この種目でも高重量を追求する必要はありません。筋トレ初心者の方は3セット×週1回、上級者の方は6セット×週2回を目安に行ってください。

▼バーベルフェイスプルのコツ&注意点

・動作の際は肘を前方へ突き出すようにして先行させる
・肩甲骨を動かしすぎると背筋のトレーニングになるので注意する

フェイスプルの効果を高める為のポイント

最後に、フェイスプルの効果を高める為のポイントを紹介します。トレーニングの結果に満足できるよう、これまで解説してきたフォームや動作のコツなどと合わせてぜひ実践してみてください。

食事や栄養についても理解を深める

フェイスプルで得られる効果を高めるには、食事や栄養に関する理解を深めておくことも重要です。トレーニングをどれほど重ねても、適切に栄養を摂取できていなければ効果は得られません。では、ここで筋肉を発達させるにあたって必要な栄養素について簡単に解説しておきます。

筋肉を発達させるには体重1kgにつき約2gの純たんぱく質が必要です。また、純たんぱく質の重量は水分量を除いたものなので、実際に食事で摂取する肉類などの食材に換算すると約5倍の重量になります。体重が60kgの場合を例に挙げると必要な純たんぱく質は120gとなり、およそ600gものたんぱく質食品を摂らなければなりません。

そして、一度の食事において体内に吸収できる純たんぱく質の量は約30gです。筋トレ中はこれらの点を踏まえ、食事内容や回数の計画をしっかりと立てるようにしましょう。

(筋トレ中の食事については以下の記事も参考にしてみてください)

フェイスプルで三角筋後部を効果的に鍛えよう

フェイスプルは、肩の筋肉である三角筋後部を集中的に狙って鍛えられる筋トレです。また、ケーブルマシンを使う一般的なパターンだけでなく、ダンベルやチューブなどで行うさまざまなバリエーションもあります。ぜひ自分に合った種目を筋トレに取り入れて、効果的に三角筋後部を鍛えていきましょう。