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チェストフライのやり方!マシン・ダンベル別!プロが綺麗な大胸筋を作るコツを解説!

2020年03月25日

ここではチェストフライの効果的なやり方や正しいフォーム、大胸筋や腕が疲れないコツなども解説します。また、ダンベルだけでなくベンチプレスやバタフライマシンを使ったチェストフライのやり方、そして自宅でもできる方法も紹介するのでぜひ参考にしてください。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

チェストフライは大胸筋をバランスよく鍛えられる筋トレ

チェストフライは大胸筋を集中的にトレーニングできる筋トレです。大胸筋全体をバランスよく鍛えられるので、厚い胸板を手に入れたい方だけでなく、バストアップ効果を期待する女性にもおすすめです。

ダンベルを使用する種目は、ダンベルフライとも呼ばれます。同じようにダンベルとベンチを使用する種目にチェストプレス(ダンベルチェストプレス)がありますが、こちらは大胸筋だけでなく三角筋上腕三頭筋も鍛えるトレーニングです。広範囲を鍛えたいときはチェストプレス、大胸筋に集中して負荷をかけたいときはチェストフライといった具合に使い分けます。

チェストフライは、ダンベルやマシンを使用する以外にも、チューブを使ったトレーニング方法もあるので、自宅でチェストフライをしたいという人もぜひチェックしてください。

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チェストフライは『ダンベルorバタフライマシン』で鍛えられる筋肉部位が違う?

チェストフライの効果は、ダンベルを使用する場合とバタフライマシンを使用する場合で少し変わります。チェストフライによって鍛えられる大胸筋について詳しく見ながら、その違いについて確認していきましょう。

チェストフライで鍛えられる筋肉・大胸筋について

出典:https://www.sfphes.org/2019/09/musclename-bk.html#chapter-1

大胸筋は上部・下部・外側・内側の4つにわけられる筋肉です。それぞれの部分によって役割が異なりますが、特に下部は鍛えにくい部分と言われています。上部は肩回りの筋肉と一緒に鍛えると厚い胸板を手に入れられます。女性であればバストアップ効果も狙える部位です。

(大胸筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

ダンベルとバタフライマシンの違い①大胸筋への効果

チェストフライは大胸筋全体を鍛える筋トレですが、ダンベルとバタフライマシンでは大きく異なる部分があります。その1つが筋肉の可動域です。バタフライマシンを使ったチェストフライでは可動域がダンベルよりも狭いため、鍛えられる部分が限られてきます。

一方、ダンベルを使ってベンチで行うチェストフライは、腕を大きく動かせるため大胸筋全体を鍛えることができます。

ダンベルとバタフライマシンの違い②その他鍛えられる部位

ダンベルとバタフライマシンの違いの2つめは、ダンベルを使ったチェストフライの場合は大胸筋だけでなく広背筋僧帽筋も鍛えられるという点です。そのため、体幹全体を鍛えたいときは、ダンベルとベンチを使用するチェストフライがおすすめです。

こうしてみるとダンベルの方が効果が高いように思えますが、一方のバタフライマシンは軌道が固定されているので、正しいフォームで筋トレが行いやすいというメリットがあります。初心者の方はまずマシンを使用してトレーニングしてみると良いでしょう。

ダンベル・チェストフライの効果的なやり方

ここからは、ダンベルを使ってベンチで行うチェストフライのやり方を解説していきます。チェストフライは、正しいフォームで行えば大胸筋に集中して刺激が伝わるので、上腕三頭筋が疲れてしまって筋トレを中止するということがありません。フォームをきちんと確認して、効率的にトレーニングを行いましょう。

①スタートポジション

ダンベルを使ったチェストフライは、まずフラットベンチに寝転がった姿勢から始めます。次にダンベルを向かい合わせに持ち、スタートポジションをとります。

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ずーみー(泉風雅)

ダンベルが重たい場合や初心者の方は、ダンベルを置いた体勢のまま寝転がりましょう。これを「オンザニーテクニック」と言います。

②ダンベルを下ろす

胸を自然に張り、肩甲骨を寄せるようなイメージで、ゆっくりとダンベルを下ろしていきます。このとき、肘はプレス動作ほど曲げないようにしましょう。ただし、伸ばしきってしまうのも肩関節に負担がかかりすぎてしまうので要注意です。

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ずーみー(泉風雅)

頭上から見たときに、ダンベルが肘から引いた垂直の少し外側にあるくらいの角度がベストです。

③元のポジションに戻す

ダンベルを下ろしたら、大胸筋を収縮させるように元のポジションに戻ります。このとき、ダンベルが肩よりも内側に入らないように注意しましょう。内側に入ると負荷が抜けてしまい、大胸筋への効果が薄れてしまいます。

ダンベルチェストフライのコツ&注意点

ここからは、ダンベルを使用するチェストフライでよく見られる失敗例を紹介します。トレーニングの効果が今ひとつ上がらないというときは、こちらをチェックしてください。

①肩の前が疲れる

チェストフライでよく起きる問題に、三角筋前部や大胸筋が疲れてしまうというものがあります。これは肩甲骨のポジションやダンベルを下ろす位置に原因があることが多いです。肩甲骨をしっかりと寄せて、体幹の横アーチを作るようにしましょう。このフォームが崩れると、三角筋の前部にばかり刺激が伝わって疲れてしまうのです。

ダンベルを下ろす際には、肩甲骨の動きにフォーカスしてダンベルの位置が肘の少し外側に来るようにしましょう。肘をピンと伸ばしたまま動作する必要はありません。

②前腕や腕が疲れる

2つ目は前腕や腕全体が疲れてしまう点です。これも先ほど紹介したものと同様に、肘の開き方に問題があることが多いです。肘よりもダンベルが外に行きすぎると、肘の筋肉ばかりが働いてしまいます。

また、筋トレ初心者に多いのですが、肩甲骨を使わずに、ダンベルを腕だけで持ち上げようとしてしまうことがあります。手首が外側に曲がると前腕筋という筋肉が刺激されてしまい、大胸筋への負荷が逃げてしまいます。

あくまで大胸筋と肩甲骨の動きだけでダンベルを動かすことが重要なので、手首はダンベルを支える程度の力加減を常に意識しましょう。上の画像のように正しいフォームで行ってください。

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ずーみー(泉風雅)

ダンベルを下ろす際には、ダンベルが肘よりも外側にいかないように、常にフォームに気を配るのがポイントです。

ダンベル・チェストフライの最適な重量・回数・セット数

ダンベルで行うチェストフライの最適な回数と重量は、筋トレの目的によって変わります。回数は、筋力アップを目的とする場合は1~6回程度、筋肥大が目的の場合は6~12回、筋持久力アップが目的の場合は15回以上が目安です。重量は、その回数を行ったときに限界がくる重量に設定してください。

セット数は、トレーニングの熟練度に応じて変わります。初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットがおすすめです。

なお、大胸筋の筋肥大を目指す場合は、高重量を扱うよりも、重量は抑えめにしてハイレップ気味にトレーニングした方が効果は高いです。具体的には、1セット10~12回程度行える重量を使用するのが良いでしょう。

(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)

バタフライマシンチェストフライの効果的なやり方

次はマシンを使ったチェストフライのやり方やコツ・注意点などを解説します。正しいフォームを身につけたいという方や、筋トレ初心者の方にも有効な方法です。基本の動作はダンベルの場合と同じなので、そちらも参考にしてください。

①ベンチの調節

マシンを使用する場合は、まずシートの高さやグリップの場所などを設定しましょう。グリップの位置は腕を真横に広げた時よりも若干下に来るようにします。

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ずーみー(泉風雅)

多くのマシンでは可動域を設定することができます。しかし可動域は無理に広くせず、少しストレッチ感がある程度のところから始動するようにしましょう。

②スタートポジション

セッティングしたマシンに座り、腕を広げた状態がスタートポジションです。背筋をしっかりと伸ばして自然に胸を張りましょう。

③グリップを動かす

ポジションが整ったらいよいよグリップを動かしていきます。動作はダンベルの時とほぼ同じですが、収縮させるときにはハンドルがくっつくように最後まで動かすのがポイントです。マシンはダンベルとは異なり、収縮の最後まで負荷をかけ続けられるという特徴があります。

バタフライマシンチェストフライのコツ&注意点

バタフライマシンチェストを行う際の注意点は、基本的にダンベルの場合と同じです。トレーニングがうまくいかないときは、「ダンベルチェストフライのコツ&注意点」も確認してください。

肩の前が疲れる

マシンを使ったチェストフライでも、三角筋や大胸筋が疲れてしまうという問題が起きやすいです。マシンを使う場合は、ダンベルで行うよりも肘が開いた状態で行うため、正しいフォームで行わないとうまく負荷がかかりません。さらに腕だけの力だ動かそうとすると大胸筋に刺激が行かないので、肘の開き方には注意しましょう。

バタフライマシン・チェストフライの最適な重量・回数・セット数

マシンを使う場合でも、回数や重量は目的によって変わります。回数は、筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回以上が目安です。重量は、その回数を行ったときに限界が来る程度の重量にしましょう。セット数も同様に、初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットがおすすめです。

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ずーみー(泉風雅)

ダンベルの場合と同様に、大胸筋の筋肥大を狙う場合は、高重量低回数で行うよりも、少しハイレップ気味で鍛える方が効果的です。10~12回行える重量に設定してトレーニングすると良いでしょう。

【自宅でもできる】チューブ・チェストフライのやり方

チェストフライはベンチやマシンがなくても、チューブがあればできるトレーニング方法です。チューブの硬さによって負荷のかかり具合を変えられるので、自分のレベルに合わせてトレーニングできるというメリットもあります。初心者の方や家で手軽に筋トレがしたいという方は、ぜひチャレンジしてください。

▼チューブ・チェストフライのやり方

①身体の後ろにチューブが来るようにして両手で持つ
②胸を張って両手を体の前で合わせる
③ゆっくりと最初の姿勢に戻していく

重量、回数、セット数は、ダンベルやバタフライマシンを使用したチェストフライと同様に、筋トレの目的やトレーニングの熟練度に応じて設定しましょう。

▼チューブ・チェストフライのコツ&注意点

・大胸筋をしっかり動かすために、体幹が回旋しないように注意しましょう
・腕を閉じる角度や場所を変えることで大胸筋の細かい部位に集中的に負荷がかけられます

チェストフライの効果を高める為のポイント

チェストフライを安全に効果的に行うコツや注意点を紹介します。動かし方のポイントやメニューの組み合わせ方によって、チェストフライで得られる効果をさらに上げることができます。

自分が扱える最大の重量でトレーニングする

チェストフライで重要なのは、「できるだけ重い重量をできる範囲で大きく動かす」ということです。ここで言う「重い重量」とは、限界を超えた重量ではなく、そのとき自分が出せる最大の力で動かせる程度の重量を指します。正しいフォームで目的の回数だけ行える重量を、適切に見極めることが重要です。重すぎるものはケガの原因になるので注意してください。

チーティングを行わない

チェストフライでは、ダンベルやマシンを動かす時に「チーティング」と呼ばれる反動を使って行ってはいけません。反動を使うと効果が薄れてしまいます。特にダンベルでは、大胸筋と広背筋を収縮させるようなイメージでゆっくりとダンベルを持ちあげましょう。それでは回数がこなせないという場合は、重量を軽いものに変更してください。

1つ1つの動作を丁寧に行うことは回数よりも重要です。

(チーティンぐの正しいやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

必ずトレーニングの終盤に行うこと

トレーニングは順番も重要です。筋トレ種目をいくつか同時に行う際は、複数の筋肉を同時にトレーニングできるメニュー「コンパウンド種目」の後に、単一の筋肉を鍛えるメニュー「アイソレーション種目」を行うという順番がおすすめです。チェストフライはアイソレーション種目なので、トレーニングの最後に持ってくるのが良いでしょう。

先にベンチプレスやチェストプレスを行い、その後でチェストフライを行うことにより、さらに大胸筋を追い込むことができます。

一緒に行うべきメニュー

チェストフライと一緒に行うと良いトレーニングは、ベンチプレスなど、フライ以外の大胸筋を鍛えるメニューです。

また、大胸筋以外では三角筋後部や僧帽筋下部・菱形筋のトレーニングも有効です。これらの筋肉は大胸筋のトレーニングにおいて「拮抗筋」と呼ばれています。拮抗筋の柔軟性や強さは大胸筋を鍛える上で重要なポイントになります。

(一緒に行うべきメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

チェストフライで綺麗な大胸筋を作ろう!

チェストフライは大胸筋を効果的に鍛えられる筋トレの1つです。ベンチやマシンを使えば初心者の方でもしっかりとトレーニングすることができます。

ベンチやマシンがない場合には、チューブやケーブルを使用するという方法があります。チューブなどを使えば自宅でもトレーニングできるのという点も魅力と言えるでしょう。チェストフライの正しいフォームやコツを知って、綺麗な大胸筋を手に入れてください。

(大胸筋を鍛えるメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)