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【腕立て伏せができない原因】誰でも短期間で克服できる練習方法まで解説!

2021年06月05日

定番の筋トレである腕立て伏せができないと悩んでいるのは男女問わずいます。簡単にも思えるトレーニングですが、上手く行うためにはいくつかのポイントを知ることが必要。そこで、腕立て伏せができない原因から克服するため練習方法を解説します。

【監修】パーソナルトレーナー Riku

法政大学スポーツ健康学部出身。パーソナルトレーナー兼ミラーフイットコンテンツディレクター。2021年6月にパーソナルトレーニングジム『SPICE GYM』を中目黒・恵比寿エリアにて開業予定。
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腕立て伏せが上手くできないのはヤバイ?

定番の自重トレーニングとして人気がある腕立て伏せですが、上手くできないという方は男女問わず少なくありません。できないからヤバイとい思っている方もいるのではないでしょうか。腕立て伏せができないと悩んでいる方はポイントを知って練習することでできるようになります。まずは腕立て伏せができない原因からチェックしてみましょう。

腕立て伏せができない原因

腕立て伏せができるようになりたい場合、できない原因が何なのかを知る必要があります。腕立て伏せができない原因として考えられるのはこちらです。

・筋力不足
・筋力に対して体重が重すぎる
・フォームがおかしい

それでは腕立て伏せができない原因の一つである「筋力不足」というポイントから解説します。

筋力不足

腕立て伏せができない多くの男女や中学生・高校生などの子どもにも当てはまる原因が筋力不足です。腕立て伏せを上手く行うためにはこちらの部位の筋力が必要となります。

大胸筋
上腕三頭筋
腹筋

なぜ大胸筋や上腕三頭筋の筋力が腕立て伏せに必要なのか確認しましょう。

大胸筋

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

腕立て伏せで重要となるのは腕の筋肉というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。実は腕立て伏せで最も重要となる筋肉は胸にある大胸筋です。腕立て伏せの動作の中でも身体を下ろして切り返すときに大胸筋は働きます。

ちなみに、床と身体が一番近くなるポイントは、大胸筋の力を発揮しにくい関節角度(スティッキングポイント)です。そのため上手く切り返すためには大胸筋がきちんと鍛えられている必要があります。大胸筋が筋力不足となっていると身体を上手く持ち上げることができません。

(大胸筋の筋トレについては以下の記事も参考にしてみてください)

上腕三頭筋

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

腕立て伏せの動作を行うためには、大胸筋の協働筋である上腕三頭筋の筋力も必要となります。二の腕の裏側に位置する上腕三頭筋は、肘を伸ばすときに働く筋肉です。

腕立て伏せのフォームの中では大胸筋のサポート役であり、身体を途中から一番上の部分まで上げるときに特に力を発揮します。腕立て伏せの動作が上手くできなかったり、大胸筋より腕が疲れてしまったりする場合は上腕三頭筋の筋力不足が考えられます。

ちなみに、腕立て伏せをしていると途中で力が入らないから病気ではないかと心配している方もいますが、これは筋肉が限界となった証拠です。

(上腕三頭筋のダンベルメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

腹筋

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

腹筋も腕立て伏せをするうえで必要となる筋肉です。腕立て伏せのときは身体をまっすぐに保ちますが、このときに腹筋が筋力不足だと姿勢を維持できません。

(高負荷の筋トレメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

筋力に対して体重が重すぎる

腕立て伏せができない場合は、筋力に対して体重が重すぎるといった原因も考えられます。筋力があっても体重が重すぎると、もちろん身体を支えたり持ち上げたりすることはできません。身体を支えて上下させるためには、体重に見合った筋力が必要となります。

また、上手くできないだけではなく、腕立て伏せをすると肩が痛くて悩んでいるという方は体重が重すぎる可能性があります。肩を痛めずに正しく腕立て伏せを行うためには、まずトレーニングをして体重を落とすことを意識しましょう。

フォームがおかしい

腕立て伏せができないという男女に意外と多いのがフォームがおかしいという原因です。体重に見合った筋力が付いている場合でも、フォームがおかしいと上手く腕立て伏せを行うことはできません。フォームがおかしいというのは、肩に力が入りすぎていたり腰が曲がったりしているやり方です。また、フォームがおかしいと手首を痛めてしまう可能性もあります。

腕立て伏せができない人向けの練習方法

腕立て伏せができない人にはこちらの筋トレが練習方法としておすすめです。

・壁腕立て伏せ
・膝つき腕立て伏せ
・プランク
・リバースプッシュアップ
・インクラインプッシュアップ

練習方法としてぴったりなトレーニングをレベルが低い順に5つ紹介します。まずは壁腕立て伏せから解説するので参考にしてみてください。

壁腕立て伏せ

壁を使って行う壁腕立て伏せは、床で行うより負荷がかなり軽いので筋トレに慣れていない初心者や筋力が足りない男女にかなりぴったりな筋トレです。また、負荷が軽めなトレーニングなので、肩が痛くて悩んでいる方や二の腕をスッキリさせたい女性にもおすすめします。

▼壁腕立て伏せのやり方

①肩幅に足を開いて壁に向かって立つ
②肩幅程度~広めの手幅で壁につける
③息を吸いながら肘を曲げる
④息を吐きながら肘を伸ばす

基本的に壁腕立て伏せは10~15回がおすすめです。筋トレ初心者や筋力に自信のない女性はもう少し回数を減らして行っても問題ありません。

▼壁腕立て伏せのコツ&注意点

・肩甲骨を意識してゆっくり動く
・壁と自分の位置を離すと負荷が大きくなる
・筋肉の収縮に合わせて呼吸
・腰が反らないように注意する

壁腕立て伏せは壁と自分の距離を離すことで傾斜がつき、負荷が大きくなります。慣れてきたと感じたら壁との距離をだんだん離してみましょう。また、腰が反ったフォームで行ってしまうと腰を痛める可能性があるので注意してください。

(壁腕立て伏せについては以下の記事も参考にしてみてください)

膝つき腕立て伏せ

膝つき腕立て伏せは名前の通り床に膝をついた状態で腕立て伏せを行うトレーニングです。壁腕立て伏せよりは筋トレレベルが上がりますが、膝をつくことで通常のやり方より大胸筋や上腕三頭筋にかかる負荷が軽くなります。筋力に自信のない女性はもちろんですが、腕立て伏せのフォームを軽い負荷で学習したい男性にもおすすめです。

▼膝つき腕立て伏せのやり方

①四つん這いの姿勢になる
②身体を床に沈める
③床を押すイメージで身体を戻す

自重トレーニングである膝つき腕立て伏せは、回数を設定するのではなく正しいフォームが維持できる限界まで行うことがおすすめです。また、筋トレに慣れていない初心者は怪我を防ぐためにも、週1回3セットのペースから始めるようにしましょう。

▼膝つき腕立て伏せのコツ&注意点

・膝が痛い場合はヨガマットを敷く
・膝から頭が一直線の状態になる
・手の幅は肩幅より少し広い程度
・指先を軽く外に向ける
・息を吸いながら身体を沈める
・息を吐きながら身体を戻す

膝付き腕立て伏せで手首が痛い場合、手のひらではなく手首の根元で体重を支えるように意識しましょう。そすることで、手首の痛みが緩和します。また、手首の負荷を減らすためにプッシュアップバーを使うといった方法も一つの手です。

(膝つき腕立て伏せについては以下の記事も参考にしてみてください)

プランク(フロントブリッジ)

体幹トレーニングであるプランクも腕立て伏せの練習としておすすめの筋トレです。腕立て伏せのような姿勢を維持するプランクは、腹筋だけではなくインナーマッスルにも効果的。そのため、男女問わず筋トレの基礎ができていない方におすすめです。また、腕立て伏せに必要な筋肉を確実に刺激できるので、確実にできるようになります。

▼プランクのやり方

①両肘と両足のつま先を床につける
②身体がまっすぐな状態を維持

プランクをするときは30秒3セットから始めてみましょう。しかし、筋トレ初心者や筋力に自信のない方は自分ができる範囲で限界まで長い秒数を3セットやるといった方法でも構いません。

▼プランクのコツ&注意点

・頭が落ちないようにキープする
・腰が沈まないように意識
・背骨はニュートラルな状態をキープ

プランクが上手くできないという方は、膝をついたパターンから始めるか、腕立て伏せのスタートポジションを維持するハイプランクからトライすることがおすすめです。

(プランクについては以下の記事も参考にしてみてください)

リバースプッシュアップ

4つ目に紹介するリバースプッシュアップは、初心者でも女性でも上手く上腕三頭筋を鍛えられるトレーニングです。椅子や台があればジムに行く必要がない筋トレなので、手軽に腕立て伏せに必要な筋肉の上腕三頭筋を刺激できます。

▼リバースプッシュアップのやり方

①身体の後ろにベンチを置く
②ベンチに両手を乗せる
③肘を曲げて身体を下ろす
④肘を伸ばして身体を戻す

自重トレーニングなので正しいフォームがキープできる限界の回数をこなしましょう。また、筋トレ初心者には週1回3セット、上級者には週2回6セットのセット数や頻度がおすすめです。

▼リバースプッシュアップのコツ&注意点

・手の指先を前にしてベンチのヘリを掴む
・背中を丸めずにまっすぐな状態を維持

リバースプッシュアップをするときに肩が痛くて悩んでいるという方は、肩甲骨が柔軟に動かせていない可能性があります。肩甲骨がきちんと動かせていないと肩に負担がかかってしまうのです。鎖骨の中心あたりから胸を開くようなイメージで身体を下ろすと、上手く肩甲骨を動かせるので試してみてください。

(リバースプッシュアップについては以下の記事も参考にしてみてください)

インクラインプッシュアップ

先ほど紹介した4つのトレーニングに慣れてきたらインクラインプッシュアップにチャレンジしてみましょう。手を椅子や台の上に乗せて腕立て伏せを行うため、大胸筋や上腕三頭筋にかかる負荷は通常のものより小さくなります。しかし、腕立て伏せと同じ動作を行うので、できるようになるための最終練習としてぴったりな筋トレです。

▼インクラインプッシュアップのやり方

①椅子に手を付けて腕立て伏せの姿勢になる
②肘を曲げて身体を下ろす
③肘を伸ばして身体を戻す

インクラインプッシュアップは台の高さを下げるほど負荷が上がります。そのため、まずは8~12回程度行える高さからトライしましょう。無駄に負荷を上げすぎると正しいフォームが崩れるので注意してください。

▼インクラインプッシュアップのコツ&注意点

・身体の角度は30度くらいが理想
・最初は膝をついて行ってもOK
・腰はまっすぐの状態を保つ
・鎖骨の中心から胸を開く感覚で下ろす
・下ろすときは肩甲骨を寄せる
・肩甲骨は自然に外に出る程度

手首が反り返って痛めやすくなってしまうので、手のひらに体重をかけないようにしましょう。手首の根元で体重を支えるようにすると痛みを回避することができます。

(インクラインプッシュアップについては以下の記事も参考にしてみてください)

腕立て伏せができない人はフォームも再確認

腕立て伏せが上手くできないという方は、正しいフォームを再確認することも必要です。子どもや筋トレに慣れていない方は、そもそもフォームが間違っている可能性があります。腕立て伏せの正しいフォームやポイントをきちんと学習しましょう。

▼腕立て伏せのやり方

①基本的な腕立て伏せの姿勢になる
②肘を曲げて身体を沈める
③肘を伸ばしてスタートポジションになる

腕立て伏せを行うときに最も大切なのは正しいフォームで限界まで追い込むということです。無理に回数をこなすのではなく、正しいフォームを維持することを意識しましょう。また、オーバーワークにならないためにも初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットを守ってください。

▼腕立て伏せのコツ&注意点

・横から見たときに手・肩・足が直角三角形
・腰が浮いたり下がらないようにする
・肩幅の1.3~1.5倍程度の手幅
・下したときに肩をすくめない
・肩甲骨を寄せて身体を下ろす
・上げるときに肩甲骨を出しすぎない
・手のひらに体重をかけない

身体を下ろすときは手首を結んだ線がみぞおちかそれより少し上に来るようなポジションにします。また、このときに前腕が地面と垂直になることがポイントです。

(腕立て伏せについては以下の記事も参考にしてみてください)

腕立て伏せができない状態から克服した人の体験談

ここからは腕立て伏せができなかった状態から克服した方の体験談を紹介します。どうやって腕立て伏せができるようになったのか見てみましょう。

体重が減ってできるようになった



体重が減ってから腕立て伏せができるようになったという方は少なくありません。体重が重すぎるという方は、腕立て伏せの練習にダイエットメニューもプラスしましょう。

(糖質制限ダイエットについては以下の記事も参考にしてみてください)

膝つきからトライ



膝つき腕立て伏せから通常の腕立て伏せに移行したという方の体験談です。継続することで徐々に普通の腕立て伏せができるようになるので、膝つき腕立て伏せを続けることから始めてみてください。

日々のプランク



日ごろのプランクが効いて腕立て伏せができるようになったという方もいます。プランクは全身に効果があるトレーニングなので、筋トレ上級者の男性からも人気です。

腕に筋肉がついてから



腕に筋肉がついてから腕立て伏せができるようになったという方の体験談です。先ほど紹介したように上腕三頭筋を鍛えると腕立て伏せは上手くできるようになります。

正しいやり方を学習してから



腕立て伏せができるようになるためには、正しいフォームを学習することがとても重要です。フォームを見直してから腕立て伏せができるようになったという声は少なくありません。

その他、腕立て伏せに関する記事もチェック!

腕立て伏せで効率よく身体を鍛えたい方は他の記事もチェックしましょう。

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実は腕立て伏せは肘の角度によって効き方が異なります。開いたときと閉じるときで効果がどう違うのか確認しましょう。

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腕立て伏せは毎日してもいい?

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メトロンブログ流の腕立て伏せが凄い!

YouTubeチャンネルのメトロンブログではさまざまな種類の腕立て伏せが紹介されています。トレーニングのレベルをアップしたい方は、メトロンブログの腕立て伏せを取り入れてみましょう。

腕立て伏せは今できなくても、すぐできるようになる!

腕立て伏せは自衛隊の訓練の一つでもあるためできないからヤバイと焦る必要はありません。練習をしたり正しいフォームを学習したりすればすぐにできるようになります。腕立て伏せができないと悩んでいる方は、できるようになるための練習を始めましょう。