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筋トレ界隈でよく聞く『チキンレッグ』とは?
チキンレッグとは、上半身に対して脚が細いということを例えた言葉です。鶏の足という意味からしてもわかるように、ダサいというネガティブな意味として使われています。筋肉のたくましさがなく、少し脂肪がついているだけのほっそりとした下半身の場合、チキンレッグと言われてしまいやすくなるのです。
また下半身の筋トレをしていたとしても、上半身と下半身の筋肉の付き方がアンバランスで脚が細く見える場合にもチキンレッグといわれてしまうこともあります。とはいえ、必ずしも脚が細いことがダサいというわけではありません。細身のパンツスタイルを好むため脚を太くしたくないので、あえて下半身の筋トレの比率を少なくしている人もいます。
人によって理想とする体型には違いがありますが、今回はチキンレッグを解消することで得られるメリットについて解説します。チキンレッグを解消できる筋トレ方法も、あわせて参考にしてください。
チキンレッグの逆もダサいと言われている?
チキンレッグの逆パターン、下半身の筋肉ばかり肥大して上半身は痩せているというのもダサいのではないかという疑問もあるでしょう。上下左右を比較し、筋肥大にアンバランスさを感じるとやはりかっこいいとは言えません。
ですが下半身の筋トレでは体幹部分の筋肉にも効果が得られるものが多いので、チキンレッグの逆パターンになることはあまり考えられないのです。足の筋トレは意識して取り入れないと、筋肉がつかないのがボディメイクの現実です。
チキンレッグは、なぜダサいと言われる?
無駄な贅肉のない引き締まっている細い脚がかっこいいと思う人もいるなかで、ボディメイクに励む人からはチキンレッグとして揶揄されてしまいがちです。ここからはなぜダサいと言われてしまうのか、理由について解説します。チキンレッグは下記2つの理由から、ダサいと言われてしまいやすいのです。
①単純に体型のバランスが悪いから
②辛いと言われる脚トレを逃げていると思われるから
それでは、①単純に体型のバランスが悪いからから確認していきましょう。
単純に体型のバランスが悪いから
上半身はガタイが良いのに下半身にあまり筋肉がついていないと、体型のバランスが悪く見えます。また脚が極端に細いと、頼りない印象を与えてしまう可能性もあるでしょう。だからといって、チキンレッグとバカにしていいわけではありませんし、ダサく見えることはありません。
辛いと言われる脚トレを逃げていると思われるから
チキンレッグになってしまう原因として、脚トレ不足が挙げられます。ボディメイクをしている人なら、上半身と同じ筋トレ回数を行ったとしても、疲労感が全く異なるのを実感している人も多いでしょう。下半身には大殿筋や大腿四頭筋、ハムストリングスといった大きな筋肉が集中しています。
筋線維が多ければ多いほど、筋収縮を起こすために多くのエネルギーが必要。そのうえ立位で行う筋トレでは自重もダイレクトに加わり、高負荷トレーニングのものが多くあります。疲労感が強い脚トレの辛さから、つい上半身よりも筋トレを怠ってしまいやすいのです。
そのため、上半身がマッチョなのに脚が細いと「脚トレを逃げている」と思われてしまいやすくなります。
チキンレッグを解消するメリット
チキンレッグを解消するためには、辛い脚トレは避けては通れません。ですが、辛いからこそ下半身を鍛えて得られるメリットはたくさんあります。たくましさの感じるボディを手に入れたいのなら、下半身の筋トレが近道。ここからは、チキンレッグを解消するとどのようなメリットがあるのかについて解説します。
スタイルがよく見える
ムキムキでなくとも、上半身に見合った男らしい脚をつくることで頼りがいのあるボディを印象づけられます。大きな筋肉のある太ももは、特にボディメイク効果を得られやすい部分。太くてたくましい太ももだと、上半身の筋肉も強調されてスタイルがよく見えます。また臀部や太ももを鍛えると、お尻との境目が強調されてメリハリのあるボディラインになります。
ヒップアップ効果を得れば脚長効果も抜群。がっちりとしたふくらはぎも、女性が男らしさを感じるポイントです。短パンや水着になるときには、忘れずに鍛えておきたい筋肉です。
脚トレにより基礎代謝が上がる
基礎代謝を向上させたいのなら、大きい筋肉を鍛えることが鍵となります。筋肉量の多い下半身だからこそ、脚トレをすれば基礎代謝を上げるのに効果的。特に大臀筋・大腿四頭筋・ハムストリングスは、全身の50%を占めるほど太もも周辺に筋肉量が集中しています。脚を鍛えるだけで、基礎代謝を効率的に高めることができるのです。
基礎代謝が高いと新陳代謝も促進されるので、髪質・肌質ともに良くなります。さらに若々しい見た目を維持しやすくなるので、ボディメイクをするなら基礎代謝を向上させるメリットが多いのです。体型をシェイプしたい人や贅肉をためこみたくない人は、基礎代謝を上げて痩せ体質に改善しましょう。
(基礎代謝を上げる筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)
基礎代謝を上げる筋トレ7選!鍛えるべき筋肉〜痩せやすくなるなどメリットまで解説
出典:Slope[スロープ]
上半身トレーニングの質も向上する
下半身が鍛えられていると、立位の筋トレ時にバランスを保ちやすくなります。重心を安定させることができるうえ、十分な上半身の筋出力を起こせるためトレーニングの質が向上。エネルギー消費量の多いメニューが多く、継続してトレーニングすれば心肺機能も高まります。
さらにスタミナがつくため、正しいフォームを維持して効率的にトレーニングに励めます。また下半身の筋トレには、上半身も同時に鍛えられるメニューも多数。このようにボディメイクをしている人にとって、下半身の筋トレはメリットが多いのです。
チキンレッグを解消できる筋トレメニュー
チキンレッグを解消するには、脚全体の筋トレを行う必要があります。下半身を徹底的に鍛えて、ボディメイク効果を最大限に得ましょう。複数の筋収縮を起こす筋トレメニューは、カロリー消費が高いので体を絞りたい人にもおすすめです。チキンレッグを解消できる筋トレメニューは、下記の9つです。
①スクワット
②レッグエクステンション
③レッグカール
④レッグランジ
⑤ブルガリアンスクワット
⑥アダクション
⑦カーフレイズ
⑧デッドリフト
⑨ルーマニアンデッドリフト
それでは①スクワットから確認していきましょう。
スクワット
スクワットは体幹・下半身を同時に鍛えられる、ボディメイク効果の高い筋トレメニューです。特に臀部や太ももの大きな筋肉を刺激できるため、チキンレッグ解消には積極的に取り入れましょう。ただし正しいフォームで行わないと腰や膝を痛めやすいので、注意が必要です。股関節・膝関節を曲げるときには、以下の3点を意識しましょう。
・背中が丸まらないようにする
・膝が内側あるいは外側に向かないように上体を下ろす
・足底にしっかりと荷重がかかる位置に重心をおく
スクワットでは、「前のめりにならないように」「お尻を引くようにおろす」ことがトレーニングにおけるポイント。そのことに集中してしまい、重心が踵寄りになってしまいがちになってしまうことがあるので注意しましょう。
踵重心となると後方へ倒れないように大腿四頭筋や前脛骨筋などに力が入ってしまい、膝に負担をかける原因になります。またバランスを保持しようと腰を反ってしまうため、腰痛を引き起こすリスクが生じるのです。正しいフォームをイメージしながら、トレーニングに励んでください。
(スクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)
スクワットで膝が痛い原因&対策!NGフォーム&コツを理解して効果UP!
出典:Slope[スロープ]
レッグエクステンション
レッグエクステンションは、大腿四頭筋を鍛えられる筋トレメニューです。大きな筋肉のため、チキンレッグ解消に効果的。男らしいガッチリした太ももを手に入れると、一気に男らしいシルエットになります。大腿四頭筋を鍛えると踏ん張る力が増すので、トレーニングのパフォーマンスも向上するおすすめの筋トレメニューです。
トレーニング効果を高めるコツは、大腿四頭筋に常に負荷をかけ続けることです。ロールを上げた最終域で1秒間静止するだけで、最大筋出力時にさらなる負荷をかけられます。またスタートポジションに戻るときには、ゆっくりと脚を下ろしていくと大腿四頭筋に遠心性収縮をかけることができます。
遠心性収縮は求心性収縮よりも筋トレ効果が高いので、意識しながら行いましょう。
(レッグエクステンションについては以下の記事も参考にしてみてください)
レッグエクステンションのやり方!太もも前の筋肥大に効果的!自宅代用メニューも紹介
出典:Slope[スロープ]
レッグカール
レッグカールでは、裏ももであるハムストリングスを鍛えられます。ヒップラインの境目がすっきりして、きれいなボディラインをつくることが可能です。太ももは大きな筋肉のため、大腿四頭筋とハムストリングスに対するトレーニングが偏ってしまうと、筋肥大がアンバランスになってしまいやすいので注意しましょう。
また、筋力に差がつきすぎると肉離れの原因にもつながるため、レッグエクステンションとレッグカールをセットで行うことがおすすめです。そして太ももと合わせてふくらはぎの筋トレメニューも加えると、脚全体のバランスが整いかっこいい下半身を手に入れられます。
(レッグカールについては以下の記事も参考にしてみてください)
レッグカールやり方!マシン・自宅(自重)別のコツ!重量・回数などもプロが解説
出典:Slope[スロープ]
レッグランジ
レッグランジは、腸腰筋・大臀筋・大腿四頭筋・ハムストリングスといった複数の筋肉に効果的です。また脚を前方に踏み出す動きで、バランスを保持するためにインナーマッスルに収縮が入るので、上半身にも効果が得られます。
体幹・太ももを重点的に鍛えられるので、基礎代謝を向上させたい人も積極的に取り入れましょう。体幹はまっすぐに保ち、丸まったり反ったりしないように意識することがポイントです。膝はつま先よりも前にでないように意識してください。
(レッグランジについては以下の記事も参考にしてみてください)
レッグランジのやり方!太もも・お尻の引き締めに!初心者〜上級者向けのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは片脚を椅子や台にのせて行うため、下半身の筋トレメニューのなかでもかなりの高負荷をかけることができます。通常のスクワットよりも腸腰筋や内転筋も同時に鍛えられることがメリットです。大臀筋や大腿四頭筋への負荷も、通常のスクワットより増します。
時間がないときには複数の筋肉に高負荷をかけられるブルガリアンスクワットを取り入れて、効率的にトレーニングをするようにしましょう。短期間でがっちりした脚を手に入れてチキンレッグを解消したい人には、おすすめの筋トレメニューです。
またブルガリアンスクワットをすると、男性ホルモンである「テストステロン」の分泌が促進されるといわれています。テストステロンにはタンパク質の合成を活性化させる作用があり、筋肥大効果を高めることができるのでぜひ取り入れてみてください。
(ブルガリアンスクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)
ブルガリアンスクワットの効果&やり方!片足で行う最強の自重筋トレで下半身強化!
出典:Slope[スロープ]
アダクション
アダクションは内転筋を鍛えられる筋トレメニューです。引き締まった内ももをつくることで、太ももの形がきれいになります。同時に腹筋も鍛えられるので、上半身をボディメイクしている人にとっても嬉しい筋トレメニューです。内転筋は日常生活ではあまり鍛えることができない筋肉なので、筋トレでしっかり刺激しておきましょう。
内転筋は立位で行う筋トレ時にバランス保持の役割を担うため、鍛えておくとトレーニングのパフォーマンス向上に役立ちます。鍛えておいて損はない筋肉です。
(アダクションについては以下の記事も参考にしてみてください)
アダクションやり方!短期間で美脚GET!脚痩せ効果UPのコツをマシン・自重別に解説
出典:Slope[スロープ]
カーフレイズ
カーフレイズは、立った状態でかかとを上げ下ろしするトレーニングです。下腿三頭筋というふくらはぎの筋肉を鍛えることができます。筋肉が盛り上がっているふくらはぎに、男性としての魅力を感じる女性も多いですね。ふくらはぎが筋肥大していると、アキレス腱のシャープなラインが強調されます。
また白筋である腓腹筋を鍛えておくと瞬発力が向上するので、すばやい動作やジャンプなどの瞬発的な動作のパフォーマンス向上に繋がります。日常的に脚の重だるさやむくみに悩んでいる人は、第二の心臓といわれる下腿三頭筋を鍛えるようにしましょう。血液循環を促進して老廃物を排出できるため、疲労回復にも効果的です。
(カーフレイズについては以下の記事も参考にしてみてください)
スタンディングカーフレイズのやり方!綺麗なふくらはぎを作るコツ!ダンベル・マシンなど種類も
出典:Slope[スロープ]
デッドリフト
デッドリフトは、中腰の姿勢からバーベルを引き上げる筋トレメニューです。大臀筋・ハムストリングスだけでなく、脊柱起立筋の筋肥大にも効果的です。体の背面の筋肉を鍛え、かっこいいバックスタイルを手に入れましょう。
バーベルを引き上げるときには、股関節と膝関節を同時に伸展させるように意識すると、体幹が丸まらずに効果的に筋肉を鍛えることができます。レベルに合った負荷量で筋トレできるのも、ボディメイクに嬉しいポイントです。
(デッドリフトについては以下の記事も参考にしてみてください)
デッドリフトの正しいフォーム!種類別の効果UPのコツ&腰を痛めない注意点を解説
出典:Slope[スロープ]
ルーマニアンデッドリフト
膝を痛めやすい人は、デッドリフトよりルーマニアンデッドリフトを行いましょう。筋肥大効果が得られる筋肉はデッドリフトと同様ですが、ルーマニアンデッドリフトは膝の動きが少ないという特徴があります。ただし膝を曲げずに行うため、デッドリフトよりも扱える負荷量は少なくなります。
脊柱起立筋に高負荷を与えたい場合にはデッドリフトが適していますが、ルーマニアンデッドリフトもきつい筋トレのひとつなので、得られる効果は抜群です。ボディメイクを継続的に行うためには、痛みの防止にも配慮しながら行いましょう。
(ルーマニアンデッドリフトについては以下の記事も参考にしてみてください)
ルーマニアンデッドリフトのやり方!腰を痛めず確実に下半身に効かせるコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
筋トレをする際にはチキンレッグにならないように気をつけよう
上半身に比べて下半身が細い「チキンレッグ」は、筋トレ界隈ではダサいといわれてしまいがちです。人によって理想とする体型は様々なので一概にダサいとはいえませんが、上半身に見合ったバランスの良い下半身を鍛えるとより男らしさが引き立ちます。今回紹介したチキンレッグ解消の筋トレでは、上半身に効果的なものも多いのでぜひ取り入れてみてください。