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小殿筋の筋トレ&ストレッチメニュー!構造・作用〜鍛え方のコツまで徹底解説

2020年05月12日

小殿筋はお尻にある筋肉です。トレーニングして鍛えることにより、締まった美しいお尻が得られるほか、さまざまなメリットがあります。この記事では、小殿筋の筋トレとストレッチを解説します。効果的な鍛え方やコツも紹介するので、毎日のトレーニングにぜひ取り入れてください。

【監修】パーソナルトレーナー ずーみー(泉風雅)

【所属】早稲田大学スポーツ科学部、早稲田大学バーベルクラブ、パーソナルトレーナー
【経歴】JOC日本ジュニアボディビル優勝、2018全日本学生ボディビル準優勝、関東学生ボディビル優勝(2年生時での優勝は30年ぶりの快挙)
【SNS】Twitter / YouTube

小殿筋の構造・作用

出典:https://bukiya.net/blog/musclename/

小殿筋はお尻にある筋肉で、臀筋群のひとつに含まれます。まずは、その構造や作用について詳しく見ていきましょう。

小殿筋の構造

お尻を構成する筋肉である臀筋群は、大臀筋、中殿筋、小殿筋の3つでできています。小殿筋は腸骨の横から始まり、中殿筋の奥に広がっています。臀筋群のなかでも最も深いところにある筋肉です。

小殿筋の作用

小殿筋は、中殿筋とともに股関節の動きに大きく関わっており、を開いたり閉じたりする動作や、脚を横に動かす動きにも関与します。日常的な動作で言えば、立っているときや歩いているときに使われます。普通に生活しているだけで、頻繁に使用されている筋肉なのです。

重要な役割を持つからこそ、小殿筋は体のトラブルのもとになってしまうこともあります。長時間同じ姿勢を続けているなどの原因で小殿筋に負担がかかると、腰痛や坐骨神経痛が発生することがあるのです。しかし、小殿筋に効果がある筋トレやストレッチを行うことにより、こうしたトラブルを避けることができます。

筋トレメニューからみたい方はこちら

(中殿筋の筋トレ&ストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

小殿筋の筋トレ・ストレッチをするメリット

小殿筋の筋トレやストレッチをするメリットは主に以下の3つです。

基礎代謝が上がり太りにくい体になる
・お尻をはじめとする下半身が引き締まる
・筋トレやスポーツのパフォーマンスがアップする

では、それぞれ詳しく見てみましょう。

基礎代謝が上がり太りにくい体になる

基礎代謝を上げるには、大きな筋肉を鍛えると良いと言われています。全身のなかでも特に大きな筋肉である臀筋群を鍛えることは、基礎代謝の向上にとても効果的です。基礎代謝が上がると、太りにくく痩せやすい体になります。

小殿筋の筋トレやストレッチは、小殿筋だけでなく大臀筋や中殿筋にも効果があり、臀筋群を全体的に鍛えることができる種目が多いです。ダイエットしたい方は、ぜひ小殿筋を含む臀筋群を鍛えるメニューに取り組んでください。

お尻をはじめとする下半身が引き締まる

上でも解説したとおり、小殿筋のトレーニングは臀筋群全体を鍛えられるものが多いので、お尻全体のひきしめ効果が期待できます。美しい締まったヒップラインを手に入れたい方は、小殿筋をはじめとする臀筋群のトレーニングを行いましょう。

(お尻のストレッチメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)

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筋トレやスポーツのパフォーマンスがアップする

出典:https://www.photo-ac.com

小殿筋は股関節の動きに関わっているため、鍛えたり柔らかくしたりすることにより、股関節の動きが良くなって可動域が広がるほか、下半身が安定することも見込めます。こうした効果により、筋トレだけでなくさまざまなスポーツにおけるパフォーマンスが上がります。また、ケガの予防にもなります。

(股関節のストレッチについては以下の記事も参考にしてみてください)

小殿筋の筋トレメニュー&鍛え方のコツ

ここからは、小殿筋を鍛える筋トレメニューを紹介します。鍛え方のコツも解説するので、参考にしてください。

小殿筋の筋トレメニュー①ヒップアブダクション

横向きに足を上げ下げすることで、足の外側の筋肉を鍛えるトレーニングです。中殿筋を狙った種目ですが、小殿筋にも負荷をかけることができます。

▼ヒップアブダクションのやり方

①横向けに寝転がる
②上側になっている手を骨盤の上か地面に置く
③上側の足を真っ直ぐ上に上げていく
④上げた足をゆっくり下げる
⑤向きを変えて①~④を繰り返す

ヒップアブダクションの最適な回数は、正しいフォームで行える限界の回数です。軽い負荷であっても限界まで追い込むことで筋肥大に繋げることができます。また、最適なセット数はトレーニングのステータスによって変わります。初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セット行うと良いでしょう。

▼ヒップアブダクションのコツ&注意点

・骨盤が曲がらないように姿勢をキープしましょう
・スタートポジションでは身体を一直線にしましょう

身体が曲がっていると、腹斜筋を使って脚をあげてしまうため、中殿筋や小殿筋に効果的な負荷をかけることができません。正しいフォームで行うことを意識しましょう。

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ずーみー(泉風雅)

チューブケーブルを使って負荷を上げることもできます。

(ヒップアブダクションについては以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

小殿筋の筋トレメニュー②マシンアブダクション

マシンを使用してヒップアブダクションを行います。マシンのおかげで姿勢が安定するため、力を出すことに集中できるほか、負荷を調整できるというメリットがあります。小殿筋などをより効果的に鍛えたいときにおすすめです。

▼マシンアブダクションのやり方

①上体が真っ直ぐになるようにシートに座る
②股関節を開くようにゆっくり脚を開く
③最後まで力を抜かずに脚を閉じる

マシンアブダクションの最適な回数は、筋トレの目的によって変わります。筋力アップのためには1~6回、筋肥大のためには6~12回、筋持久力アップのためには15回以上を目安にしてください。重量は、その回数で限界がくる重さに設定します。セット数は通常のヒップアブダクションと同様に、トレーニングのステータスに応じて決めてください。

▼マシンアブダクションのコツ&注意点

・つま先が正面を向くようにしましょう
背中が丸くならないようにしましょう

や足先に余計な力が入ってしまうと、中殿筋や小殿筋への負荷が弱まってしまいます。お尻を動かすことを意識して行ってください。

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ずーみー(泉風雅)

座った状態で行うマシンアブダクションは、自重で行うヒップアブダクションよりも中殿筋の後部線維を効果的に鍛えることができます。

小殿筋の筋トレメニュー③サイドランジ

直立の姿勢から真横に足を踏み出し、屈伸して戻すという動作によって、小殿筋や中殿筋、大臀筋などの臀筋群への効果が期待きるトレーニングです。

▼サイドランジのやり方

①手を胸の前で合掌し、真っ直ぐに立つ(負荷をかける場合には、背負った状態で直立する)
②真横に足を踏み出す
③膝が90度に屈伸するまで屈む
④ゆっくりと①に戻す
⑤①から④の繰り返す
⑥反対側の足を行う

サイドランジを自重で行う場合は、正しいフォームで行える限界の回数まで追い込みましょう。ウェイトを使用する場合は、筋トレの目的に応じて回数を設定してください。筋力アップが目的なら1回~6回、筋肥大なら6回~12回、筋持久力アップなら15回以上がおすすめです。重量は、その回数で限界がくる重さを使用します。

セット数は、他の種目と同じくトレーニングのステータスによって決めましょう。初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットが目安です。

▼サイドランジのコツ&注意点

・スタートの姿勢は上体が曲がらないようにしましょう
・戻るときには反動を使わないようにしましょう

お尻を落として、しっかりしゃがむことが重要です。動かない方の脚は膝を曲げずに行いましょう。

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ずーみー(泉風雅)

サイドランジは、その場で足を開いて行う方法と、足を横に一歩踏み出して行う方法があります。初心者はまず、足を開いて行うやり方でフォームに慣れましょう。

(サイドランジについては以下の記事も参考にしてみてください)

小殿筋の筋トレメニュー④ワイドスクワット

ワイドスクワットは、足を開いた状態で行うスクワットです。ローバースタイルになるため、股関節伸展筋である大臀筋や小殿筋、ハムストリングスなども十分に鍛えることができます。

▼ワイドスクワットのやり方

①足幅は肩幅より広めにし、つま先を外に開いた状態で立つ
②上体を倒しながらしゃがむ
③ゆっくりと元の姿勢に戻す

バーベルなどを担いで行う場合のワイドスクワットの最適な回数は、他のウェイトトレーニングと同様に筋トレの目的によって変わります。自重のみで行う場合は、他のウェイトトレーニングと同じく正しいフォームが維持できる限界の回数まで行ってください。

また、セット数は、初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セットがおすすめです。

▼ワイドスクワットのコツ&注意点

・上体を倒し、起こすことを意識しましょう
・膝が内側に入らないようにしましょう
が曲がらないようにしましょう

膝が内側に入ってしまう場合は、股関節を外転及び外旋するトレーニングを行ってください。腰が曲がるときは、股関節を外旋し、膝を割るようにしゃがむことを意識します。

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ずーみー(泉風雅)

スタートポジションでは、つま先は30度くらい外を向けます。さらに外に向けた方がしゃがみやすいという方は、そうしても構いません。ただ、膝の向きとつま先の向きは必ず一致するようにしてください。

(ワイドスクワットについては以下の記事も参考にしてみてください)

小殿筋の筋トレメニュー⑤サイドエルボーブリッジ

サイドエルボーブリッジは、肘をついてまっすぐの姿勢を維持することで背中から小殿筋のあるお尻にかけての筋肉を鍛えることができる筋トレです。背骨に大きな負担をかけずに行えます。

▼サイドエルボーブリッジのやり方

①横向きに寝る
②肘と足を接地して体を浮かせる
③②の状態をキープする
④反対側も行う

はじめのうちは、30秒キープすることを目標としましょう。筋肉の限界手前まで追い込むことが効果的です。正しいフォームが維持できないときは、膝をついて行っても構いません。セット数は、初心者は週1回3セット、上級者は週2回6セット行うと良いでしょう。

▼サイドエルボーブリッジのコツ&注意点

がすくまないように意識しましょう
・腰が反ったり、曲がったりしないようにしましょう

サイドエルボーブリッジは、体幹の筋肉の強化にも役立つ筋トレです。体を一直線にすることを意識して取り組みましょう。

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ずーみー(泉風雅)

サイドエルボーブリッジのような筋トレは、呼吸を意識することが大事だと言われています。この種目に関しては、ドローイン(息を吐きお腹をへこませる)よりブレーシング(お腹を膨らませる)の呼吸をする方が効果的です。

(サイドエルボーブリッジについては以下の記事も参考にしてみてください)

(動画で見たい方はこちら)

小殿筋の筋トレメニュー⑥ハイリバースプランク

両手を後ろにつき上体を起こすことで、姿勢を維持する体幹などを鍛える筋トレです。小殿筋などのお尻の筋肉や下半身の筋肉に効果があります。

▼ハイリバースプランクのやり方

①床に仰向けに寝転がる
②指先が足を向くように、手のひら全体を床につける
③肘を伸ばし上体を起こす
④③の姿勢をキープする
⑤ゆっくりと上体を降ろす

上体を上げた姿勢を30秒キープすることを目標にしましょう。それを1セットとして、3セット程度行うのが理想です。最初は秒数や頻度をセット数を減らして、体に無理のない範囲で行ってください。

▼ハイリバースプランクのコツ&注意点

・両足を揃えるようにしましょう
・手を置く向きに注意しましょう
・身体が一直線の状態をキープするようにしましょう

正しい姿勢を維持することが重要です。上体を上げているときは、息を止めないようにしましょう。

小殿筋の筋トレメニュー⑦サイドヒップレイズ

足を外に上げるように動かすことで、小殿筋や中殿筋、大殿筋などお尻を構成する筋肉を中心に鍛えることができます。

▼サイドヒップレイズのやり方

①四つん這いになる
②片足を膝を曲げたまた上げる
③足を腰の位置付近でキープする
④ゆっくりと戻す
⑤反対側も行う

足を上げてキープする時間により、効果が変わります。5秒程度を目安に、無理のない範囲で調整していきましょう。10回ずつ、3セット行うのがおすすめです。片足ずつ交互に行いましょう。

▼サイドヒップレイズのコツ&注意点

・膝を高くあげるほどに負荷が増します
・股関節の動きだけで足を上げましょう
・背中が丸まったり、腰が動いたりしないようにしましょう

上体の姿勢を維持できない場合には手の幅を広げましょう。また、足を上げているときには、小殿筋や中殿筋に効いているイメージを持つことが重要です。

小殿筋のストレッチメニュー

続いて、小殿筋のストレッチメニューを紹介します。トレーニング前や筋トレ後に行うことで、疲労を和らげる効果が期待できます。

小殿筋のストレッチ①

股関節の周囲と小殿筋や中殿筋をほぐすストレッチです。体勢に注意し無理のない範囲で前傾してみましょう。

▼股関節周りのストレッチのやり方

①正座をする
②前の足を出して膝を90度に曲げる(後ろの足は自然な姿勢をする)
③上体を前に倒して小殿筋や中殿筋を伸ばす
④ゆっくり元に戻す
⑤反対の足も行う

1回30秒程度ゆっくりと行います。上体の前傾は出来る範囲で構いません。筋肉が硬い人は顔を前に倒すだけで中殿筋や小殿筋が伸びている感覚があるでしょう。痛みのない範囲で前傾することが大事です。

▼股関節周りのストレッチのコツ&注意点

・ゆっくりと行いましょう
・息を吐きながら行うのがおすすめです
・無理のない範囲で行いましょう

ストレッチの動作はゆっくりと行うことが大切です。手早くやっても効果は低く、筋肉を傷めることにも繋がります。息はゆっくりと吐いて前傾し、キープしている間は呼吸を行うようにしましょう。お尻付近の筋肉が軽く伸びているような感覚が得られると良いです。

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福田翔馬パーソナルトレーナー

足の動きにつられて、体全体で動かしがちになります。このストレッチでは股関節のみを動かすのが重要なので、骨盤を固定して足の動きを意識しましょう。

小殿筋のストレッチ②

寝転がった状態で行うストレッチです。小殿筋や中殿筋、大殿筋を伸ばすだけでなく、腰痛の予防にも効果が期待できます。

▼足を抱え込むストレッチのやり方

①仰向けに寝転がる
②片方の膝を抱える
③抱えた足と反対側の手で膝を掴む
④手で膝を引き寄せるようにして軽くひねりながら伸ばす
⑤反対側の足も行う

伸ばした姿勢を30秒程度キープしましょう。運動後や入浴後に行うと効果が高いです。簡単なストレッチなので、毎日でも行えます。

▼足を抱え込むストレッチのコツ&注意点

・膝を抱えて軽くひねるようにしましょう
・痛みがない程度に適度な感覚を大事にしましょう

膝を持つ手を無理に引っ張らないことが大事です。寝転がって足を抱え、その状態からやや内旋をするように足を持ってくると、小殿筋のあるお尻付近に効果的です。

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福田翔馬パーソナルトレーナー

足をしっかりと抱え込むことと同じくらい、上半身の動きも重要です。足と反対に捻ることで小殿筋がよく伸びるので、体も反対に捻りましょう。

小殿筋のストレッチ③

軽い動作で自然に小殿筋や中殿筋をストレッチできるメニューです。無理のない動作で直接お尻付近にアクセスできる、効果的なストレッチです。

▼身体の後ろで足を組むストレッチのやり方

①四つん這いになる
②伸ばしたい側の足をもう片方の足の膝裏に乗せて組む
③上体を伸ばしたい側の方向へ軽く倒す
④片方が終わったらもう片方も行う

1回30秒程度が目安です。手軽に毎日行えます。

▼身体の後ろで足を組むストレッチのコツ&注意点

・呼吸を楽にして行いましょう
・上体を倒し過ぎないようにしましょう
・無理のない範囲で行いましょう

中殿筋付近に、痛みよりも気持ち良い感覚があると丁度良いです。リラックスして行い、無理のない範囲で軽く体重をかけるようにしましょう。

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福田翔馬パーソナルトレーナー

お尻と一緒に上半身を倒してしまうと、ストレッチ効果が弱くなります。お尻だけを伸ばすのには上半身は残すことが重要なので、注意してください。

小殿筋を鍛えて筋トレ効果をUPしよう

小殿筋の筋トレは、臀筋群の他の筋肉はもちろん、脚や腰なども鍛えることができるものばかりです。また、ヒップアップ効果も見込めます。効果的に筋トレを行って、日常生活でもスポーツでもより高いパフォーマンスを発揮できる、引き締まった下半身を手に入れてください。