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ハンキングレッグレイズは腹筋に効果的な筋トレ
ハンギングレッグレイズは鉄棒などに腕と脚を伸ばしてぶら下がり、そのまま反動をつけずに足を挙げる筋トレです。特に下腹部の筋肉を狙う種目として人気があります。
今回はこのハンギングレッグレイズの正しいやり方や応用の方法、効果を高めるポイントなどを紹介します。それではまずハンギングレッグレイズで鍛えられる筋肉部位や得られる効果について見ていきましょう。
(動画で見たい方はこちら)
ハンギングレッグレイズで鍛えられる筋肉部位、得られる効果
ハンギングレッグレイズで鍛えられる筋肉の部位は主に以下の2つあります。
・腹直筋下部
・腸腰筋
それではそれぞれがどのような筋肉なのか、鍛えると得られる効果と合わせてチェックしてみましょう。
腹直筋下部
腹直筋は恥骨稜や恥骨結合などから剣状突起第5~7肋骨外面にまで付いている筋肉です。主に体幹や骨盤を屈曲させる働きを持っています。そして腹直筋下部は特に骨盤の屈曲により集中的に刺激が入ります。ハンギングレッグレイズではまさに骨盤を屈曲させる動作を行うため、この腹直筋下部に強い刺激を入れられるのです。
そして腹直筋下部を鍛えると下腹の引き締め効果が期待できます。そのためぽっこりお腹に悩んでいる人は特に鍛えておきたい筋肉とも言えるでしょう。またシックスパックの下の方のスジをより深く出しやすくなる効果もあります。そのためバキバキの腹筋を目指す人にもおすすめの種目なのです。
(腹直筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
腹直筋の鍛え方!短期間でシックスパックになる筋トレ!自宅〜ジム対応種目を多数紹介
出典:Slope[スロープ]
腸腰筋
腸骨筋、大腰筋、小腰筋を総称する腸腰筋も鍛えられる筋肉の1つです。この腸腰筋もハンギングレッグレイズの動作と同じ脚を挙げる働きを持っているので、この種目で集中的に鍛えられるのです。
そしてこの腸腰筋を鍛えるとダッシュなどの動作や下半身の筋トレなどのパフォーマンスアップに繋がります。また姿勢改善やつまずきにくくなるなどの日常生活でも役立つ効果も得られるのです。
(腸腰筋の鍛え方については以下の記事も参考にしてみてください)
腸腰筋の鍛え方!11種の筋トレメニューの効果&コツ!ストレッチの方法も
出典:Slope[スロープ]
ハンギングレッグレイズの効果的なやり方
次にハンギングレッグレイズのやり方について解説します。比較的簡単な動作ではありますが、効果をより高めるためにも大事なポイントと一緒に確認しておきましょう。
①バーにぶら下がる
まず鉄棒など懸垂をできるバーに腕と脚を伸ばした状態でぶら下がります。
②足を挙げる
そして伸ばしたまま足先を挙げていきます。この時、腸腰筋を狙う場合は股関節の動きのみで挙げるのを意識してみてください。腹直筋の下部もしっかりと狙いたい場合は身体を丸めていくように意識しましょう。
③足を降ろす
伸ばしたまま足先をゆっくりと戻していきます。後は同じ動作を繰り返すだけです。
ハンギングレッグレイズのコツ&注意点
次にハンギングレッグレイズを行う上でのコツ・注意点を紹介します。これを理解していないと効果が低くなってしまうので、ここで理解しておきましょう。
前後にぶらぶらしてしまう
ハンギングレッグレイズではテンポよく行ってしまうと上の動画のように振り子みたいな動きで身体が上がってしまいます。その結果、腹直筋や腸腰筋への刺激が減ってしまい、筋トレの効果が低くなってしまうのです。
こちらが正しく行っている動画です。先に紹介したNG例とは違って、ゆっくりとしたテンポを守って動作を行っています。このように行うと狙った筋肉だけで脚を挙げれるため、それだけ強い刺激が筋肉に入ります。効果を確実に得るためにも、実践する時にはゆったりとしたテンポをしっかりと守るようにしましょう。
ずーみー(泉風雅)
ゆっくりと脚を挙げることがきついという方は足を曲げてもかまいません。徐々に伸ばしていくことで負荷を大きくできます。
どうしても身体が揺れる方や肩が痛いという方は、バーティカルレッグレイズを実施しても良いでしょう。バーティカルレッグレイズでは背中をパッドに付けるため、身体が揺れてしまうことを防げます。高速でテンポよく行えるメリットもあるので、興味があれば挑戦してみてください。
ずーみー(泉風雅)
もし専用台がない場合は足が後ろに振れてしまわないようにインクラインベンチ等を利用する方法もあります。専用のマシンがなくても補助者がいる場合は背面を支えてもらうことも可能です。しかし、勢い余って後ろに立った補助者を蹴ってしまわないように注意してください。
ハンギングレッグレイズの最適な回数・セット数
一般的に筋トレの重量や回数は筋力アップや筋肥大などの目的に合わせて変えます。しかし、基本的にハンギングレッグレイズは自重で行うため負荷を変えることができません。そのため通常のハンギングレッグレイズを行う際には正しいフォームで実施できる限界の回数を行うのが基本的な考え方となります。
もし自重でも正しいフォームで実施できる反復回数が極端に少ない場合は、腹部を鍛える他の筋トレ種目に変更することも考えましょう。
セット数は初心者は週1回・3セット、上級者は週2回・6セット程度が目安です。トレーニングステータスが高まるにつれて頻度やセット数を徐々に増加させていきましょう。ただし、毎日のように頻度を高くし過ぎてオーバーワークにならないように気をつけてください。
ずーみー(泉風雅)
週1回の筋トレよりも週2回の方が効果はあるとされていますが、週3回以上は高い効果を得られるかは不明です。オーバーワークを防ぐためにも、まずは正しいフォームを身につけることを重視してください。そしてその上で自分にあった回数・セット数を見つけていきましょう。
(筋トレのセット数・回数の最適解については以下の記事も参考にしてみてください)
筋トレのセット数・回数の最適解はコレ!目標別に成長効率を上げるコツを解説!
出典:Slope[スロープ]
【難易度UP】ハンギングレッグレイズの応用メニュー
ハンギングレッグレイズにはより高い刺激を腹直筋や腸腰筋に与えられる応用メニューが存在します。これからやり方やメリットを紹介しますので、通常のハンギングレッグレイズに慣れてきたらぜひ挑戦してみてください。
①ワイパー【難易度UP】ハンギングレッグレイズの応用メニュー
ワイパーは脚を挙げた状態で、名前の通りワイパーのように左右に脚を振るメニューです。左右に体をねじるため、腹直筋に以外に内腹斜筋・外腹斜筋にも刺激を与えられるのがメリットです。腹斜筋は腰が反ってしまわないように安定化する筋肉でもありますので鍛えておいても損はないでしょう。
▼ワイパーのやり方
①鉄棒などに腕と脚を伸ばした状態でぶら下がる
②伸ばしたまま足を挙げる
③足を挙げた状態のまま、身体を左右に振る
ワイパーは通常のハンギングレッグレイズと同じように負荷を調節することができない自重の筋トレメニューです。そのため基本的に正しいフォームを維持できる限界の回数をこなすようにしましょう。セット数は初心者の方は週1回・3セット、上級者は週2回6セット程度が目安です。
▼ワイパーのコツ&注意点
・負荷が高い場合は脚を畳んだまま動作を行う
②加重【難易度UP】ハンギングレッグレイズの応用メニュー
メディシンボールなどの重りを内転筋を使って挟みながら動作を行うと負荷を増やすことができます。また内転筋と腹直筋は恥骨結合というところを介してつながっているため、腹直筋を意識しやすくなるのも1つのメリットです。通常のハンギングレッグレイズでは刺激が足りない中級者や上級者などはぜひ取り入れて見ると良いでしょう。
▼加重ハンギングレッグレイズのやり方
①足に重りを挟む
②鉄棒などに腕と脚を伸ばした状態でにぶら下がる
③伸ばしたまま足を挙げる
④ゆっくりと元の位置に戻す
加重ハンギングレッグレイズでは負荷を調節できるため、目的に合わせて回数や重量を変更すると良いでしょう。具体的には筋力アップなら1回から6回、筋肥大なら6回から12回、筋持久力アップなら15回以上で限界が来る重量がおすすめです。セット数は初心者の方は週1回・3セット、上級者は週2回6セット程度が目安です。
▼加重ハンギングレッグレイズのコツ&注意点
・メディシンボールがすっぽ抜けないようにする
・股関節が内旋し、内股にならないようにする
・挙げる時に吐き、降ろす時に吸う呼吸法を行う
ずーみー(泉風雅)
重りにはメディシンボールを使用しましょう。初めはバランスボールでも構いません。もし利用できるならアンクルウェイトを付けるのが最も安全です。
ハンギングレッグレイズの効果を高める為のポイント
最後にハンギングレッグレイズの効果を高める為の以下の2つのポイントを紹介します。
・無理をしない
・背部のトレーニングと一緒に行う
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
無理をしない
腰痛の予防・改善のために腸腰筋のトレーニングが用いられることがあります。そしてそのトレーニングにハンギングレッグレイズを用いることは可能です。しかし、一般的にハンギングレッグレイズは負荷が高く、筋力が低い初心者や女性などにとっては難易度が高いこともあります。
その場合はハンギングレッグレイズにこだわる必要はありません。無理をすると怪我をする可能性もあります。そのため筋力が付くまではニートゥチェストやレッグレイズなど他の難易度が低いメニューを採用すると良いでしょう。
背部のトレーニングと一緒に行う
ハンギングレッグレイズばかりを実施していると腹部と背部の筋肉のバランスが悪くなり、姿勢の悪化や怪我の原因ともなります。それを防ぐためにはデッドリフトやバックエクステンションなど背部の筋トレメニューと一緒に行うのが非常に効果的です。
また腹筋に対する拮抗筋である背部を同時に鍛えると、腹筋のパフォーマンスアップにもつながります。どのメニューと一緒に行うか悩んでいる方はぜひ試してみてください。
(一緒にやるべき種目については以下の記事も参考にしてみてください)
デッドリフトの正しいフォーム!種類別の効果UPのコツ&腰を痛めない注意点を解説
出典:Slope[スロープ]
バックエクステンションの効果&やり方!姿勢が短期間で改善されるコツ&腰痛予防も!
出典:Slope[スロープ]
ハンギングレッグレイズでバキバキの腹筋を手に入れよう
ハンギングレッグレイズは鉄棒など腕を伸ばしてぶら下がれるバーがあればどこでも実施できる種目です。腹筋群の筋トレの中でも比較的負荷が高い種目ですが、それに見合うだけの高い効果があります。背部や他の腹筋のメニューと合わせて取り組んで、理想的なバキバキの腹筋を手に入れましょう。
(腹筋を鍛えるメニューについては以下の記事も参考にしてみてください)
【シックスパックの作り方】短期間で確実に腹筋が割れる筋トレメニュー&コツを解説
出典:Slope[スロープ]
高負荷の腹筋メニュー20選!短期間でバキバキに割るコツを自宅&ジム別に解説
出典:Slope[スロープ]
腹筋は毎日やるべき?最短でお腹をバキバキに割る頻度・回数などコツを解説
出典:Slope[スロープ]