急な抜け毛は季節が問題かも!春秋が抜けやすい時期?原因&対策を解説!

「急に抜け毛が増えた」というとき、季節による問題が髪や頭皮に影響していることがあります。では、髪が抜けやすいのはどの季節なのでしょうか?この記事では春夏秋冬のうちの抜け毛が増えやすい時期やその原因、季節的なものによる抜け毛対策などについて解説していきます。

監修 |美容師 横井拓徹
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Instagram(本垢)Instagram(芸能人ものまねヘアセット垢)美容師免許Amoute(アムティ)恵比寿店に勤務。21歳で専門学校卒業と同時にスタイリストデビュー。美容業界最速。学内ウィッグコンテストでは優勝。24歳で店長に就任。SNSを駆使し、メディアでも多岐にわたって活躍している。インスタグラムでは100人以上の芸能人ものまねセットを投稿し、話題性を呼んでいる。

目次

  1. 抜け毛が増えやすい季節があるの?
  2. まずは抜け毛のサイクルについて理解しよう
  3. 抜け毛が増える季節は春秋の時期?原因は?
  4. 春に抜け毛が増える原因
  5. 秋に抜け毛が増える原因
  6. 夏の季節に抜け毛が増えてきたら要注意?
  7. 抜け毛が増える季節の前からすべき対策
  8. 紫外線から頭皮や髪を守る
  9. 花粉症対策をする
  10. 頭皮マッサージをする
  11. 正しい方法でシャンプーをする
  12. 頭皮に優しいシャンプーを使う
  13. 頭皮を保湿する
  14. パーマ・カラーを避ける
  15. 栄養バランスの良い食事を摂る
  16. ストレスを溜め込まない
  17. 睡眠時間を十分に確保する
  18. 抜け毛は季節が原因でもあるから気にしすぎない!

秋に抜け毛が増える原因には「気温の低下による自律神経の不調」といったこともあります。秋には夏の暑さによる疲れが溜まっているところに急に気温が下がり、身体が適応できず自律神経が乱れがちです。そして「交感神経」「副交感神経」の2つから成る自律神経は血管の拡張や収縮をつかさどり、その血管の動きは髪の毛にも影響を及ぼします。

では、自律神経が乱れるとどういった状態になってしまうのでしょうか?自律神経が乱れてしまうと、血管を収縮させる交感神経のほうが優位となり、頭皮の血行不良を引き起こします。その結果、毛根や髪に栄養が行き届かなくなると抜け毛や薄毛につながってしまうのです。また、交感神経が優位な状態では汗や皮脂の分泌が過剰になり、頭皮環境も悪くなります。

さらに、自己免疫疾患のひとつである円形脱毛症と自律神経との関連を調べた研究では以下のような結果がみられました。

本症患者は健常人に比し正常型以外の自律神経失調型(とくに交感神経緊張型)を示す割合が有意に高かつた。このことは本症において, その準備性, 素因, 遷延化の原因に何らかの自律神経的要因が働いている可能性を示唆するものであると思われる。

円形脱毛症の患者は交感神経が緊張するタイプの自律神経の不調も起こしている割合が高く、交感神経優位の状態が続く自律神経の乱れが円形脱毛症の原因などに影響していることが明らかになっています。

(病気の可能性がある抜け毛については以下の記事も参考にしてみてください)

抜け毛は病気のサインかも。正常・異常の見分け方は?対策〜受診の目安まで解説

夏の季節に抜け毛が増えてきたら要注意?

ここまで春と秋の抜け毛について解説してきましたが「自分は夏の時期の方が抜け毛が多い気がする」という方もいるのではないでしょうか?一般的に抜け毛が増えるのは春・秋だと言われているものの、夏にも抜け毛が増える要因がいくつかあります。

梅雨が明けて夏が始まる時期は気温も湿度も高く、汗や皮脂の分泌過多によって頭皮が不衛生な環境になりがちです。頭皮にはもともと菌や微生物が常在していますが、環境が悪い状態が続くと常在菌や微生物が異常に繁殖して炎症を起こす恐れがあります。その結果、頭皮だけでなく毛根までダメージを受け、抜け毛が進行して薄毛につながる可能性も否定できません。

研究論文においても、頭皮の環境と常在菌・微生物について以下のように説明されています。

皮膚には,常在微生物とよばれる表皮ブドウ球菌,ニキビ桿菌や酵母などの微生物が常に住みついています。頭皮をからだの他の皮膚と比較した時の特徴は,皮脂腺の数が多く皮脂量が多いこと,毛が太く長く密生しており乾燥しにくく,発生したフケが脱離しにくいことにあります。このような頭皮の環境は,頭皮の常在微生物にとって繁殖するに非常に良い環境です。このため洗髪を怠たると常在微生物の働きにより分解生成した刺激物質が頭皮に作用してカユミを感じさせるとともに,衛生上も好ましいものではありません。

「皮脂腺がたくさんあるため皮脂の量が多い」「髪の毛が密集していて乾燥しづらい」「発生したフケが剥がれ落ちにくい」といった特徴から、常に頭皮は常在菌や微生物が繁殖しやすい状態であるということです。シャンプーがしっかりできていないと、常在微生物の働きで頭皮にかゆみが発生することについても触れています。

また、頭皮の環境が悪化すると常在している皮膚ダニも必要以上に増殖しがちです。皮膚ダニは皮脂が好物なので基本的には毛穴の皮脂を取り除いてくれる良い存在なのですが、増殖し過ぎると毛根周辺の栄養まで吸収してしまいます。抜け毛や薄毛の進行につながることもあるため、ダニの増殖にも注意しなければなりません。

夏に抜け毛が増えて頭皮にもかゆみや刺激を感じるようであれば、頭皮が清潔な状態を保てているか見直してみてくださいね。シャンプーの方法や頻度に誤りがある可能性もあります。では最後に、抜け毛が増える季節よりも前からすべき対策について押さえておきましょう。

(抜け毛はどれくらいが異常かについては以下の記事も参考にしてみてください)

枕の抜け毛はどれくらいが異常?本数の平均〜原因&対策〜体験談まで紹介!

抜け毛が増える季節の前からすべき対策

季節性の抜け毛を悪化させないためには、抜け毛が増える季節よりも前に対策をしておくことが重要です。そこで、ここからは抜け毛が増える季節の前からすべき対策を多数紹介していきます。簡単に実践できるものばかりですので、日常生活のなかに取り入れて季節性の抜け毛の増加に備えましょう。

紫外線から頭皮や髪を守る

抜け毛が増える季節よりも前にすべき対策としてまず挙げられるのが、紫外線から頭皮や髪を守ることです。先ほども触れたように、紫外線は頭皮や髪にダメージを与えながらどんどん蓄積されていきます。また、対策が十分にできていないと紫外線が毛根まで到達してしまうため、抜け毛や薄毛の進行にもつながりかねません。

髪を紫外線から守るUVカットスプレーが販売されていますが、紫外線が毛根まで到達するのを防ぐためには帽子をかぶって紫外線を遮るのがより適切な対策法だと言えるでしょう。

花粉症対策をする

春の本格的な花粉シーズンに入る前から、花粉症対策をすることも重要です。スギ花粉のピークは2~3月、ヒノキ花粉のピークは4~5月前までだとされています。外出の際は帽子をかぶり、マスクを着用すると良いでしょう。また、帰宅時には服や帽子に付着した花粉を落としてから部屋に入るのがおすすめです。

すでに花粉症を発症している場合はできるだけ外出を控え、薬を服用するなどの対処を忘れず行いましょう。

頭皮マッサージをする