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リアレイズのやり方!三角筋後部に効かせるコツをダンベル・ケーブルなど種類別に解説

2020年04月08日

リアレイズはダンベルを使って三角筋(肩)後部を鍛える種目です。この記事では、基本のフォームの他に、ケーブルやインクラインベンチ、マシン、チューブなどを使用するものや、片手で行うやり方も紹介します。リアレイズでバランスのいい肩を目指しましょう。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

リアレイズは三角筋後部を鍛えられる筋トレ

リアレイズは、ダンベルを使って三角筋の後部に収縮負荷をかける筋トレです。三角筋後部は立体感のあるを作るのに重要な筋肉です。バランスのとれた逞しい体にするために、ぜひ取り組んでください。また、女性であれば、丸みのある美しい肩を作ることもできます。

それではまず、リアレイズの詳しい効果について見ていきます。

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リアレイズで鍛えられる筋肉部位、得られる効果

「リア」は後ろという意味ですが、背中の広背筋等には効果はありません。リアレイズで鍛えられるのは、主に肩にある三角筋の後部です。では、三角筋の役割や鍛えることのメリットなどを詳しく見ていきましょう。

三角筋後部

出典:https://www.sfphes.org/2019/09/musclename-bk.html#chapter-2

三角筋は肩全体を構成する筋肉で、前部・中部・後部に分かれます。リアレイズで鍛えられるのは三角筋の後部です。この部位は僧帽筋背中にある広背筋などと共同して上半身の引く力を担っており、腕を強く後ろに引くときなどに使用されます。また、背中側にある筋肉なので、肩の立体感を演出するためにも重要な筋肉です。

リアレイズは三角筋後部の筋繊維の方向に意識を向けながら動作を行うので、ダンベルを上げれば上げるほど負荷を感じられる種目です。リアを動かす感覚をつかみやすい種目と言えるでしょう。

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ずーみー(泉風雅)

三角筋後部が乏しいと、肩全体がフラットな印象になってしまいます。そのため、ボディメイク競技大会においても非常に重要な部位です。ぜひさぼらずに鍛えていきましょう。

(三角筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)

リアレイズの効果的なやり方

リアレイズには、ベントオーバーのスタイルで行うものと、インクラインベンチなどダンベル以外の器具を使って行う方法があります。まずはベントオーバー式のスタイルから解説していきます。インクラインベンチを含めた他のやり方については、後ほど解説していきます。

①スタートポジション

まず両足を肩幅程度に広げて立ち、両手にダンベルを持ちます。次に地面に対して上体が30度くらいの深いベントオーバーポジションの姿勢を保ちましょう。背中が丸くならないように意識してください。

②両腕を挙げる

深いベントオーバーポジションの姿勢から、三角筋後部を使って両手のダンベルを同時に上げていきます。ダンベルを上げたときのフィニッシュポジションが、前方から見たときに「M」の形になっているのが理想的なフォームです。

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ずーみー(泉風雅)

「レイズ」という名のとおり、ロウイング動作のように肘の曲げ伸ばしがあまり出ないようにするのがポイントです。引くというよりも、肘を軽く曲げたまま回すようなイメージです。

(ベントオーバーローイングのやり方については以下の記事も参考にしてみてください)

③元に戻す

フィニッシュポジションの姿勢から、ゆっくりと元の姿勢に戻します。肩甲骨を動かしてしまうと僧帽筋に負荷がかかってしまい、三角筋後部に負荷がかかりにくくなってしまうので、肩甲骨を広げた状態をキープしたまま動作を行うようにしましょう。

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ずーみー(泉風雅)

肩関節を軽く外旋する意識を持つと、かなり強力な収縮感が得られるはずです。

リアレイズのコツ&注意点

リアレイズのフォームでよく見られる失敗例を紹介します。三角筋後部への効果が今ひとつ感じられないときは、正しいフォームで行えているか確認するようにしましょう。

肩甲骨が動いてしまう

リアレイズを行うにあたって最も注意しなければならないのがこの点です。肩甲骨を動かしてしまうと、本来負荷をかけたい部位である三角筋後部に刺激がいかず、僧帽筋に効いてしまいます。肩甲骨を上げたまま動かさないように意識を集中させましょう。

肩甲骨を動かさずに動作を行うには、まず肩甲骨を丸めずに体の外側でロックするように意識します。その際に背中を丸めずに、体幹と肩のラインが「Tの字」の形になるようにします。動作を行っているときも、この形をキープするように気を配りましょう。

リアレイズの最適な重量・回数・セット数

リアレイズの最適な重量と回数は、筋トレの目的によって変わります。回数は、筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回以上が目安です。重量は、その回数を行ったときに限界が来る重量を使用すると良いでしょう。

ただ、このトレーニングはあまり高重量を扱えません。重量は無理に上げず軽めに設定して、正しいフォームを維持しながら回数を増やした方が効果的です。

また、最適なセット数は、筋トレのステータスによって変えましょう。初心者なら週1回3セット、上級者なら週2回6セットがおすすめです。リアレイズを続けていき、トレーニングのステータスが上がったと感じたら、セット数を増やすと良いでしょう。

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ずーみー(泉風雅)

筋トレは、週1回よりも週2回の方が効果があると言われていますが、週3回のトレーニングがそれ以上の効果を生むのかは不明です。トレーニングはやりすぎるとオーバーワークになる可能性もあるので、自分の体に合った頻度で行ってください。

(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)

【応用編】リアレイズのバリエーション

ここまではダンベルを使ったリアレイズのやり方を解説してきましたが、リアレイズにはその他の器具を使うものや、やり方を変えたバリエーションも存在します。

いつもと違った負荷をかければ、筋肉にとっては違った刺激となり更なる成果を得ることができます。それでは、リアレイズの応用メニューを見ていきましょう。

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ずーみー(泉風雅)

以下に紹介するバリエーションでも、最も重要なのは通常のリアレイズと同様に、正しいフォームで限界まで追い込むことです。フォームが崩れないように注意しながら行いましょう。

①ケーブル

ケーブルトレーニングはダンベルに比べて初動時におけるひじ関節への負担が少ないため、無理なく三角筋後部に負荷をかけることができます。

▼ケーブルで行うときのやり方

①ケーブルマシンのケーブルをクロスさせて上体を30度程度の前傾姿勢に保つ
②両腕をダンベルリアレイズの時と同じ要領で挙げる
③頭側からみたら「M字型」になるように静止させて元に戻す

ケーブルで行うリアレイズの最適な重量と回数は、ダンベルを使用するときと同様に設定します。回数は筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回以上で、重量はその回数を行ったときに限界が来る重量を探りましょう。また、最適なセット数の目安は、初心者の方ならば週1回3セット、上級者は週2回6セットです。

▼ケーブルで行うときのコツ&注意点

通常のリアレイズと同様、僧帽筋に負荷がかからないように、肩甲骨を動かさないことを意識しましょう。

②インクラインベンチ

インクラインベンチでリアレイズを行うパターンです。このトレーニングは体幹がベンチにしっかり固定されているため、上半身の反動を使わずに済みます。そのため、三角筋後部にしっかりと負荷をかけることが可能です。

▼インクラインベンチで行うときのやり方

①インクラインベンチにうつ伏せになって状態を固定させる
②両手にダンベルを持ってダンベルリアレイズの要領で腕を同時に挙げる
③トップポジションからゆっくりと元に戻す

インクラインベンチで行うときの最適な重量と回数、セット数も、通常のリアレイズと同様に設定しましょう。回数と重量はトレーニングの目的に応じて、セット数はトレーニングのステータスによって変えます。やりすぎて体を痛めないように注意してください。

▼インクラインベンチで行うときのコツ&注意点

こちらも通常のリアレイズと同様に、肩甲骨を動かさないこと、背中を丸めないことなどを意識しましょう。

③マシン

ペックフライマシンを使用してリアレイズを行います。このトレーニングでは、ストレッチから収縮時までの全可動域において均等に負荷をかけられるのが特徴です。この効果はダンベル使用時には得ることのできないもので、ケガの防止にも非常に役立ちます。

▼マシンで行うときのやり方

①ペックフライマシンのスタートポジションに体をセットする
②上記の図のように両腕を同時に後方にゆっくりと引く
③ゆっくりと元のポジションに戻す

マシンで行うときの最適な回数も、他のトレーニングと同様に筋トレの目的に応じて変わります。筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回以上を目安にしてください。重量は、その回数を行ったときに限界が来るものがおすすめです。

また、セット数も、通常のリアレイズと同じくトレーニングのステータスによって変わります。初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セット程度行うのが良いでしょう。

▼マシンで行うときのコツ&注意点

マシンのおかげで安全性が高く、フォームも掴みやすいので、初心者におすすめのトレーニングです。通常のリアレイズのフォームがうまくできない人は、こちらを行ってみましょう。マシンがないときは、椅子などに座って行うというのも初心者にはおすすめです。

④チューブ

チューブを使用して負荷をかけるリアレイズです。こちらもマシンやケーブルで行うときと同様、全可動域において三角筋後部に均等な負荷をかけることができます。

▼チューブで行うときのやり方

①チューブを踏んで、ケーブルで行うときと同じようにチューブをクロスして持つ
②両腕でチューブをクロスさせて挙げる
③ゆっくりと元のポジションに戻す

チューブで行うときは、他の種目同様、筋力アップのためには1~6回。筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回以上を目安に行い、重量はその回数で限界が来る重量を使用しましょう。セット数も他と同じように、初心者の方ならば週1回3セットがおすすめです。上級者は週2回6セット程度行うことをおすすめします。


▼チューブで行うときのコツ&注意点

肩や肘に余計な負担をかけないトレーニングです。また、他のトレーニング同様、僧帽筋に負荷をかけないために、肩甲骨を動かさないようにするという点を常に意識してください。背中を丸めないようにし、肩甲骨をロックするように動かすのがポイントです。

(100均のトレーニングチューブについては以下の記事も参考にしてみてください)

⑤片手

椅子などを使用して、片手ずつリアレイズを行います。上体をしっかり固定して行えるため、安定してトレーニングすることができます。

▼片手で行うときのやり方

①上半身を30度に前傾させ、片手でダンベル、もう片方の手は椅子などを掴む
②ダンベルを持った腕をゆっくりと上げる
③上げた腕をゆっくりと降ろす

片手で行うリアレイズの最適な重量及び回数、セット数も、他の種目同様に設定します。回数と重量はトレーニングの目的に、セット数はトレーニングのステータスに応じて変えましょう。オーバーワークにならないように、自分に合ったメニューを組み立ててください。

▼片手で行うときのコツ&注意点

片手ずつ行うときも、通常のリアレイズと同じ点に注意してトレーニングを行います。僧帽筋に負荷が逃げないように、肩甲骨を固定することに意識を向けてください。

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ずーみー(泉風雅)

動作の軸を外側におけるため、動作の軸が中心になりがちな両手よりも動かしやすく感じられるはずです。トレーニングしない方の手は安定した場所を掴むようにしましょう。

リアレイズの効果を高める為のポイント

リアレイズの効果を最大限引き出すために、意識してほしいポイントを紹介します。正しいフォームで効率的にトレーニングを行ってください。

正しいフォームの習得をする

リアレイズは、普段は上げない方向に腕を上げ、三角筋後部に負荷をかけるトレーニングです。正しいフォームで行えば、効率よく三角筋後部を鍛えることができます。

しかし、間違ったフォームでトレーニングをしてしまうと、鍛えたい三角筋後部ではなく僧帽筋に負荷がかかったり、肩甲骨を必要以上に可動させて肩を痛めてしまったり、腰痛を起こしてしまったりする可能性もあります。

リアレイズだけに限ったことではありませんが、筋トレは正しいフォームを習得することで、良い結果が得られるという意識を強くもちましょう。

一緒に行うべきメニュー

大きくてたくましい肩を作るには、三角筋の前部・中部・後部をバランスよくトレーニングすることが重要です。

リアレイズで三角筋後部を鍛えるのと並行して、肩のフロント部分を鍛えるミリタリー・プレスや肩のサイドに負荷をかけるサイドレイズを一緒に行うことをおすすめします。がっしりした肩を手に入れたい方は、ぜひこれらの種目を一緒に行ってください。

(一緒に行うべきメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

リアレイズで三角筋後部を鍛えて逆三角形ボディに

肩の筋肉のトレーニングを行っている方の中には、三角筋の前部や中部ばかりを鍛えている方が少なくありません。しかしそれではバランスの取れたカッコいい肩は作れないのです。背中側の筋肉もしっかり鍛えることで、均整のとれた逆三角形のボディを目指すことができます。

肩を大きくしたいときは、リアレイズをトレーニング種目に取り入れて三角筋後部も鍛えましょう。バランス良く鍛えられた厚みのある肩は、男らしく強い印象を与えます。三角筋後部が鍛えられていると、背中から見ても逞しい体になります。リアレイズで理想の体を手に入れてください。

(三角筋を鍛えるメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)