ふくらはぎの筋肉の構造
ふくらはぎにある筋肉は、膝や足首の動作に関わっています。そのため、鍛えることにより運動パフォーマンスの向上などが期待できます。また、ふくらはぎは「第2の心臓」という名前でも呼ばれており、足先まで送られてきた血液を心臓まで送り戻すという重要な役割も持っています。健康的な体でいるためにも、積極的に鍛えたい筋肉です。
ではまず、ふくらはぎの筋肉の名前や作用を詳しく見ていきましょう。正しい知識を得て、効果的にふくらはぎのトレーニングを行ってください。
ふくらはぎの筋肉の部位別の名前&作用
ここからは、ふくらはぎにある筋肉の名前や作用を解説します。ふくらはぎには腓腹筋とヒラメ筋という名前の筋肉があります。腓腹筋は2つに分けられ、それとヒラメ筋を合わせて下腿三頭筋という名前で呼ばれています。それぞれ異なる特徴を持っているので、効率的にふくらはぎを鍛えるためには、その名前や作用をきちんと知っておくことが重要です。
では、ふくらはぎの腓腹筋とヒラメ筋それぞれについて詳しく解説します。
腓腹筋
腓腹筋(ひふくきん)という名前の筋肉は、ふくらはぎの表層に位置し、膝と足首の関節をまたぐように広がっています。内側腓腹筋と外側腓腹筋があり、踵を上げてつま先立ちをする、膝を曲げる、歩くなどの動作に関わっています。
また、腓腹筋は、走ったり、ジャンプしたりといった、あらゆるスポーツで使われる動きにも関与しています。膝を曲げた状態のときに緩む筋肉のため、ふくらはぎの筋トレのなかでも特に膝を伸ばして行う種目で鍛えることができます。
なお、腓腹筋の筋繊維は、瞬発力に関係する速筋繊維が多いという特徴があります。急な動きにも対応できる筋肉です。
(腓腹筋の筋トレ&ストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)
腓腹筋の筋トレ&ストレッチ!外側を鍛えてヒラメ筋とのバランスの良いふくらはぎへ
出典:Slope[スロープ]
ヒラメ筋
ふくらはぎにあるもうひとつの筋肉は、ヒラメ筋という名前です。先ほど解説した腓腹筋の下にあり、下腿上部から踵に付着しています。踵を引き上げる作用があるため、腓腹筋と同様に、歩く、走る、ジャンプするといった動作のときに作用します。
なお、ヒラメ筋は足首だけにつながる筋肉なので、膝を伸ばした状態でも曲げた状態でも鍛えることができます。また、ヒラメ筋は持久力に関係する遅筋繊維が圧倒的に多いため、同じくふくらはぎの筋肉である腓腹筋に比べると疲れにくい筋肉と言えます。
(ヒラメ筋の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
ヒラメ筋の筋トレメニュー!構造・作用〜効果的な鍛え方のコツまで詳しく解説!
出典:Slope[スロープ]
ふくらはぎの筋肉の部位別の筋トレメニュー
ふくらはぎを鍛えたい場合は、効果的な筋トレを知ることが重要です。ここからは、ふくらはぎのそれぞれの筋肉を鍛えられる種目を解説するので、ふくらはぎトレーニングの参考にしてください。自分に合ったトレーニングを見つけ、効率よくふくらはぎの筋肉を鍛えましょう。
腓腹筋の筋トレメニュー①ドンキーカーフレイズ
ドンキーカーフレイズとは、股関節を曲げた状態でふくらはぎを鍛えるカーフレイズのことです。通常のカーフレイズよりも、ふくらはぎの腓腹筋に強いテンションをかけることができます。ちなみに、つま先をまっすぐに揃えるか少し内側に入れると腓腹筋の外側、八の字型にして外に開くと腓腹筋の内側の活動が大きくなります。
ずーみー(泉風雅)
踵を下ろすときは、下げきらないように注意しましょう。ふくらはぎの腓腹筋に負荷をかけ続けるには、踵が床につく直前で切り返すことが重要です。
(ドンキーカーフレイズについては以下の記事も参考にしてみてください)
ドンキーカーフレイズのやり方!ふくらはぎに効かせるコツで筋トレ効果UP!
出典:Slope[スロープ]
腓腹筋の筋トレメニュー②トゥレイズ
足首の曲げ伸ばし動作を行うトゥレイズは、ふくらはぎにある腓腹筋とともに脛(すね)にある前脛骨筋も鍛えられる筋トレです。場所を取らずに行えるふくらはぎの自重トレーニングのため、自宅で筋トレを行う方にもぴったりです。立った状態でも座った状態でもふくらはぎに負荷をかけられるので、自分のやりやすい方法で行ってください。
ずーみー(泉風雅)
(トゥレイズについては以下の記事も参考にしてみてください)
トゥレイズのやり方!脛を鍛えて冷え・むくみ改善も!ダンベル・チューブなどで負荷UP!
出典:Slope[スロープ]
ヒラメ筋の筋トレメニュー①シーテッドカーフレイズ
シーテッドカーフレイズとは、椅子などに座った状態で、ふくらはぎに効果のあるカーフレイズを行う筋トレです。座ったままふくらはぎを鍛えられるので、テレビを見ながらでも行えます。隙間時間でふくらはぎを鍛えたいときに取り入れてみてください。
ずーみー(泉風雅)
ふくらはぎに乗る負荷を大きくしたい場合は、膝の上にダンベルを置いて行ってみましょう。このとき、ダンベルの真下につま先がくるように、膝は少したたんだ状態にします。
なお、この筋トレを行うと筋肉が発達し、ふくらはぎや足首が太くなる可能性があります。脚を太くしたくない方は、下で解説するスタンディングカーフレイズを行ってください。
(シーテッドカーフレイズについては以下の記事も参考にしてみてください)
シーテッドカーフレイズのやり方!ダンベル重量の目安など効果UPのコツを解説
出典:Slope[スロープ]
ヒラメ筋の筋トレメニュー②スタンディングカーフレイズ
直立の状態でつま先をつき、踵を挙げる動作を行うことでふくらはぎを集中的に鍛える筋トレです。きれいなふくらはぎを作りたい女性にもおすすめです。なお、動作中に体がブレてしまう場合は、バランスをとるために何かを掴んでも構いません。ふくらはぎのヒラメ筋が収縮している感覚を掴みながら動作を行いましょう。
ずーみー(泉風雅)
ふくらはぎの筋肉にかかる負荷を大きくしたい場合は、片足で行ったり、段差を利用してストレッチ範囲を広げたりする方法があります。また、ダンベルやバーベルなどのウェイトを使用して、効率良くふくらはぎの筋肉に負荷をかけることもできます。
(スタンディングカーフレイズについては以下の記事も参考にしてみてください)
スタンディングカーフレイズのやり方!綺麗なふくらはぎを作るコツ!ダンベル・マシンなど種類も
出典:Slope[スロープ]
ヒラメ筋の筋トレメニュー③レッグプレス
レッグプレスでふくらはぎのヒラメ筋を鍛える場合は、フットプレートの下から踵がでるように足を置きます。足の置き方を間違えるとふくらはぎではなく、大臀筋や大腿四頭筋など他の筋肉に負荷がかかってしまうので注意しましょう。また、ふくらはぎを効率よく鍛えるためには、膝が反りすぎないように意識してください。
ずーみー(泉風雅)
ふくらはぎを正しく鍛えるために、つま先の向きと膝の向きは動作を通してずっと同じ向きになるように意識します。ふくらはぎなどに力を入れたときに、ずれてしまわないように注意してください。膝が内側に入ってしまう場合は、重量を減らして回数を増やしてみましょう。
(レッグプレスについては以下の記事も参考にしてみてください)
レッグプレスの効果&やり方!平均重量、マシンの正しい使い方も!部位別にメニューを解説
出典:Slope[スロープ]
複雑なふくらはぎの筋肉の名前&作用を完璧に覚えよう!
ふくらはぎの筋肉について名前や作用を解説しました。一口にふくらはぎと言っても、筋肉ごとに効果のある筋トレは異なります。ふくらはぎの筋トレ効果を最大限得るためには、名前や作用を理解して、適切なトレーニングを行うことが重要です。自分に合ったふくらはぎの筋トレメニューを見つけて、鍛え上げられたふくらはぎを手に入れてください。