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筋トレ・運動の知識

筋トレに順番はある?筋肉部位別メニューの具体例をジム・自宅別に解説!

2020年10月14日

筋トレメニューは行う順番によって大きく効果が異なってきます。正しい順番を理解して効率よく筋トレの成果が得られるようにしましょう。正しいトレーニングメニューの組み方と、大胸筋、背筋、腕、三角筋、下半身、腹筋といった部位別のトレーニングメニューもご紹介します。

【監修】パーソナルトレーナー 高津諭

トレーニング指導歴22年。大阪・兵庫を中心に活動するパーソナルトレーニングを提供しています。現在、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会のマスタートレーナーとして、またJOTスポーツトレーナー学院の校長として後進の育成、指導にも尽力している。HP / ブログ / Twitter

筋トレメニューを行う順番はある?

筋トレメニューには筋トレの効果を最大化するための正しい順番があります。間違った順番で行っていつまでたっても筋トレの効果がでない、なんてことにならないよう正しい順番で行い効率よく筋肉を鍛えられるようにしましょう。今回は、筋トレの正しい順番とジムと自宅での部位別のトレーニングメニューをご紹介します。

筋トレの順番は大きい筋肉から行うべき

まず筋トレの順番の基本的な考え方として、大きい筋肉を鍛えるトレーニングから行うべきです。その理由は、大きい筋肉を鍛えるのには大量のエネルギーを消費するからです。

大きい筋肉を鍛えるトレーニング種目をトレーニングメニュー後半にもってきてしまうと、トレーニングメニュー前半の種目でエネルギーを消費してしまっているため、正しくトレーニングが行えなくなってしまいます。そのため、大量のエネルギーが必要となる大きい筋肉を鍛えるトレーニングをトレーニングメニューの最初にもってくるべきです。

(体のどの筋肉が大きい筋肉にあたるのか、詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてみてください)

筋トレはコンパウンド種目→アイソレーション種目の順番

筋トレの種目はコンパウンド種目とアイソレーション種目に分けられます。コンパウンド種目とは複数の筋肉を同時に鍛えることができる種目、アイソレーション種目とはひとつの筋肉のみを鍛える種目です。下半身、大胸筋、背筋など大きな筋肉を鍛える種目にはコンパウンド種目が多く、腹筋や上腕二頭筋など小さな筋肉を鍛える種目にはアイソレーション種目が多いです。

複数の筋肉を同時に効率よく鍛えるコンパウンド種目のほうが大きなエネルギーを消費するため、体力や集中力に余裕があるトレーニング前半に行うほうがよいでしょう。アイソレーション種目は消費するエネルギーが小さいので、トレーニングメニュー後半の残ったエネルギーでも十分に行うことができます。

(種目の違いについて詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてみてください)

部位別の筋トレの順番【①大胸筋編】

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

筋トレメニューは大きい筋肉を鍛える種目から行う、コンパウンド種目から行うという基本的な考え方をふまえた、ジムと自宅での大胸筋のトレーニングメニューを作成しました。効率的にトレーニングの効果が得られるメニューとなっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

(大胸筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

ジム

1種目目 ベンチプレス
2種目目 インクラインベンチプレス
3種目目 チェストフライ

1種目目のベンチプレスは大胸筋をメインに鍛えるコンパウンド種目です。肩の筋肉である三角筋と二の腕の筋肉である上腕三頭筋も同時に鍛えることができます。大胸筋のトレーニング種目の中で最も高重量を扱いやすい種目ですので、体力に余裕のある1種目目に行うのに最適です。

(ベンチプレスのやり方について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

2種目目のインクラインベンチプレスも大胸筋をメインに鍛えるコンパウンド種目です。肩の筋肉である三角筋と二の腕の筋肉である上腕三頭筋も同時に鍛えることができます。ベンチプレスが大胸筋全体に効くのに対して、インクラインベンチプレスはより大胸筋上部に効かせることができます。

(インクラインベンチプレスのやり方について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

3種目目のチェストフライは大胸筋を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。コンパウンド種目よりも消費するエネルギーが少ないので、大胸筋トレーニングの仕上げとして残ったエネルギーで追い込むのに最適な種目です。

(チェストプレスのやり方について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

自宅

1種目目 プッシュアップ
2種目目 ワイドプッシュアップ
3種目目 チューブクロスオーバー

1種目目のプッシュアップは大胸筋をメインに鍛えるコンパウンド種目です。肩の筋肉である三角筋と二の腕の筋肉である上腕三頭筋も同時に鍛えることができます。通常のプッシュアップでは負荷が強すぎてできない方はひざをついた状態で行いましょう。

2種目目のワイドプッシュアップも大胸筋をメインに鍛えるコンパウンド種目です。肩の筋肉である三角筋と二の腕の筋肉である上腕三頭筋も同時に鍛えることができます。さらにワイドプッシュアップでは、通常のプッシュアップと比べて大胸筋をよりストレッチさせることができ、上腕三頭筋へも効きやすくなります。

(ワイドプッシュアップのやり方について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

3種目目はチューブクロスオーバーは大胸筋の中部と下部を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。コンパウンド種目よりも消費するエネルギーが少ないので、大胸筋トレーニングの仕上げとして残ったエネルギーで追い込むのに最適な種目です。

(チューブクロスオーバーのやり方について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

部位別の筋トレの順番【②背筋編】

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

次に、筋トレメニューは大きい筋肉を鍛える種目から行う、コンパウンド種目から行うという基本的な考え方をふまえた、ジムと自宅での背筋のトレーニングメニューをご紹介します。効率的にトレーニングの効果が得られるメニューとなっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

ジム

1種目目 ラットプルダウン
2種目目 ワンハンドローイング
3種目目 シーテッドローイング

1種目目のラットプルダウンは広背筋や憎帽筋など背中全体を鍛えられる種目で、上腕二頭筋も鍛えることができるコンパウンド種目です。懸垂と基本的には同じ動作ですが、重量を変更することで負荷を用意に変えられるため、筋トレ初心者から上級者まですべての方におすすめの種目です。

2種目目のワンハンドローイングも広背筋や憎帽筋など背中全体を鍛えられる種目で、上腕二頭筋にも刺激が入るコンパウンド種目です。片手ずつ行う種目のため、より効かせる筋肉に意識してトレーニングを行うことができます。

(ラットプルダウン、ワンハンドローイングのやり方について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

3種目目のシーテッドローイングも広背筋や憎帽筋など背中全体を鍛えられる種目で、上腕二頭筋にも刺激が入る効率的なコンパウンド種目です。グリップの手幅を狭くすると憎帽筋、広くすると広背筋に効きやすくなるため、自分の鍛えたい筋肉に応じて使い分けましょう。

(シーテッドローイングのやり方について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

自宅

1種目目 チューブラットプルダウン
2種目目 チューブベントオーバーローイング
3種目目 チューブストレートアームプルダウン

1種目目のチューブラットプルダウンは広背筋や憎帽筋など背中全体がメインに鍛えられますが、上腕二頭筋も同時に鍛えられるコンパウンド種目です。懸垂と似たような効果のある種目ですが、懸垂よりも負荷が軽く筋トレ初心者の方にもおすすめです。

2種目目のチューブベントオーバーローイングも広背筋と僧帽筋をメインに鍛えられる種目で、上腕二頭筋も同時に鍛えられるコンパウンド種目です。立った状態で下から上にチューブを引っ張る動作で行うため、チューブラットプルダウンとは違った角度から刺激が入ります。

3種目目のチューブストレートアームプルダウンは広背筋を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。強い負荷を使用するのは難しくなりますが、そのぶん広背筋のストレッチを効かせやすい種目です。背中の筋トレで効かせる感覚がいまいちつかめない筋トレ初心者の方にはチューブストレートアームプルダウンが特におすすめです。

(チューブラットプルダウン、チューブベントオーバーローイング、チューブストレートアームプルダウンのやり方について、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

部位別の筋トレの順番【③腕編】

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

次に、ジムと自宅での腕のトレーニングメニューをご紹介します。腕をメインで鍛えるトレーニングはアイソレーション種目がほとんどになりますから、大胸筋や背筋のコンパウンド種目を行ったあとに行うといいでしょう。

ジム

1種目目 ダンベルアームカール
2種目目 ケーブルプッシュダウン

1種目目のダンベルアームカールは上腕二頭筋を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。やり方に気を付けないと手首を痛める恐れのある種目なので、しっかりフォームをマスターして行いましょう。

(ダンベルアームカールについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

2種目目のトライセプスキックバックは上腕三頭筋を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。シンプルな動作のため初心者でも簡単に上腕三頭筋に効かせることができます。

(トライセプスキックバックについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

自宅

1種目目 チューブカール
2種目目 トライセプスキックバック

1種目目のチューブカールは上腕二頭筋を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。腕を伸ばした状態で負荷が抜けないようにチューブの長さを調節するようにしましょう。

2種目目のトライセプスキックバックは上腕三頭筋を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。こちらは腕を曲げた状態で負荷が抜けないようにチューブの長さを調節するようにしましょう。

(チューブカール、トライセプスキックバックについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

部位別の筋トレの順番【④三角筋編】

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

次に、筋トレメニューは大きい筋肉を鍛える種目から行う、コンパウンド種目から行うという基本的な考え方をふまえた、ジムと自宅での三角筋のトレーニングメニューをご紹介します。効率的にトレーニングの効果が得られるメニューとなっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

ジム

1種目目 ダンベルショルダープレス
2種目目 リアレイズ

1種目目のダンベルショルダープレスは三角筋前部を中心に肩全体を鍛えることができる効率的なコンパウンド種目です。三角筋を鍛える種目の中では高重量を扱いやすいため、強い刺激を与えることができます。

2種目目のリアレイズは三角筋後部を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。軽い重量でも効かせることができるので、しっかりとダンベルを上げられる重量で行うようにしましょう。

自宅

1種目目 パイクプレス
2種目目 チューブリアレイズ

1種目目のパイクプレスは三角筋前部を中心に肩全体を鍛えると同時に上腕三頭筋も鍛えることができるコンパウンド種目です。自重トレーニングですが三角筋に十分な刺激を与えることができます。

(パイクプレスについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

2種目目のチューブリアレイズは三角筋後部を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。三角筋後部は効かせるのが難しい部位ですから、動作中は筋肉に意識を集中しながら行いましょう。

(チューブリアレイズについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

部位別の筋トレの順番【⑤下半身編】

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

次に、筋トレメニューは大きい筋肉を鍛える種目から行う、コンパウンド種目から行うという基本的な考え方をふまえた、ジムと自宅での下半身のトレーニングメニューをご紹介します。効率的にトレーニングの効果が得られるメニューとなっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

ジム

1種目目 バーベルスクワット
2種目目 レッグエクステンション

1種目目のバーベルスクワットは大腿四頭筋、ハムストリングをメインに下半身全体を鍛えられるコンパウンド種目です。高重量を扱いやすい種目なので強烈な刺激を与えることができます。

2種目目のレッグエクステンションは大腿四頭筋を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。フォームが崩れると大腿四頭筋から負荷が抜けやすい種目なので、正しいフォームで行うように注意しましょう。

(バーベルスクワット、レッグエクステンションについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

自宅

1種目目 スクワット
2種目目 チューブレッグエクステンション

1種目目のスクワットは大腿四頭筋、ハムストリングをメインに下半身全体を鍛えられる効率的なコンパウンド種目です。自重では高い負荷をかけることができないため、回数を増やして効かせるようにしましょう。

2種目目のチューブレッグエクステンションは大腿四頭筋を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。脚を曲げた時に負荷が抜けないようにチューブの長さを調節するようにしましょう。

(スクワット、レッグエクステンションについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

部位別の筋トレの順番【⑥腹筋編】

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

次に、ジムと自宅での腹筋のトレーニングメニューをご紹介します。腹筋をメインで鍛えるトレーニングはアイソレーション種目がほとんどになります。

ジム

1種目目 アブドミナルクランチ
2種目目 トルソーマシンローテーション

1種目目のアブドミナルクランチは腹直筋を集中的に鍛えるアイソレーション種目です。腹筋を鍛える際には曲げるときに息を吐き、伸ばすときに息を吸うなど呼吸にも意識するようにしましょう。

2種目目のトルソーマシンローテーションは腹斜筋を集中的に鍛えることができます。アブドミナルクランチよりも効かせることが難しい部位ですから、動作中は筋肉に意識を集中して行いましょう。

(アブドミナルクランチ、トルソーマシンローテーションについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

自宅

1種目目 クランチ
2種目目 ロシアンツイストハイパー

1種目目のクランチは腹直筋を鍛えるアイソレーション種目で、腹直筋上部に特に刺激が入ります。クランチをすると腰が痛くなるという方は正しいフォームで行えているか再確認してみましょう。

(クランチについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

2種目目のロシアンツイストハイパーは腹斜筋集中的に鍛えることができます。重りを使うことで負荷を調節することができます。

(ロシアンツイストハイパーについて、詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてみてください)

筋トレと有酸素運動の順番は?

筋トレと有酸素運動の順番はダイエット目的であれば、筋トレを先におこない、有酸素運動を後におこなうのが正解です。なぜなら、筋トレをすることにより成長ホルモンやアドレナリンが分泌され、脂肪燃焼効果が高まるからです。筋トレの後にウォーキングやランニングなどの有酸素運動を行うことで効率的に脂肪を燃焼することができます。

筋トレとストレッチの順番は?

筋トレとストレッチの順番は筋トレを先におこない、ストレッチを後におこなうのが正解です。なぜなら、ストレッチは体が温まった状態でおこなう必要があるからです。また、トレーニングの後のクールダウンとしてストレッチを行うことで、筋トレの疲労が残りにくくなるというメリットもあります。

ストレッチによる柔軟性の向上、疲労回復効果は筋トレを続けていくうえでメリットが多いものですから、ヨガなども積極的に取り入れて習慣化するようにしましょう。ストレッチで疲労が取れない部位に関してはマッサージなども行い、怪我につながらないように注意してメンテナンスするべきです。

筋トレの順番を理解して効率をあげよう

筋トレメニューの順番によってトレーニングの成果は大きく変わってきます。効率よく筋トレの成果が得られるように、大きい筋肉から鍛える、コンパウンド種目→アイソレーション種目の順番で行うというポイントをふまえたメニューを作成しましょう。